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戸松有葉さん

ショートショート:小説投稿サイト「小説家になろう」で1001作以上、本サイト「時空モノガタリ」で入賞複数。 他、長編ライトノベルやエッセイなども。コメディ率高し。 Amazon Kindle(電子書籍)http://amzn.to/1Xau7kMで活動中。(←URLは、Kindleストアを著者名「戸松有葉」で検索した結果。)代表作は『ショートショート集厳選集』とラノベの『二次元最高美少女』。 ツイッターは@tomatuariha

出没地
趣味
職業
性別
将来の夢 積極的安楽死法案を通すこと
座右の銘 常識を疑え

投稿済みの記事一覧

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ダイイングメッセージやらかした

17/09/11 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:50

「やってしまった……」
 死亡した青年は、雲の上近くで、霊体の頭を抱えていた。
「成り行きを見届けねば!」
 そう言う青年に、あの世への案内人は面倒そうにしながら、
「規則としては構わないのですが、やめておいたほうがいいですよー」
 しかしそんな言葉など耳に入らず、青年は空を飛んで急いだ。
 自分の死亡した場所――殺人事件現場へ。
 青年の遺体はまだ残され・・・

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誤算

17/09/11 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:47

 銀行に強盗が入った。
 拳銃を所持しており、女性行員一人を捕まえ、拳銃を突きつけている。
 金銭の要求を強盗犯がしようとした時、人質の行員が口を開いた。
「残念ね、強盗さん。私に人質としての価値はないわ」
「な、なんだと」
「私は横領していたのよ。バレるのも時間の問題だった。誰も私を助けるためにお金なんて出さないわ」
 その話が本当か強盗犯にはわからないが、面・・・

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凶行の目的

17/09/11 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:32

 そのデパートの婦人服売り場へ着いた男は、素早く標的を見つけることができた。後ろ姿であろうと、彼女のことなら、すぐにわかる。
 女性店員が背後に誰かいると気づいた時には、すでに男の手には鋭利な刃物が握られていた。
「あ、あなたは!」
「会いたかったよ」
 それだけ言うと、男は躊躇いもなく、左胸付近へ刃物を突き刺した。
 しかし女性店員は反射神経がよく、機敏に避けて、服・・・

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犯人との約束

17/08/28 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:84

 その強盗致傷事件の捜査は大詰めを迎えていた。しかしそれは、捜査がうまくいっていることを指していない。物的証拠はない、被害者の証言も信憑性がない、目撃証言も芳しくない。
 頼れるのは、参考人として任意同行してもらっている男の自白のみだった。
 警察としては何とか犯行の自供を取り付けたい。日本の司法は自白至上主義だ。自白さえあれば証拠などなくとも、まず間違いなく有罪までもっていける。むろ・・・

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病気の少年と野球選手

17/08/28 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:76

 プロ野球の頂点を争うシリーズは、史上初の同県球団対決となっていた。だがそんな盛り上がりとは別の意味で、闘志を燃やす男がいる。
 高畑はこのシリーズで、本塁打を放たねばならない。
 病に伏せ、手術を控えている、少年との約束のために――。



 高畑は高校・大学とスラッガーとして活躍し、常に注目を集める選手だった。しかしプロは甘くない。通用しないではないが、華・・・

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後からひょっこり

17/08/28 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:73

 虐げられていたその民族は、預言者の遺した聖書に記された安住の地――約束の地を目指し、先住民を女子供に至るまで皆殺しにして、国を築いた。
 今から約三千年前の話とされている。
 しかし――。
 今も残る聖書の記述通りであると、約束の地は現在国土がある場所ではなく、海になるのだった。
 解釈は様々にある。
「現在の国土は約束の地ではなく、だから民は苦しんでいて、海こそが・・・

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嫌な上司の解決法

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:101

 誰しもが体験するありふれたことであっても、当人にとっては今の体験が世界のすべてだ。
 その新入社員は苦しんでいた。
 中小零細企業で、同期はいない。手に職など持っていない新卒採用であり、仕事は一から覚えねばならなかった。
 だが直属の上司を頼ろうにも、わからないことを尋ねれば「それくらい調べろ、こっちは忙しいってわかるだろうが」と怒られ、尋ねず自分なりにやっていると「勝手にやる・・・

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命令なら人を殺せるか

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:82

 エスニックジョークで、日本人は「自分では決められずすぐ上司に相談する」と揶揄される。日本人自身も認める性質だった。
 しかし――。

 世界規模の大々的な実験が行われた。
 人間は、命令で自身に責任がない状態であれば、普段法的倫理的にタブーである殺人も行えるか。目の前のボタンを押せば、何の罪もない、恨みもない、見知らぬ人間が死ぬ――それをわかっていて、押すか否か。
・・・

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日本語学校の教え

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:127

 その国のある日本語学校では、言語だけではなく、日本の文化・風習も徹底して教えていた。生徒らの目的が、日本で仕事をすることだからだ。この日本語学校出身者は日本で活躍しており、学校の評判も高い。
 日本には様々な国から優秀な人間が訪れている。しかし彼らが必ずしも成功するわけではない。ある経済大国の者たちは、自国の考えのほうが優れているからと日本を見下していた結果、成果を上げることが出来なかった・・・

