1. トップページ
  2. ストーリーを探す

ストーリーを探す

ニックネーム、タイトル、本文に
を含む

検索結果

並べ替え : 新着順 | 評価が高い順閲覧数の多い順コメントが多い順

1

レイニージャック

18/05/27 コメント:0件 奈尚 閲覧数:170

 大丈夫だよ、晴。レイニージャックに聞けばいいんだ。
 正しい答えは、彼がきっと教えてくれる。


「さあ、選びなさい」
 夕食後のテーブルに向き合って二人。
 静かに促すと、姪はおびえた亀のように小さく縮こまった。
「……また、後で」
「いや。今ここで選ぶんだ。晴」
「じゃあ、ちょっと……洗面所に」
「後にしなさい」
 少女は困惑・・・

0

陰影

18/05/27 コメント:0件 泡沫 閲覧数:97

 空を見上げれば数羽の雀が青の背景をもって電線に座っている。風は生暖かさを保ちながら、二人の間を軽やかに流れた。  君は何故に僕の左隣を歩く。  目の前に広がるのは、はっきりとした境界のない、ぼやけきった住宅地。街の騒々しさとはとど遠く、僕らはゆらゆらと歩いている。これにははっきりとした理由がないのだから、彷徨っているのと同じだろう。   風景の一部にしか過ぎない僕らにはこの道を踏みしめることすら・・・

1

メール便おばちゃん浮遊する

18/05/27 コメント:0件 紅茶愛好家 閲覧数:115

奥村登代子はその時メール便配達に勤しんでいた。
一冊二十円の契約、サカキ運輸のメール便をバイクいっぱいに積み込み住宅街を駆け回る。今日は朝から日照りが強く日焼け防止のため長袖なのだがそれが余計に暑さを助長する。三丁目の南さんのポストに配達物を入れてバイクに戻り、持ってきていたペットボトルのスポーツ飲料をぐっと喉に流し込む。
「はあっ、生き返る」
額の汗を拭い空を見上げると飛行機が・・・

0

神のてのひら

18/05/27 コメント:0件 待井小雨 閲覧数:172

 長く会わずにいたKという友人から、昨晩「一度会えないだろうか」と連絡があった。「見せたいものがある」とのことで、私は彼を訪ねることとなった。

 Kは都会から離れた山近くに暮らしていた。
「来てくれてありがとう」
 Kは白衣姿で私を出迎えた。その姿と研究所のような建物の佇まいに、「君はまだ、何か研究をしているのか」と尋ねた。
 ああ、とKは穏やかに頷く。通された部屋・・・

0

浮遊体験ゴーグル(試作品)

18/05/26 コメント:0件 与井杏汰 閲覧数:112

「このゴーグルを頭からかぶって。私の顔が見えるか?」  タケルが頷くと、神田博士は言った。 「右上にスイッチがあるだろ? それを手前に引くと浮遊モードだ」  タケルはスイッチをスライドした。 「後は君の意思次第だ。脳波の変化で動作する。慣れるまで少し時間がかかるが、とりあえず動きたい方向をイメージして」  浮け!そう念じると、目の前の景色がふわっと変化した。 「あ、浮かびました!」 「そうか。うま・・・

0

超伝導棺桶、時代を切り拓く

18/05/26 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:109

「きみみたいな狂人が得意げに面会を求めてくる」多国籍企業〈オデッセイ〉の渉外担当は固く目をつむった。こめかみを揉みながら、「いつかそんな日がくるんじゃないかってずっとビビってた」
「すると、なんですか」と対面する年若い男。彼はあくまで陽気だった。「ぼくがあなたの悪夢を実現した第一号ってわけですね?」
「その通りだ。わかったらとっとと地獄へ失せろ」
「あなたに会うまで苦労したんです・・・

0

浮遊

18/05/26 コメント:0件 加藤 小判 閲覧数:137

 ”5月24日 木曜日”

 僕は、多重人格者だ。
 正確に言うと、僕は多重人格者なのかもしれない。それ以外はどこにでもいる高校3年生。部活には入っていないが、3年生ということもあり受験勉強に勤しんでいる。友達はいない。だが、僕が通う高校は県内きっての進学校ということもあり、友達を作らない人は多くはないが一定数いる。おかげで僕が教室内で特別浮くということは少ない。
 そんな・・・

