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fate

17/10/18 コメント:0件 リードマン 閲覧数:156

「ぐはっ! げっ! はああアアアア!」

こほっ、こほん。え〜ただいま、最愛の彼女とのデート中。舞台は日本の何処かです。
いきなりのお耳汚し失礼いたしました。先程の彼女からの鳩尾への一撃は大変私を苦しめました。
こんなデートをしているのは、恐らく私達二人ぐらいのモノでしょう。
テーマは“狩り”です。一方的です。泣きたくなってきました、いえ、見栄を張ってしまいましたね、・・・

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究極の娯楽

17/10/17 コメント:0件 リードマン 閲覧数:126

そんな、夢を視た。

いつの頃からだろう。私は自らの夢を自由に操作出来るようになっていた。
夢の中で、私は、それが自らの夢であると認識し、全てを知り、何でも出来る。
学生時代に戻って、青春をやり直したり、異世界に渡って、冒険をしたり、かつて愛した相手と再び出会ったり、新たな恋をしてみたりと、好き放題である。
私は昔から物語を創作するのが好きだった。幼き頃は自らの人形達・・・

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彼女の財布

17/10/17 コメント:0件 酒楽 閲覧数:152

 僕はとても平凡だ。容姿も良くも悪くもなく、務めている会社ももらっている給与も平々凡々である。そんな僕にも一つだけ平均以上のものがある。それは僕の交際している女性、つまりは彼女である。
 
彼女に出会ったのは僕の勤めている会社の取引先へ契約書を届けに行ったときのことだった。僕は段差に躓いてしまい、もっていた書類の束をあたり一帯にぶちまけてしまったのである。慌てて拾っていると、大丈夫です・・・

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ハッピーエッグエンド

17/10/17 コメント:0件 ちりょう なひろ 閲覧数:102

 結局、ミーちゃんは卵を割ってしまったけどそれでいいと思った。
 あんなにも張り切って卵からヒヨコへ孵化させるんだと毎日ポケットに入れて温めていたけど・・・・・・無精卵なわけだし、私もそれ孵化しないよなんて子供の夢をぶち壊したくはなかったわけで、ミーちゃんの卵が割れて心底ホッとしていた。
 ミーちゃんのお母さんだって日に日につよく卵の中身から漏れ出る悪臭にハラハラしていて、ポケットの中・・・

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穿つ僕の心に返り咲く君

17/10/17 コメント:0件 ちりょう なひろ 閲覧数:132

 寒空が広がる街並みにはたしかな喧噪があって一人歩く僕にはなによりの孤独が纏わりつく。
 僕は今日もひとりだった。
 横断歩道の向かいから来る君は楽しそうに僕の知らない男の腕に体を絡め歩いてくる。
 僕は必死に下を向くけれど一度瞳に張り付いたその光景はなかなか消えてはくれなかった。
 下を向いているつもりが彼女たちを見遣り追ってしまうのはどうしてなのかなんて、簡単な思考が残・・・

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誕生日

17/10/17 コメント:3件 土佐 千里 閲覧数:167

彼と付き合うようになって一年。
最初、私は彼には興味がなかった。
服装もだらしなく、洗濯もしない、定職もつかず、歯医者にもいかない、夜は安いカップ麺か豆腐の独り暮し、傘は無くしてばっかり、貯金ができない。誰が見てもダメ男である。
しかし、忘年会の鍋パーティーの帰り、彼と二人きりになり、家まで送ってくれた彼。
寒いからといって、コンビニでおでんを買ってくれる優しさ…いつもだら・・・

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伊達は君のもの

17/10/17 コメント:1件 笹岡 拓也 閲覧数:524

伊達くんに恋する私はある日、本屋さんで凄い本を見つけた。
その本のタイトルは【伊達は君のもの〜過ごし方次第で彼との距離がググッと近づく!】という本だった。こんな伊達くんを落とすための本が売られていることに私は驚いた。そしてこの本を買わなければ、違う誰かがこの本を買って伊達くんと付き合ってしまう恐れがあると考え、私はこの本をすぐに買った。
早速家に帰ってこの本を読み始める。そこにはいくつ・・・

