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あずみの白馬さん

成人済 アイコンは天野ゆうりさん作成(無断転載を禁じます) 自分なりの優しい世界観を出せるように頑張ります。 好きな作家は飯田雪子先生です。若輩者ですが、よろしくお願いします。 Twitter:@Hakuba_Azumino

出没地
趣味
職業
性別 男性
将来の夢 旅立つときには、ひとりでも多くの人に見送られたい。
座右の銘 「これでいいのだ」

投稿済みの記事一覧

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魔女エメリアと【正義の味方】

17/05/21 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:155

――魔女、エメリアの前には、幼馴染の青年、デネブがいる。
 彼女は無表情で、金色に輝く長剣を振り上げる。
 彼は微動だにしない。待ち受ける運命に従うかのように……

 ***

 この世は光があれば、闇もまたある、しかし……

 現王セレストにより善政が敷かれたこの国は、国民に能力が認められれば誰でも王様になれるチャンスがある。

 私、・・・

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女神様のお弁当

17/04/10 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:629

 15年ほど前、僕は青春18きっぷで普通列車を乗り継いで、ひとり旅に出ていた。北海道の稚内、北の端を見てみたかったのだ。
 しかし、ダイヤ通りなら山形県の酒田駅で朝食のはずが、列車の遅れのせいで昨夜から何も食べることが出来ず、酒田駅に着いた頃には12時過ぎになっていた。

「えー、乗り換えのお客さまー! 秋田行き普通列車は5分後の発車でーす! ご乗車になってお待ち下さーい!」

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朝目が覚めると、寝台特急の個室に美女がいた

17/04/07 コメント:8件 あずみの白馬 閲覧数:293

『今日は、2013年4月7日、時刻は、午前6時30分。寝台特急北斗星、只今、時刻表通りに運転しております』

 車内放送で目が覚め、気がつくと寝台特急の個室の中にいた。

「こ、これはいったい!?」

 目の前には、6〜7歳ぐらい年上の綺麗な女の人が寝ていたが、しかし、僕の驚いた声で目を覚ました。

「ん……? な、なーに? どうしたっ・・・

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私と時空モノガタリ

17/03/27 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:216

 なぜ時空モノガタリに参加してしまったのだろう。

 今となってはキッカケもよく覚えていない。ただ、当時募集していたお題が「ギャンブル」で、すでに他サイトで書いていて「これなら行けるか?」と思って投稿したが、一次すら突破できなかった。

 その後は投稿しては落選の繰り返し。落ちるたびに敗戦のテーマ「ハイハイ敗!」が脳内を駆け巡り、やるせない気持ちになった。

 ・・・

0

追憶

17/03/27 コメント:0件 あずみの白馬 閲覧数:350

 いつもあなたは笑顔で私を出迎えてくれた。 それなのに……



 私の地元は、山あいにある、ちょっと昔の日本ならどこにでもありそうな、のどかな村。

 小学生の頃、桜の咲く季節、私はあなたに出逢った。

 それからはいつも、あなたと一緒に学校に通った。

 中学、高校も、同じ方向だった。だからあなたとはいつも一緒だった。

・・・

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サンチアゴ航空513便事件【エッセイ】

17/02/27 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:323

 1989年10月12日、ブラジルのポルト・アレグレ空港に、正体不明の飛行機が近づいてきた。
 管制官はすぐさま無線連絡を試みる。
「正体不明機、こちらポルト・アレグレ空港。この空港に着陸するには許可が必要です。貴機の機体番号もしくは便名をどうぞ」
「……」
「正体不明機、緊急事態でしょうか? もし受信可能であれば、トランスポンダで応答してください」
「……」
・・・

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失恋とサイクリング・ロード

17/02/19 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:425

「恋なんて、簡単に終わるのね……」
 新幹線から見える景色は、山あいの白さに包まれて、ここがいつもの場所じゃないことを思わせてくれる。

 私はひとり、ふらっと傷心旅行に出ていた。元彼とは婚約までしていたのに、その親がかたくなに反対した。私が高卒なのが気に入らなかったのだ。
 家の事情でやむを得なかったと、何度話し合いをしても相手の言い分は変わらず、交渉の席で彼は黙っている・・・

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バスタ新宿と石川啄木【エッセイ】

17/02/11 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:573

『ふるさとの 訛り懐かし 停車場の 人ごみの中に そを聞きに行く』
 長い東京暮らしで望郷の念に駆られた石川啄木が、故郷・岩手の言葉を聞きたくなり、そこへ向かう列車が発着する上野駅へ向かうという、著名な短歌である。