0

踏み出す一歩

18/05/26 コメント:0件 功刀攸 閲覧数:109

 ある日のことでした。突然ぐらりと揺れる視線の先に、ある男性の泣きそうな顔が見えたのです。
 母と私。よくある母子家庭で、父の顔は知りません。きっと父も私のことを知らないでしょう。何せ、父と母の関係は一夜限りのもの。それ以降、母は父と会ったことも連絡を取ったこともないと言っていたし、私は父の連絡先を知りません。母は父の連絡先を知っているようでしたが、私はどうやら父にとって望まれない存在という・・・

1

死体の真似事

18/05/26 コメント:0件 紫聖羅 閲覧数:129

「やっぱりここにいたか」
 放課後の誰もいないプールで、紗夜は水面に仰向けになってプカプカ浮いていた。制服も靴も着用したままだった。濡れたワイシャツが下着を透かしていて、俺は咄嗟に目を逸らした。
「クラゲってどんな気持ちかなぁと思って」
浮いたまま紗夜は言う。
「違うな。水死体とはどんな気持ちかなぁ、だろう」
「慎太郎はなんでもお見通し……なのかな?」
 ・・・

1

なにかが空に浮いている

18/05/26 コメント:1件 志水孝敏 閲覧数:119

 最初に気がついたのは誰だったろうか。
 もしかしたら、すべすべの真っ赤な風船をはなしてしまった子供が、ゆっくりと真っ青な空のなかの赤いぽつんに変わっていく友達を見送っていて気がついたのかもしれないし、
 満員電車の中で身動きが取れず、空を見上げることしかできないサラリーマンが、初めは目の疲れか、飛蚊症かと思って、目を凝らしてみると驚いたのかもしれない。
 いやいや、考えてみれば・・・

0

ツイスミ不動産 物件4:筏(いかだ)ホーム

18/05/26 コメント:0件 鮎風 遊 閲覧数:101

 目に青葉 山ほととぎす 初鰹
 桜花は散り、はや木々の緑が目を刺す初夏。そんな折に、くたびれた薄手コートを脇に挟み、初老カップルがツイスミ不動産に入って来た。
 営業責任者の笠鳥凛子(かさとりりんこ)課長は一見で、山あり谷ありの人生を共に歩み来て、その終幕にやすらぎの庵を探し求めて訪ねて来たと感じた。なぜなら婦人の手にはツイスミ不動産のチラシが。そしてそこに書かれてある文句が…。

1

記録が伸びない私

18/05/26 コメント:0件 笹岡 拓也 閲覧数:169

記録が伸びなくなった。今まで練習を重ねれば、自然と記録が付いてきたのに。やっぱり6メートルの壁は相当大きい。こんな記憶じゃ全国で活躍できるわけない。
「裕子は幅跳びをするために生まれきたのかもね!」
私は中学で陸上を始めたのにも関わらず、グングンと成績を伸ばしていった。顧問からも驚かれるほどの成績と言われるほどだった。その期待は私の活力へと変わり更なる成績向上へと変わっていく。友人も親・・・

2

浮遊する物体

18/05/26 コメント:0件 ちや 閲覧数:128

 しばらく、目の前をゆらゆらと振り子のように揺れていた白い物体を眺めていた。
揺れは次第に速度を落としていき、いつしか静止する。
そして若葉を通りすぎてきたからっとした爽やかな風が抜けていくと、再びそれは舞い始める。右へ左へ、時にはこちら側にあちら側にと言った風に。

 しばらく眺めていると、自然と首が曲がるし、目が疲れてきて瞬きを繰り返す。
それでも、揺れるそれは・・・

1

浮遊する恋

18/05/25 コメント:0件 甘宮るい 閲覧数:201

 先輩のものだった、2つ上の彼女が誰のものでもなくなった。
 恋をしたのは春のことだった。随分と前の、入学式の日だった。一目ぼれに近かったけれど、一目ぼれではなかった。
 彼女は移り気な人だった。不安定で、美人局な人だと知った。
 街に薄暮の迫る頃、駅前でずっと待っていた彼女から「予定が入った」と連絡がきた。何度目かのことだったから、何とも思わないはずだった。先輩と別れた彼女にど・・・

