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seikaさん

かつては女子中学生でした。 こっちも見てください↓ http://silkytown.blog.fc2.com/

出没地 三平ストア。相鉄ローゼン
趣味 スーパーでの買い物、ガーデニング、ソーイング、スィーツなど、安いものを買うこと
職業
性別 女性
将来の夢 生まれ変わること
座右の銘 朝、一杯のコーヒー

投稿済みの記事一覧

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私の心の旅

17/07/09 コメント:0件 seika 閲覧数:161

いつか私は旅に出るんだ・・・。洗いざらしのジーパン穿いて、男物のシャツ上着代わりに羽織って、長い髪を靡かせて、そしてボストンバック持って・・・
いつの頃からかわたしはそんなことを夢見ていた。いつか私は旅に出るお姉さんになると・・・。

家には戸舞賛歌がいる。戸舞賛歌はドイツ文学者。クラシック音楽を聴きながら、珈琲を入れながら、ベートーベンを聞きながらいつでも本を読んでいる。そして・・・

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海の季節の中の私…

17/06/27 コメント:0件 seika 閲覧数:159

・・・潮騒が聞こえる。セーラー服を脱ぎ捨てて二、三ヶ月・・・わたしは友達のA美とともに、まだ白い肌だけどトロピカルプリントのティシャツにデニムショートパンツで防波堤の見えるネギ畑へと着ていた。あの防波堤を越えれば海なんだ・・・。足元の砂地には海星や貝殻が転がっている。やはり海なんだ・・・。
そして防波堤を見えた。そこには蒼青く広い海が広がっていた。生脚を潮風がくすぐる。十八の初夏のことだっ・・・

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ノラ猫フータ

17/06/25 コメント:0件 seika 閲覧数:198

「ああ、あの頃の我が家に帰りたい・・・まだ普通の家庭だったあの頃の我が家に・・・。」
小岩の安アパート「五気筒荘」で目が覚める。ここは私にとってまったく異郷だった・・・。だから朝、目が覚めてこの安アパートのベランダから青空を仰ぎ見てそう祈る。
「まだ普通の家庭だったあの頃の我が家に帰りたい・・・。」
ふと視線を感じる。隣の隣の部屋にいる大柄で痩せた、顔色の悪い中年男性だ。彼の肩に・・・

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本屋の英雄

17/06/24 コメント:0件 seika 閲覧数:165

 戸舞賛歌は『日本一のドイツ文学者』だとか『ドイツ文学界の奇才』なんていわれているらしいけど、世間一般では大した有名人でもなければ有力者でもないんだ・・・。ただ文芸愛好家には愛されているらしい・・・というか、愛されているどころか神格化されているらいんだ・・・だから戸舞賛歌が書店古書店図書館に行くと
「あの、スゴイドイツ文学者の戸舞賛歌先生がいらっしゃった・・・。」
と特別扱いだったこと・・・

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謎の美貌の図書館

17/06/21 コメント:0件 seika 閲覧数:188

戸舞賛歌は「日本一のドイツ文学者」だとか「ドイツ文学界の奇才」とかいう人もいるけど、世間一般では大した有名人でなければましてや有力者でもない。ただごくごく一部の文芸愛好家たちには愛されている・・・というより神格化されているらしい・・・。その戸舞賛歌、細身で長身、歌舞伎役者みたいな端正な顔立ちの優男で、人によっては「イカにも文学おじさん」とか「ドイツ文学者」という人もいれば「声が甲高く女性的でなんだ・・・

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失敗だった…後悔の海

17/06/18 コメント:0件 seika 閲覧数:185

「失敗だった…。」
戸舞賛歌は後悔の海の真っ只中にいた。

「うるさい、文句言わずに黙っていう事きけ!!」
ドイツ文学者戸舞賛歌はそう怒鳴りさえすればいう事をきくと思っていた。口答えは一切許されない。いやならこの家から出て行けといえば・・・。
そして戸舞賛歌は仲間のナカノコーサクとミナトシュージを率いてお得意の登山に出かけていた。
「おい、陸別町って知っているか・・・

