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土井 留さん

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趣味
職業
性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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空間

17/11/21 コメント:0件 土井 留 閲覧数:324

 気が付くと何もない空間に立っていた。
 辺りは薄暗く、四方は漆黒に沈んでいる。
 地面が無く、足下には空間が広がっている。
 そして、巨大な、とてつもなく巨大な眼球がひとつ、下からこちらを見上げていた。
 私は悲鳴を上げて半歩後ろによろめいた。
 景色が見えないのに距離を感じるのは奇妙だが、その巨大な目は確かに遥か下方にあった。暗さのためか瞳孔は大きく広がり、瞳の大・・・

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NGC292

17/11/18 コメント:0件 土井 留 閲覧数:297

 超光速通信のアプリケーションが作動しない。
 発電機能が損傷したために、せいぜいワープ2回分のエネルギーしか残っていない。
 何よりも、ナビゲーションシステムが破壊されて現在位置が把握できない。
 亜空間に移動した際に時空振に見舞われ、宇野旅人のCX505は超光速宇宙船としての機能を半ば喪失した。幸運にも亜空間に飲まれることは回避したが、目的地とは全く別の座標にはじき出され、機・・・

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設問7:人間はなぜ人間に進化したのか?

17/02/28 コメント:0件 土井 留 閲覧数:511

問い:人間はなぜ、どのようにして他の類人猿と分かれ、現在の形になったのか?

一般的な仮説:人間の祖先(X猿)は、肉を求めて人間になった。

 人間は、なぜ600万年前にチンパンジーとの共通祖先と分かれ、このような進化を遂げたのだろう?この疑問に対する唯一正しい答えは「種の生存のために都合が良かったから」である。人間の先祖(本稿では「X猿」と呼ぶ。)は、人間に近づくことによ・・・

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設問6:どのような職業が人工知能に取って代わられるか

17/02/19 コメント:0件 土井 留 閲覧数:467

問い: どのような職業が人工知能に取って代わられるか

予想:ある程度知的な職業が先に無くなる。

 近年の人工知能の発展は著しい。1990年代、人工知能はチェスで人間のチャンピオンと互角に渡り合った。2016年3月には、人工知能が世界的な棋士イ・セドル氏に囲碁で勝利した。このように、極端に狭い分野であれば、人工知能は既に人間の最高レベルに近いか、それ以上になっている。

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設問5:全く人間と変わらないロボットアイドルが現実化したら、バーチャルアイドルの存在はどうなるか

17/02/18 コメント:2件 土井 留 閲覧数:531

設問5:全く人間と変わらないロボットアイドルが現実化したら、バーチャルアイドルの存在はどうなるか

結論:相対的に人気を増すと考えられる。

 初音ミクのようなバーチャルアイドルに熱狂する人がいることは、多くの人間にとって奇異に感じられる。生身の美人や美形男子に熱狂するなら理解できるが、人間でもない架空の存在に熱狂することは、直感的にはおかしな現象である。
 しかし、・・・

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設問4:戦いは人間の本能か?

17/02/16 コメント:0件 土井 留 閲覧数:572

結論:事実かどうかは別にして、そのように考えるべきではない。
 
 人間は本能ではなく理性で動いている部分が大きい。このため、何が人間の本能であるか、人間だけを分析して判断することは難しい。そこで、他の生物の例を考え、そこからヒントを得ることにする。

 まず非常に原始的な生物を考えると、戦いは本能だと言うしかない。細菌は分裂して増殖するが、増殖の過程で抗生物質を出して他の・・・

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設問3

17/02/12 コメント:1件 土井 留 閲覧数:524

問い:宇宙はなぜ加速膨張しているのか

素人による仮説:可視宇宙の外側に高質量の時空のゆがみが存在しているから。

 我々の存在する宇宙が膨張・拡大していることは、以前から知られていた。そして、望遠鏡に名を遺したエドウィン・ハッブルによって、宇宙の膨張が次第に早くなっていることが確認され、2017年現在に至るまで物理学の大きな課題になっている。
 従来、宇宙の膨張は、・・・

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設問2

17/02/09 コメント:0件 土井 留 閲覧数:504

設問2:人間より知的に進化した生物が実在するとしたら、どのような存在か

 結論:そのような生物が存在したら、知的・倫理的・社会的に人間の理解を絶した生物になる。

 動物の知的能力にはその種固有の限界がある。例えば、犬の論理的思考能力はチンパンジーのそれを超えることはない。同様に、恐らく人間にも種としての知的限界がある。よって、人間を超える知的上位種が存在するなら、チンパ・・・

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設問1

17/02/05 コメント:0件 土井 留 閲覧数:513

問い: 窓ガラスの厚みを10倍にする利点はあるか?