2

渓谷にて

18/05/24 コメント:0件 みゆみゆ 閲覧数:181

 お父さんは、吊り橋の真ん中まで歩いて下を見おろしました。干上がった川底の石は実際の大きさが計り知れないほど小さく見えて、お父さんは思わず半歩、後ずさりました。そして顔を上げると、みいちゃんが渓谷に浮かんでいたのです。
 紅葉の季節はとうに過ぎた寂しい山々を背景に、そこだけお花の咲いたような黄色いワンピース。背丈も髪の長さも、道の脇に停めた車ですやすやと眠る、三歳のみいちゃんそのままです。顔・・・

1

グラビティ・ゼロ

18/05/23 コメント:0件 新屋鉄仙 閲覧数:151

 それまで、半年以上同じ女性と付き合ったことがない私が、彼女とは一年も付き合っていた。
 彼女は生まれつき念動力、つまり物を浮かせることができる超能力を持っていた。と言っても、自分自身を地面から十センチほど浮かせることしかできないかわいいものだ。彼女の能力は自分でコントロールできないらしく、喧嘩をすれば怒りながら宙に浮き、感動する映画を見れば泣きながら座高が十センチ伸びたかのように浮き上がっ・・・

1

浮かんでいくのは簡単で

18/05/23 コメント:0件 瑠璃 閲覧数:112

数ヶ月前に、メールでの文通にはまった。本名も、顔も、何も知らない相手との文通に。毎日1通か2通ずつくらいのやりとりを続けた。やりとりの相手は優さんという名前を使っていた。優さんは優しく楽しい人で、親や友達に相談できないようなことまで相談した。人によっては可笑しな話だと思うかもしれない。しかし、私は優さんに恋をしていた。毎日、優さんからのメールだけを楽しみに生きていた。特技や趣味などがない私にとって・・・

3

この浮遊する世界で

18/05/23 コメント:2件 向本果乃子 閲覧数:198

最近、女子中学生につきまとわれている。
ー父親が自分は絶対正しいと信じて疑わないことが嫌!この世に絶対なんてないでしょ
ーえっと俺は君の親でも先生でもなく…
ーだから話してるの!
ーあ、そう
一体どうしてこんなことに。俺はたばこの煙を吐き出して溜息を隠す。
ー客席行く
少女は言い捨て去って行く。俺もベースを持ちステージに向かう。ロリだったのかとバンド仲間が・・・

5

俺とアイツの3時間

18/05/22 コメント:2件 飛鳥かおり 閲覧数:453

 「急がば回れ」などという言葉がある。
 ちょっとばかし閉所恐怖症の俺は、エレベーターには極力乗らずにいつもは階段を利用する。だが、オフィスのある九階から一階まで降りるのはやはりエレベーターの方がだいぶ早い。
 仕事を終えた俺は、時計を見ると今日は予定より一本早い電車に乗れそうだったので、珍しくエレベーターに乗り込んだ。良くも悪くも、それがすべての始まりだった。

 やはり・・・

0

幽体サバイバー

18/05/22 コメント:0件 まきのでら 閲覧数:124

 強く意識しろ!
 スピードを上げろ!
 俺は俺だ!
 俺の肉体は俺だけのもんだ! 誰にも渡しゃしねえっ!!

 はじまりは何時間か前のこと、その夜は久々に自分を慰めて賢者モードで眠りに落ちた。
 次に目を開けると俺は俺を見ていた。これをどう表現したものか。つまりは意識だけがふわふわ浮遊して自分の部屋の天井から寝ている俺を見ているってヤツ。とどのつまり幽体離脱と・・・

0

夢中海

18/05/22 コメント:0件 時津橋士 閲覧数:178

 深夜。楓は自分のアパートメントに帰ってきた。彼は手早く風呂に入り、歯を磨き、床に就いた。早く眠りたかったのだ。しかし誤解してはいけない。彼は何も一日の疲れをとるために眠るのではない。彼が眠るのは夢のためである。楓は自らが望む通りの夢を見ることができた。しかし、ここにおいても誤解してはいけない。彼が毎晩のように見る夢は決して面白いものではなかった。それはとても痛ましい夢であった。しかし、楓はその夢・・・

0

恋愛相談

18/05/22 コメント:0件 若早称平 閲覧数:145

 父からこのバーを受け継いで二年が経つ。軒を連ねる店の半分がシャッターの閉まったこの平手町商店街の地下に僕がマスターを務める「ラブリーインフェルノ」はある。一刻も早く改名したいくらい絶望的なダサい名前だが父が存命の間は絶対に許さないと言い張るので、僕は血の涙を流しながら今夜もネオンを点灯させる。