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紅白なんか、見ないよーっ

17/06/17 コメント:0件 seika 閲覧数:182

紅白の視聴率は99%だった。年末になると街中では誰もが紅白ネタで盛り上がる。紅白では山崎ハコが「たどり着けばいつも雨降り」を歌い、子供バンドが「たどり着けばいつも雨降り」をうたい、大友康平が「たどり着けばいつも雨降り」を歌い、ラベンダーもとモー娘のユニットが「たどり着けばいつも雨降り」を歌い、そして元祖モップスが「たどり着けばいつも雨降り」を歌っていた。また洋楽版ではCCRがhave you ev・・・

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窶「ツカナ竹窶ケi窶卮陳『窶板ウ窶披佛但ツ』

17/06/15 コメント:0件 seika 閲覧数:160

窶「ツカナ竹窶ケi窶卮陳「窶板エ窶披佛但ツ」ツ・ツ・ツ・窶昶吮扨窶懌昶堙俄懌昶堋ウ窶堙ェ窶堋ス窶弭窶愿窶堙家坦ツーニ智ツー窶堋ェ窶擢窶堋オ窶堋ュツ債≫堙ィツ、ニ誰ニ停ーニ歎ニ鍛ニ誰窶ーツケナy窶堋ェ窶板ャ窶堙ェ窶堙ゥツ。窶堋サ窶堙ア窶堙遺弭窶愿窶堙・ ツ『窶愿コ窶怒ヒ・ェ窶堙姑檀ニ辰ニ団窶「ツカナwナステ陳。ナ津固津銀「窶佛ス^窶ーテ娯廖窶堙ー窶「ツカナw窶冖窶・・・

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文芸喫茶『竜卵窟』

17/06/15 コメント:0件 seika 閲覧数:205

文芸喫茶「龍卵窟」・・・白熱灯に灯された店内にコーヒーが芳しく香り、クラシック音楽が流れる。そんな店内に
『日本一のドイツ文学者。故戸舞賛歌邸を文学談義のサロンとして解放します。皆さんですばらしい教養のしろ、知識の御殿、理想の学び舎としていきましょう。
問い合わせ先 戸舞賛歌事務局代表 ナカノコーサク 電話 03 0000 00000 
戸舞賛歌・・・日本一のドイツ文学者。クラシ・・・

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そして所沢

17/06/13 コメント:0件 seika 閲覧数:195

リーンリーンリーン
と電話のベルが鳴る。そして切れる。そして再び
リーンリーンリーン
とベルが鳴る・・・。ひどいときには四六時中・・・二十四時間ひっきりなしでなり続けた。
それだけではない。窓の外の道から
「地獄に落ちてしまえ。」
とか
「八つ裂きにしても足りない、百篇殺しても殺し切れない」
という恨めしそうな声が響く・・・。
「・・・」

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世界一のドイツ文学者、イエローナイフで見つかる

17/06/11 コメント:0件 seika 閲覧数:185

「ぼかぁ世界一のドイツ文学者だ、えへんのへん。ここにその事実がある、ずいずい。ただ残念のことにその事実があまり認知されていない・・・。えへんのへん。」
戸舞賛歌はそう自身ありげに満身の笑みを込めてそう豪語した。周囲の人たちは呆れてでも戸舞賛歌と摩擦を起こしたくないから仕方無しにゴマを擦っては世界一のドイツ文学者と距離を置き始めていた。

そんな戸舞賛歌の周囲にいる人たちというと、・・・

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キリッシュトルテ

17/04/27 コメント:0件 seika 閲覧数:266

ドイツ文学者の芋洗坂瑠璃子は初めて大ドイツ文学者、戸舞賛歌の書斎を訪れたことを思い出した。

杉並区成田の邸宅の二階にその戸舞賛歌の書斎はあった。床から天井間でびっしり並んだ膨大な洋書の数々、室内に流れる重厚なクラシック音楽、そしてアカデミックな雰囲気…
『ここがあの、本物のドイツ文学者、戸舞賛歌ノショサイなのだ。』
芋洗坂瑠璃子は思わず息を呑んだ。
『やぁいらっし・・・

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偽りの正義

17/04/25 コメント:0件 seika 閲覧数:212

有名なドイツ文学者でクラシック音楽にも造詣が深く、古代ローマ史等歴史の著作も多数ある戸舞賛歌の偲ぶ会が高級ホテル『ホテルナポリタン』で開催された。企画主導司会は戸舞賛歌の書斎に出入りしていたナカノ、費用&労力負担は戸舞賛歌の不肖の娘で小岩のディスカウント店『倉庫の店』店員詩織だった。偲ぶ会 当日ナカノは詩織に負担させた高級外車のハイヤーでホテル入り、一方の詩織は朝からジーバンでナカノのツカイパシリ・・・

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何だその反抗的な目は!口答えするな!

