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そこにしか、見えない

17/08/25 コメント:6件 秋 ひのこ 閲覧数:312

 夫のテラさんがうつ病になった。
 先の見えない休職よりヒキコモリより何より困るのは、喋らなくなってしまったこと。
 ぞっとするほど表情が乏しくなってしまったので、せめて言葉で説明してほしいことが山程ある。おいしいか、おいしくないか、冷たいのと熱いの、どっちがいいか、お義母さんが正月はどうするか聞いてるけど、どうしたいか。
 知り合いの提案で筆談も試してみたが、うまくいかなかった・・・

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聖戦

17/08/24 コメント:0件 小高まあな 閲覧数:154

 なるほど、学校内という特定のエリアにおいて確実に嫌がらせするには、古典的だがいい手段かもしれない。
 黒板いっぱいに書かれた、私への悪口を見たにもかかわらず、私はそんな風に冷静に考えていた。こういうところが可愛げがないと言われるのだろう。
 ヤリマンだのなんだの書かれた黒板を目にして、私がとるべき正しい対応は何だったのだろう。少し遅れてそんなことを考える。怒る? 泣く? 慌てて消す?・・・

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課長のダイエット

17/08/22 コメント:0件 月影輝 閲覧数:149

健康診断が終わって、数週間後のこと。
「はい、これ長谷川さん。こっちは、三壁さん」会社に届いた郵便物をそれぞれの机に配布する。
「課長さん。病院からですね。」そう聞いた瞬間、田中課長の動きが止まる。御歳三十八歳、横に伸びたお腹を揺らしながら、椅子に座り直す。
「小坂さん?」
「嫌ですよ。ちゃんと自分の目で確かめて下さいね!」笑って言う。
「でも、もし再検査だったら、僕・・・

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上司たちの駆け込み寺

17/08/21 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:159

 高松光一の目がそのとき、すさまじく怒気をおびてまっかに血走った。
「ふざけるんじゃないぞ。おまえたち」
 そばにあった椅子を壁ぎわまで蹴っとばした。
「おい、おまえら」
 声高にどなりつけるなり高松は、椅子にならぶみんなの顔を、自分の手が痛くなるのもかまわず、片端からひっぱたいていった。ときには拳で、また肘の先で、あげくは革靴で、殴る、蹴る、踏んづけるを、いつまでも執拗に・・・

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秘密の恋

17/08/21 コメント:2件 木原式部 閲覧数:323

「じゃあ、これ、倉庫にしまっておいてくれる? 悪いね」
 上司の林課長はそう言うと、私に背を向けて部屋から出て行こうとした。でも、ふと思いだしたようにメモ用紙に何か書くと、私が持っている書類の上に置き、今度こそ部屋を出て行った。
 私は林課長が置いていったメモ用紙に目を通した。
 ――今日の19時、いつもの場所で。
 私はメモ用紙に書かれた文字を読みながら、思わず表情を緩ま・・・

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ゾンビ体操

17/08/21 コメント:0件 ケイジロウ 閲覧数:131

「あー、えー、鈴木です。……」
「もっと声大きく!」
 20代の女社員にキーキー叫ばれて、鈴木順平は驚いて目線をあげた。パートのおばさんたちの週刊誌色の目が鈴木に集まっていた。
「鈴木です。本日からお世話になります。よろしくお願いします」
 高校生が作ったロボットでもできそうな拍手が無機質に小さな工場内に響いた。鈴木はマスクの内側でため息をつき、後ろへ下がった。
 あ・・・

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ブンチョウ部長

17/08/21 コメント:0件 ちりぬるを 閲覧数:167

 会社の廊下を歩く俺に周囲の白い目が向けられる。無理もない。営業成績万年最下位の部署、しかも部長は不倫がバレてクビになった。どこまでも駄目な部署なのだから俺達もクビにならないだけマシだ。
 欠伸混じりにドアを開けると部長の席の周りに人が集まっていた。そういえば今日は新部長の挨拶があるから早めに出社するように言われていた。
 忍び足で人だかりに近づくと机の上に鳥かごが見えた。
「と・・・

