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kanzaさん

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投稿済みの記事一覧

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サヨナラマタネ

17/08/19 コメント:0件 kanza 閲覧数:139

「君たちは死んでしまったのですか?」

 美術室の窓の向こうに見える姿は、緑に覆われることも、薄紅に包まれることもないまま、校門の横で佇んでいる。

 ねえ、地震で激しく揺れたからなの? 
 それとも津波で塩水に浸かってしまったから?

 私がこの中学に入学して1年が経とうとしていたあの日から、君たちからは力が消えしまったままだ。
 ふと、入学式に校・・・

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終わり

16/04/11 コメント:0件 kanza 閲覧数:404

堤防の先に座り、沈んでいく朝日≠見ていた。
ふと視界の端の古びたコクリートに気付き、小さかった頃を思いだした。
イルカショーなどで華やいでいたあそこも、イルカもいなくなったというから、もうすぐ終わる(潰れる)のだろう。
終わり、その言葉がちくりと胸に刺さった。
私は……終わってる。
水泳も学校もやめ、逃げ込んだ夜の街。そこでも、ただ彷徨っているだけ、そんな気がする・・・

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古い映画だけど、すげえのをupします(拡散okで〜す)

16/03/28 コメント:0件 kanza 閲覧数:469

〜 ♥
別荘地近くの小さな交番に映画会社の社長である樽前夕紀と、20は年が下であろう若い警官の姿があった。
「別荘にあった映画フィルムが盗まれたってことですか?」
危機迫る夕紀に対し、いかにも田舎の警官といった感じの彼はどこかのんびりしていて頼りない。
♠〜
小さな映画館の客席にひとり座る老紳士の姿がある。彼の耳にはスピーカーから流れる声が届い・・・

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純粋なる狂気

16/03/14 コメント:0件 kanza 閲覧数:457

 この日は佳純のバイト先であるカフェで彼女の送別会が開かれた。月はすでに夜空の高いところで馴染み、自宅へと向かう住宅街は静けさに包まれている。自宅アパートが見えると、彼女は反射的に振り返った。街灯の下には何も見えない。佳純は安堵の吐息を漏らした。
――ぼくは今日、ガラス窓の向こうに天使をみた。異空間に入るのは怖いけど、勇気をだして足を踏み入れた。天使は柔らかな笑みで迎えてくれた。帰り際にはお・・・

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考察〜気がした現象

16/02/26 コメント:0件 kanza 閲覧数:519

「なんなんだ!」
 自分の体を見て、思わず叫んでいた。感覚的には、俺はここにいるのに影も形もない。これはどういうことだ。知らぬ間に透明人間にでもなってしまったというのか。
 なにやらざわめきが耳に届いてくる。ここはどこだ、と見渡せば、どうやら競馬場にいるようだ。
 何が何だか分からない。とその時、よく見知った顔が目の前を通り過ぎた。
 えっ、どういうことだ。あれか? 世間に・・・

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風と天下、ここは馬が群がしところなり

16/02/20 コメント:2件 kanza 閲覧数:625

 まあまあ、落ち着いて。ここはひとつ、わたくしの話しを聞いていただきたい。


 はい。おっしゃりたいことはわかります。ですが、ほんの少しお時間をいただければと思います。

 
 えぇ、すぐに済みますから。


 もちろんです。ご納得いただけるよう、説明いたします。


 えーっと、なんといいますか、人生においては決断の時とい・・・

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決意

16/01/18 コメント:0件 kanza 閲覧数:490

「付き合ってください」どストレートな言葉とともに頭を下げた。
営業所の中を静けさが流れていく。
私が勤める会社はオフィスや店舗に足拭きマットや観葉植物をレンタルしている。今日は仕事終わりに女子会に行き、その帰りに営業所にまだ明かりが点いているのを目にし、覗いてみた。そこにはひとり仕事をする高波さんの姿があった。彼の仕事を手伝い、帰り際に覚悟を決めたのだが……永遠とも思えるほどの静け・・・

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一子相伝

15/11/16 コメント:1件 kanza 閲覧数:582

美佳の父親のお見舞いで病院にいった時のことである。
義父は美佳に買い物を頼み、席をはずさせると、おもむろに枕の下から何かを取り出した。
私の手へと押しこみ、両手で包み込むように握ってくる。
「我が家には先祖代々受け継がれし秘宝がある。それを」そこで言葉を詰まらせた。きらりと輝く瞳がまっすぐ私の目を見つめている「君に託す」

「なにそれ」
助手席に座る美佳に話すと・・・

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秘密

15/10/31 コメント:0件 kanza 閲覧数:605

 何故、彼は私の前から消えてしまったのだろう?
 喧嘩をしたわけではないし、仲良くやっていたと思う。結婚を匂わすようなことを口にすることさえあった。それなのに……。
 電話はつながらない。彼のマンションにいき、合鍵で中に入ってみると、そこには家財も何もなかった。
 未練がましいと思いながらも、抑えられない気持ちを行動に移した。
 面識のある彼の同僚に会ってみると、彼は会社か・・・

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曖昧であるがゆえに

15/10/24 コメント:0件 kanza 閲覧数:577

―負けられない闘い―
 最近、スポーツの世界などでよく聞く言葉だが、庶民にだって、そんな時がある。この年を食った爺にだって、負けられない闘いがある。決して譲れないものがある。
 ワシは、いち早く領土に鉄壁の砦を築いた。
 ここはワシのものじゃ。なんびとたりとも入れさせん。
 周囲に視線を走らせる。周りの状況からしても、闘いは避けられそうにない。
 さぁ、どんな相手が現・・・

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夢の役割

15/10/19 コメント:2件 kanza 閲覧数:536

 高校からの友達である香織が結婚するという話しを聞いた日、私と真衣は居酒屋に足を運んでいた。亜子、ナミに続き香織も結婚が決まり、残された31歳独身女2人としては祝福する中にも複雑な思いがあり、ハイピッチでグラスを傾けていた。
 特に真衣は1年付き合った彼と別れた直後なので、酔いのまわりが早かった。居酒屋をでた後も、「次、行こう」とハイテンションで、たまたま目に止まった見知らぬBARに入ってい・・・

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魔法の手紙

15/10/02 コメント:0件 kanza 閲覧数:581

石塀の前で僕は立ちつくしていた。
文通相手の家に押しかけるなんてルール違反だとわかっている。だけど……。
「あの……うちに何か用ですか?」
声に驚き、振り返ると買い物帰りらしき中年女性が立っている。
突然のことにテンパり、思わず偽りの名前≠口にして頭を下げていた。
沈黙の時が流れていく。
とにかく事情を説明しなくては。
窺うように顔をあげると、そこには・・・

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