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きまねこさん

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将来の夢
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投稿済みの記事一覧

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大好きなアナタへ

16/01/02 コメント:0件 きまねこ 閲覧数:563

 どうやらワタシは失恋をしたようです。
 高く大きく広がる青空を仰ぎながら、ぼんやりと頭に浮かんだのはそんな言葉でした。
 別に、この胸の中に溢れる想いを実らせたいとか、あのヒトと結ばれたいとか、そんなことを望んでいたわけではありません。
 私のようなちっぽけで薄っぺらい存在があのヒトと釣り合うなんて、そんな大それたことを考えられるほど、ワタシは自分のことを理解していないわけでは・・・

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世界からあなたへ 「どうかワタシを変えてください」

16/01/01 コメント:0件 きまねこ 閲覧数:614

 「私、世界と戦おうと思います」
 彼女はいつもと変わらない明るい笑顔でそう言った。
 そんなことできるはずがないだろう。
 喉元までせりあがってきた否定的な台詞はなぜか彼女に届くことはなく、僕の中で消化不良を起こして胃に収まる。
 「あなたは分かりやすいですね」
 カラカラと笑い声をあげる彼女は背中に広がる現実から目をそらしながら、僕の目を真っすぐに見つめた。

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参上!おっさん仮面

14/08/24 コメント:0件 きまねこ 閲覧数:588

「待てい、そこの若人よ!まだ希望と未来に包まれた柔らかな新芽のような尊い命を、桜の花びらのように簡単に散らしてはならない!さぁ、こっちへ来なさい。悩みがあるなら私がじっくりと聴いてやろう!」
青空の下に広がる凛々しい声に振り返った視線の先には、例の昆虫をモデルにした某初代ライダーさんのお面を付けた小太りのおっさんが、謎のポーズをとって立っていた。
「おっさん仮面、参上!」
――あ・・・

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とある錬金術師が売る未来

14/08/03 コメント:0件 きまねこ 閲覧数:688

「この瓶の中に入っているのは未来なのですよ」
親指程度しかない小瓶をこちらに突き出しながら、物憂げな表情で錬金術師の男はそう言った。
歳の頃にして40代前半。
長く伸ばした金髪を後ろで1本に結び、髪の色とよく合った金糸の刺繍が美しいローブを羽織った姿は幻想的ではあるのだが、どうにも私の眼には胡散臭いペテン師にしか映らない。
おそらく、古臭い丸眼鏡の奥にある気だるげな双眸と異・・・

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夜に想うは

14/07/13 コメント:2件 きまねこ 閲覧数:673

「俺の眼はどうやら腐ってしまったらしい」
加藤がふいに夜空を見上げながら呟いた。
「星の光がどうしても思い出せないんだ」
「そんなことを言ったら僕だって耳が壊れてしまったよ。虫の羽音が煩わしいんだ。車のエンジン音は平気だというのに」
東京の街中にあるにもかかわらず、まるで忘れられたかのように存在する小さな公園。
錆び付いた少ない遊具を一望できるペンキの剥げたベンチに腰・・・

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涙をちょうだい

14/06/27 コメント:1件 きまねこ 閲覧数:653

なんてことはない、事の始まりは私のこんな感想からだった。
――泣いてみたい。
まさか自分がこんなことを思う日が来るなんて思ってもいなかった。
テレビの中で眼球から塩水を流す人間を見つめては、どうしてあんなものが体内から分泌されるのだろうと不思議に思っていたのが随分と遠い日のように感じられる。
私は生まれてこのかた涙を流したことが無い。
別に必要なものではないし、小説な・・・

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肺の花

14/06/25 コメント:2件 きまねこ 閲覧数:964

口から花弁が溢れ出た。
それは咳をするたびに舞い落ち、まるで自分が時と共に枯れて行く花のように感じられた。
膝の上に重なる黄色の花弁。
どうやら私の肺の中には大量の花が咲き誇っているらしく、罹る病院の医師は皆全員気持ち悪がって外へと追い出した。
「あなたは何を諦めているのかしら?」
そんな生活が3ヶ月を過ぎた頃からやって来るようになった彼女は、毎回律義に出される紅茶で・・・

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14/05/25 コメント:1件 きまねこ 閲覧数:852

あれが運命などという大それたものでないことは重々承知しているが、私にとって特別な意味を持つという点に関しては、なんら変わることはないこともまた、事実なのである。
八月も中旬になった真夏の早朝、私は何時になく耳に残る鳴き声で目を覚ました。
開けっぱなしだったベランダから顔を覗かせれば、雀が一羽、空っぽのプランターの中で小刻みに動いている。
どうしようかと暫し悩みはしたが、放っておく・・・

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牢獄の中で

14/05/25 コメント:0件 きまねこ 閲覧数:711

 ここは牢獄だ。
 ただ膝を抱えながら薄暗い闇の中に座り込み、私は自分の時間を無駄に浪費している。
 毎日同じ場所同じ体制でじっとしているせいか、ベッドのスポンジにはくっきりと座り跡がついていて、妙な落ちつきがそこにはあった。
 日光が届かないせいか、ここに入って一体どのくらいの時間が経ったのかもわからないし、特別知りたいとも思わない。
 この場所に来て私が思うことと言った・・・

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11月22日

14/05/18 コメント:1件 きまねこ 閲覧数:767

「結婚式をしよう」
ボクがそう言ったのは、11月22日の前日のことだった。
言葉の意味がわからなかったのか小学三年生の妹は暫し首を傾げていたが、ボクがもう一度順を追って説明すれば、あっという間に花が咲いたような笑顔と奇声で手を叩いて喜んだ。
そうと決まれば話しは早い。
何と言っても予定日は明日なのだ、もたもたしている暇は無い。
小学六年生と三年生のコンビだが、行動力に・・・

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