17/04/24 コメント:0件 seika 閲覧数:215

 有名なドイツ文学者であり、クラシック音楽や歴史にも造詣の深い戸舞賛歌の偲ぶ会が所沢のシティホテル、所沢プロペ通り内『ロミオ』で開催された。企画主導会の司会は戸舞賛歌の書斎に出入りしていたナカノとミナト、費用負担および雑用下働きおよびツカイパシリは戸舞賛歌の娘詩織が担った。ナカノは得意げにこの偲ぶ会を仕切っていた。一方の詩織は中野に怒られないようにナカノの顔色を伺っていた。「これから戸舞・・・

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強制登山の結果…

17/03/27 コメント:0件 seika 閲覧数:191

書斎内にはベートーベンソナタ ミナト イ短調が激しく流れる。窓の外は視界もままならぬほど雪が吹き付ける。そんななか、道行く人など居るはずはない。誰もがこの呪われた土地の呪われた天候を呪わしく想い、そして暖かく明るい「かの地」へ転居することを夢見る・・・。が「とまいさん」だけは暖かく明るい「かの地」からこの呪われた地へと転居してきた数少ない変わり者だ。
「よし、」
とまいさんは立ち上がっ・・・

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弁当箱の中身は本だった!

16/07/14 コメント:0件 seika 閲覧数:416

「今度はカルタゴをやろうと思っている。カルタゴ研究は未だに本で手をつけた人はいない。ボクが最初、つまりボクがカルタゴの第一人者になるっ。」
戸舞賛歌は登山旅行先の福島県恩恵岳の旅館で、文学談義仲間の泥野棒策と湊臭二に「新たな計画」を語った。
「しかし戸舞先生のウチはいいですな・・・。奥さんも娘さんたちも戸舞先生の仕事に理解があって・・・。」
と湊臭二が羨ましがる。すると戸舞賛歌は・・・

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甘夏製薬株式会社

16/05/03 コメント:0件 seika 閲覧数:496

・・・友達は作らせない、テレビもラジオも雑誌もダメ、さらに私語厳禁・・・ただただドイツ文学者戸舞賛歌のカルタゴ研究などの「カネがかかってカネにならない仕事」に無償で尽くすだけ・・・戸舞賛歌の妻詩織と娘香織はもう限界だった。
「このままじゃ自分たちがダメになってしまう・・・。」
詩織は香織をつれてこの家を出ることを覚悟した。しかその前に戸舞賛歌に直談判することぐらいはしなければ成らないと・・・

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イエローナイフのオーロラ

16/05/03 コメント:0件 seika 閲覧数:479

「・・・なんとかしなくちゃならないなぁ・・・。」
ドイツ文学者戸舞賛歌は文学談義仲間で南大沢大学文学部ドイツ文学科教授の中野肛作に打ち明けた。
「実は、ウチの娘が最近本など読まないような連中と付き合い始めては変な格好するようになったんだ・・・。」
「・・・それは早めに芽を摘んでおかないとなりませんな・・・。」
中野肛作は戸舞賛歌にそう進言した。
最近戸舞賛歌の娘の香織・・・

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ドイツ文学者は色彩の無い空がお好き

16/05/02 コメント:0件 seika 閲覧数:636

「自分さえ良ければいいって言うのが文学者っていう生き物だからね・・・。」
香織はいつものように憎しみを込めて香りの父親、戸舞賛歌を罵った。
「香織、もう辞めてよ、もう誰もあなたを縛る人は居ないじゃない、もうあなたの好きなように生きていっていいのよ。」
と香織の母親詩織は娘をたしなめた。
「あたしがあの文学者の先生とやらにめちゃくちゃにされた人生はどうなるのよ。」
「・・・・

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仔猫のチーちゃん

16/03/30 コメント:0件 seika 閲覧数:458

それはその年に白いママ猫が産んだ何匹かのうちの一匹だった。
兄弟たちはほとんど母親似の白い子だったけど、その子だけはこげ茶っぽい三毛だった。そしてその子が一番小さく、そしていつまでも甘えん坊だった。
近所の小学生の女の子はその子にチーちゃんと名づけて特に可愛がっていただから地位ちゃんはとても人懐っこく、抱っこが大好きだった。抱っこしてあげるととても喜び、そしてとても軽い。そして小・・・