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意思と奴隷

17/08/21 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:154

黒板は先生の奴隷です。
生徒も先生の奴隷です。
教室の中では先生が王さまです。
でも放課後、人がいなくなった教室での王さまは誰でしょう?
お分かりですよね、黒板です。
いつも先生たまに生徒にまでチョークをガツガツ押し当てられたり、生徒には下手くそな落書きをされたり黒板はいつも苛々としていました。
先生が授業をしているときには黒板は体を真っ直ぐにして字・・・

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減らず口の俺の上司

17/08/21 コメント:0件 小峰綾子 閲覧数:120

営業の帰り、初めて主任を自分から飲みに誘った。明日から3連休という解放感もあり、しかも今日は直帰の予定で、いよいよ夏本番という季節で無性にビールが飲みたい気持ちも手伝って、自然と「主任、一杯どうですか」と口に出していた。

俺は入社2年目、朝倉主任は、5歳年上の女性で、社内でも営業先でもテンションが変わらずいつも自然体でいるにもかかわらず、営業成績はトップクラスという謎の才能を持つ上司・・・

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あの日黒板に書きなぐったのは

17/08/20 コメント:2件 小峰綾子 閲覧数:151

利用されているだけなのは薄々気が付いていた。弁当の時間になると、いつも通りグループのメンバーから希望のドリンクを申し付けられる。私は他の4人が何か飲みたいものがある時に買いに行く係だ。中学生活に慣れた時にはすでに、クラスの女子は大まかに3つのグループに分かれていて、その中で一番「イケてる」グループに入れただけでも幸運なのだと思う。
「なんで私だけー?たまには誰か一緒に来てよぉ」
ふざけ・・・

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花の伝言

17/08/20 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:157

 警邏をおえて帰ってきた山田巡査は、ある種の予感に心を躍らせた。しかしわざとその気持をもみけしながら、交番横に自転車を置くと、これまたわざとらしく厳めしい表情で交番に入っていった。
「ごくろうさん」
 巡査部長の黒部が、最近中年太りでふくよかになった顔で、山田を迎えた。その目が、かすかに笑っている。
 山田はすぐに、黒部のいる机の端に目をやった。そこには、青い花瓶に生けられた、数・・・

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だ・い・す・き

17/08/20 コメント:0件 ちほ 閲覧数:143

 リンブルグ地方の北方ユースチス・レイにリンブルグ初の映画館ができた。若き領主ユキヤは映画が好きではなかったが、領民の強い希望で渋々ながらも受け入れた。
「ユキヤさん、忙しいんじゃないの? ボクと映画みてていいの?」「ブライに君のお守り役をさせようとしたら、苦手だからと逃げられた」「ボクも暗いところは少し苦手なの」「……。(いや、ブライが苦手なのは、いきなり突拍子のないこと言い出す君の・・・

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サヨナラマタネ

17/08/19 コメント:0件 kanza 閲覧数:131

「君たちは死んでしまったのですか?」

 美術室の窓の向こうに見える姿は、緑に覆われることも、薄紅に包まれることもないまま、校門の横で佇んでいる。

 ねえ、地震で激しく揺れたからなの? 
 それとも津波で塩水に浸かってしまったから?

 私がこの中学に入学して1年が経とうとしていたあの日から、君たちからは力が消えしまったままだ。
 ふと、入学式に校・・・

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逃れられない

17/08/19 コメント:0件 アシタバ 閲覧数:148

 近藤はちょっとした愉しみを邪魔されて、不快感を露わにした。
「雨を見ていたんだ。邪魔するな」
 古風な喫茶店の窓辺の席である。
 窓の外では大粒の雨が地面に落ちては弾けている。
 東京という清らかさと無縁の街並みが、夏の夕立に容赦なく洗われる。そんな光景が先程まで彼の心を清々しくさせていた。
 それなのに
「仕事の依頼だよ。近藤さん」
 テーブルを挟んで・・・