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コーラとジャスミン茶

17/10/16 コメント:0件 ケイジロウ 閲覧数:183

 今日の学校もなんとなく終わっていく。杉山はげた箱でローファーに履き替えた。女子がキーキー騒いでいて、男子はワォーワォー騒いでいる。まるで繁殖期の動物たちのように騒いでいる。
 一方で杉山はこのままなんとなく帰り、なんとなく夕食を食べ、なんとなくテレビを見て、なんとなく寝るのだろう。そして、翌朝なんとなく学校にいく。いつも一人だ。この「なんとなく」はおそらく永遠に続くだろう、と破壊的に杉山は・・・

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季節の終わりに微笑みて

17/10/16 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:225

 肩を寄せ合いながら川沿いの道を歩いていると、空から枯れ葉が一葉舞い降りてきた。
「もうすっかりこんな季節なんですね」
 ひろげたふたつの掌のうえに枯葉はふわっと迷うように落ちてきて揺れた。
「今年は雪が見られるのかな」
 赤らんできた空を見上げながら老いた男はつぶやいた。隣の老いた女も一緒に空を眺めている。とぎれとぎれな飛行機雲が西の空へとのびている。その雲の道を進むかの・・・

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2070年のドライブデート

17/10/15 コメント:0件 与井杏汰 閲覧数:169

静かな山道をスマートビークルは快調に走っていた。
右側座席にタケシ、左側にはナオミが座っていた。
 「ねぇ、知ってた? 50年前はね、僕の席が運転席で君の席は助手席って呼んだらしいよ」
 「おじいちゃんに聞いたことある。人がビークルを運転してたんでしょ?」
 「そう。助手席ってことは運転を手伝ってたのかな?」
 「ビークル運転するのに2人って大変ね」
ナオミは笑・・・

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たじろぎのいやん

17/10/15 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:173

「いやん」
 はずかしさに、顔じゅうまっかになりながら楓は、風のいたずらに舞い上がるスカートを、あわてふためいておさえつけた。
「モンローみたいだ」
 そばからひやかす健介の肩を、「ひどい人ね」とぽんと叩くしぐさがまた、このうえなく初々しかった。
 明るい陽射しがふりそそぐ休日の公園はかれらのような恋人たちのたまり場だった。
 健介によりそいながら歩く楓は、ひらいたば・・・

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夕暮れの膝枕

17/10/15 コメント:0件 鞍多奥夜 閲覧数:146

 日が傾き空が茜色に染まる頃。
 ある遊園地の一角、大人が三人以上楽に座れる長椅子を、二人で占有している若い男女がいた。少女は椅子の端に腰掛けている。少年は椅子の上に横になり、頭を少女の膝に乗せている。俗に言う、膝枕というものだ。
 少女の手がやさしく少年の頭を撫でる。その少女は少年を見つめ笑顔を浮かべている。
 ふいに少年が目を開ける。突然の出来事に、少女はそのままの姿勢、その・・・

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再会

17/10/15 コメント:0件 鹿田守拙 閲覧数:137

電車を待って、電車に乗って、約束の時間に、約束の場所へ行きました。屋根が見えないほど高いビルに囲まれて、目が眩むほど商品が並んでいる商店が一軒一軒と並んでいて、道に迷うことを、ちょっと心配していました。赤信号が青信号に変わって、人込みに埋もれている私は、彼女が今どんな人になっているのかと思うと、胸がワクワクにしました。
こんな気持ちを持ちながら、いつの間か約束の場所に着きました。「おー、こっ・・・

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Suntrap

17/10/15 コメント:0件 文月めぐ 閲覧数:128

 あんなに大好きだった彼女に振られた。今でも鮮明に思い出される彼女の肌のぬくもり、さらさらの髪。だけど、俺の知らない間に他の男がいたなんて。いまだに信じられない。
 おとといまでは天国にいたように幸せな毎日だったはずなのに、今は人生のどん底に落ちたように暗い気持ちが充満している。俺、立ち直れるんだろうか。
 大学に行って彼女と鉢合わせ、なんてことになっても嫌だなあ。そう思うと気力はわか・・・

