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森氏蛙夢吐さん

手紙には、その裏面に書かれていない人生があると思います。それを描く事により、書き手の想いや愛憎を想像していただければと思います。

出没地
趣味
職業
性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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猫猫奇聞 未来はどっちだ

16/04/26 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:453

猫の前には、一組の男女が立っていた。
猫は、やっと終焉を迎える時が来たのを感じた。長い時を営々と目的完遂のために、引き継がれて今日に至ったのだ。目的を指示されたのは、遥か昔の仲間だった。

いまから、数百年前、地球は荒れていた。世界の指導者に頼っていては、歪みのない世界平和の構築は困難になっていた。また、兵器産業などは裏で相手国やテロ組織などにも兵器を販売していた。平和や・・・

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猫猫奇聞

16/04/17 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:525

この話は俺が田舎町の古い一軒家に身を寄せていた頃の話である。
俺に食事を運んできてくれるのは、この家の子供だ。
まだ幼いので、原っぱでは年長の子供の下で遊んでもらっている。
そして、家族の話を聞いていると、どうも成績も芳しくないようだった。
少年はカズちゃんと呼ばれたり、怒気を込めて、母親がカズオッと呼ばれていることもある。
ああ、また何かやらかしたんだと思うが、そ・・・

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海月館の天女

16/04/12 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:540

太田俊郎はウキウキしていた。
半月前に、思わぬ葉書が届いたのだ。
再び、あの国枝優子に会えるのだ。

半年程前に、仕事でT町のある山頂までを測量した時の事だった。
山頂の向こうの眼下に草原と沼があり、その傍に建物の屋根が輝いていた。

その後、用事があってT町に行った。
用事が終わった時、あの洋館を思い出した。
それで店番の老人に聞いてみ・・・

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日記を書く男

16/03/28 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:443

幸田高嗣は手紙と開いた日記を前に躊躇していた。

手紙の真意を知って、自分の罪に気付かされたのだ。その後、どのように過ごしたのかはっきりしない部分がある。ある日、場末の映画館の前にいた。掲示板のポスターには横わたる女君と見つめる烏帽子を付けた武者。題名に興味を惹かれ館内に入った。見終わると自分の役柄は映画の遠藤武者盛遠だと思った。

開いた頁を破った。それを持って庭に・・・

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日記を読む女

16/03/15 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:822

それ急だった。
アヤの同棲相手の善太郎が結婚しようと言い出したのだ。もう同棲を始めて五年が経過していた。
善太郎も養える算段ができたと思ったらしいのだ。アヤもどうするか決める時期だとも考えていた。止めて、新しい生活に移るか決める潮時だったと思っていたのだ。来月の休みにでも、アヤの両親に挨拶に行きたいと言ってきたので、都合を聞いてみると言った。

 翌晩、善太郎は神妙な顔つ・・・

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地獄の門でね

16/03/01 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:502

鬼の又吉は丘の上で大八車の上に大きな鳥籠を載せた火の車を停めていた。
又吉がまだ肩で息をしていると鳥籠の中から声がした。
「あのう、ここはどこですか?」
「ああ、地獄までの途中にある追分だよ」
「さあ、お前もここで一休みしろ」
そう言いながら、又吉は女を降ろした。
「所で、お前とは会ったことがあるような気がするが、どうにも思い出せない」
又吉は刺青が入った・・・

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思い出ノート

15/12/19 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:545

駅に降り立つと、この町の七月は蒸し暑かった。
出発する時から、連れは悩みを書くノートが置いてある、お寺に寄りたいと言っていた。
渉はあまり興味がなかったが、是非にというので、くっついて行くことにした。

バスから遠くの丘に枝を張り出している大樹が見えてきた。
連れが指差して、あの山桜の下よと言った。
バスを降りたのは二人だけだった。
照りつ・・・

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初恋

15/06/09 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:664

こず恵の連れ合いが昨年亡くなった翌年の春のある日。武蔵野の雑木林の中は、昔日と同じように木漏れ日に輝いていた。
「まだ、あったのね」
こず恵は目の前に広がっているカタクリの群落を懐かしそうに眺めた。
「あの頃と同じだわ・・・・・」
ここは五十数年前、あの人に連れてきてもらった処である。その時も、林内にカタクリの群落が薄紫色の花を光の中で輝かせていた。こ・・・

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お化け坂異聞

15/05/31 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:701

T市東寺方の宝泉院の下の坂は、その昔、竹が生い茂り、昼でも暗い所だった。坂の下には老婆が棲み、通行人を襲って食べてしまうという伝説があり、お化け坂と謂れていた。

その坂の中程にある東荘に昨年の夏、若い男女が入居してきた。引っ越しは静かなものだった。隣近所の人には感じの良い夫婦と見られていた。男は若月薫、女は若月千里と名乗っていた。

今日も暑い日である・・・

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時を超えて

15/05/30 コメント:0件 森氏蛙夢吐 閲覧数:657

私は今年四十四歳になった。娘が一人いる。今でもぼーっとしているが、十五の頃は今よりもっとボーとした性格だったと思う。両親は仲が悪く、派手な夫婦喧嘩の時は、いつも近くの神社に避難して、ほとぼりが冷めるのを待っているのが常だった。
そんなある日、いつものように避難して境内の竜神池のほとりにいた。池は浅く底が見えた。昔、雨乞いの時、空から龍が降りてきたという伝説が残っている。こんな浅い池にどの・・・

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