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Sまち伝言板物語

17/08/18 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:151

 町役場の一角に、S町歴史資料館がある。「館」とは名ばかりで単にだだっ広い展示室があるだけだが、中学の夏休みの課題のため、私は初めてそこを訪れた。
 あまり管理も整理もされていない展示物を見て歩き、あるものの前で足を止める。
 力ずくで記憶が呼び出される。
 それは、駅の「伝言板」だった。



『なわとびのテスト がんばれ! じい』
『ぜんぜんだ・・・

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デリシャス・テイスト

17/08/18 コメント:0件 瀧上ルーシー 閲覧数:305

 地元にあるファミリーレストラン、デリシャス・テイストの厨房でアルバイトをしていた。デリシャス・テイスト。略すとデリスト、とか、デイストとか言う。デリストは全国展開しているチェーン店だから、マニュアルがしっかりしていて、アルバイトでも月に一日や二日は有給が取れる。働きやすい職場だ。
 今日は先輩のアルバイトがサラマンダー前をやってくれるので俺はパスタやサラダ、デザートなどを作る係だった。サラ・・・

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正人の憂鬱

17/08/18 コメント:2件 田中あらら 閲覧数:182

 正人が書くものは、数式だけではなかった。自室にある一畳ほどの大きさの黒板には、頭に浮かぶアイデアや疑問などがあちこちに書かれていた。真ん中は現在進行中の課題であり、象形文字のような悪筆で主に数式が占領していた。正人は、憂鬱を抱えた数学科の学生だった。

 彼は小学生の頃、少なからず自分の書く字に対してコンプレックスを持っていた。彼はまっすぐにかけず、一つ一つの字もどこかアンバランスな・・・

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赤い風船

17/08/18 コメント:2件 セレビシエ 閲覧数:310

子どもの手を離れた赤い風船がどんどんと空へ昇っていき、割れた。抗うことなんて出来なかったろう。

私の大学の先輩−そして同じ会社の上司である赤井は優秀だった。
そして先月会社を辞めた。

赤井は順調にキャリアを詰み、入社時に私と仲良く話していた彼はもういなかった。
けれど別にそれは悲しいことではない。
彼は自分の将来のために必死に努力した。
私が努力・・・

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上司と好きなアイドルがかぶってた話

17/08/17 コメント:0件 氷室 エヌ 閲覧数:167

 タオル・Tシャツ・うちわ・ペンライトの完全装備。熱気のこもるライブ会場、最前列のど真ん中の席で、私は今日引退する女性アイドルの登場を待っていた。
 推し――通称・あみちの引退が決まったのは先月のこと。それと同時に、本日の引退ライブの日程が発表された。
 そこからの私の行動は早かった。この日に何とか有給を取れるように、残業も恐れずに仕事を片付けたのだ。上司との攻防には、本当に骨が折れた・・・

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建築を使用

17/08/17 コメント:0件 miraireza 閲覧数:125

レーザーポインターカラス撃退は基本3色です。
RGBレッド、グリーン、ブルーの三色が基本で長波が異なる事により色が変わってきます。
全ての色を減衰出来るメガネなら黒色のサングラス
基本赤なら緑の色の保護メガネをする事により光を減衰出来ます。
勉強などで赤色のペンで書いたところを緑色の下敷きで隠すと文字が黒くなりますよね?それと同じです。

http://www.・・・

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黒板小説

17/08/17 コメント:0件 浦田かず 閲覧数:184

 ある日のことでございます。龍太が千代田区の大型書店に入っていきます。入ってすぐ目につくところに売れ筋の本や新刊が置かれています。平台と呼ばれるところにございます。そこに変わった本が一冊置かれています。F8サイズのスケッチブックほどの大きさの本でございます。その本の手書きポップには「今話題の黒板小説」と書かれています。丁度売れ筋なのでございましょう。

 龍太はその本を手に取ります。表・・・

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つらさ

17/08/15 コメント:0件 林一 閲覧数:127

 武田課長は、部下と一緒に飲んでいた。飲過ぎた部下は、課長に愚痴をこぼす。
「下っ端はつらいっすよ。毎日我満してばっかりで。課長には、下っ端のつらさはわからないだろうなあ」

