1. トップページ
  2. まきのでらさんのページ

まきのでらさん

某老舗同人集団所属。 キャリアだけは無駄に長いです。 よろしくお願いします。

出没地 ゲオ、BOOKOFF
趣味 サブカル全般を幅広く愛しています。
職業 自営業
性別 男性
将来の夢 作家
座右の銘 特に無し。

投稿済みの記事一覧

0

幽体サバイバー

18/05/22 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:123

 強く意識しろ!
 スピードを上げろ!
 俺は俺だ!
 俺の肉体は俺だけのもんだ! 誰にも渡しゃしねえっ!!

 はじまりは何時間か前のこと、その夜は久々に自分を慰めて賢者モードで眠りに落ちた。
 次に目を開けると俺は俺を見ていた。これをどう表現したものか。つまりは意識だけがふわふわ浮遊して自分の部屋の天井から寝ている俺を見ているってヤツ。とどのつまり幽体離脱と・・・

0

ご主人の流儀

18/04/29 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:117

 ウチの近所に物を溜め込む体質の男が住んでいる。
 いわゆるゴミ屋敷のご主人というヤツで、町内会でも度々問題になっていた。
 しかしその種の人間らしい偏屈者なので、触らぬ神に祟りなし、と誰も文句を言えないのが現状だ。
 ご主人にとっては溜め込んでいるのはあくまで必要な物でゴミなどではないのである。
 
 その証拠となる出来事がこの間、あった。
 
 学生が・・・

0

我らホシ追う復讐者

18/03/28 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:194

『ホシを捕らえた』
 ナイフを片手に森を彷徨っていた私のトランシーバーが、雑音まじりにそう告げた。
『例の廃屋に集合せよ』
 無機質なその声は淡々と続き、私は疲弊した足を引きずるようにして廃屋へと向かった。
 ホシは子供ばかりを狙う卑劣な連続殺人鬼だった。警察は頼りにならず、いたずらにヤツを泳がせては犠牲者を増やしていた。
 ある時、しびれを切らした犠牲者の親の一人が・・・

0

漁師と人魚、船の上

17/06/27 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:358

 人魚を捕まえた。が、同時に漂流してしまった。
 もうひと月経つ。はじめは美しい人魚に歌を唄わせ、オイラがバンジョーを弾いて楽しんだ。
 人魚は後ろ手に荒縄で縛られてはいたものの、バンジョーに合わせて唄うのはまんざらではないようだった。
 
 港へ帰る途中、嵐に遭った。
 
 オイラの小舟は波に揉まれ、渦に巻かれて、気が付いたら見知らぬ海の真ん中にポツンと浮いて・・・

0

恋の後味は甘すぎる?

17/05/08 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:386

 菜摘のアップルパイ。
 和子のおはぎ。
 美香のストロベリータルト。
 冬花の栗まんじゅう。
 由紀のミルフィーユ。
 そして、愛奈のチョコレートパフェ……。
 
 僕は見た目こそ冴えないが、腕のいいパティシエだ。それも洋菓子和菓子も関係なく思いのまま美味しく作ることが出来る。そんな僕だから女性へのアプローチには当然この腕を振るう。まずはさり気なく彼女の・・・

1

ブラックホールを抱いて寝る。

17/03/26 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:358

 必然的に人生の失敗を思わねばならぬ夜、僕は並大抵ではない疲弊と絶望を詰め込んだ袋を背負って帰宅する。
 袋の中には『負』が詰まっている。
『負』というやつは厄介な代物で、飯を食っても酒を呑んでも袋はしぼんでくれず、軽くはならない。そればかりかより一層の重みを切ないくらいに蓄えてしまう。
 そんな時、僕は早々と寝てしまうことにする。
 寝るが勝ち、というやつである。睡眠とい・・・

1

からっぽの首輪

16/08/28 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:692

 隣に住んでいる千枝おばあちゃんが歩いてくると、皆は怪訝な顔をして、ある人は苦い笑いを浮かべ、ある人は悲しげに目を伏せた。
 理由は簡単。千枝おばあちゃんはからっぽの首輪をひきずって歩いているからだ。
 首輪の中に犬はいない。
 おばあちゃんはタロという名前の犬を飼っていたのだが、ひと月前に死んでしまった。
 もともと認知症に罹っていたおばあちゃんは、そのショックで一気にボ・・・

0

脳みそで踊る天使

16/07/30 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:604

 その日、またしても世界は終わった。
 僕の片思いしていた彼女は、学校一のモテ男のサッカー部のキャプテンと仲良く手を繋いでショッピング・モールの奥へと消えていった。
 
 チクショウチクショウ。
 僕などは結局、声も掛けられなかったというのにチクショウ。
 
 僕は自分の奥手さと美しく産まれなかったことと、残酷な世界を同時に呪った。
 そして一頻りチクショ・・・

0

SMILE AGAIN

16/07/16 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:609

 私の妻は料理が下手だ。何を作ってもことごとく不味い。
 新婚当初は浮ついた高揚感も手伝って何とか美味いと言っていたが、年月を重ねてくると一向に上達しないその腕に嫌気が差してくる。
 しかし、妻は優しい女だった。柔和な笑顔で料理を出されるとどうにも不味いとは言い辛い。
 なので毎日せっせと早起きして作ってくれる愛妻弁当も、断ることが出来ず職場まで持っていく。しかし、面と向かっては・・・

2

ミッドナイトごん兵衛

16/06/25 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:652

ごん兵衛が食べたい! それもテンプラの乗った赤いヤツだ!
真夜中だった。唐突にそう思った私はまるで進んでいない原稿に目をやり、すぐに見なかったことにしてPCを閉じた。

気分転換も必要だしな! 

しかし、最寄りのコンビニにはなく、少し歩いて二〜三軒回ってみたが、置いてなかった。
こんなことってあるだろうか?
赤いごん兵衛である。インスタント蕎麦の代名詞で・・・

3

雨樋エイトビート

16/06/09 コメント:4件 まきのでら 閲覧数:1389

雨が降ると心が踊った。

それは物心ついた時には既にあった感情だった。
僕の部屋のある二階の窓辺には、ベランダとまでは言わないが、ちょっとした出っ張りがあり、壊れた雨樋からはその日の雨量によっては結構な量の雨水がこぼれ落ちていた。
ある日、些細な理由から両親に叱られた僕は自室にこもって隅っこのほうで泣いていた。
その日も雨がジャアジャア降っていた。
不意に、雨樋・・・

  1. 1
ログイン