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いちじく映画

16/03/18 コメント:0件 seika 閲覧数:520

 日本ではいちじくってマイナーな果物ですね・・・。お手洗いのソバなんかに植えれて・・・。それていちじくっていうと「いちじく浣腸」つていう人が居るでしょ。それでますますマイナーな日陰の果物になってしまうんですね・・・。

 しかし世界的に見るといちじくってアダムとイブの物語にも出てくるほどの、メジャーな果物なんです。アダムとイブのオハナシ以外にも聖書やギリシャ神話なとに沢山でてきて、向こ・・・

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隣は知識人

16/02/21 コメント:0件 seika 閲覧数:508

 

 知識人って?というと「知性」を用いて、批判的思考や分析的思考を行い、公共的議論に参加しようとする人物・・・のことだという。インテリ教養者だとか有識者などともいうらしいのだ。

 で私が子供の頃、イチジクの木が勝手に生い茂っている隣の空き地に家が建つことになった。ある日、家にかえると玄関先に『地主さん』というおじさんが来ていて、何かは母に話していた。
・・・

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天使へと還る列車

16/02/17 コメント:0件 seika 閲覧数:494

 あの大きな銀杏の木のある公園の脇の道を、小学生時代の私は毎日通っていた。入学して間も無くの頃は何か不安でそして早く家に帰りたい・・・という気持ちで一杯だった。仲良しだった近所のRちゃんと二人で手を繋いで通ったこともあるし、意地悪な男の子に攻撃されたこともある。あの頃を振り返ると本当に早く家に帰りたいなぁ・・・というそんな気持ちが勝っていたことを思い出す。
 小学校六年間、卒業間近になるとも・・・

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思い出の遊歩道

16/02/15 コメント:0件 seika 閲覧数:547

久しぶりであの遊歩道を通ってみた。
プラタナスはすっかりと成木となり、コンクリートのベンチも崩れかけていた。地面に敷きつけられたレンガタイルもあちこち砕けている。

「そんな時代になったんだなぁ・・・。」

とふとため息をつく。が向こうから赤いランドセルの女の子が一人、歩いてきた。水色のティシャツにデニムのショートパンツ。そんな格好はあの頃も同じだ。ふと懐かしくなる、・・・

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他所の家の子になる

16/02/14 コメント:0件 seika 閲覧数:579

バンコクから日本に帰ってきた。しかし帰るところといえばあのわがまま文学者戸舞賛歌が支配する山奥市雪山町の家しかない。
「・・・結局何一つ変わらないなぁ・・・。」
諦めに満ちた樽息をつく。成田からまず親戚の家に行く。東京近郊新興住宅地のとある戸建てだ。私にとってオバの一家が私を受け入れてくれる。そしてオバが私にこういう。
「・・・あんた、あの家出る・・・?あたしの友達で子供の居ない・・・

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不思議なアパート

16/02/02 コメント:0件 seika 閲覧数:553

私は六歳までをあの石造りのアパート「板井アパート」で過ごした。板井アパートが一体いつ建てられたかだれもしらない。それは遠い太古、人類の誕生とともに存在していたような建物だった。そしてこの当時この界隈ではズバ抜けて高い建物だった。
この雪の深い雪脳市だが、この板井アパートの地下にはマグマと繋がっていて、そして熱い水蒸気が建物内のパイプや坑道を通って各戸や各室に行くようになっている。そんなわけで・・・

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お茶とブルボンルマンド

16/02/01 コメント:0件 seika 閲覧数:886

それは先輩のところに行ったときだった。その日は先輩が娘さんの学校のパトロール隊の当番だった。しかし先輩は生理かなにかで体調が思わしくなく自転車で学区を廻るのが辛そう・・・それで
「悪いけど、代わりに娘の学校のパトロールしてくれない?」
といってわたしに黄色いゼッケンと幕を渡した。ここには○○小パトロール隊と書いてある。なんだかダサくてかっこ悪い。こんなゼッケンとタスキをして町中自転車で・・・