 あくる日。武田課長は部長と飲んでいた。飲み過ぎた部長は、武田課長に愚痴をこぼす。
「出世すればするほど、責任は重くなってストレスが溜まる。武田君には、部長のつらさはわからないだろうなあ」

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「偉い」

17/08/15 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:206

あるハチがとびきりいいエサ場を見つけたので蜂の巣へ戻ってきて、一生懸命にぐるぐると八の字のダンスを踊っていると、それを見た偉いハチがいきなりダンスを中断させて言いました。
「やい、おまえのダンスはどうにも下手くそすぎる、これじゃエサ場の場所もわからないよ」
エサ場を見つけたハチは
「ちゃあんとよく見てください、しっかり場所を伝えていますから」
と、言いました。
「ふん・・・

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次男坊カール

17/08/14 コメント:2件 沓屋南実 閲覧数:193

ピアノレッスンの待合室には、祐介と隼太、それに歩実 。高校一年生で帰宅部、音楽大学を目指さないのにピアノを続けているという3人である。
 そして、レッスンの順番待ちの間、本を朗読するのが前回の発表会以来の彼らの習慣だ。

 歩実は、待合室の本棚から「アンナ・マグダレーナ・バッハ 思い出の日々」を取り出し、読み始めた。鈴を振るような心地よい声が、部屋全体に響く。

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ナツメグには毒がある。

17/08/14 コメント:0件 滝沢朱音 閲覧数:250

 赤ん坊を見た母は、「この顔立ちは間違いなく榊家の血筋だわ!」 と相好を崩した。父も「君にそっくりだ」と頷く。二人ともご名答。だってこの子は、母、本人なのだから。
 腕の中で眠る赤子。僕はその無垢な笑顔を愛おしく感じることができた。こんな僕にでも人を愛せるのだ。

 人間はその受精卵のスペアを胎内に秘めて十月十日を過ごし、それを臍帯、いわゆる臍の緒に排出してから誕生する。そうわか・・・

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鬼ヶ島異聞

17/08/14 コメント:6件 冬垣ひなた 閲覧数:342

 女をさらった。
 道の両脇に咲く黄色い花がどこまでも続いて、息子らしい少年が泣きながら、女を担ぐ私の後を追ってくる。
 私はこの国の言葉を知らないが、その子の叫びが虚ろに響く夜の事を、忘れはするまい。
「このオニめ……!」

  ♢

 突然の嵐で、祖国の港に帰るための貿易船が漂流し、名もない無人島にたどり着いた時には途方に暮れた。生き残った・・・

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鬼のような上司

17/08/14 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:140

 五つ年上の宇野さんは、僕にとっては恐い上司だった。先日またどこかの子供におじさんといわれたと、たいして気にしてないふうにいっていたが、確かに髪はスポーツ刈り風にみじかく、顔も少々角張っていて、およそスカートをはいたところなど一度も拝んだことがない彼女なので、子供でなくても夜道ですれちがったら、男性にまちがわれるおそれはありそうだった。
 しかし意外にも、社内で、靴をぬぎサンダルばきになった・・・

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二度目に蹴ったものは、なに

17/08/14 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:195

 卵の数がよっつ。
 えいっ。一個キック。
 これでよし。雌のカッコウが自分の卵をモズの巣の中に混ぜる。似てる似てる、カッコウはほくそ笑む。似せて作ったんだもの。わかりっこない。巣の下では、蹴り落とされたモズの卵が、得られなかった命に追いつけず、クシャリと破裂して大地に吸われた。そよぐ風だけが、カッコウの罪に顔をしかめるも、できることは見て見ないふり。

 モズの母親が巣に・・・

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しつけ

17/08/14 コメント:0件 plum 閲覧数:145

 お父さん、お母さん。お元気ですか。僕はとても元気です。
 なにしろ初めてのお手紙なので、最後まで書き切れるかどうか分かりませんが、なんとか感謝の気持ちを表わせればと思います。
 僕がまず思い出すのは、まだ赤ん坊の頃です。その場所はとても狭いくせに、いやに明るいところでした。ガラス張りになっているのか、強い光が射し込んでいて、焼けるように熱いのです。さらに僕はクッションのきいたシートに・・・