 しかし今、上野駅へ行っても故郷の訛りを聞くことは難しいだろう。夜行列車は全廃、新幹線も東京駅が起点。上野東京ラインが完成し、ここが始発駅の列車も少なくなってしまっ・・・

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愛、知りそめし〜304号室にて

17/01/22 コメント:3件 あずみの白馬 閲覧数:510

「304号室には、人ならぬものがいる……」
 僕が住むアパートには、こんな噂が流れていた。なんでもあの部屋に入った人間は、決まって行方知れずになると言う。僕はなんとなく興味をひかれたが、積極的に調べようとも思わなかった。だから、自分を見つめる瞳に気づくこともなかった。

 ある日、仕事が終わってアパートに帰ると掲示板に一枚の貼り紙があった。
【急募 家の片付けを手伝ってくれ・・・

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あくまで相談員

17/01/14 コメント:3件 あずみの白馬 閲覧数:520

 日曜日の昼下がり、今日は僕の彼女、未菜とデートの予定だった。
 しかし彼女にドタキャンされてしまい、やることも無く秋葉原をぶらぶらとしていた。

 未菜とは婚活パーティーで知り合い、つきあって半年になる。僕のオタク趣味も受け入れてくれて、とても綺麗で優しい。一人暮らしでコンビニ弁当ばかりの僕に、美味しい手料理も作ってくれた。このまま結婚まで行きたいと思っている。

・・・

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「これでいいのだ」〜込められた優しさ

16/12/29 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:719

「これでいいのだ」

 赤塚不二夫作「天才バカボン」の主人公、バカボンのパパの名言。

 私は、この言葉ほど優しさにあふれた言葉は無いのではないかと思う。

 ギャグ漫画に登場する言葉に、どれほどの優しさが込められているのだろうか?

 人間は、時に過去にこだわってしまう。私などは特にそうだが、あの時こうしておけば良かったとか、こうだったら良かったの・・・

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僕とアミーの5分間

16/12/22 コメント:0件 あずみの白馬 閲覧数:442

「過去に戻ってみませんか?」
 河川敷の歩道を歩いていると、老紳士を過去へと誘おうとする美少女がいた。
 彼女が僕の初恋の相手、夏菜子(かなこ)にそっくりだったから、なおさら美少女に見えた。老紳士もどこかでみたことある気がするが、思い出せなかった。
 しばらくして、老紳士は手を横に振ると去って行った。その話を聞いて首を縦に振る人は滅多にいないだろう。

 しかし、僕は・・・

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生命を守る5分間のビデオ

16/12/09 コメント:5件 あずみの白馬 閲覧数:586

 出発を待っていた旅客機が、滑走路に向かって静かに動き始めると、機内安全ビデオが流れ出します。
 5分間程度で酸素マスクの使い方や、緊急脱出の手順などが説明されますが、半数ぐらいの方は、見ていないのでは無いでしょうか?

 しかし……、見ていないと後悔することになるかも知れません。

 ***

 私の乗った旅客機は順調に飛行を続け、目的地が近づき、シート・・・

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今年も嫁と!

16/12/05 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:420

 クリスマスイブの夜、俺は仕事から帰って来て着替えると、早速買ってきたクリスマスグッズを取り出す。
 ケーキにシャンパン、フライドチキン、用意してくれた料理、そしてプレゼントがはいった箱をテーブルの上に並べる。パソコンのディスプレイを向かい側に設置。その画面にサンタコスの俺の嫁を映し出す。ケーキの上にキャンドルを立て、火を灯したらパーティー準備完了!

 これを撮影してSNSに投・・・

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私と山の美術館

16/11/27 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:463

 私、彩(あや)は、高校生の頃から絵を書き始めて、もう10年以上たち、アラサー女子と言われる歳になっていた。

 個展を開いても、来てくれるのは友達だけ。世間の評価とは無縁で、自分の絵に納得が行かなくなってきた。
 そんなある日、訳もなく、旅に出ることにした。

 東京を発ち、夜行バスで西へと向かう。翌朝、バスは出雲大社に到着。あまり眠れなかったが、神様が年に一度集ま・・・

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顧問の先生、助けたい!