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お茶を入れる美しい一時

16/01/28 コメント:0件 seika 閲覧数:615

お茶をどう入れるか・・・それはそれぞれ人によって秘策があるのではないかと思う。わたしの場合は湯冷ましの冷水を酔う石、それを急須に湯のみ半分から三分の二の量を入れる。そ野の地急須に適量の茶葉を入れる。もちろん煎茶の茶葉だ。そしてしばらく置く。しばらくというのは一時間前後だ。その後沸騰した湯をマグカップに入れてほんの少し冷まして湯を急須に入れ、その直後に湯呑みに注ぐ。この方法が一番私にとってうまく入れ・・・

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ガラスのわら人形

16/01/17 コメント:0件 seika 閲覧数:699

 その頃私はお堅いドイツ文学者である父戸舞賛歌から逃れるように、あるいは父に島流しにされるかのように生まれ育った家を追われ、そして東京近郊場末のA町にある古くて汚いアパート「ガラスのわら人形アパート」に見を寄せていた。このアパート時代が何か煤けたオーラに覆われていて、道よく人達は自分がこのアパートの住民になるまでは転落したくない・・・と思っていたに違いない。実際にここには背中に刺青のある顔色の悪い・・・

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田舎学者の夢、暴走の末

16/01/08 コメント:0件 seika 閲覧数:607

 田舎学者、廣策にとって戸舞賛歌は中央の出版界に輝く巨星だった。戸舞家は大きな門扉と広々とした庭がある。門を入るとすでにクラシック音楽が流れている。そして戸舞賛歌の書斎に入る。中央の文壇で燦然と輝く戸舞賛歌が艶のある声で
「やぁ。」
と迎え入れてくれる・・・。廣策にとって戸舞賛歌は憧れの人であり、また自分よりもはるか雲の上に存在している輝く星だった。廣策はいつかは自分も戸舞賛歌と同じと・・・

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強制読書のロマンロラン

16/01/04 コメント:0件 seika 閲覧数:681

ようやく私にも人並みに友達が出来た。放課後同じクラスのYやKと一緒に週刊セブンティーンを見ながらキャピキャピと話をしている時が一番楽しかった。Kは学校にGジャンを持ってきて放課後はおっていた。
「ねぇGジャン羽織らせてっ。」
と私が頼むと
「うんいいよ。」
とわたしの肩に掛けてくれた。GジャンにはまだKのぬくもりが残っていた。
しかし家に帰って来ると、家の中はクラシッ・・・

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戸舞家、課題図書がある家

16/01/02 コメント:0件 seika 閲覧数:619

「本読まんヤツはここから出て行け!!」戸舞家の人々


 ドイツ文学者でもあり西洋史やクラシック音楽にも造詣の深い戸舞賛歌を頂点とする戸舞家は、それは一つの「機構」でありとても家庭と呼べるものではなかった。戸舞家は戸舞賛歌の書斎と応接間のある二階と食堂兼居間台所、トイレや浴室、そして寝室や子供部屋などのある階下とに別れていた。この二階と階下との関係は絶対であり、二階から階下に対す・・・

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♪修正液の年賀状下さい〜♪

16/01/01 コメント:0件 seika 閲覧数:588

昨夜は大晦日で、紅白が始まると同時に

「ちょっと、エコバック持って待っていてっ、何度も言わせないでよっ。」

「いいから来てっ。」

とスーパーに直行した。まさしく戸舞賛歌お得意の

「紅白なんか、見ないよーっ。」

と言わんばかりに・・・。でスーパーでは第九流れる中、目の前の商品が見ている間で次々と半額のシールが張られていた。本当に素・・・

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寒波が来るとワクワクする変な男

15/12/21 コメント:0件 seika 閲覧数:558


 シベリアから第一級の寒波が来るという予報を聞くと、あの男は目を輝かせ、
「ほーっそうか。」
とワクワクしている様子だった。
「寒いと頭が冴えるっ。冬は一番好きだっ。」
とあの男は目を輝かせている。

