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素元安積さん

もともと・あづみと申します。 絵を描くのが好き。 話を作るのも好き。 どちらも未熟ですが、楽しみながら頑張ります。

出没地 おいしいご飯のあるところ
趣味
職業
性別
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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優しさって

16/12/25 コメント:0件 素元安積 閲覧数:329

「へぇ、コイツが流行りのカラクリってやつか。面白そうだ。ちと、起動してみっか」
ここ最近、江慕エボの町で流行っているのが、伝言板の代わりとされる、この辞書ロボット”コトハ”であった。
江慕の町と言っても、住むのは人の子。鬼とは縁遠い存在だった。
しかし、鬼だって好奇心と言うものがある。面白そうな存在の登場に、皆密かに心躍っていたのだ。
鬼達の首領であるこの鬼もまたその一人で・・・

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優しさって2

16/12/25 コメント:0件 素元安積 閲覧数:340

「なぁ、優しさって何だと思う?」
 とあるうどん店。一人食い用のカウンター席に座る俺の隣にいる男が、突然聞いてきた。
 無視をしようと思ったものの、痛い程感じる男の視線。これは無言の、「答えてくれ」だった。
「何かあったんですか?」
 うどんを啜りながら、俺は男に尋ねた。
 すると男はぐったりと項垂れてカウンターに顔を付ける。こいつは余程ショックなことがあったのだろう・・・

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本当に?

16/09/18 コメント:0件 素元安積 閲覧数:354

「本当に?」

 それが女の口癖だった。

 その度に男は本当だよと答えたが、女の返しもまた、本当に? ばかりであった。

 ある日男は聞いた。

「じゃあ、君にとっての本当って何なんだ?」

 男が聞くと、女はこう答えた。

「嘘ではないことよ」

 女の答えを聞くと、男はため息を一つして立ち上がった。
<・・・

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ぼそぼそ

16/06/26 コメント:0件 素元安積 閲覧数:508

 私は蕎麦みたいにぼそぼそ。髪も、顔も、もはや心も。

 こんな私だって、みんなのようにつるつるとしていて自然と喉を通って、皆の中に溶け込める存在になりたいよ。

 でも、この姿も心も変えられそうに無く、私はずっと蕎麦のままで……。

「蕎麦だって、ツルツルで喉越しの言いものがいっぱいあるし、仮にぼそぼその麺だって、それはそれで美味いんだよ?」

 ・・・

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好き嫌い

16/06/20 コメント:0件 素元安積 閲覧数:479

 私は、クリームシチューが好きだった。

 だけれど、好きなのはクリームシチューのルゥだけ。

 クリームシチューにゴロゴロと入った野菜が大っ嫌いだった。

「いただきまーす!!」

 小学生の頃、手を合わせて食べるクラスメイトを尻目に、私はルゥを恨めしそうに見る。

美味しそうだけど……野菜がいっぱいあって食べられないよ

・・・

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蕎麦はやっぱり春だよな

16/06/09 コメント:0件 素元安積 閲覧数:635

「んま、春蕎麦」

 彼女は、心から嬉しそうに蕎麦を啜る。

「蕎麦は春じゃ無いんじゃねぇ?」

 他人の考えなんて様々だが、大抵蕎麦が上手いのは気温の高い夏の日か、一年を迎える間の年越しなのでは? と、俺は思っている。

 俺がつっこんだところで、彼女は気にせず蕎麦を啜る。

「蕎麦はやっぱり春だよな」

 彼女は言った。<・・・

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嫁入り

16/06/03 コメント:2件 素元安積 閲覧数:652

 それは、雨のしんしんと降る日のこと。

 森の中にいた私は、信じられないモノを見てしまった。

 この天候の中、半透明なベール、色とりどりの花束、キラキラとしたウエディングドレスを着て歩く花嫁と、彼女の腕をしっかりと支えて歩く新郎。

 確か、狐の嫁入りなんて言葉を祖母から聞いたことがあるけれど、まさかこの目で見る日が来るなんて。

 けれど、私に・・・

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青い空へ

16/05/14 コメント:0件 素元安積 閲覧数:669

「りっちゃん。そろそろまた旅行に行こうと思ってるんだけど、今年はどこへ行きたい?」

 私は、隣で膝を抱えたリンコに聞いた。
 七年前に私の前に来てくれたリンコは、私の愛おしい一人娘。
 けれど、私はシングルマザーで経済環境が苦しかった。それは、家にいることより職場にいる時間が長かったくらいに。その間、母親代わりになってリンコを育ててくれたのが私の父、リンコのおじいちゃんだ・・・

