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井川林檎さん

ネット小説を書いております。 PR画像はカミユ様からの頂き物です。

出没地
趣味 創作活動
職業 介護士
性別 女性
将来の夢 小説をずっと書き続けていたい。
座右の銘 人は人、自分は自分。

投稿済みの記事一覧

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17/11/06 コメント:1件 井川林檎 閲覧数:106

 わたしは美しい。
 神話の女神のような顔立ち。
 艶やかな瞳。

 誰もがわたしを渇望する。
 桜色の唇を奪い、髪の毛を愛撫したいと願う。
 
 だが次の瞬間、人は絶望する。
 心を燃え上がらせた直後、はっと眼を逸らす。そして、一生、後悔する。

 わたしを、見てしまったことを。




 髪の一房は白いリ・・・

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石つみ

17/11/06 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:75

 ひとつ、ふたつ、まだ世界は無限の光に満ちて。
 みっつ、よっつ、オレンジ色のぬくもり、ひなたの匂い。
 いつつ、むっつ、理不尽の意味を知りながらも無償の愛にくるまれていた。

 ここは、どこだろう。
 ひざの破れたジーンズと赤と黒のネルシャツを着て、わたしは尻をついている。
 さらさらと川は流れていて、あたりは石ころだらけだ。
 空を見上げると、薄寒い曇・・・

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質問

17/10/23 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:111

 一体、こんなことをどれだけ繰り返してきたのか。
 確かなのは、まだ先が長い事だ。
 この道は単調に見えて、奇妙に凸凹しており、気を抜いていたら転んでしまう。

 (万が一転んだら)
 もう何回目になるかわからない「転倒未遂」の後で、わたしは足下にある、べとべとした汚い、いやな水たまりを睨みつける。
 腐臭が漂う水たまりは、むろん「水」たまりではない。
 ・・・

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準備万端

17/10/14 コメント:1件 井川林檎 閲覧数:196

 はっと起きたら9時。
 約束は10時。駅前の赤尻猿のモニュメント前だ。

 占いによると、最もラッキーな時間と場所だ。
 (絶対遅れちゃ駄目)
 
 シャワーを浴びる。
 じゃーっと流しているうちに、地獄の業火のような高温になる。死ぬ。

 それで水浴びをした。
 肌寒い時期、正直辛い。けれどこれが愛。
 
 (あああっイケ・・・

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二択

17/09/25 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:172

 魔法の財布に憧れていたが、考えを改めようと思う。


 
 「筒井さん、お子さんまだ小さいし、これからお金かかるね」
 と、先輩から言われた。 
 わたしの不景気面に気づいたのか。

 昼休みだった。



 人手不足である。

 うちの介護施設では、夜勤帯はおろか、日勤帯も満足な人数が取れない。
 一人一・・・

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一刻の猶予も

17/09/12 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:222

 修羅の道をゆく者は、死ぬことを恐れない。
 
 今、彼の宿泊する寺は敵に囲まれており、逃げることは叶わない。
 信長はどこだ、と怒鳴る声と激しい物音が響いてくる。
 ぎゃっ、という、斬り捨てられた者の悲鳴が聞こえた。

 まさに今、歴史を変える事件が起きている。

 襖を開いて蒼白の美少年が暗い部屋の中に進み出る。
 森蘭丸。彼もまた、死を恐・・・

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行けえっ!

17/09/11 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:251

 事件である。エマージェンシーだ。
 一刻も早く、この深刻な事態を鎮めなくては……!
 


 攻撃技は、だいたい一日に三回。
 それ以上使っても無意味とされている。

 今回、わたしに使う事を許された攻撃技は4種類だった。
 (今回はまあ、多いほうだな)
 わたしは、ただ俯いて、説明を聞く。なんでもいい、どうせ聞かされても分からない。<・・・

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執念

17/08/29 コメント:1件 井川林檎 閲覧数:396

 「その約束を白紙に戻さなくてはなりませんよ」
 友人の知り合いの霊能力者の女性から、そう言われた。

 このところ、何もかもがうまくいかない。仕事も人間関係も、果ては朝起きてから家を出るまでの些細な日常に至るまで、歯車がうまくかみ合っていないような、ぎこちない流れが続いているのだった。

 (なんだか変だ)

 必ずと言っていいほど、通勤の運転時、職場ま・・・

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健やかな寝息

17/07/24 コメント:2件 井川林檎 閲覧数:368

 あやちゃん、と振り向いた時、後ろをついてきているはずの子供がいなくなっていたとしたら。

 二歳になりたての子は歩きたがって、抱っこをすると嫌がって降ろせと言う。
 車から降りた時、スーパーで買い物をしている時。
 ばたばたと暴れて悲鳴交じりの声を上げる。
 歩きたいのだと。

 軽快な音楽が流れる店の中で、わかったよ、じゃあ歩いてみな、だけど悪い子だっ・・・

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夜汽車

17/07/09 コメント:0件 井川林檎 閲覧数:184

 「さっ、謝って」

 車掌は言う。

 この人は、あんたより大変な目にあいながら、頑張って生きている。だから。
 「そこをどいて座らせてあげなさい」

 夜行列車の窓の外は暗黒である。
 ぼんやりとした白い灯りの下で、車両は複雑に揺れている。
 真夜中の汽車だというのに、どういうわけか満席だ。

 わたしはロングシートに座っている・・・

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