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木原式部さん

文章を書いたり、占いをしたりしています。 時々、ギターで弾き語りもします。

出没地
趣味
職業
性別 女性
将来の夢
座右の銘 人は人、自分は自分、クマはクマ

投稿済みの記事一覧

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から揚げがない

17/10/08 コメント:0件 木原式部 閲覧数:74

 今日は春香が待ちに待っていた遠足の日。お昼になって春香がお弁当箱を開いた時、その「事件」は起きた。
(から揚げがない!)
 春香がお弁当箱を開けると、弁当箱の右上の部分に何も入っていない。そして、お弁当の中をいくら見てもから揚げがなかった。
 春香はから揚げが大好物だ。一週間前から母親に「お弁当にはから揚げを入れて!」と言ってある。だから、母親がから揚げを入れ忘れることはないだ・・・

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あの日の指切り

17/09/09 コメント:0件 木原式部 閲覧数:133

「じゃあ、将来、私と結婚してくれる?」
 彼女はそう言うと、僕に向かって小指を差し出した。
「もちろん」
 僕も彼女に小指を差し出し、僕たちは固く指切りをした。


 彼女と結婚の約束をしてから、何年経っただろう。
 僕は着慣れない礼服を着て、結婚式場に来ていた。そう、今日は彼女の結婚式だった。
 僕が控え室のドアを開けると、彼女はイスに座って結婚式・・・

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秘密の恋

17/08/21 コメント:2件 木原式部 閲覧数:326

「じゃあ、これ、倉庫にしまっておいてくれる? 悪いね」
 上司の林課長はそう言うと、私に背を向けて部屋から出て行こうとした。でも、ふと思いだしたようにメモ用紙に何か書くと、私が持っている書類の上に置き、今度こそ部屋を出て行った。
 私は林課長が置いていったメモ用紙に目を通した。
 ――今日の19時、いつもの場所で。
 私はメモ用紙に書かれた文字を読みながら、思わず表情を緩ま・・・

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朝のメッセージ

17/08/12 コメント:0件 木原式部 閲覧数:189

 ――今日は入学式ですね、楽しい学校生活が待っていますよ!
 黒板に白いチョークで書かれた文字が、僕の目に飛び込んできた。
 中学校の入学式に向かっていた僕は、何気なく通り道にあった洋食屋の「今日のメニュー」と書かれた黒板に目をやり、メニューの横に書いてあるメッセージを見つけた。
 僕は今から入学する私立の中学校まで、電車を乗り継いで通うことになっている。なぜそんなに遠い中学校へ・・・

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私とお父さん

17/08/06 コメント:0件 木原式部 閲覧数:165

 私は物心ついた時から、お母さんと二人きりで暮らしていた。
 ゴツゴツしたアスファルトの床と小さなプールと前方左右を囲むお堀、そして後ろの小さな扉の向こうにある寝床。これが私の住んでいる世界の全てだった。
 お堀の向こうではたくさんの人間が私たち母子に微笑みかけてくれる。私は世界には私とお母さんと人間、そして食べ物を横取りしに来るカラスしかいないのだろうと思っていた。
 でもある・・・

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彼女の頭の中

17/07/29 コメント:0件 木原式部 閲覧数:172

 僕が仕事から帰ると、妻が悲しそうな表情をしながら言った。
「今日、病院に行ったら、あの子、やっぱりしゃべるのが遅いかもって言われて……」
 僕は幼児番組を食い入るように見ている娘に目をやった。確かに僕も娘がなかなかしゃべらないのが気になっていた。
「でも、それって個人差があるんだろう?」
 僕は妻の深刻そうな表情とは反対に、わざと気にしていないような声を出した。
「・・・

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ナビゲイター

17/07/23 コメント:0件 木原式部 閲覧数:199

 長い旅になりそうだな、と僕は助手席に座っているリカに声を掛けた。リカはうつむいたまま何も言わない。すっかり無口になってしまって、と僕は思った。

 出会った頃のリカはこんなに大人しい娘ではなかった。僕が初めてリカを見たのは大学に入学したばかり頃だった。学生の波でごった返すキャンパスの中でリカは笑いながら他の女の子としゃべっていた。僕はリカの笑顔に一目ぼれして、どうやって声を掛けようか・・・

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猫を探しに

17/07/15 コメント:2件 木原式部 閲覧数:265

 土曜日の朝、飼っている猫が逃げだした。私が窓を開けて、うっすらと積もっている雪に目を奪われているスキに、猫は足元をすり抜けて外へ出て行った。私はすぐに追いかけたが、猫はもうどこにもいなかった。
 夫は私がパジャマに素足のまま庭に出ているのに気付いて驚いていた。私が涙でぐちゃぐちゃになりながら猫が逃げだしたことを話すと、仕事から帰ってきたら一緒に探してやるから、あまり無理するなと言って家を後・・・

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