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結簾トランさん

お話を書くのが好きな、結簾トランと申します。紅茶とケーキと古めのものも好きです。よろしくお願いいたします。小説家になろうにも同名でおります。http://mypage.syosetu.com/915289/

出没地 鳥取花回廊
趣味 お話を書くこと、妄想すること。書道。ひなたぼっこ。
職業 作家志望
性別 女性
将来の夢 たのしいお話を生み出す人になりたいです。
座右の銘 「結局俺たちに選べるのは、やるかやらないだけなんだ」FFXのジタンの台詞です。

投稿済みの記事一覧

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影と日向の真ん中で

17/01/26 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:353

 私は驚くほどの田舎のねずみであるから、今回のテーマを拝見した時より大いに悩む次第となった。同じ雷を受けた方も多いのではないかと思う、うふふ同志よ。新宿、新宿。訪れたことはある。だがこの華やかな街を舞台に小話が思い付くほどの知識はない。よって最早今回は実録を綴るしかないと決めて、今ここへ打ち込んでいるところである。実のところ、短い滞在期間だったわりに新宿での出来事は鮮やかに私の胸に焼き付いている。・・・

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304号室の女王

17/01/11 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:333

 そんなに私のお話が聞きたいの?
 あぁもうしつこい、仕方ないわね、特別よ?こう見えて色々忙しいんだから、手短にお願いね。幼いからって見くびられては困るわ。
 だいたいこの304号室はとくべつなお部屋なの。誰も彼も好きに入らせてはあげられない。つまり、そこに住んでいる私は差し詰め、このミニチュアリゾートのリトル・クイーンってとこね。
 では、話してあげるわ。よく聞きなさい、私に嫌・・・

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優しいぬくもりを手探りして

16/12/27 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:354

「ストーブのね、出したばっかりの時の埃の焦げる匂いってすごく落ち着きませんか?」
「あぁ冬だなぁって感じで」

 そうなのか?と青年が返す。彼女は頷いた。
「うちは両親の趣味で薪ストーブだったからなー、薪の燃える匂いとか、パチってはぜる音かな」
「あーいいですね、憧れます」
 本の中では見慣れた光景が浮かんできて知らず笑みが浮かぶ。想像の中の暖炉の前には、な・・・

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一緒に歩くための検討時間を

16/12/26 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:429

 返事は別にいらないよ。特急が通り過ぎるのを見詰めながら、ベンチの隣に座る友人はそう言った。
 いや、俺は友人だと思っていたのだけれど、こいつにとって俺はそうじゃなかったらしい。追えない速さで通り過ぎる車体をじっと見たみたいに、微動だにしない友人の横顔がブレて見えた。あのう、好きだって今、言った?いつから?昔からそうなの?っていうか、世間の可愛い女の子を差し置いて俺のどこら辺を。俺、ブレザー・・・

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箱庭のサイチョウ

16/12/20 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:413

生まれつき骨の兜を被って、私は密林の中に生まれた。
幸いなことに蟻とは逢わずに、喇叭を鳴らして気ままに暮らした。同朋は一度も見たことがなかった。私は独りでも別段構わなかった。

若いうちに己の羽を使わずして、青き海を渡る旅をした。
そうして今のこの箱の中へ来た。
密林程の広さはないが、どうやら蟻もいないようだ。
時折果物を摘まみながら、私は静かに暮らし始めた。<・・・

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鉄瓶のお湯が沸いてから

16/12/11 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:427

 五分間だけ、待ってね。まだボコボコと鳴り続けている鉄瓶の取っ手を、ミトンをはめた手で持ち上げるの。本当に熱いのよ。鉄の調理器具を使うとね、水を沸かしている間にFeがほんの少し溶け出して、不足しがちな鉄分を摂取することが出来るんですって。ポットの湯で先に温めておいた白いティーポット。青い小花が可愛いでしょう。ずっと倉庫で眠っていたの、うち、古い家だから。年末の大掃除の時に見つけてね、まだ充分使える・・・

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花とビーグル

16/12/09 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:480

 クリスマスの朝、学校へ行く支度をしていると母親が、そういえばね、と何気ない調子で話し出した。
「寺町通の角のわんちゃん、今朝亡くなったみたいよ」
 そうなんだ、そんな年だったっけと僕は続けた。確か高校へ行く道すがらに何度かその家で犬を見かけていた。大きな犬ではなかった。詳しくないけれど、多分ビーグルってやつ。吠えもしない、大人しい犬だった。
「ううん、お隣の奥さんに聞いたんだけ・・・

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館の国のクラリーサ

16/11/07 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:376

 クラリーサは今日も件の館の前で仁王立ちしていた。ふん。こんなの、ただの容れ物じゃないの。
一昨日から此処へ、パリから侵略者が来ているらしい。あらあら、御苦労なこと。高い高い天井から洒落た青い旗が垂れる。ふうん、花の都ですって。だけどそんな肩書きに怯むクラリーサではないのだ。
 大理石の段々を悠然と上り(幅が広いので一段に二歩必要だ)、慣れた手付きで特設展示場への通行証を掲げる。半券を・・・

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本棚の小宇宙

16/11/06 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:415

個人的には規則性があって、これは確かに理路整然と並んでいる。例えば真ん中。パンの本、調理の本、すこし休憩して海外文学のビジュアルブックや絵の本が来て、またチーズの本に戻る。アート系の本の中に茶道の指南書が混じっているのも、文字通り「ちょっと一服」という配慮だ。自分への。あ、ないだろうか、こういうルール。

絵本は大きさも装丁も多彩だから、下の棚へ。鮮やかな漫画は所々へ華を添えるよう・・・

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御先祖様たちのはっぴひろい

16/11/06 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:421

法被拾い、法被拾い。
今日は愉しや法被拾い。

なんじゃ元治さん、そのはっぴひろいゆうんは。
知らんのか?御先祖歴幾つじゃヨシジさん、情けのうなぁ。まぁわしもチョンボシ前に聞いたばっかりなんじゃけど。
わしと変わらんがな元治さん。そんで、なんじゃ、そのはっぴひろいごつァ。
そうじゃ、そうじゃ、これな、これな。
なぁちょいとお前さんら、わたしも・・・

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むろん布にはなんの罪もない

16/10/28 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:359

ベッドの上には起毛のシーツ。ふかふかの掛布団にも起毛のカバー。両方とも、手触り抜群。
この間に私が挟まる。これぞ至福、安息の顕現。明日の朝陽が昇るまで、このキャパシティ少なめの頭に詰め込まれている全ての悩みつらみ生きる苦しみからの解放を許されているこの時間、私の心は凪のように平和である。
眠りに就くまで好きな書き物についての妄想をあれこれと繰り広げてもいいし、ただひたすらこの起毛の感触・・・

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さみしがりヒールズ

16/10/25 コメント:0件 結簾トラン 閲覧数:571

「今度会ったら覚えてろ!」
「今日のところは見逃してやる!」
「これで勝ったと思うなよ!」

 寂しがりである。まごうとこなき、寂しがりやの台詞である。
 彼ら悪役、ヒールたちの頭に「ヒーロー若しくはヒロインが綺麗さっぱり自分のことを忘れ去ってしまう」という観念は存在していない。もし万が一、ヒーロー若しくはヒロインがうっかり忘れ去ってしまったらさて、ヒールズはどうする・・・

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