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桜の木の下で、あなたとデートを

17/10/15 コメント:1件 文月めぐ 閲覧数:306

 よく、ドラマや映画で耳にする「余命」という言葉。その言葉が、俺の目の前に突き出されるなんて、想像もしていなかった。医師が言った「余命一年」はどんな言葉よりも重く、俺と桜子の前に立ちはだかった。

 季節は春。桜子が入院している病室の窓からは、病院の隣にある公園の桜並木がきれいに見えた。俺たちは狭い病室で小さなお花見会を開いた。桜子でも食べられるように、お弁当箱に小さなおにぎりをいくつ・・・

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デートの相手

17/10/14 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:165

 ルームシェアの相手カナコが、部屋に入ってきた遊佐を、暗い顔で迎えた。
 遊佐はもちまえの勘の鋭さを発揮して、
「なにかあったのかしら」
「ゆさ、悪いとは思ったけど、胡桃丘さんのこと、あたし調べてみたの」
 遊佐は一瞬、眉をひそめた。がすぐ平静をよそおって、
「どうして調べたの」
 その問いかけに二種類の意味をくみとったカナコは、まずひとつめから切りだした。

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準備万端

17/10/14 コメント:1件 井川林檎 閲覧数:374

 はっと起きたら9時。
 約束は10時。駅前の赤尻猿のモニュメント前だ。

 占いによると、最もラッキーな時間と場所だ。
 (絶対遅れちゃ駄目)
 
 シャワーを浴びる。
 じゃーっと流しているうちに、地獄の業火のような高温になる。死ぬ。

 それで水浴びをした。
 肌寒い時期、正直辛い。けれどこれが愛。
 
 (あああっイケ・・・

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拾って得た幸福

17/10/14 コメント:9件 霜月秋介 閲覧数:506

 財布を拾った。かなり年季の入った、橙色のがま口財布だ。ショッピングモールの男性トイレの床に、それは落ちていた。周囲に人はいない。開いて中を見てみると、千円札が四枚ほど入っていた。俺はそれを、自分のバッグに隠した。
 好きなアイドルの写真集が、ショッピングモール内の書店で四千円で売っていた。当初は買うつもりなど無かったが、拾った財布から四千円を取り出し、購入した。
 勿論、罪悪感がまっ・・・

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三徳

17/10/14 コメント:0件 田中あらら 閲覧数:210

 この家に育った三枝子は、敷地の片隅に建つ土蔵にはなんども入ったことがある。入口の扉を開けると、色のあせた漆喰塗りの土間がある。土間の先は一段高くなっており、引き戸の手前にねずみ返しがついている。ねずみ返しは、板を斜めに差し込みオーバーハングさせ、ねずみが中に入れないようにしたものだ。重い漆喰の引き戸を開けると、さらに鉄格子の引き戸があり、丈夫な南京錠がかけられている。蔵が建てられた時から使ってい・・・

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黒猫である私は、幸せを運べはしないのだろうか。

17/10/13 コメント:0件 のあみっと二等兵 閲覧数:271


カタカタと窓枠を揺らすと、彼は目を覚ました。そしてゆっくり起き上がって窓を開けてくれる。私はその隙間から身体を滑らせて、彼の───次郎の膝上へ跳んだ。
「クロ、おはようさん」
ゴロゴロと喉を鳴らしてそれに応える。
布団から出ると、冷えたご飯の入った茶碗と、冷蔵庫から出したタッパー、そして小皿と箸を器用に持って小さなテーブルに置く。とてもゆっくりとしたその一連の動きを、おと・・・

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逃げる財布

17/10/13 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:197

 今日も(逃げる財布)を追いかけている男を見かけた。鎖に繋がれた財布は繁華街の大通りを西から東へ真っ直ぐに飛びはねながら逃げていた。逃げる財布をどうにか捕まえようとしてスーツ姿の若い男が汗をかきながら走っていた。
「待て、サイフ、逃げるな」
 財布には耳がないので男がいくら叫んでも聞こえるわけがない。ひたすら遠くへ遠くへと跳ねていく。
 逃げる財布は今年の夏から爆発的にヒットし始・・・