険しい山々に囲まれたこの地は「盆地の底に沈む寒くて暗い町」だ。暖かい南風は吹き込み日本中気温が上がってもこの地には南に立ちはだかる「霊峰」によって南風は素・・・

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年賀状革命

15/12/18 コメント:2件 seika 閲覧数:729

 パソコンをプリンターに繋いで家族全員分の年賀状を印刷した。が大きな間違いがあった。平成二十八年って印刷するのに二十七年って印刷してしまった。慌てて修正液で治したら、そうしたら
「年賀状に修正液使うもんじゃない。全部ダメっ。」
って年配の人がいうのだ。 今までそんなこと考えたことも無い。平気で修正液で直した年賀状だしていたし届いていた。修正液どころか誤字脱字年賀状だって届いていたり出し・・・

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熟年の恋

15/12/11 コメント:0件 seika 閲覧数:628

 当時私は製薬会社の受付け嬢を辞めて外国に一人旅に出て、そして帰国してこのタァータァータカッタ印刷株式会社にいたときのことだ。この印刷屋、歴史は古く学習塾の問題集などばかりやっている「教育関係」の雰囲気だった。社員数は十数名で階下の印刷機を廻す刷り部門と二階の版下を作る版下部門とに別れていた。わたしはここで営業をしていた。
 この版下部門に髄田脳子さんという四十代の独身のキレイな女性がいた。・・・

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美魔女の舘

15/12/05 コメント:0件 seika 閲覧数:652

私の住む町には「美魔女の館」と呼ばれる洋館がある。それは美しい貴婦人とそのお嬢さんらしい美人双子姉妹と、あとは白いクラシカルな大型の外車を運転する運転手兼執事の紳士四人が住んでいるという。が道から鬱蒼と茂る樹木によって中の様子を伺うことは出来ない。微かにとんがり屋根の一部が見えるだけだ。
 かつて私がこの館の前を通ると中から白いあの外車が出来て、後ろに同じ顔をしたキレイなお姉さんが二人乗って・・・

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竿姉妹

15/11/22 コメント:0件 seika 閲覧数:877

わたしとマキはヨシの竿姉妹だ。最初は私が親友マキのカレシ、ヨシを取ってしまうような感じになってしまった。雨の晩、ヨシが私を部屋まで送っていってくれた。西荻窪のあるマンションだ。もちろん私はマキとの友達関係を大事にするつもりだった。一方でマキがそろそろヨシと別れたがっていることも打ち明けられた。ヨシと一緒にいるとまるで親といっしょに居るように鬱陶しいのだという。
「・・・もしもしたら別れ時かも・・・

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諺、「他山の石」の見本になった学校の先生

15/11/19 コメント:0件 seika 閲覧数:596

「ちょっとあんた、よそ様の家のことでしょっ。」
「うるさい、おまえは黙っていろっ。」
苛立つ廣策は妻秀子をそう怒鳴りつけた。

 廣策はこれから自分がやろうとしていることがいわゆる不法行為であることは内心わかっていた。それでもやめられなかった。自分の人生を180度変える恐らく最後のチャンスだからだ。これで田舎教師からようや華々しく中央の文壇へとデビューできる…歴史学者戸舞賛・・・

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私の魔女修行

15/11/09 コメント:0件 seika 閲覧数:540

下北沢の魔女「マコ姉さん」とわたしの物語

 

クラシック以外の音楽は一切ダメ、テレビ番組も許可されたもの以外はダメ、普通の世間話もダメ、友達も勝手に作ってはダメ・・・そんなまるで薄暗い地下の牢屋みたいな家で人生初期を過ごした。居間思い出しても何とひどい環境だったよく我慢できたものだなぁ・・・と思うけど、あの頃その薄暗い牢屋の中で私はいつかこの牢屋みたいな家を出・・・

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失われた思春期

15/11/08 コメント:0件 seika 閲覧数:531

 時は流れて飯田さんちの香織も、そして飯田家隣のドイツ文学者戸舞賛歌のお嬢さん千夏も中学生になっていた。
 相変わらず飯田家西隣ドイツ文学者戸舞家からはベートーベン風の音楽があふれ出していた。しかしそれだけではない。飯田家からこぼれてくるテレビの音や、香織が聞いているアンジェラアキの「拝啓十五の君へ」やキャンティーズの「微笑返し」などの非クラシック音楽が聞こえてくると西隣戸舞家から・・・