 店名のせいなのかこの土地柄なのか客層も個性的な人が多い。もとい、変人が多い。今夜は常連・・・

0

私と世界の境界線

18/05/22 コメント:0件 甘空 ゆめ 閲覧数:134

まだ仄暗い午前5時前。家族に気づかれないように家を出て、私は森を駆けていた。右手に携えたほうきと共に。肌に冷たい風を感じながら、木々の間を走り抜ける。もうすぐ日の出。今日こそいけるかもしれない。森を抜けて小さな丘のてっぺんに着いたとき、私は、とんだ。


とんだ、飛んだつもりだったんです。本当に、今日こそ成功すると思ったんです。でもとんですぐに、しりもちをついて野原に寝っ転がって・・・

1

赤い風船

18/05/21 コメント:0件  浅縹ろゐか 閲覧数:139

 赤い風船に手紙と花の種を同封して飛ばすということを、小学生の頃に何度かやったことがある。海に手紙を入れた瓶を流すのに憧れたのだが、私が住んでいる地域には海はなかった。苦肉の策で思いついたのが、風船で代替させることだったのだ。
『この花のたねを、うめてください』
 確かこのような手紙とも呼べないような、紙を風船に括りつけていた。あまり重いと遠くまで風船が飛ばないだろう、ということは分か・・・

0

浮遊する恋の危険性

18/05/21 コメント:0件 以下 閲覧数:116

 濃いオレンジ色の夕暮れの中で見る踏切の影はさながら寂しい墓標だった。遮断捍がゆっくりと、ちょうど夜の帳を下ろすかのように下降していく。
 この踏切は車両基地の近くにあり、運が悪いと二十分近く足止めを食らう。開かずの踏切として付近の住民から避けられているのだが、勿論利用する者もいる。遮断捍のこちら側には人影が二つ、あちら側には車が一台止まっていた。
 警告音に立ち止まった少女は長い髪に・・・

1

浮けない私、恋恋恋したーーーい

18/05/21 コメント:0件 虹子 閲覧数:119

体育の時間、校庭のトラックまわりを走っていると、急につんのめってこけた。 密かな笑い声と突っ伏した私をひらりと超えていくたくさんの浮いた足たち。 「おーい、藤原。いつまでそこに寝てるんだ。早く立て」 鬼教師の声にびくっとして何とか立ちあがろうとすると妙な重力を感じた。両手をついて足をふんばると自分の足先が地面に少しめりこんでいるのがみえた。 「てかさぁ、あんたもう重症だね」 そう言って笑う・・・

1

空の大かぞく

18/05/20 コメント:0件 はるの 閲覧数:139

 よし、今日はお空をたんけんしにいってみよう。
 どうやっていこうかな。
 あ、そうだ。風さんにおねがいしよう。
 風さんとばしてくださーい。

「よぉし、おれにまかせとけ。いくよービュー」

 わぁい、たのしいな。
 あ、くもさん、こんにちは。
 くもさん、くもさん、くものおかあさんとおとうさんだれかな?
 くもは水でできているから…。・・・

0

大富豪誕生秘話

18/05/20 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:136

 誰しも子どものころ、一度くらいはふんわりと宙に浮かんでみたいとこいねがったことがあるはずだ。自由に飛翔する鳥たちを見てぼくも/あたしもあんなふうにお空を駆け回れたら……なんと純真だったことか!
 かつてのピュアなガキどもは長じるにつれ、薄汚い社会の瘴気にさらされる。連中は見るも無残に現実とやらを思い知らされ、ヒースの根っこみたいにひねくれた人間へ変貌を遂げてしまう。
 だがなかには蔓・・・

0

月と兎と走り幅跳び

18/05/20 コメント:0件 マサフト 閲覧数:109

「宇宙空間とか、重力が弱いところに長くいるとこつしょしょうしょうになるんだってー」

傍らで『宇宙での生活』という、ーー今後地球から出ることのないであろう我々一般市民には特に役に立たないであろうーー図説入りの本を読みながら、彼女は驚いていた。

「骨粗鬆症な」
「こつしょそうしょう」
「(もうええわ)骨がスカスカになるやつだっけ」
「そーそー。筋肉とか・・・

6

浮かぶ魚と、セーラー服

18/05/18 コメント:6件 秋 ひのこ 閲覧数:343

 入り江の先に、オレンジ色のひとの頭ほどの玉が浮いている。一列になって、ぷかぷかと。そこに向かい、泳ぐというか流されるというか、一度も止まらず、まっすぐ進んでいく小さな頭。
 こんなにも私が吼えているのに、振り向きもしない。