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皇帝ペンギン〜氷上より愛を込めて〜

17/08/14 コメント:1件 冬垣ひなた 閲覧数:163

 南極。真冬の気温は−60℃まで下がるという吹雪く大陸で、僕らの祖先がなぜ暮らそうと思ったか分からないけれど、生き物の中でも変わり者には違いない。
 僕らの名は皇帝ペンギン。よちよち歩く姿を見て、人間はその愛らしさに心ときめかせるらしい。嬉しいな、種族を越えてもメスにもてるのは大歓迎さ……おっと、こんなこと言ったらパートナーにつつかれるなぁ。
 そんな僕らは、地球上で一番大きなペンギン・・・

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子どもは天使か、モンスターか?

17/08/14 コメント:1件 泡沫恋歌 閲覧数:135

 子どもが天使なんて嘘!
 聞きわけのないモンスター、それが子ども。
 それを人にすることが育児なのだ。

 いつも仕事で帰宅が遅い俺は、子どもの寝顔を見てから就寝する毎日だった。
 今日も子どもが寝静まった頃に帰ると、ダイニングのテーブルで妻が待っていた。
 手に持ったはがきを見せて、「行ってもいいかしら?」と俺に訊く。それは同窓会のはがきだった。
「一・・・

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消えないチョークの文字

17/08/14 コメント:0件 ケイジロウ 閲覧数:128

 ある日のことだ。教室に入ると黒板がなくなっていた。
 確か昨日まであった。昨日は僕が日直だったのでその記憶は確かだ。
 しかし、昨日僕が消していたチョークの文字は本当に存在していたのだろうか。なぜ自分の記憶に疑いを持ってしまうかというと、教室に入った時、黒板がないこと以外いたっていつも通りだったからだ。貴志はいつも通り難しい顔で難しい話を男子たちとしながら敏子のことをチラチラ見ている・・・

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wifi ジャマーの作業範囲

17/08/14 コメント:0件 fieme 閲覧数:105

安価な妨害装置では電波も微弱で効果も望めないので必要ない。コンサートホールなど大規模に妨害機器を使用する場合は免許が必要です。ジャマーが設置されているホールでの妨害電波の発射範囲はその妨害電波発信装置を設置されている室内空間に留まらない。所持していたジャミング装置のメーカーや有効範囲などは明らかになってい ます。
http://www.buykamera.com/high-quality-j・・・

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復活の儀

17/08/14 コメント:2件 OSM 閲覧数:132

「赤ちゃんって、死ぬんだ……」
 いちごは思わずそう呟いた。
 二泊三日の旅行から帰宅すると、トイレの横に置いてあるみかん箱の中で、生後四か月になる息子のめろんが死んでいたのだ。
 十四年と数か月の人生の中で、いちごは赤ちゃんが死んだところを見たことが一度もなかった。従って、赤ちゃんは死なないものと思っていた。だからこそ泊りがけの旅行に出かけたのだが……。
「どうしよう」<・・・

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黒板の授業

17/08/14 コメント:0件 和泉結枝 閲覧数:149

 私は、黒板に字を書くのが苦手だ。
 思ったことはないだろうか。慣れた筆記用具で慣れた水平面に書くのと、慣れないチョークで慣れない垂直面に書くのとでは、感覚が違い過ぎると。ただでさえ自分の字に自信がないのに、どうせすぐに消されるのに、わざわざ先生とクラスメートの前で披露しなければならないなんて、もはや罰ゲームでしかない。学校生活においてこんなに重要なスキルなら、数学や英語の授業だけでなく『黒・・・

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精霊馬はキャラメルをたずさえて

17/08/14 コメント:0件 そらの珊瑚 閲覧数:135

 お盆休み、夫が運転する車で生後半年の息子と共に夫の実家に帰省した。思ったほど高速道路は混んでおらず、ベビーシートの息子も寝ていてくれたので助かった。高速道路を下りて一時間ほど一般道を走ると、田園風景が広がる。青々と育っている稲が、夏の陽射しを浴びて光っていた。
 広い庭に車を止め、眠っている息子を車から抱き降ろす。ずっと冷房を入れていたのに、息子は背中一面汗をかいていた。早くTシャツを着替・・・