 常識的に考えれば、窓ガラスの厚みを増す利点はない。

 ガラスが薄くなれば原材料が減り、重量が減り価格が低下する。逆に、ガラスの厚みが増えれば材料が増え、重量が増し、価格が上昇し取り扱いも難しくなる。よって、性能が同等ならば、窓ガラスの厚みは薄いほど良い。わざわざ厚みを持たせることに利点はなさそうだ。

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坂東夜叉

16/02/05 コメント:2件 土井 留 閲覧数:866

 虫の声が止まった。
 侍所の捕手が、洛北のあばら家を油断なく取り囲んだ。戸板の隙間から光が漏れ、悲鳴のような高い声が途切れ途切れに聞こえてくる。
 女を犯している。捕手の頭は身じろぎした。中にいるのは尋常な相手ではない。しかし、交合の最中に踏み込まれては、いかなる豪傑だろうとどうにもなるまい。
 あばら家は狭かった。捕手のうち、三人は踏み込む準備を整え、残り二人は退路を断つため・・・

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勝負師

16/02/01 コメント:4件 土井 留 閲覧数:1083

 フリージャーナリスト赤城繁は、麻雀の世界で半ば伝説となった、鷲頭岩雄にインタビューする機会を得た。古い雑誌に鷲頭の若い頃の写真を見つけ、手紙をそえて送ったところ、意外にも会ってもよいと返事が来たのである。
 インターホンを押して訪問を告げると、秘書のような男が出て、玄関の鉄柵がスライドした。男に案内されて明るいリビングに入ると、セーターを着た小柄な老人が座っていた。それが伝説の勝負師鷲頭だ・・・

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トムのアメリカン・ドリームとその後

16/01/31 コメント:5件 土井 留 閲覧数:861

 歓声が上がった。
 スコットランドの海港都市グラスゴーの港に優美な帆船が滑り込んできた。
 香港からはるばる喜望峰を回ってきたティー・クリッパー、紅茶を運ぶ快速帆船である。
 インドの茶栽培は、茶の価格破壊をもたらしてブリテン島の紅茶需要を急増させ、新鮮な茶を運ぶための快速船がアジアとヨーロッパを結んで活発に行き来した。
「クリッパーは粋だな。」
「そうですね。だけ・・・

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16/01/27 コメント:3件 土井 留 閲覧数:874

 夏の盛りであった。
 実務的な打ち合わせが始まると、寛には全く居場所がなくなった。編集者は、それに気づいて気遣わしげな視線を投げかけたが、肝心の晶子は、相変わらず眼前の資料に見入っていた。
「ちょっと庭に出てくるよ。」
「あら、早く帰っていらしてね。」
 寛が呼びかけると、晶子は資料から顔を上げて明るく微笑んだ。夫への愛にあふれた笑顔であったが、それがかえって辛かった。仕・・・

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出立

16/01/22 コメント:1件 土井 留 閲覧数:931

「兄上、兄上はおられますか!」
 血まみれの少年を担いだ若い僧が、寺の門をくぐるなり大声で叫んだ。
「陳褘か…?」
 その大声に反応して、ぐったりとなっていた少年が薄く目を開いた。
「おお、ワク、気が付いたか。すぐに手当てをしてやるぞ。」
 ワクと呼ばれた怪我人も若い僧も、共に大柄な体をしていた。特に陳褘は胸板が厚く、そこから伸びた腕は太く・・・

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椅子の下の暗がり

16/01/19 コメント:2件 土井 留 閲覧数:836

 小説家は、編集者に執筆に没頭したいと言ってホテルに部屋をとり、それきり帰って来なかった。
 
 被害者は坂本千里、二十七歳、クラブホステス。一月十四日午前五時四十分頃、県道三号で頭から血を流して倒れているところを発見された。第一発見者は近所に住む山田忠、六十二歳。通報で駆けつけた救急隊が被害者の死亡を確認した。死亡推定時刻は午前零時から三時頃。
 被害者の後頭部に陥没があること・・・