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出「奇人の家」記

15/11/05 コメント:0件 seika 閲覧数:620

戸舞家では戸舞賛歌に一切口答えすることは出来ない。何かいおうものなら
「うるさい、文句言うな。黙っていうこときけ。イヤならこの家から出て行け。」
と怒鳴られ殴られる。さらに戸舞賛歌は家族の対人関係をすべて自分経由にしているので家族が知らないところで誰かと接点を持たせないようている。またテレビや雑誌なども戸舞賛歌の許可なしに見ることは出来ない。戸舞賛歌が「これは良い番組だ。」などと推奨し・・・

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ポルチーニ茸の詩

15/11/03 コメント:0件 seika 閲覧数:645

 今ではポルチーニ茸というと日本でもかなり知られてきて、地元スーパーに並ぶ既製品のパスタソースにもポルチーニクリームなどという文字が目に入る。がかつてはポルチーニといっても誰も知っている人は居なかった、唯一人の例外、父の同僚政経外科のAさんを除いて…。
 Aさんと父はクラシック音楽など共通の趣味があってよくウチにやってきた。そんなAさんはなぜか洋菌のことにくわしい。洋菌というのは西洋で好まれ・・・

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現代版トルーデさん

15/11/02 コメント:0件 seika 閲覧数:579

「あー。」
アチラ川町の新居についた脳村勇子は解放感に浸っていた。もうあの団地管理組合のメソメソした奥さん連中の顔色を伺いながらあの奥さん連中と無理して付き合う必要はないんだ。あたりを吹き抜ける風が勇子の肌を心地よくくすぐる。解放感とともに好奇心というものに胸が弾む勇子はあたりを散歩し始めた。
「このヘン、なんだか知らないけど大きな家が多いな・・・。」
高い塀とその上に茂る常緑樹・・・

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あの、青いSeptember

15/11/02 コメント:0件 seika 閲覧数:558

サファイアのような青空広がる9月の昼下がりの体育館、天井の証明に照らされて白の半そでシャツ濃紺の短パンに着替えた皆が青々とした風の中に包まれている。キャッキャッという歓声がそんな青々とした空間の中を閃光のように煌く。しかし私は食べ過ぎて胃が苦しいまま半そで短パンに着替えて体育館に来た。この格好になった以上はもう見学は出来ない…。
「見学したほうがよかったかなあ…。」
改めてそう思った。・・・

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失敗だった彼女の結婚

15/10/30 コメント:0件 seika 閲覧数:558

一台の白いメルセデス ベンツの大型クーペが滑り込んできた。そして運転席から
「おーい、タカコ、乗れよっ。」
の声。三村だ。
「タカちゃん…行かないで…。」
私たちはすがるようにタカコを引き止めた。あんなやつと一緒になったら夢タカコは幸せになれるはずはない…そんなことは誰の目にも見えていた。タカコも迷っているようだった。
「おい何やってんだっ。」
「…タカコ…。」・・・

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女の人生、ミルクティ

15/10/30 コメント:0件 seika 閲覧数:641

私がミルクティに目覚めたのは中学時代、小食で一度に少しか食べられなかった私は間食して栄養補給する必要があった。小学生時代の間食はミルクに卵を入れたいわゆるミルクシェイクだったけど、中学になるとなにかミルクティというものにオシャレな香りを感じて、そしてミルクティを飲み始めた。よく母と一緒に買い物にいっていたから、近くのスーパーで買った日東紅茶をミルクパンに入れ、水を少し入れて沸騰させて煮出す。そうし・・・

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秘宝、それはいつものようにモーツァルト?

15/10/25 コメント:0件 seika 閲覧数:694

私は六歳までをあの鉄筋アパートの一室で過ごしてきた。父はアパートからすぐのところにある病院に勤めていた。あの頃は父と医局とやらで一緒だった人たちが家族連れで遊びに来たものだった、シュークリームなんかを持ってきて…。その頃は結構楽しい思い出がたくさんある。 
 しかし父は周囲の大人たちから「先生」といわれていた。父のところにやって来る人たちだってみんな「先生」だった。それが私には子供の頃から嫌・・・

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恩なの旅

15/10/21 コメント:0件 seika 閲覧数:569

学生時代、私は団地マンションにひとりで住み、そこから大学に通っていた。一人で部屋が三つもある団地に住むってやはり淋しかった。だから団地自治会管理組合の集まりなんかは結構救いになっていた。団地の中で私と歳が近い若いママさんなんかと仲良くなり、そしてママさんたちの部屋に行ってラザニアをご馳走してもらうなんていうこともよくあった。そんな彼女たちに私はよくこんな夢を話していた。
「あたし、一人旅に行・・・