16/11/06 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:640

「私、やめます!」
 西崎みはるはビデオに目をやりながら、一年前の捨てゼリフを思い出していた。

 長野県北部にある安曇野高校、秋の文化祭を終えて、木々が真っ赤に色づいている。
 新聞部部長のみはると、副部長の白井康永は、体育館で行われた演劇のビデオを見ながら記事を書いている。
 生徒たちの熱演を見ながら「これを見ると、思い出すな……」と、みはるは康永に思い出話をはじ・・・

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平和と天気予報

16/10/28 コメント:6件 あずみの白馬 閲覧数:653

 天気予報は、雨が降りそうだから今日は傘をさして行こう、とか、あるいは台風などに備えたり(会社や学校が休みにならないかと祈ったり?)するのに必要な情報だ。

 既に知っている方にとっては、いささか退屈に思えるかもしれないが、少しでも目を通していただけたら、筆者としてはこの上ない喜びである。

 ***

――戦時中は、天気予報が無かった。

 正確に・・・

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誰よりも笑われた男

16/10/14 コメント:10件 あずみの白馬 閲覧数:880

「人口80万人の街に地下鉄!? そんなの作って赤字になったらどうするんです? 熊でも乗せる気ですか?」

 1965年のある日、運輸省と札幌市交通局との間で、札幌市に地下鉄を通す計画を話し合う会議がもたれていた。
 その席で、運輸省の役人が意地悪な質問を札幌市交通局にぶつけてきたのだ。
 室内には嫌味な笑い声が響いてくる。だが交通局長、大刀豊は臆する事なくこう切り返した。<・・・

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「あの人」が伝えてくれた

16/09/20 コメント:3件 あずみの白馬 閲覧数:482

「お付き合いするって難しいな……」
 2020年の松の内も過ぎた頃、20代後半にして彼氏いない歴=年齢となってしまった黒川そらは、出会いを求めて合コンに行ったが、一次会が終わってそのまま帰って来てしまった。
 何より自分に自信が持てなかった。化粧しても地味で、どこに行っても目立たないしと、ネガティヴばかり考えてしまう。
「あの人、どうしているかな……」
 そらは数年前の出会・・・

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先輩! 未練を晴らして下さい!

16/09/16 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:1319

「優希先輩、好きです……」
 みはるは心の中で何度もその言葉をつぶやいた。けれど言いだすことはできず、卒業して東京の大学へ行く彼を心の中で見送った。
 想いを伝えられなかった寂しさからか、彼女は思わず新聞部の後輩二人にそのことを話してしまった。あんなことをするとは思いもよらず。

 ***

 一週間後の安曇野高校新聞部、部室には何やら怪しげな電子機器が取り付け・・・

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本屋が消えた故郷にて

16/09/08 コメント:8件 あずみの白馬 閲覧数:1682

「この街にはもう本屋は無くなってしまったんだな……」
 俺は誰に聞かせるでも無く、つぶやくように言った。

 高校の頃から作家デビューを夢見て、小説を書き続け、気が付けば30代になっていた。
 それでもあきらめずに仕事をしながら持ち込みを続けた結果、小さな出版社から声がかかり、夢にまで見たデビューがついに決まった。それを聞いた当時の文芸部の仲間が出版記念パーティーを開いてく・・・

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裏切りの乱世〜信貴山城の戦い

16/08/25 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:2732

【この物語はフィクションであり、史実、実在の人物とは一切関係ありません】

 天正五年(一五七七年)夏が近づき、茶が美味しい季節のある日、織田信長の家臣、松永久秀と明智光秀が茶の湯をたしなんでいた。
「このときが一番、気が休まるのぉ、光秀よ」
「全くですな。久秀殿」
 二人は一緒に束の間の休息を楽しんでいる。よく茶をともにする、いわゆる親友であった。話は主君である織田・・・

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裏切り、裏切られる覚悟

16/08/21 コメント:6件 あずみの白馬 閲覧数:1122

「私に話があるって?」
 2017年3月、卒業式を終えて司書室にいた私のところに、一人の男子生徒がやって来た。まだあどけなさが残るが、部活焼けした若い肌が印象的に見えた。
「はい、あの……」
 テーブルの上に私の名前が書かれた手紙が置かれた。何が書いてあるかは察しがついた。

 私は彼を試してみたくなった。
「あとで見させてもらうわね。ところで、先生、思い出話が・・・

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じゃあ、死んでみますか?