 弟のセイジが好きなもの、最大の関心事は、「浮いているもの」だ。
 物心つく頃からずっと。それこそ大人たちが「おや、この子はもしや・・・

0

父の背中

18/05/18 コメント:0件 マサフト 閲覧数:154

久しぶりに田舎に帰ると、昔のままの風景の中に混じって、記憶にない物が増えていたり、逆に懐かしいものが減っていたりする。

空き地が多く、寂れていた駅前は新興住宅地だとかができたためか大きく様変わりし、同じような形の新築の家がおもちゃのブロックのように立ち並んでいた。立方体の白い家は、窓のあるところの壁だけ黒く塗られているものだから、醤油をかけた豆腐のようだ。子供の頃の行きつけだ・・・

0

サイダー

18/05/18 コメント:0件 山盛りポテト 閲覧数:148

机に置かれたサイダーの入ったグラスは水滴がだらだらと落ち、その歪んだグラス越しに見える彼女の輪郭は失われ、ただそこにぼんやりと存在していた。その光景がおかしくて、
「俺たちの関係みたいだね」
と言おうとしてそれは洒落ですまないことに気づき寸前でやめた。
クーラー嫌いな僕が開けた窓を彼女はずっと眺めていた。
点けっぱなしにしている扇風機が面倒くさそうに生ぬるい風を運び、その音・・・

0

ハイパーエスケープガール

18/05/17 コメント:0件 清野勝寛 閲覧数:141

ぷっかぁーってしてる、あたし。
今日も現実逃避だよ。

ふわふわついでにひとりごと。
いや、今はキミもいるからふたり、だね。

例えば、あたし一人この星で生きていたとしたら、とか時々思う。
だって誰かと関わるのって面倒くさい。
誰もいなかったら、めっちゃ楽じゃん。
いちいちおしゃれしなくても、おでかけ出来るし。

……え? おしゃれ・・・

0

星の上の女

18/05/17 コメント:0件 早川 閲覧数:190

 俺はただ一人で夢想していた。あらゆることを考えた。この世界がどんな法則に支配されているのかとか、人間はどういった法則によって動いているのかとか、答えは出ない。全ては謎めいている。そして俺はきっとこうやって誰かより優れた存在でいたいと切望しているのだ。
 いったい他人がどうやって生きているのか俺は知らない。ただ俺は特殊な性格のせいか物事の詳細まで気にする。
 テーブルの上に置かれている・・・

0

寄す処

18/05/17 コメント:0件 春海 閲覧数:142

シュウは、 手のかかる幼馴染みだった。
転んでは泣き、友達にからかわれて泣き、花が枯れて泣く男の子だった。
そんなシュウと、私はいつも手をつないで小学校を登下校していた。
泣き言を聞いて慰めたり、一緒に蝶々を追いかけたりした。
クラスの男子に、付き合っているのかとからかわれても、私は全く気にしなかった。シュウは私にとって可愛い弟みたいなものだった。

・・・

0

浮かんだ煙は消えていく

18/05/17 コメント:0件 アベアキラ 閲覧数:138

 煙草を吸うと彼を思い出す。たった一時間だが肩を並べて歩いた、僕の友達だ。
 出会いは唐突であった。喫茶店でゆっくりと煙草を燻らせていたときである。隣の席に座っていた彼が話しかけてきたのである。
「コンニチハ……煙草クダサイ」
 多分カナダ人であろう彼、片言の日本語だが煙草の発音が妙に流暢なのが気になった。今までも僕以外の人物に話しかけていたのだろうか。
 何故カナダ・・・

