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風宮 雅俊さん

テーマに沿った物語を、どのくらいのレベルで書けるかな? と言う事で登録してみました。 アマゾンの電子書籍キンドルで作品出してます。こちらも宜しくお願いします。 ツイッター: @tw_kazamiya

出没地 鎮守の杜
趣味
職業
性別 男性
将来の夢 世界一周の船旅で、船室に籠って小説を書く事
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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デート攻略法

17/10/09 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:89

「あのー・・・、よく当たる占い師と聞いて来たんですけど・・・」
 三十前の女性。ラストチャンスではないにしても、色々と意識している年ごろ。が、滲み出てしまっている。
「よくではなく、必ず当たりますよ。どうぞおかけ下さい」

 テーブルの上に置いてある水晶球に釘付けになっている。
「綺麗ですね。本物ですか?」
「水晶から削り出している物ではないですが、水晶とほぼ一・・・

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魔法の財布

17/09/25 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:156

 陽射しが強くなってきても風に冷たさが残る五月。平日の昼下がりの公園には、散策を楽しんでいる観光客ぐらいしかいなかった。
 老人はベンチに腰掛けると、街のざわめきを聞き入る様に目を閉じている。
 老人の隣には子供が座っている。子供はただ前を見ているだけだった。

「おや、気が付かなかったよ。いつから座っているのかな?」
 老人は、半分独り言の様に呟いた。
 子供・・・

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感覚シェアデバイス(自由投稿版)

17/09/13 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:122

 モニターアンケートで当たった『感覚シェアデバイス』を装着するとベッドに寝転び装着感を整えると、スイッチを押した。起動画面に続いて星の海に浮かぶ地球が現れるとその横にメニューが表示された。
「ようこそ、バーチャルトラベルです。お客様は本日より『冒険家コース』の選択が可能になります。免責事項をご理解の上、誓約書に『同意』のボタンを押してからお楽しみ下さい」
 抑揚のない音声出力に合わせて・・・

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社長の夜逃げ

17/09/11 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:98

「警部、事件です」
「?どうした。なんのパロディーだ。絵画警察か?」
「え・・・・」
 吊るしのヨレヨレの背広姿でポカンと突っ立っている。
「つまらない突っ込みを入れるから、分からないネタで返されるんだ。まあいい。それで、何がどうしてどうなった?」
「どうして、伝わらないんですか?」
 そこでムキになってどうすると思うが、コイツごときに知らないと思われるのもシャ・・・

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出会い

17/08/28 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:111

「ミヨちゃん、大きくなったら結婚しようね」
 レンゲソウで作った花輪を首に掛けてあげた。
「うん、トヨくんのお嫁さんになる。約束だよ」

 子供の時の記憶なのか? 夢の記憶なのか? 正直なところ良く分からない。子供の頃から、ふと思い出す記憶だったからだ。でも、心のどこかでホントの記憶だと思っていた。だから、ミヨちゃんと将来結婚する事になると思っていた。

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転職の相談

17/08/14 コメント:3件 風宮 雅俊 閲覧数:151

「どうぞ、おかけ下さい」
 今日のクライアントも、相談するかを悩んでいる。悩み事を相談するかで悩んでいては悩みが増えても減る事はないのに・・・・、無視して様子を見るのも面白いかな?
「転職について悩んでいますよね。悩んでいるだけでは埒が明かないですよ」
 何故、分かるのか驚いている。占い師だから分かるのか?ハッタリで言ってきているのか?また、悩んでいる。でも、ここまで来たんだから・・・

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黒板

17/07/31 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:173

「おはよう」
 体育会系の部活の子は、みんな真っ黒だ。
「夏休みの宿題終わった?」
 後ろの席の映美が聞いてくる。
「家でトドをやってた奴に見せる宿題はありません」
 演劇部で色白なのは映美だけだ。文化祭のシナリオを考えるとか言って、炎天下の土手で発声練習している時も来ない。声量を決めるのは体力だと言う事で炎天下のグランドで陸上部と競ったりした時も来ない。そんな奴に見・・・