16/08/15 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:1177

 3年付き合っていた彼と、連絡を取らなくなって1か月が過ぎた。
 私は30歳、26歳になる彼は大学の研究室にいて忙しく、1か月に一度ぐらいしか会えなかった。その不満をぶちまけたら、その日から連絡が途絶えた。
 
 私は今日も会社に行くために、いつも使っている小さな私鉄の駅にいた。
 彼と連絡が取れないのは辛い。お互い嫌いじゃ無い。縁りを戻そうかと何度も考えた。けれどまた同じ・・・

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幽霊の謎を追って

16/08/11 コメント:8件 あずみの白馬 閲覧数:746

「うちにスクープはいらないって言ってるでしょ!?」
 夏休み真っ盛りの登校日、安曇野高校新聞部、部長の西崎みはるが副部長の白井康永をしかっている。
「でもさ、信濃大町駅の幽霊、最近すごい噂になってるし、うちで真相つかんだらお手柄じゃない? 壁新聞コンクールも近いし」
「壁新聞コンクール? ああ、近藤先生が言ってたやつ?」
「そうそう。優勝したらさ、絶対注目度上がるって!」<・・・

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シンデレラと王子さまのワルツ

16/07/24 コメント:9件 あずみの白馬 閲覧数:1121

「これだけたくさんのお洗濯を、あなたが?」
「はい、家のことはほとんど私がしています」
 シンデレラが、川のほとりで洗濯をしていると、この国のとてもステキな王子さまが話しかけてくれました。
「そうですか、とても大変なんですね」
「いえ、慣れていますから」
 シンデレラはそう言って笑ってみせました。でも本当はとてもきついのです。ある日継母ままははとその娘ふたりがあらわれ・・・

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パピプペポインターチェンジ

16/07/18 コメント:11件 あずみの白馬 閲覧数:1096

――このコーナーは、日本全国のインターチェンジから、素敵なゲストをお呼びいたしまして、どこのインターチェンジか当てていただきます。早速ゲストの方に登場していただきましょう。

 あ、どうもこんにちは、パピプペポインターチェンジです。

――パピプペポさんはどちらの方にいらっしゃるんですか?

 それを言ったら回答わかっちゃうじゃないですか。まぁ……、日本の北の方・・・

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「弁当」と言う単語が一度も出ないファンタジー

16/07/12 コメント:9件 あずみの白馬 閲覧数:2054

「これ、忘れないでね」
 暗殺組織の長、エリーゼ様からサンドイッチ入りのバスケットを受け取った。

 戦乱の真っただ中にあるこの世界、圧政を敷く帝国軍と、解放軍の激しい戦いは、解放軍が優勢で進んでいた。
 戦況打開のため、帝国軍のナンバー2、アマデウスは、闇の司祭エリーゼをトップとした暗殺組織を結成し、解放軍の主要メンバーを葬り去ることを計画した。

 身寄りの・・・

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蕎麦触れ合うも他生の縁

16/06/27 コメント:6件 あずみの白馬 閲覧数:664

 青森駅は、北海道への玄関口の座を新幹線の駅に譲り、三内丸山遺跡、白神山地への玄関口として大規模なリニューアルが施され、青森白神(あおもりしらかみ)駅として新たなスタートを切っていた。
 ホームにはかつて駅そばがあったが、その場所にはコンクリートの土台だけが残されていた。それを見ていると、あの日の想い出が蘇る……

――15年前

 貧乏旅行を終えた北海道への帰り道、・・・

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せつない奇跡

16/06/10 コメント:7件 あずみの白馬 閲覧数:895

 6月の土曜日の朝、屋根に激しく降りつけてる雨音が聞こえてくる。
 けだるく目を覚ますと、僕は日課となっている挨拶をつぶやいた。

「ナナコさん、愛してる……」
 写真につぶやいてもなんの反応も返って来ない。でも、僕が一番彼女を愛してるんだ。

 ナナコさんとは5年前につきあっていたけど、半年程で別れてしまった。そして彼女はは別の男の人と結婚した。でもそれは悪い・・・

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旅は道連れ、世は情け……?

16/06/05 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:869

「(明日の朝には青森ね……)」

 私は夫と喧嘩になった勢いで家を飛び出し、上野から夜行列車に飛び乗ってしまった。私は別に青森の人間じゃない。ただ、遠くに行きたかった。

 車掌さんが案内放送をする中、私は考え事をする。好きで結婚したはずなのに、なぜこんなことになったのか……

 旦那は半年ほど前から急に、平日は帰りが毎日のように遅くなり、休みの日は疲れたと言っ・・・

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1996年夏・僕はあなたに会いに行く

16/05/26 コメント:7件 あずみの白馬 閲覧数:1170

――あなたにもうすぐ逢える

 昨夜札幌を出発した夜行快速ミッドナイトは、眩しい朝日の中、かつては青函連絡船が行き交った、潮の香りがする函館駅に滑り込んだ。

 僕は眠い目をこすりつつ、カバンから取り出したミニノートパソコンを携帯電話に接続し、
「おはよう、今日いよいよあえるね」
 と、温子さんにメールした。
(当時の携帯電話は通話しか出来ず、メールするた・・・