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転職の相談

17/08/14 コメント:3件 風宮 雅俊 閲覧数:151

「どうぞ、おかけ下さい」
 今日のクライアントも、相談するかを悩んでいる。悩み事を相談するかで悩んでいては悩みが増えても減る事はないのに・・・・、無視して様子を見るのも面白いかな?
「転職について悩んでいますよね。悩んでいるだけでは埒が明かないですよ」
 何故、分かるのか驚いている。占い師だから分かるのか?ハッタリで言ってきているのか?また、悩んでいる。でも、ここまで来たんだから・・・

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桃太郎の子育て

17/08/14 コメント:0件 夏野夕暮 閲覧数:125

 鬼退治を終えた桃太郎。
 今、鬼の討伐よりも難しい難問に直面していた。それは……。
「桃太郎さん! 赤子をそんなに揺らしてはなりませぬ!」
「そ、そうか。すまない」
「桃太郎さん! 赤子には乳をやればいいのです! 勝手にきび団子を食べさせてはなりませぬと、あれほど申したでしょう!」
「いや、滋養になるかと思って」
「毒にしかなりませぬ!」
「はい……」<・・・

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エスカレート幼児

17/08/14 コメント:2件 浅月庵 閲覧数:265

 ◇
 あなたを見て湧き上がる、止めどない愛情は、いつしか激情へと性質を変えていった。
 産まれてきてくれただけでありがとうと、手放しに喜んでいた日々は忘却の彼方。私はその感情を足元へ転がすと、爪先で遠くへと蹴り飛ばした。

 ◇
「真希もさ、早く賢司くんと結婚して、子どもつくるといいよ」
 私と、友人である由香理は、近所のファーストフード店に訪れていた。

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漫才「クレーマー」

17/08/14 コメント:0件 クナリ 閲覧数:287

「客商売とかやってると怖いお客さんもいるから、頼れる上司っているといいよね」
 全くですね。
「じゃあ俺お客さんやるから」
 はいはい。
「オイ、どうなってんだよこのスーパーの接客は!」
 あいすみません!
「お前じゃ話にならねえよ。上司出せ上司」
 この店では私より上司はおりませんので。
「お前店長かよ! まあいいや、社員教育がもうひとつみたいだな・・・

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今日もまた

17/08/13 コメント:0件 村升 青 閲覧数:151

薄暗い教室に入ると、彼がそこにいる事に気が付いた。
「誰からも見られるのに誰にも見てもらえない。何だか分かる?」
生徒の椅子や机に背を向けて、教卓に腰掛けていた彼はそう言って俺の方を見た。

「正解は、俺」

日も沈んだ紫の暗さの中、彼は黒々とした影にしか見えず表情は到底窺えなかった。
「でもお前は見てたな俺のこと。他の奴とは違って、俺を見てた」
感・・・

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黒板と虚無と変態と

17/08/13 コメント:0件 けこぼ坂U介 閲覧数:159

 灼熱の日差しの中で、墓石が陽炎に揺れている。耳元のラジオでは火蟻駆除のニュースが流れている。似たような墓に囲まれながら、彼の墓はいつも何処か寂しげだった。傍の小さな黒板を拾い上げて積もりに積もった汚れを叩く。1年前に書いた文字は既に消えてしまっていた。追悼の思いを込めながら、新たにチョークで「渡辺」と書いた。

 仕事に疑問を感じて辞めようかと悩んでいた27歳の夏だった。管轄の女子校・・・

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カッコウかモズか白鳥か

17/08/13 コメント:0件 つつい つつ 閲覧数:228

 子供部屋のドアが開く。あきこママの「そろそろ起きる時間よ」と呼びかける声がした。私は体を起こすと先にシャワーを浴びることにした。
「希ちゃん、おはよう」
 私も「あきママ、おはよう」と返す。あきこママは隣のベッドで寝ている悠香の体を揺らす。
「あんたも早く起きなさい」
 悠香は朝弱いから、あと五分はぐずぐずしているだろう。リビングでは、まことパパがスーツを着て、もうカバン・・・