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二分の一 成人式

17/07/17 コメント:4件 風宮 雅俊 閲覧数:417

「とうちゃん、作文の宿題があるんだ」
 夕飯の片づけが終わって、とうちゃんが風呂に入る前に捕まえる。一日に一回のチャンスだ。
「おまえの宿題だろ?」
 逃げの態勢のとうちゃんに低姿勢かつ逃げ場を与えない様に言わなくてはいけない。
「生まれた時の事を両親に訊いて書かく様に先生に言われたんだ」
「産んでないよ」
 面倒くさい全開のオーラが出ている。
「とうちゃ・・・

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最後の出張

17/07/05 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:207

 改札を抜け、人通りが少ない商店街を歩いて行く。使い込まれたビジネスバックと出張先のスーパーで買ったご当地商品をぶら下げて、住宅街のはずれにある我が家まで。あと、もう少しだ。
 この道を歩くのはいつも暗い時間、夜が明ける前に家を出て帰りは暗くなってから。近所にどんな人が住んでいるとか考えた事がなかった。これからは挨拶ぐらいして顔見知りぐらいにはなりたいものだ。
 でも、その前に女房に楽・・・

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感覚シェアデバイス

17/07/03 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:246

 モニターアンケートで当たった『感覚シェアデバイス』を装着するとベッドに寝転んだ。スイッチを押すと、起動画面に続いて星の海に浮かぶ地球とその横にメニューが表示された。
「ようこそ、バーチャルトラベルです。本日より『冒険家コース』の選択が可能になりました。免責事項をよく読んだ上、『同意』のボタンを押してからお楽しみください」
 抑揚のない音声出力が免責事項を読み上げている。いよいよ、この・・・

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七つの名を持つオス猫

17/06/19 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:197

「にゃー」
 静かに、窓が開いた。
「モモ、お帰り。どこに行っていたんだい、寂しかったぞ」
 部屋の主が両手を出して抱き上げようとするのをすり抜けると、部屋の真ん中にある小さいテーブルの下で丸くなった。
「モモ、お腹空いたでしょ。ご飯用意するからね」
 部屋の主は冷蔵庫からキャットフードを取り出すと小皿に盛り付け目の前に置いた。
「にゃー」 お腹が空いている訳で・・・

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夏の浜辺

17/06/05 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:201

 もう何時間になるだろう、気が付けば宵の明星が光を放っていた。明日から始まる夏休みは二人にとって嬉しいものとは言えなかった。彼は家計を助けるために明日からバイトの掛け持ちの日々が待っていた。
 彼女は厳しい父親の下でスマホを持たせてもらえなかった。だから、夏休みは二人を切り裂く辛い期間でしかなかった。

 だから、辛い夏休みを乗り越えられる何かを、お互いに求めていた。

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開演

17/05/22 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:414

「お先に失礼します」
 階段を軽快に踏み鳴らして降りると、タイムカードに打刻する。そのままの勢いでエントランスまで行くと、ワンテンポ遅れて自動ドアのモーターが唸り音を上げ半分ほど開けた隙間をすり抜け雑踏の中に飛び込んだ。
 そう、今日は金曜日だ。今日の為に一週間がある。金曜日だけは一番に帰る僕の事に同僚は興味があるみたいだけど、それは内緒だ。でも一度だけ答えた事がある、コンサートに行く・・・

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兼業作家の休日

17/05/08 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:214

 土曜日の朝は気持ちがいい。日差しも心地よい。そよ風も心地よい。それに昨日は
早めに寝て平日のつまらない仕事の疲れはきっちり落としたからだ。

 パソコンを立ち上げると、朝食の準備をする。帰りがけに買った調理パンをレンジで軽く温めながら、コーヒーを淹れる。目玉焼きとかベーコンとかも用意したいけど食材を使い切る前にダメになってしまうので、冷蔵庫の中には飲み物と、氷枕しか入っていない・・・