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冷えた味噌煮のおいしさたるや

17/10/12 コメント:0件 入江弥彦 閲覧数:456

 明美が新しい財布を飼ったと言っていた。
 派手な髪色をしているわけではないし、制服のスカートもきちんと膝丈だ。目立つ行動もなく優等生な明美だけれど、持ち物をコロコロと変える癖がある。同じグループに所属していない私の耳にも届くくらいだ。
「財布かえたんだって?」
 放課後にに彼女の席に向かうと、少し驚いたように髪を触ってから小さくうなずいた。
「うん、前のに飽きちゃって」<・・・

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ヒモの作り方

17/10/12 コメント:0件 ちりょう なひろ 閲覧数:203

 昨夜未明に仲良くなった女の子と一夜を共にして、彼女の部屋のベットの上で目を覚ますと彼女はいなくなっていた。テーブルの上には『きのうは楽しかったね。ずっと仲良しでいられるといいね。気持ちよさそうに寝てたから、起こさないで仕事に行ってくるね。あっ、これでお昼食べて!!PS鍵はポストに入れといてください』と書かれたメモ用紙、この一室の鍵、そして千円札が重なって三枚置いてあった。昼食代として置いていった・・・

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好きって言ってッ

17/10/12 コメント:0件 ちりょう なひろ 閲覧数:201

 木ノ下くんと付き合って早一年が過ぎてこれまでなにほどでもないくらい平穏にしてきたけど私は限界で、だって木ノ下くんが一度も私に好きだと言ってくれないから私、不安。結構、数抱かれてるからもしかしてセフレかしらんと疑うくらいに超・不安。私は会うたびに好きって言うのに木ノ下の野郎は俺もだよ、で片付ける。というか最近なんか、またそれかよって感じで無視かましてきやがって、それで、もうピークッ。
 今日・・・

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愛すべき愚か者たち

17/10/12 コメント:0件 向本果乃子 閲覧数:228

脱ぎ捨てた下着を拾いながら胸が苦しくなって二度と会わないと誓う。何度も破った誓い。抱き合ってる時は泣きたいくらい幸せなのに、やっぱりこんなに苦しくなる。だからもう絶対会わない。笙にそう言ったら鼻で笑うだろうな。
「何か飲む?」
「ビール」
冷蔵庫には彼が好きだという銘柄のビールがいつも冷えてる。そういうのが駄目なんだと笙は言う。だから全部自分で飲み干してしまおう。そしてもう買わな・・・

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拾ってきた財布

17/10/12 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:169

「財布を拾ってきた」と、仕事から帰って来るなり夫は言った。テーブルの上に置かれた財布は特徴のないありふれた二つ折りの黒い牛革の財布だった。使い古されていて革の張りもなく、擦り切れたような傷が無数についていた。
「駄目じゃないの。交番に届けなきゃ」
 怒ったような妻の声に肩をすくめた夫は財布を手にとって開いて中を見せると、ニヤッと笑った。
「あら、何も入っていないのね」
「コ・・・

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輝け黄金キラキラ風水サイフ

17/10/12 コメント:0件 ジェームズボンバークライシス 閲覧数:142

僕は貯金が好きだし、金運だってあげたい。
お金があれば、大好きな女の子に対して格好をつけれるし、モテそうだからとにかく欲しい。
僕自身はあまり物欲もないし、性欲は、0に等しい。
でも、僕の過剰な自己顕示欲と承認欲求は、底なしだ。
ああ、そのためなら何円でも払おうと言いたいところだが、僕は何処かの社長でもなければ役職があるわけじゃない、平社員だ。
ああ、この話したくてた・・・

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ゲーム理論でマドンナを射止めろ

17/10/12 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:142

「わざわざこんなところまで人を呼びつけ」ぐるりと喫茶店チェーンの店内を手振りで示し、「俺の休日を浪費させた理由が!」憤懣やるかたないといったようすでかぶりを振った。「社内のマドンナにアタックすべきかどうかを相談するためとはね」
 恐縮するほかない。同僚がこんなにおっかないやつだったとは。「すまん」
「なあ、相談するまでもないってことくらいわかりそうなもんだけどな」
「どっちの意味・・・

