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つるばたさん

三十路にして小説を書き始めました。読んでやってください。

出没地
趣味 ジムワーク
職業 専門職
性別 男性
将来の夢 あたたかい家庭
座右の銘 俺はツイてる

投稿済みの記事一覧

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ドッペルゲンガー

13/10/19 コメント:0件 つるばた 閲覧数:961

 最初に『あいつ』の存在を感じたのは、夏休みが始まって3週目だった。
 俺はその日、ウキウキしながら市民図書館の開館を待っていた。目的は2週間前に入荷した新刊小説だ。毎月5千円の小遣いではハードカバーを買う余裕はなく、読みたい本をよくリクエストした。10時の開館と同時に”新刊コーナー”へ走る――置いてあった。やった。そのままカウンターへ向かい、受付の女性に本と図書カードを差し出した。女性はキ・・・

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貴船神社のお守り

13/09/29 コメント:2件 つるばた 閲覧数:1222

 なんであんな所で寝てたかって――一杯飲み屋で生2杯とハイボール1杯、それから焼酎のロック飲んで……それからどうしたっけ? え? 僕に聞かれてもわからないって? そんなの知らないわよ。
 あぁ気持ちわる……なんか膝擦りむいてるしスーツは泥だらけだしプラダのポーチは無くすし、ほんと最悪。ポーチ探してよね、白いポーチ、え? 無理かもしれないって?それを探すのがあんた達の仕事でしょうが。高い税金払・・・

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アイドル専門学校――無修正――

13/09/25 コメント:0件 つるばた 閲覧数:1193

 テレビでAKBの武道館ライブを初めて観た時、私は感動に震えた――アイドルになりたい――
 中央で可憐に踊る、不動のセンターあっちゃんの歌声、ダンス……その一挙一動に呼応するように揺れる3万人の群衆。ステージから眺める光景はどんなだろう……きっと海みたいなんだろうな。もし私がそこに立ったら……その想像は私を恍惚とさせた。
 弓道部の友達と一緒にカラオケにいって私は確信した。男の子達が「・・・

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アイドル専門学校

13/09/24 コメント:0件 つるばた 閲覧数:973

 テレビでAKBの武道館ライブを初めて観た時、私は感動に震えた――アイドルになりたい――
 中央で可憐に踊る、不動のセンターあっちゃん……その一挙一動に呼応するように揺れる3万人の群衆。ステージから眺める光景はどんなだろう――もし私がそこに立ったら――その想像は私を恍惚とさせた。
 友達とカラオケにいって私は確信した。「制服が邪魔をする」を歌ったら大絶賛された。私の歌を聞く男子達の顔!・・・

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夏の終わり

13/09/23 コメント:6件 つるばた 閲覧数:1343

「私の美しさの前に声も出ないって感じ?」
 ウエディングドレス姿の恋人を前に呆然と立ち尽くす黒沢正人を見て、京子は揶揄するように言った。
「うるさいな。でも……綺麗だよ。本当に綺麗だ」
「ありがとう」2人ははにかむように笑った。
「正人が来るまでにね――昔のことを思い出してたの。結婚式のときに正人に話そうって決めてたんだ」
「昔の事?」
「9月末くらいだったかな・・・

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執行の時を待つ者

13/09/22 コメント:1件 つるばた 閲覧数:1046

「神様っていると思うか?」
 マイクがコーヒーを飲みながら雑誌を読んでいると、同僚のジョンが話しかけてきた。
「うん? キリストのことか?」
「キリストでもアッラーでもいいが、神とよばれる存在がだよ」
「うーん、そうだなあ……」
 ジョンは古代文明とか地球外生命体とかオカルト話が大好物で、暇があれば議論を吹っ掛けてくる。まあいつものことだ。
 マイクが天井を仰ぎ・・・

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無口な転校生

13/07/27 コメント:0件 つるばた 閲覧数:1041

 雅子が教室に入ってくると、隣の席の麗華がうつむいてた。
「ちょっとどうしたの?」雅子が聞くと、麗華は蚊の鳴くような声で「かばん」と言った。鞄は水浸しで筆記用具から教科書までぐちゃぐちゃだ。
 「……ひどい。誰がこんなことを」背中に視線を感じた。振り向くと、シズカとマリコがにやにや笑っている。
 雅子は麗華の鞄を持つと、ツカツカと二人に詰め寄った。
 「あんた達でしょ。 ・・・

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無慈悲な男

13/07/26 コメント:3件 つるばた 閲覧数:1485

 人通りでごった返す商店街は、色とりどりのイルミネーションで溢れていた。アーケードの下は行き交う人々の笑い声が反響し、それに対抗するように天井のスピーカーから「ホワイトクリスマス」が流れていた。
 しかしそんな幸福な喧騒も、鬼瓦弘道には灰色にしか見えなかった。
 弘道はさっき病院で告げられた診断を今だに信じることができないでいた――胃がん。しかも末期がんだった。医師に何度も確認したが、・・・

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一杯のラーメン

13/05/27 コメント:0件 つるばた 閲覧数:1056

「夢が叶いましたね」
 妻の美穂が、洗いものをする手を止めて私に言った。
「君にもいろいろと迷惑をかけたな」
「いいんですよ。やりたいことをやれば」そう言って妻はにこやかに笑った。
「でも最初は驚きました。定年退職したらラーメン屋をやりたいなんて」
「脱サラの元営業マンがかい?」
「いいえ。あなたがですよ」
 私は今日オープンすることになる、自分のラーメン・・・

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つぐない

13/05/27 コメント:0件 つるばた 閲覧数:1076

 新幹線のドアが開くと、生暖かい空気が流れ込んできた。
 相田庄司は人並みに押されるように入口を出て、改札へと向かった。土曜の夜の名古屋駅は、サラリーマンや旅行者でごった返していた。
 そのまま高島屋前の金時計を通り過ぎ、桜通口を右に出た。
 近鉄パッセの通りを歩いていると、早くも汗が噴き出してきた。
「蒸し風呂みたいだな」
 庄司はハンカチで首を拭った。
・・・

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