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私たちの秘宝、エンジェル

15/10/20 コメント:2件 seika 閲覧数:664

「ママ、エンジェルのところに持っていくケーキ焼こうよ。」
「そうね…。じゃ手伝ってっ。」
週末にあの天使の家に持っていくケーキを二人の娘と一緒に焼いた。この界隈の奥さんや女の子は皆、週末になるとあの白い家に集まる。薔薇が香るあの白い天使の家にはとても綺麗な奥さんと、そしてやはり美しい三人姉妹がいた。そして三人姉妹の弟も…。このエンジェルと呼ばれているこの男の子、最初は誰もが「あっ天使っ・・・

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スキーを滑った後の夜は・・・♪

15/10/17 コメント:0件 seika 閲覧数:748

皆さん、こんばんわ。
ここをご覧になっている皆さんは女性よりもむしろ多分男の方のほうが多い?のではないかと思います。
でしたら私が女子会のノリでガールズトークしたところで、男の方にはただ退屈で詰まらないものでしかありませんね。こちらはどうも男の方のほうが多いようです。しかしやはり女性のいらっしゃると思いますので、今宵は皆さんにココアをお出ししようと思います。
「男の方にココア?」・・・

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ワガママ学者先生、奥さん娘に逃げられる

15/10/16 コメント:2件 seika 閲覧数:779

「今度北海道の陸別町に行くことにした。一年以内には引っ越す。星もきれいらしい。気に入ったっ。」
山を歩きながら戸舞賛歌は一緒に登山しているナカノとミナトにそう話した。
「ほー、陸別町ですか。戸舞先生向きですねー。」
とミナトがいうと戸舞賛歌は
「まあなっ。へへへ。」
と笑う。
「しかし戸舞さんはいいですなー。奥さん理解があって・・・。ウチのカミサンにそんな事いっ・・・

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それってマジで、ハイデルベルグ?

15/10/13 コメント:0件 seika 閲覧数:706

 皆さんこんにちわー。ハイデルベルクって聞いたこと、ありますかー?
なんとなーく、聞いたような・・・感じはあるでしょう。そうハイデルベルク、アルトハイデルベルク、かつての日本人インテリにとって教養と青春の理想郷として憧れられた町なんですね・・・。ということは皆さんご存知のドイツ文学者、戸舞賛歌も激しくこのハイデルベルクっていう町に憧れていたわけ。
 実を言うとかつて日本ではドイツ語の教・・・

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あまりに浮世離れした家

15/10/12 コメント:0件 seika 閲覧数:589

 戸舞賛歌は本当にピンクレディをアメリカの歌手だと思っていた。しかもそれで済んだのだ。戸舞賛歌は田舎大学でドイツ語を教えていたが、あるとき大学を辞めてしまった。自宅で翻訳の仕事をしていたからだ。なんでもドイツのパルプマガジンのSFだという。これは大ヒットというわけではなかったけれどもいわゆる固定客がついて、売り上げは常に安定していた。だからある意味自適悠々の生活というものを送っていたわけだ。好きな・・・

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これマジ?町の中の異次元空間

15/10/11 コメント:0件 seika 閲覧数:713

 コチラ川町にあるトマイ家って知っている?超ヘンな家なんだ…。どういう風にヘンな家…つーかというと、ピンクレディがアメリカの歌手になってしまう、そういうヘンな家なんだ…。

 それは私がこの町に住む戸舞賛歌というドイツ文学者宅に取材にいったときのことだった。ごく普通の住宅地、コチラ川町の一角に、周囲とは異なるオーラを放つ一角があった。ジャスミンが甘く香りクラシック音楽が漂っている…ここ・・・

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あの頃の、我が家に帰りたーい。

15/10/10 コメント:0件 seika 閲覧数:600

新幹線を降りると、そこは雪国山形だった。真冬の山形にしちゃ薄日が差して明るかった。
「パパとママがはじめて山形に来たときも、この空見てたんだろな…。」
ふとそんな懐かしい気持ちになる。
 そういやそれまで私に蛇みたいに巻きついていた父の気配というものが消え失せている。やっぱお父さんは死んじゃったんだな…とケータイを取り出しウチに電話してみる。
「あ、聖香だけど、オトーさん・・・

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