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#連続殺人事件を解決したわず

17/10/11 コメント:0件 ちりぬるを 閲覧数:174

 朝早く関係者全員が広間に集められ、いよいよ名探偵による謎解きが始まった。
「今回の事件の鍵となるのはやはりこの密室でした」
 名探偵が手を後ろに組んでうろうろと歩きながら淡々と推理を述べていく。その様子を動画で撮影しながら私はにやけそうになるのを必死に堪えていた。名探偵は「今回の」と言った。一人目と二人目は密室内で刺殺され、三人目は全員にアリバイがある中殺されるという連続殺人だった。・・・

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やまとなでしこ

17/10/11 コメント:0件 薬包紙 閲覧数:157

「佳乃、ちょっと話がある。入るぞ」

「今晩はもうよしていただけない。明日の支度がありますから」

「そんなもの、話を聞きながらでもできるだろう」

「ご冗談でしょ。朝一に英学の小試験を控える身です。もういっぺんらっておきたいの。そうでなくても今日は誰かさんの連れていらしたお客のお相手を強いられて、ずいぶん無為に過ごしてしまったことだし」

「へらず・・・

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モグラと少年

17/10/11 コメント:0件 薬包紙 閲覧数:163




土の中からヒョッコリ

顔をのぞかせたモグラ

日光浴してみようかなんて

柄にもなく

そう 柄にもなく




はじめて浴びた8月の陽射しは

容赦なく烈しくて

目がつぶれたモグラ

のたうちまわる

ひとたまりもなく

そう ひと・・・

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母校

17/10/11 コメント:0件 瀧上ルーシー 閲覧数:235

 恋人の陽子とバイクに二人乗りして海まで出かけようとしていた。
 お喋りな彼女は俺の後ろに乗って、聞えるように怒鳴ったり耳元で囁いたりする。大好き、と耳元に愛情表現をされた。それくらいの言葉では驚かないが、身体の中心が温かくなったような気がした。
 冬にバイクに乗るのは寒い。俺も陽子もダウンジャケットに皮の手袋までした格好だ。
 海は陽子が好きな場所だ。夏になれば毎週のように泳ぎ・・・

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日日草ニチニチソウ

17/10/11 コメント:0件 桐生 舞都 閲覧数:176

「あのさ、私の名前って、颯人はやと君が付けたんだよね?」

晶里ひかりはこの日、植物園で六歳年上の彼氏とデートだ。
颯人は、ベンチに座って蝶々でも眺めていそうな、どこか不思議な人。
今なんか、植木鉢のお花畑を夢中になってカメラで撮るふわふわした姿がとても似合っている。
彼はレンズから目を離して晶里の方に向き直ると、にこにこして言った。

「半分正解。おばさ・・・

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中途半端

17/10/10 コメント:4件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:272

 中途半端だった。
 なにが中途半端かというと、ぼくが空手をはじめたのがいまから半年前ということだ。
 会社勤めをして5年、同僚たちの彼女自慢恋人自慢をまわりにきいているうち、だんだんぼくの中にも、かれらにたいする羨望がわきおこってきた。じつは社内に、これはという女性がひとりいた。ながい黒髪、すらりとした体、ぼくより年下ときくが、年上といってもおかしくないおちつきぶりだった。
 ・・・

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がま口ざいふのがまちゃん

17/10/10 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:209

 きいちゃんは、五さい。
 きいちゃんは、誕生日のプレゼントに、がま口ざいふをもらいました。
 真っ赤ながま口ざいふです。
 きいちゃんは、そのおさいふに、「がまちゃん」という名前をつけました。
 保育園からかえると、いつもがまちゃんといっしょです。