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オレンジプリーズ

16/04/29 コメント:0件 素元安積 閲覧数:527

 甘夏とか八朔とか、味がどうとか以前に、皮が固くて剥くのが大変なんだよなぁ。これだけ硬かったら、ボールとかに出来ちゃうのでは無いのだろうか。暇を持て余した少年は、ポンポンと宙に甘夏を投げてはキャッチする行動を繰り返していた。ちなみに、この甘夏はご近所の気前のいいおばさんから貰ったものだ。彼は、野球部に所属しているので、この固い甘夏がボールにしか見えていなかった。
 そこでこのボール、思い切り・・・

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私にしつこく聞いてくる

16/04/19 コメント:2件 素元安積 閲覧数:728

「ねぇねぇ、パンツ何色?」
 アイツは私に聞いてくる。この質問、何度めだろうか。そろそろ折れてくれないかな。
「ねぇ、何色?」
 うるさいなぁ。何でそんなに私のパンツの色が気になるんだ。他のヤツでも良いだろうに。他のヤツに聞かんかい。
 そもそも、コイツが私にこの質問をしたのは一昨日のことだった。何気なく聞かれたので、私も何気なく断った。それからと言うものの、コイツはしつこ・・・

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チュウデレラ

16/03/30 コメント:0件 素元安積 閲覧数:507

 知人の犬に連れられ、私ネズミはとんでもない場所へと連れてこられてしまいました。その名も、ニャンニャンパーク。猫ばっかりいる施設なのです。
 大概の方はご存じかと思われますが、猫は私共ネズミを食べます。そうです、私は彼女達にとってただのご飯でしか無いのです。それだと言うのに、このバカ犬は私を連れて来たのです。最低なヤツです。
 元々忠誠心の強い犬は、ツンデレな猫にとても弱いのです。ドM・・・

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私の夢

16/03/21 コメント:0件 素元安積 閲覧数:573

 私は、水族館に住むことが夢だった。好きな時に水槽に入って、小魚と泳いだり、サメと追いかけっこをしたい。ペンギンと歩いて、白熊と魚を奪い合いたい。そして、イルカの背に乗ってプールじゅうを泳ぎ回りたい。
 だから私は、まず異世界に来た。だって、かっこ悪い全身水着や、シュノーケルなんて付けたくなかったんだもの。だからまずは、水の中にそのまま入っても良いように、水の抵抗をうけない魔法を取得しに来た・・・

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水族館を作ろう!

16/03/14 コメント:3件 素元安積 閲覧数:850

「我が村の発展の為、水族館を作ろうと思うのだ」
 村長は言った。だが、そんなのは決して無理なのだ。何故ならば、始めに言った通り、此処は村だからである。そんなお金などあるはずがない。
 三十路の副村長は手を上げた。この公民館の会議室には、彼と村長のみなのだが、発言をする場合は挙手をするルールになっている。村長に指名されると、副村長は立ち上がった。
「僕達の村に、そんな施設を作る資金・・・

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くだらない話だが

16/02/29 コメント:0件 素元安積 閲覧数:508

 くだらない話だが、俺には悩みがある。それは、映画館の大事なシーンについトイレへ行きたくなってしまうことだ。今まで、それでどれだけ苦労してきたことか。俺なりに、トイレへ事前に行ったりもした。そんなことは何度も試みた。だが、絶対にこれから良いシーンだろという場面でトイレへ行きたくなる。戻ってくると、皆が泣いている。そればかりだ。なので、今俺は映画館のスタッフにどうすれば良いかを相談していた。
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うさ太郎

16/02/29 コメント:2件 素元安積 閲覧数:652

 魔が差したのだろうか。気づけば私は、ゴミ置き場にあったウサギのぬいぐるみを抱えていた。捨ててあったとはいえ、あまり宜しい行為では無いだろう。それも、こんな薄汚れたぬいぐるみを。けれど、このぬいぐるみにどうしようも無い愛着を感じてしまったのだ。
 実家へ持ち帰り、ウサギをクッションに座らせる。パステルカラーの綺麗な部屋には、みすぼらしくて合わないな。でも、この汚れ具合や、糸のほつれ具合、今に・・・

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