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狐の寓話

16/01/16 コメント:0件 土井 留 閲覧数:797

「新しい人、結構イケメンだね。」
「そう?ちょっと暗そうじゃない?」
「危ない感じには見えないよね。」
 定期の人事異動で山本啓介が芝の支店にやってきたのは、春が始まろうかという三月の下旬だった。当然のように、若い異性の同僚は女性社員たちの恰好の話題となった。
「彼女いるのかな?」
 挨拶まわりにやってきた啓介に、加南子はすぐに好感を持った。長身でなかなか整った顔立ち・・・

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失恋の概念モデル

16/01/15 コメント:0件 土井 留 閲覧数:792

「失恋」という主題を与えられた際、私は図を描いて失恋とは何であるか、単純化した理論モデルの作成を試みた。

 このエッセイは、その際に考察した失恋(恋愛)の概念モデルを提示し、可能であれば読者にインスピレーションを与えて、新たな表現方法への道を開くことを狙いとしている。

 失恋という状態があるためには、前提として恋愛状態が無ければならない。つまり、失恋とは恋愛状態の終了で・・・

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消えた娘(4〜6)

16/01/11 コメント:0件 土井 留 閲覧数:816

【四】

 追加の手当について短い相談をして、サイカは屋敷を出た。ウェイ・シェンはサイカの言値をあっさり飲んで、ひょっとすると一夜で終わるかもしれない仕事に金貨二枚を約束した。報酬の半分の金貨一枚をその場で受け取り、壁際で待っていたリュウに先導されて、港のはずれに出る石の階段を駆け降りた。
 眼下には夜の売春街の道筋が赤い筋状に光っている。隣接する歓楽街からは、音楽と歓声が伝わっ・・・

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消えた娘 (1〜3)

16/01/11 コメント:1件 土井 留 閲覧数:763

【一】

 赤い灯が格子戸を通して狭い路地に漏れている。間口の狭い二階建ての建物が道の両側にずらりと並び、女たちの嬌声が耳を刺した。様々な種類の男たちが互いに顔をそむけて行き交い、長さ二百歩ばかりの細長い路地に、蒸れた汗のにおいが籠っている。生暖かい潮風が時に淀んだ空気を払っていくが、風が止むと、吐しゃ物や小便の悪臭が、街角のあちこちから隠しようもなく漂ってくるのだった。
 媚態・・・

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K氏の境界

16/01/06 コメント:2件 土井 留 閲覧数:883

 ただ一つの絶対的な何かを持つ人は、公正無私の聖人となるか、あるいは一切の原則性を欠いた悪魔となるかのいずれかだろう。なぜなら、その人にとっては、絶対の価値を置くただ一つを除いて、全ては等しく無価値だからである。そういう人は、老若男女美醜貴賤の区別なく、あらゆる人に平等に接することができる一方、眼前で幼児が飢え死にしても、それを眺めて優雅に茶を飲むことができるだろう。
 K氏はそのような人で・・・

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革命21時04分

15/12/27 コメント:0件 土井 留 閲覧数:865

 私が声を大にして立ち上がれば、凡百の民草は歓声を上げ、女子中学生が私の下着の色は何色かという話題で取っ組み合いのケンカを始め、「好きなんです。付き合って下さい」と書かれた花柄の封筒が机の上で山体崩壊を起こすであろう。ふはは。
 格差社会の支配者は恐れおののき、愛玩用の美男美女と山海の珍味、そして全世界の美酒を抱えて、自衛隊が作った秘密の地下シェルターに大あわてで逃げ込むであろう。そこには専・・・

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失恋の風景

15/12/25 コメント:2件 土井 留 閲覧数:904

 遠くで、自転車のブレーキをかける音がかすかに聞こえた。
 連続した作業の流れが中断されて私は数式を書き込む手を止めた。シャープペンシルを握った右手に目をやると、文字に押し付けられた小指の側が黒ずんでいた。大学受験を来月半ばに控え、机の上には使い込んでよれよれになった英和辞典や、角のすり減った参考書が積みあがっていた。
 私は大きく伸びをし、立ち上がって窓に向かった。カーテンを開けて外・・・