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育児論

17/08/13 コメント:0件 みや 閲覧数:150

ー育児を自然界の様々なもので比喩する考察ー

*湖期(まだ産まれる前の胎児の頃)
胎児の身体が小さな羊水で守られている様に、心
も湖の様に深い愛情を持って育てる事が望ましい
。まだ産まれていない胎児だが、胎教と呼ばれ
る言葉がある様に育児は既に始まっている。

*空期(零歳から一歳の頃)
・・・

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この行為に未来はない

17/08/13 コメント:0件 小高まあな 閲覧数:192

 隣の部屋から、唸り声がする。私を呼ぶ、音。
「はいはーい、今行くよー」
 声だけかける。
 ああ、面倒くさい。行きたくない。
 そう思いながら、ガスを止めて部屋に向かう。
 ドアをあけると枕が飛んできた。うぜぇ。
 仕方なくそれを拾うと、投げ返した。ベッドの上の人影に当たったが、投げたのはそっちだ。知ったこっちゃない。
 ベッドの上で、祖父がわけのわから・・・

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育児ってなんだろう?

17/08/13 コメント:0件 篠崎ショウ 閲覧数:113

 今回のコンテストのテーマは「育児」らしい。さて困った。自分は独身で、将来結婚を約束している相手もいない。そもそも自分は結婚とは人生の墓場であると信じているので、夫婦生活、果ては生まれた子供を育児している未来など想像も出来ないのである。
 ……まあ、しかし、運営から提示されたテーマで短編小説を書き競うのがこのサイトである。ルールには従うしかない。
 よし、書いてみよう!
 

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十五年前の約束

17/08/13 コメント:0件 tomomi 閲覧数:200

 買い物から戻ると、玄関に見慣れた白い運動靴がある。
「あっ、奈々ちゃんおかえりーっ」
 部屋の向こうから制服姿のあかりがひょこりと顔を出す。
「あかり、今日食べてく?」
 私が言うと、あかりは急に顔を輝かせる。
「うん、素麺!」
「あんた、素麺好きねえ」
「だってこの家、素麺しかないんだもん」
「失礼ね、ありますよ色々」
 そんなことで笑い合・・・

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パパになった日

17/08/13 コメント:0件 そらの珊瑚 閲覧数:131

 昨日と同じような何の変哲もない朝が来て、僕は妻と向かい合ってハムエッグ乗せトーストを食べていた。妻と向かい合うのは正直にいうと苦手だが、二人掛けのテーブルだから仕方ない。
「あのさ、今度いくじきょうしつ、っていうのがあるんだけど、行かない?」
 いくじきょうしつ? それは僕にいくじがない事への嫌がらせ? 子供じゃあるまいし、三十五才の大の男が、何が悲しくて、いくじきょうしつ? 僕は・・・

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子への期待

17/08/13 コメント:0件 いちこ 閲覧数:126

連れて来られた女は、ひどく怯えていた。
もともと小柄なのだろうが、より一層小さく見えた。
それは、とても良い眺めだった。
「なぜ連れて来られたか分かるか?」
女は小刻みに首を振った。顔を上げようともしない。
「では教えてやろう。これまでのことも、これからのことも、全部」

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俺は、悪の組織を統べる一族の第18代目として生を受け・・・

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上手にその手を離せるように

17/08/13 コメント:2件 野々小花 閲覧数:276

 暖かい手に繋がれていた記憶がある。まだ小学校に上がる前。養護施設「くすのき園」の園長先生が、化粧っ気のない顔で微笑んでいる。
 周りの皆には、時々、お父さんやお母さんが会いに来てくれる。私には誰も来ないけれど、園長先生がいるから平気。手を、しっかりと繋いでいてくれる。それだけで、私は安心できた。

 カーテンの開く気配で目が覚めた。三歳になる娘の陽菜が、おぼつかない手つきでカー・・・

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