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主文、死刑。

17/04/24 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:231

 待合席の並ぶ廊下の先に、最高裁判所の第十五小法廷がある。法廷内には五人の裁判官席と検察官席、弁護人席、被告人席、法廷警備員席、あとはネットでライブ配信する為の据え付けのカメラだけである。
 最高裁判所は、十五人の裁判官が起訴内容により五人若しくは十五人による合議によって判決を下す裁判所であり、ここでの判決により刑が確定する。上告される事はない。

 今日も類似裁判を七件も処理し・・・

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最後の甘味倶楽部

17/04/10 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:241

 そのお店、丸の内のどこかのビルにあるらしい。ある者は屋上にある店だと言う。ある者は地下にある店だと言う。どちらが本当なのか、そもそもお店があるのか噂以上の事を知っている者はいなかった。
 そのお店には、こんな噂も流れている。
 女人禁制の会員倶楽部で同伴も許されない。勿論、ウエイトレスなぞ一人もいない。全てウエイターだけだ。何故なら女人禁制だからだ。
 会員になる条件は、臭わな・・・

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浦島太郎の怨返し

17/03/27 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:400

 竜宮城での三日三晩の宴を終え村に戻った太郎は、乙姫から貰った玉手箱を脇に抱え亀に告げた。
「当たり前の事をしただけなのに、楽しいひと時を過ごす事が出来ました。でも、亀さん今度は助けなくても良い様に、子供たちには用心して下さい」
「太郎さん、ありがとうございます。これからの事も心配してもらい、ホント良い人に助けて貰って感謝の言葉もありません」
 お互いに深々とお辞儀をすると、太郎・・・

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初乗り運賃の旅

17/03/16 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:255

 朝の六時半、自動券売機の百四十円のボタンを押すと切符とおつりの六十円が出て来た。そして、自動改札を抜けると目的の駅の逆方向に行く電車が来るのを待った。

 今日から新中学一年生、何年も待った中学一年生。母さんとの約束だった、『大人になったら』の夢が今日叶うんだ。お弁当は持った。水筒も持った。今日の為に調べておいた電車の時間を書いた紙も持った。

 直ぐに、下り電車がホーム・・・

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呑みすぎ

17/03/05 コメント:4件 風宮 雅俊 閲覧数:301

 カウンターの席には、私一人。他の席には・・・、闇に埋もれる様に片隅で一人静かに酒を飲む客がいるのかも知れない。しかし、そんな事を気にする者はいない。ここに来る客は一人になる為に来るからだ。
 この店では混ぜた酒は出て来ない。完成したものに手を加える必要はないからだ。毎日々々愚直に繰り返される作り手の技が積み重なる。石造りの倉の中でゆっくりと熟成する事で時代が刻み込まれていく。本物を知れば小・・・

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真っ白な羽根

17/02/15 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:302

「お嬢ちゃん、学校はどうした。ここの住人じゃないだろ? 勝手に入って来ちゃだめだ。直ぐに帰りなさい」
 うちのマンションはエントランスがオートロックになっている。それなのに、見覚えのないのが入り込む時がある。
 自殺者が出ると資産価値が落ちるとクレームが来るから、
『知らない人を一緒に入れない。管理組合より』
と貼り紙している。その上パトロールまでしろとは、役員を外れた奴は・・・

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自転車の練習

17/02/08 コメント:1件 風宮 雅俊 閲覧数:382

「まず、ブレーキの使い方だ。少し押すから、ブレーキをかけてごらん」
 下り坂で、息子の背中を軽く押すと、自転車が進む。
「よし、ブレーキ」
 掛け声と同時に、キュッと音がして停まる。息子のホッとした気持ちが後ろからでも分かる。


 自分が子供の頃、学校が終わったら自転車で遊びに行く。自分の頃はそれが当たり前だった。友達と待ち合わせをして、ザリガニを捕まえに行っ・・・

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