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元禄十四年三月十四日

15/12/21 コメント:4件 土井 留 閲覧数:1085

 老齢に差し掛かっていたにも関わらず、その人の後姿は美しかった。すっきりと伸ばしたうなじと緩やかな歩みには、長年典礼に携わり、外からの視線を注意深く意識してきた経験が積み重なって、隙のない美を形作っていた。
 彼がその人に惹かれたのは、その人が父親の年代に属していたからだろう。父親は顔を覚える前に死に、その数年後に母親も亡くなったので、彼は親密な親子関係をほとんど知らずに生きてきた。それが、・・・

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十二月八日の五十六

15/12/10 コメント:2件 土井 留 閲覧数:867

 他人の経験から学ぶことができるのは、ほんの一握りの天才だけである。日本という国は、第一次世界大戦の破壊やドイツの敗戦から何も学ばず、第二次世界大戦で実にまずい戦いをやった。よりにもよって英・米・中の三ヶ国を敵に回し、少ない戦力をさらに薄く薄く引き伸ばした。国民は、戦争によってもたらされる破壊を想像もできず、日米の開戦を喝采で迎えた。「大戦争が丁度いい時に始まってくれたという気持ちなのだ」と評論家・・・

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生態観察記録@

15/12/08 コメント:2件 土井 留 閲覧数:872

 「じゃあ行ってくる。鍵はかけておけ。大丈夫だと思うが、中核の連中がやってくるかもしれない。」

 大丈夫だ、と西村修が答えるのを、高城明子はぼんやりと聞いた。

 かちゃり、という音が響くと、同志たちが出て行った6畳間は急に寒々としてきた。畳の上には薄っぺらい何枚かの毛布と、よれよれになった煙草の箱が転がっていた。高城は箱を拾い上げると、煙草を一本とりだして火をつけ、時間・・・

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愚者の経験

15/12/05 コメント:2件 土井 留 閲覧数:908

 第一次世界大戦ほど、学ばれなかった、あるいは誤った教訓が得られた戦争はまれであろう。この戦争は、想像を絶する数の死傷者を出して当事者たちを呆然とさせたが、20年後に、全く同じ当事者たちが第二次世界大戦をやって、人間の愚かしさをさらけ出した。

 「一度決定されたことは、変更してはなりません。」
 1914年8月1日、攻撃目標をフランスからロシアに変更せよ、という皇帝ヴィルヘルム・・・

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革命の物語

15/11/30 コメント:0件 土井 留 閲覧数:912

 その青年は、まっとうな職を持ち、きちんとした身なりをし、学問もあって自信にあふれて生きていた。あるとき大通りを歩いていると、そこに立派な馬車が通りかかった。大きく開いた座席には、貴族の親子が座っていた。

 「お父様、なぜ皆貧しい恰好をしているの?」華麗な衣服の父親は、町を行く人々を見回して顔をしかめた。
 「哀れな者たちだ。坊やは平民にも優しくしなければならないぞ。」
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炎舞

15/11/23 コメント:0件 土井 留 閲覧数:1038

 紅蓮の大火が天守閣に達しようとしていた。駆け回る兵士たちのわめき声、町人が家族を呼ぶ声、兵士から逃げる女の叫び、武具を打ち合う音、馬のいななきといった様々な音が、ごおごおと大河のようなざわめきとなって、大坂城を遠望する人々の耳を打った。

 その音の大河に、ドン、と火薬の爆ぜる音が飛び込んだ。滑り落ちていく屋根瓦が炎に照らされて、壮大な影絵を飾った。太閤秀吉が作り上げた大城郭は、ゆら・・・

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明治3年、東京麻布付近の料亭にて

15/11/21 コメント:0件 土井 留 閲覧数:834

「近頃の薩長の傲慢には目に余る。運が良かっただけの連中が、自分には才能が有るんだと勘違いして増長し放題だ。」

「全くです。無能な小人物が、薩長閥だというだけで大きな顔をしている。御維新だ、御維新だ、などと飾り立ててはいるが、世の中は徳川様の世を懐かしむ声に溢れているじゃないですか。」

「ご存知ですか?下屋敷の近所に、洒落たお旗本の屋敷があったのですが、ご主人が公方様ご退・・・

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