 ある日、がまちゃんをポケットに入れて、おさんぽにでかけました。
 とちゅうで、かわいい子犬をみつけまし・・・

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いろどり花見弁当

17/10/10 コメント:0件 蒼樹里緒 閲覧数:234

 昔から、弁当ってものにはあまり馴染みがない。小中学校時代は給食があったし、弁当を持つのは遠足とか運動会とか社会科見学とかの行事の時くらいで。母さんが俺のために手作りしてくれたのは、小学校の頃までだった。
 色々あって親父や母さんとは会話らしい会話もほとんどしなかったせいで、食事の思い出といえば、実家よりも従妹一家とのほうがずっと多い。俺と従妹の弁当を作ってくれたのは、叔母さんだった。家同士・・・

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世界樹の塔と不死鳥の種

17/10/10 コメント:0件 リードマン 閲覧数:164

“狩人”
決まったカタチをもたない、無意識の塊。コレクター気質。最近のご馳走は“死者の吐息”。

私達の暮らす塔に、また奴らがやって来た。
“夢の旅人”とは永遠の生者である一方、数え切れぬ程の“死”を通過している死者でもある。
奴らにとっての格好の標的足りえるのだ。
今日この頃は恋人達の家族を招いてのお家デートの真っ最中である。
家主でもあり番人でもある私・・・

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無言の美しき石像の間

17/10/10 コメント:0件 リードマン 閲覧数:178

“ごめんね、もうあきてしまったの”

そう残して、彼女もまた石像に成り果てた。
ココは、私の持つ“財布”からのみ行ける場所。
“神々の座”。
そんな風にも呼ばれる場所。
ココより上には空しかなく、ココより下では全てが満ちている。

私は、もっとも古き、夢の旅人。
空から生まれ、いつか空へと帰るモノ。
人は何処から来て何処へ行くのか、その一・・・

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金の財布・銀の財布

17/10/10 コメント:0件 与井杏汰 閲覧数:172

夕闇が徐々に空を侵食している。
吉島は人気のない公園で、退屈な1日の終わりを迎えていた。
宛もなく歩くと池の近くに来ていた。
ふと財布の中を覗こうとしたとき、手を滑らせ、くたびれた財布はあっという間に池に落ちてしまった。

 「ついてねぇな」
吉島が嘆くと、音もなく水が揺らぎ、中から女神のような若い女性が現れた。
 「あなたが落としたのは、この金の財布です・・・

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寝ぐせ姫

17/10/09 コメント:0件 四島トイ 閲覧数:131

 寝惚けている。
 そういう自覚が、ある。
 だからありもしないものを見ている。お布団の中から。カーテンの引かれた薄明るい室内を。半眼で。
 姿見の前に一人の高校生女子が立っている。制服によって記号化された、化粧をしない、わずかに幼い、現在進行形の女子像が。
 紐タイを首に回す。赤く、血管にも似たそれが首元できゅっと締まる。襟を正すと輪郭が浮かび上がり、血が通い始めたような・・・

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大きな事件が起きるたび

17/10/09 コメント:0件 mokugyo 閲覧数:128

「何か大きな事件が起きるたびに、その情報を追ってしまう。とかく、自分自身の好奇心をどうにかしたいものだ。先日も、大都市で500人以上が犠牲になる銃乱射事件が起きた。こんなことはあってはならない。そう思うのと同時に、なぜ犯人はこんな事件を起こしたのか?動機は?手段は?思わずネットで検索してしまう。ああ、どうにかしたいものだ」

私は道端で独り言をつぶやきながら歩いていた。

・・・

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起きた事件だけが呼ぶ

17/10/09 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:210

 深夜の取調室にカタカタと埃まみれの扇風機が小刻みに揺れていた。
 不衛生だなと、通された男は思った。埃ってやつは毎日追い出してやらないとね。追いかけっこに勝つのが警察の仕事でしょう。スタンドライトが点けっぱなしで尋問の武器のためなんだなと、男は刑事ドラマの登場人物になれた気分だった。これから始まる取り調べ、自分の明るくはない未来に抗うこともなく、弁護士呼ぶまでなにも喋らんと、作中キャラのセ・・・

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小心者の性(さが)

17/10/09 コメント:0件 藤光 閲覧数:140

 買ってもらったばかりの長財布。ファスナーのついた小銭入れに硬貨は一枚もなかった。
 ――嘘だろ。
 給料日前の金曜日。薄くなった財布を見ると寂しい思いをするのは毎月のこととして、そこからお金がなくなったとなると話が変わってくる。
「抜いた?」
「抜くわけないでしょ」
 ネクタイを締め、スーツの上着に袖を通しながら、妻にそれとなく訊いてみたが、馬鹿にするなと言わんばか・・・

