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猫春雨さん

現実世界の裏にひそむ不思議をお届けします。

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将来の夢
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投稿済みの記事一覧

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ゆりかご

17/07/21 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:224

 そのゆりかごはお母さんからのお下がりだった。
 お母さんもまたおばあちゃんから受け継いだらしい。
 当然私も、記憶には無いけれど使ったはずだ。
 そして、私の娘もまたそのゆりかごに揺さぶられている。
 このゆりかごは不思議だ。
 どんなに泣きわめいていても、ゆりかごに乗せるとピタリと泣き止む。
 そればかりか、きゃっきゃっと笑い声まで立てるのだ。
 おか・・・

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ライフツアー

17/07/21 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:215

 危篤です。
 そう連絡があって、おじいちゃんの居る病院に、お母さんと駆けつけた。
 やつれた口元には酸素マスクが取り付けられ、おじいちゃんの胸がゆっくりと上下している。
 表情は穏やかで、とても危篤状態なんて信じられなかった。
 それでも先生は今夜が山でしょうとつぶやくように言う。
 私とお母さんはおじいちゃんの手を握ったけれど何も口に出すことが出来なかった。

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一万年の休息

17/05/29 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:324

 また地震か……。
 最近、皇国アルカンディスでは大地の揺れが頻発している。
 そのおかげで適当に物をしまっている研究室では度々なだれが起きていた。
 だが、そのうとましさもこれまでだ。
 もう五十年も研究を続けて来た。
 けれど解ける時は一瞬だった。
 欠けたパズルのピースがはまったかのように長年取り組んでいた超古代文字の解読に成功したのである。
 かと・・・

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発掘

17/04/14 コメント:5件 猫春雨 閲覧数:563

 それは誕生日ケーキにしか見つからないことを三年目で気づいた。
 初めて骨を見つけた日のことは覚えている。
 家族が食卓を囲む中、ふぅ〜とろうそくの火を吹き消すと、拍手とともに大好きな恐竜のプラモデルが贈られた。
 そしてケーキが切り分けられ、主役である私からフォークをスポンジに突っ込む。
 するとスポンジと生クリーム層の奥で、何か堅いものがフォークの先に当たったのだ。

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ディレクターズカット

17/03/29 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:406

 カンカンカンカン
 踏切で長らく足止めをされていた。
 電車は途切れることなく私の目の前を通過し、そのたびに車窓に過去の記憶が映し出される。
 ここを通過している電車は回送だ。
 私を降ろした電車は過去へとさかのぼり続けていた。
 いつ、この踏切を渡ることができるのだろう。
 辛い過去しか持たない私には、この延々と流れる映像は拷問に等しかった。
 そう、・・・

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大実験

17/03/16 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:371

 小学校の頃、いかがわしい雑誌で得た知識で魔術を実践したのが研究の始まりかもしれない。
 その魔術が、科学に置き換えられたのはより理論的なものにすがりたかったからか。
 ともかく僕には成し遂げたい偉業があった。
 だから結果をより確かなものにするために本を読みあさり、勉学に打ち込んだ。
 でもいくら研究をしたって生まれるものは理想とはほど遠い。
 ……いや、別の研究者・・・

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マイ神社

17/03/13 コメント:2件 猫春雨 閲覧数:379

 今、ぼくたち小学生の間ではマイ神社を持つのがブームとなっていた。
 子どもが神社を持つなんてたいそうなことのように思えるけどなんてことはない。
 電柱の根元に赤ペンで鳥居を描く、ただそれだけのことだ。
 事の発端は、どこどこのクラスの男子が、マイ神社を持ったことにより願いが叶ったとか、災難を逃れただとかというもの。
 でもその鳥居を描いているところを誰かに見られたらいけな・・・

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