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ふさわしい動物名

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:193

 ある時ナマケモノのもとに、一羽の鳥がやってきて尋ねた。
「浮かない顔をして、どうしたんだい」
「実は俺、人間に不名誉な名前を付けられて」

 ナマケモノ。

「酷い! それならこっちも、人間に名前を付けてやろうじゃないか」
 案は色々と出た。
 うじ虫、寄生虫、ゴキブリ、猿、ゴリラ、ハイエナ……。
 しかしどれも、すでにいる動物たちに失礼だ。・・・

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お茶も飲み過ぎれば死ぬ

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:213

「健康的とされるお茶だって、大量に飲めばカフェインの致死量に達して死ぬ!」
 彼は力説していた。
 僕はその知識を持っていたので、何の驚きもない。
 でも彼が続けた言葉には、多少驚きを覚えた。
「だから俺が、お茶を飲み過ぎたら死ぬことを証明してみせる!」
「君のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、それで、そんな話を僕にして、どうしてほしいんだい」
「証人になって・・・

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鏡が頑なな理由

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:192

 妃は鏡に問う。
「鏡よ鏡、この世で最も美しいのは誰?」
『それはお妃様です』
 その答えに妃は満足……したりはせず、静かに席を立つと、ある物を持って戻ってきた。
「違うでしょ!」
 言いながら、紙製のハリセンで軽く叩いた。鏡なので割るわけにはいかない。
「ねえ鏡、そろそろ回答変わらないといけないでしょ。白雪姫。わかる? し・ら・ゆ・き・ひ・め! そうじゃないと・・・

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必死な桃太郎

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:204

 その昔、必死で生きるお爺さんとお婆さんがいました。
 お爺さんは毎日必死に山へ柴刈りに、お婆さんは毎日必死に川へ洗濯に行っていました。
 お婆さんがいつものように必死で洗濯をしていると、川上から大きな桃が流れてきました。
 お婆さんは老体に鞭打ちながら、必死の想いで桃をすくい上げ、必死にかついで持ち帰りました。
 二人が必死で桃を切ると、中から赤ん坊の必死な泣き声が聞こえ・・・

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異性なんて星の数ほど(140文字小説)

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:126

 友人が失恋した。面倒だが慰めるために言う。
「女なんて星の数ほどいるんだから」
「星は多くても、全部遠いだろ! 彼女は俺の太陽だったんだ!」
 酒をあおる友人。面倒ではあったが、ここは友のためだ、本腰を入れて悟らせてやろう。
 肩を強く掴むように叩き、
「太陽もめっちゃ遠いぞ」

(了)・・・

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雷がこわい妹(200文字小説)

17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:151

 うちの妹は昔から雷が怖い。
 以前はよく、泣きながら俺のベッドに潜り込んできていた。
 そんな妹も小学五年生ともなると成長するらしい。
 今日は雷の音も一段と大きかった。頻度も高い。
「お兄ちゃん」
 夜、俺の部屋に来た妹。だが以前とは違う。
「か、雷のやつ、倒してきてやったぜ……!」
 そう告げると、パタリと倒れるようにベッドに入った。
 激戦を・・・

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妹とリモコン

16/07/04 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:497

 小学五年生の妹が、リモコンを片手に、首を傾げて言った。
「これって何のリモコンだっけ?」
 俺もよくある。どれがどのリモコンかわからなくなるんだよなー。
「使ってみればわかるだろ」
 ボタンをしばらく押して試していると、DVDのリモコンだと判明した。一件落着。
「こっちは何だっけ」と妹。
 まだわからないリモコンがあるのか。
 今度は俺が操作してみる。<・・・

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天候を操る能力ッ!

16/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:499

 日常が壊れたあの日から、少年は学校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。
 今も人気のない路上で、敵の刺客が道を塞いでいた。
「お前、すげえ異能得たそうだが、使いこなせなきゃ意味ねえよなあ」
 少年は能力に目覚めてから日が浅い。刺客のほうはそうではないようだ。
 刺客は、ずっとポケットに入れていた両手を出し、掌を上にして、その姿勢のまま固まった。
「何の真似だ」<・・・

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見捨てるのはよくないです

16/05/09 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:570

 仲間が全員死んでしまったので、勇者は一人旅を続けている。
 そんな道中、倒れて苦しんでいる――ように見える少女がいた。
「うう、あたしがあんな魔物にやられるなんて」
 親切にも現状を説明してくれた。
 無視して旅を続ける。
「なっ! ちょっと待ちなさいよ!」
「……なんだ、元気じゃないか」
 少女は抗議と共に、起き上がってもいる。元気そうだ。
「あ・・・

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お客様のなかに

16/05/09 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:745

「お客様のなかに、お医者様はいらっしゃいませんか」

 快適な空の旅は、その一言で空気が一変した。
 機内がざわつくなか、一人の男性が応じる。
 客室乗務員は頬が緩み、しかし真剣な目で言った。
「私と結婚してください」
「喜んで」
 婚約を済ませると早速、乗務員は次の人を探した。

「お客様のなかに、神父様はいらっしゃいませんか」

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