2

甘夏ピールとピンチヒッター

16/05/12 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:1221

「先輩っ、準決勝最後のバッター三振のシーン押さえました!」
「よしっ! 上出来!」
 初夏の安曇野高校球技大会、最後の種目の野球も決勝戦を残すのみとなった。
 新聞部部長の西崎みはると副部長の白井康永、2人が気合いを入れて野球の取材をしている。

「しかし蒸し暑いわねー」
「倒れる人が出なければいいんですが」
「選手もそうだけど実況もね。炎天下だとバテやす・・・

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御堂筋線・赤色の謎

16/05/02 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:1077

「大阪の地下鉄御堂筋線の赤はね、血の色なのよ……」
 長野県中部にある、安曇野(あずみの)高校の放課後。新聞部の副部長、1年生の白井康永(しらい・やすなが)は、クラスメイトから聞いたと言う噂を、部長である2年生の西崎みはる(にしざき・―)にまことしやかに話した。

「で、その噂話がどうしたわけ?」
 みはるはあまり興味が無いと言った様子で聞き返す。

「だからさ・・・

3

「ねこ」との一夜

16/04/24 コメント:4件 あずみの白馬 閲覧数:888

――午前2時・東名高速牧之原SA

 深夜のサービスエリアは、コンビニぐらいしかやっていないが、仮眠を取るトラックでそこそこの賑わいを見せている。

 俺はその駐車場にトラックを止めた。御多分に漏れず俺も仮眠するのだが……

「おじさん、ここで寝るの?」
「ああ、狭いけど我慢してくれ」
 姉ちゃんが俺のトラックの仮眠スペースに入る。20歳ぐらいの学生・・・

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イルカショーのお姉さん

16/04/09 コメント:3件 あずみの白馬 閲覧数:1454

「水族館って懐かしいわね」
「あの時以来ですよね」

 30代ぐらいの女性と、20代ぐらいの男性が、東京近郊の水族館を2人で回っている。どちらからとも無く感慨深げに思い出話を始めた。

***

 10年前、2人の地元の地方都市の水族館。
「イルカのショーへようこそ!」
 お姉さんの掛け声とともに、イルカたちが水しぶきをあげて飛び跳ねる。

2

特別な空間

16/03/27 コメント:3件 あずみの白馬 閲覧数:1236

 僕は映画は好きなのに映画館には全然行かない。
 どうせ数ヶ月後にはDVDやBDも出る、それをレンタルで見た方が安いし家でゆっくり見られるからだ。

 去年の初冬のある日、会社でも一目置かれている綺麗な先輩が私を映画に誘ってきた。
「今度の土曜日、映画の公開日なんだけど、旦那が急に行けなくなっちゃって……、チケット出すから一緒に行かない?」
 僕は現金にも首を縦に振っ・・・

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私を笑顔にして下さい

16/03/12 コメント:5件 あずみの白馬 閲覧数:879




 私と同棲していた彼氏は、浮気を問い詰めた瞬間に出て行ってしまった。

 元彼が去った、まだ幻影が残る部屋のパソコンの中には、元彼との記念写真がたくさん保存してある。
 遊園地、夜景、観光地……、その中に私と元彼が幸せそうに写っている。とても幸せな二人の表情を見るたびに切なくなる。

――裏切られた、それなのに

 写真を見ていると・・・

1

トリトンブルーに全てをかけて

16/02/27 コメント:1件 あずみの白馬 閲覧数:969

――あの名機が引退するらしい――

 私のトゥイッターラインにそんなうわさが流れてきた。
 航空大手二社のひとつ、トリトン航空のB767−300、就航からもう24年の月日が流れていた。

 ***

 あれは18年前、私がまだ中学生のころだった。
 修学旅行で乗るはじめての飛行機、春日井空港から沖縄に行くだけでもみんなわくわくしているところに、この旅・・・

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負けるとわかっていても

16/02/21 コメント:2件 あずみの白馬 閲覧数:762

――負けるとわかっていても、張ってしまう時がある。それがギャンブル

 僕はこれから「負けるため」にギャンブルをしに行く。

 卒業式も終わって残っている生徒も少なくなった高校の生徒指導室……

「話ってなに?」
 相手は3年間僕の担任だった、ゆかり先生、26歳。今年を最後に退職することになっている。
 左手の薬指には婚約指輪。ネットでこっそり調べた・・・

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