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風宮 雅俊さん

テーマに沿った物語を、どのくらいのレベルで書けるかな? と言う事で登録してみました。 キンドルで作品出してます。こちらも宜しくお願いします。 ツイッター: @tw_kazamiya

出没地 鎮守の杜
趣味
職業
性別 男性
将来の夢 世界一周の船旅で、船室に籠って小説を書く事
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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開演

17/05/22 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:42


「お先に失礼します」
 階段を軽快に踏み鳴らして降りると、タイムカードに打刻する。そのままの勢いでエントランスまで行くと、ワンテンポ遅れて自動ドアのモーターが唸り音を上げ半分ほど開けた隙間をすり抜け雑踏の中に飛び込んだ。
 そう、今日は金曜日だ。今日の為に一週間がある。金曜日だけは一番に帰る僕の事に同僚は興味があるみたいだけど、それは内緒だ。でも一度だけ答えた事がある、コンサー・・・

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兼業作家の休日

17/05/08 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:71

 土曜日の朝は気持ちがいい。日差しも心地よい。そよ風も心地よい。それに昨日は
早めに寝て平日のつまらない仕事の疲れはきっちり落としたからだ。

 パソコンを立ち上げると、朝食の準備をする。帰りがけに買った調理パンをレンジで軽く温めながら、コーヒーを淹れる。目玉焼きとかベーコンとかも用意したいけど食材を使い切る前にダメになってしまうので、冷蔵庫の中には飲み物と、氷枕しか入っていない・・・

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主文、死刑。

17/04/24 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:100

 待合席の並ぶ廊下の先に、最高裁判所の第十五小法廷がある。法廷内には五人の裁判官席と検察官席、弁護人席、被告人席、法廷警備員席、あとはネットでライブ配信する為の据え付けのカメラだけである。
 最高裁判所は、十五人の裁判官が起訴内容により五人若しくは十五人による合議によって判決を下す裁判所であり、ここでの判決により刑が確定する。上告される事はない。

 今日も類似裁判を七件も処理し・・・

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最後の甘味倶楽部

17/04/10 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:126

 そのお店、丸の内のどこかのビルにあるらしい。ある者は屋上にある店だと言う。ある者は地下にある店だと言う。どちらが本当なのか、そもそもお店があるのか噂以上の事を知っている者はいなかった。
 そのお店には、こんな噂も流れている。
 女人禁制の会員倶楽部で同伴も許されない。勿論、ウエイトレスなぞ一人もいない。全てウエイターだけだ。何故なら女人禁制だからだ。
 会員になる条件は、臭わな・・・

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浦島太郎の怨返し

17/03/27 コメント:2件 風宮 雅俊 閲覧数:177

 竜宮城での三日三晩の宴を終え村に戻った太郎は、乙姫から貰った玉手箱を脇に抱え亀に告げた。
「当たり前の事をしただけなのに、楽しいひと時を過ごす事が出来ました。でも、亀さん今度は助けなくても良い様に、子供たちには用心して下さい」
「太郎さん、ありがとうございます。これからの事も心配してもらい、ホント良い人に助けて貰って感謝の言葉もありません」
 お互いに深々とお辞儀をすると、太郎・・・

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初乗り運賃の旅

17/03/16 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:142

 朝の六時半、自動券売機の百四十円のボタンを押すと切符とおつりの六十円が出て来た。そして、自動改札を抜けると目的の駅の逆方向に行く電車が来るのを待った。

 今日から新中学一年生、何年も待った中学一年生。母さんとの約束だった、『大人になったら』の夢が今日叶うんだ。お弁当は持った。水筒も持った。今日の為に調べておいた電車の時間を書いた紙も持った。

 直ぐに、下り電車がホーム・・・

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呑みすぎ

17/03/05 コメント:4件 風宮 雅俊 閲覧数:193

 カウンターの席には、私一人。他の席には・・・、闇に埋もれる様に片隅で一人静かに酒を飲む客がいるのかも知れない。しかし、そんな事を気にする者はいない。ここに来る客は一人になる為に来るからだ。
 この店では混ぜた酒は出て来ない。完成したものに手を加える必要はないからだ。毎日々々愚直に繰り返される作り手の技が積み重なる。石造りの倉の中でゆっくりと熟成する事で時代が刻み込まれていく。本物を知れば小・・・

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真っ白な羽根

17/02/15 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:205

「お嬢ちゃん、学校はどうした。ここの住人じゃないだろ? 勝手に入って来ちゃだめだ。直ぐに帰りなさい」
 うちのマンションはエントランスがオートロックになっている。それなのに、見覚えのないのが入り込む時がある。
 自殺者が出ると資産価値が落ちるとクレームが来るから、
『知らない人を一緒に入れない。管理組合より』
と貼り紙している。その上パトロールまでしろとは、役員を外れた奴は・・・

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自転車の練習

17/02/08 コメント:1件 風宮 雅俊 閲覧数:267

「まず、ブレーキの使い方だ。少し押すから、ブレーキをかけてごらん」
 下り坂で、息子の背中を軽く押すと、自転車が進む。
「よし、ブレーキ」
 掛け声と同時に、キュッと音がして停まる。息子のホッとした気持ちが後ろからでも分かる。


 自分が子供の頃、学校が終わったら自転車で遊びに行く。自分の頃はそれが当たり前だった。友達と待ち合わせをして、ザリガニを捕まえに行っ・・・

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