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笑う財布

17/10/09 コメント:0件 和倉幸配 閲覧数:177

 あなたは、世にも不思議な財布が存在するのをご存知ですか?
 どんな財布かって? それは、「笑う財布」です。
 「笑う」というのは何かの例えなどではなく、文字通り、笑うのです。声を上げて。
 僕がこの財布を手に入れたのは、今から十年くらい前、まだ独身だった頃のことです。
 当時の僕は、安月給でファッションに使うお金もなかったので、よく街の古着屋で洋服を買っていました。

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事件をください

17/10/09 コメント:0件 いちこ 閲覧数:117

とある週明け、困ったことが発覚した。
「事件がない」。
俺たち週刊誌編集部員にとって、これは大事件であった。
事件や事故について、新聞やニュースでは流さないような情報を集めているのだが、その事件や事故が起きていないのだからネタがないのだ。

編集長を含む俺たち五人は、ひとまずミーティングをすることにした。
「記事ができそうにないってことだが、本当にそうなのか?」・・・

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来世で逢いましょう

17/10/09 コメント:0件 要崎紫月 閲覧数:133

 暗く長い、出口の無いトンネルにいる様な入院生活から、私は元の生活に戻る事が出来た。年齢も年齢だ、このままベッドの上で生涯を終えると思っていた。神からのギフトを受け取りながらも妻の亡き今、自宅に戻っても一人きりだった。
 退院から二日程して一人の若い女性が私を訪ねてきた。彼女は薄いブルーのワンピースに白いカーディガンを羽織り、つばの広い帽子を被っていた。それは真夏の外気の中で、涼やかな風を纏・・・

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刑事ハワード

17/10/09 コメント:0件 佐川恭一 閲覧数:168

 事件が起きたのは2021年11月27日午前9時11分のことだった。事件は突然に起きた。そのときのことをスズキは鮮明に覚えているという。
「あの日はひどい嵐でした。暴風警報とかが出ていました」
「なるほど」
 刑事のハワードが神妙に頷き、手帳にメモを走らせた。ハワードのペンは一万円から三万円のあいだぐらいのブランドものの高級ペンである。
「暴風警報とかが出ると、娘を保育所か・・・

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デート攻略法

17/10/09 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:200

「あのー・・・、よく当たる占い師と聞いて来たんですけど・・・」
 三十前の女性。ラストチャンスではないにしても、色々と意識している年ごろ。が、滲み出てしまっている。
「よくではなく、必ず当たりますよ。どうぞおかけ下さい」

 テーブルの上に置いてある水晶球に釘付けになっている。
「綺麗ですね。本物ですか?」
「水晶から削り出している物ではないですが、水晶とほぼ一・・・

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なにかの始まり

17/10/09 コメント:0件 OSM 閲覧数:174

 虐められている人間からすれば、きついか・きつくないかの区別をつけること自体ナンセンスなのだろうが、谷崎さんがクラスの男子から受けている虐めは、明らかにきつい虐めだった。女子を相手に、男子が数人がかりで暴力を振るうのは、いくら手加減をしているといっても、やりすぎ以外のなにものでもない。
 谷崎さんの周りの人間は、誰も虐めをとめようとはしなかった。担任教師も、僕を含むクラスメイトも、誰一人とし・・・

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消えた少女

17/10/09 コメント:4件 泡沫恋歌 閲覧数:211

 山間の小さな村で十二歳の少女が失踪した。
 人口千人に満たないこの村では、ある宗教団体が全ての権限を握っていた。代々この地で生まれた美しい少女を姫巫女様(ひめみこさま)と呼び大事に育てる風習がある。姫巫女に選ばれた少女は、一生結婚することも村からでることもできない。ただ神様の審神者として神事を司るためだけに、一生を捧げなくてはならないのだ。
 失踪したのは、次の姫巫女に選ばれた神代亜・・・

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