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風さん

風です。 文章を書くのが昔から好きで、マイペースにほのぼのと書いております。不思議な話が大好きです。コメントへのお返事は遅くなることもあるかと思いますがよろしくお願いします。

出没地
趣味
職業 大学生
性別 女性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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雨だけが降る世界

15/10/06 コメント:0件 風 閲覧数:583

私がいると雨が降る。世界はそういう風にできていた。
ゆえに、ここに私以外に生きる物はなにもいなかった。生命の誕生には日の光が必要だ。待てど暮らせど雨は止まず、皆この土地にいるのをあきらめたのである。すべては私がここにいることが原因だった。だが、皆は私をせめることもせず、静かにこの地を離れていった。
作物が育つことなく、小鳥のさえずりもない。日中であっても、どんよりとした灰色が空を覆って・・・

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蜘蛛

15/04/20 コメント:5件 風 閲覧数:841

また彼女に呼び出された。嫌だ嫌だと毎回思いつつ、足は指定された場所へ僕を運ぶ。世界は夕暮れ。橙と黒のコントラストで校舎が染められ、その光景は日常から切り取られたように錯覚してしまう。放課後の校舎というのは、どこか甘美な響きを持って生徒を引き込むのである。ほとんどの生徒が出払った校舎の中は静かで、遠くから時折聞こえてくる部活動生の声だけが現実と僕を繋ぐ糸のように思えた。その糸は細く、長く、先はすでに・・・

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むなしい復讐

13/11/14 コメント:2件 風 閲覧数:892

僕は僕に復讐しようと思った。
なぜ、しようと思ったのか。それは今の僕は昔の僕のせいで、不公平な目にあっているからだ。現実での僕は、俗に言うコミュ障だ。人と話す時に、どうしてもおどおどしてしまう。そして、周りにいる人を不快な気持にさせてしまっているのだ。それを感じ取ってはいるし、どうにかしたいと思っているのだが、どうもうまくいかない。おそらく、周りからどう思われているのかを考えすぎてしまって動・・・

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まだ名前はないけれど

13/09/25 コメント:0件 風 閲覧数:833


あの日は、なぜだか覚えていないけれどだいぶ疲れていた。
お客様がいつもより多かったのか、俗に言うクレーマーさんに当たってしまったのか。とにかく、ピリピリとした精神状態のまま一日を終えたくなくて、そのお店に立ち寄ったのだった。
最近見つけたその店は、やわらかい照明の中いつもゆったりとしたジャズが流れていて、少し浮世離れしたような雰囲気をしていた。
コーヒーの味がおいしいのは・・・

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デンシャ

13/09/04 コメント:0件 風 閲覧数:957

がたん・・・ごとん・・・がたん・・・ごとん・・・
今日も電車は走る。
まだ日は高く、晴れた空からは暑い日差しが降り注いでいた。窓から入ってくる風もなまぬるく、汗で髪が頬にひっつくのを感じた。窓の外はどこかの住宅地。ふと、視線を前方に向けると、黄色い鞄に黄色い帽子をかぶった、小さい子が一人立っていた。
ああ。この電車に乗るのか。

電車はホームに緩やかに止まった。

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大きい手

13/08/05 コメント:1件 風 閲覧数:1070

「おい、拓也。着いたぞ。」
夏休みの真ん中。ボクはじいちゃんの住むおうちに来ていた。お盆の日に、ご先祖様が幽霊になっておうちに戻ってくるんだって。だからボクもお父さんといっしょに、じいちゃん家にお参りに来たんだ。
「ようきた。」
お父さんが玄関の扉をあけると、パンツ一丁のじいちゃんがそこにいた。車の音が聞こえてきたから、出迎えようとしていたみたいだ。
「元気しとったか。」<・・・

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鋭い目

13/07/01 コメント:5件 風 閲覧数:2040

僕の近所には探偵がいる。探偵といえば、よくテレビで華々しく活躍しているけど、僕は知っている。探偵とは、もっと地味なものだ。
実際、近所の探偵は、こじんまりとした事務所兼自宅にいて、表にでている看板も控えめな大きさで申しわけなさそうにたっている。そんな事務所にいる探偵も探偵で、見た目はどこにでもいそうな普通のおじさんだ。むしろ、昼夜かまわず、コンビニ弁当を持って帰る姿ばかりみかけるので、探偵と・・・

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