1

まるで必要ないような

18/05/16 コメント:0件 瑠璃 閲覧数:144

カーテンの隙間から光が差す。ありきたりの毎日。そして私は、まるでこの世界に必要とされていないような悲しい錯覚に陥って、目を覚ます。目覚まし時計をちらりと見ると、時刻は午前6時30分。また、今日が始まってしまった。着替えを済ませ、朝ごはんを食べ、黙々とロボットのように身支度を整えていく。決められた毎日。この世界が私を必要としていないのと同じで、私もこの世界を必要としていない。私は、いつもそうなのだ・・・

3

初めての、

18/05/14 コメント:0件 甘空 ゆめ 閲覧数:182

「もういい加減やめてくれよ。」

まったく、俺の友達はどうしてこんなに低レベルなのか。こんな弊害どうってことない、すぐに収まる、なんて思ってたのに、2週間経ってもこれだ。

帰りの挨拶をした瞬間に俺を取り囲んでくるヤツらをテキトーにあしらって、足早に教室を出てく。お前らに構ってる時間なんてないんだよ。
それに下手に口を滑らせるとジマンだなんだって煩そうだし。
・・・

0

空中浮遊

18/05/14 コメント:0件 犬童 幕 閲覧数:148

実は私、空を飛べるんです
いや
空じゃない
空中に浮くことが出来るんです
これも的確じゃない
見た目では分からないくらい
微妙に浮いているんです
しかも
私の意志に関係なく24時間
これってすごく不便です
地面に足が付いていないので
歩けない、走れない
風が吹けば流される
今も木に掴まってます
これって病気でしょう・・・

1

死んだ彼女

18/05/14 コメント:0件 早川 閲覧数:175

 彼女と夢で出会う。黒髪でほっそりとしていて、高身長で僕は一目見て彼女に惹かれた。そんな彼女は夢の中で王女となっていた。身にそぐわないドレスを着てどこかぎこちない彼女の姿を僕は大衆の中の一人として見ていた。
 目が覚めて、今日は休日だと気づく。いつものようにコーヒーとトーストを用意して朝食を食べる。
 普段の日課だったが、僕の気持ちは憂鬱だった。気分が晴れることはない。これは恋なのか愛・・・

0

監獄

18/05/13 コメント:0件 ダイシゲ 閲覧数:150

 囚人番号28号と31号は、刑務官の隙を見て、風呂場の高窓から風呂場の屋根に出た。
「でどうする」
31号は、隣の建物の屋根を見ていた。
「まず、隣の建物の屋根に飛び移ろう」
28号は、屋根の平らな部分で助走して、ジャンプして隣の建物の屋根に飛び移った。31号も助走してから飛び移ろうとし
た。隣の屋根に着地したもののバランスを崩し、倒れそうになったが、28号が腕をつか・・・

0

スノウちゃん

18/05/13 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:175

 今は夏です。
 はるくんは、庭でシャボン玉をしてあそんでいます。
 ちらちらちら
 白いものが空からふってきました。
「なに?」
 はるくんは、そっと手にのせました。
「つめたい!」
 つぶをよくみると、白いワンピースをきた女の子です。
「うわぁ。」
 はるくんは、びっくりしてふりおとしました。
 女の子は、ひまわりの葉っぱに、ちょこん・・・

0

蛙の皇帝あるいは生身の帝国空軍

18/05/12 コメント:1件 時雨薫 閲覧数:213

 降る雨が途切れなくアスファルトを打ち、周波数の合わぬラジオが拾った電波のように無意味な音がただザーザーと憂鬱に街を覆っている。折傘は跳ねる水で裾が濡れるのにも構わず、右手に苔生す石垣の続く道を足早に歩いていた。折傘は余りに軽装だった。傘に守られぬ肩の上が濡れた。
 折傘は俯き加減に歩いていたから、ほんの目の前に迫るまでそれに気づかなかった。道の両端に蛙が二つの列をなしていた。中央をのっそり・・・

0

風乗り日和

18/05/12 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:142

「みんな、準備はいい?」引率の女教師は子どもたちの顔をぐるりと見渡した。「〈巨人たちの遺跡〉まで数メートルもの大旅行。わくわくするね」
 子どもたちはむろんわくわくした。なにせ初めての社会見学である。めいめいが口々に興奮を表明し、彼らの棲家である〈ハニータウン〉の外縁からいまにも飛び出さんとする勢い。二、三人のせっかちな子たちは早くも気流をとらえ、ふらふらと宙へさまよい出ている。
 女・・・

3

浮遊大会

18/05/12 コメント:1件 吉岡 幸一 閲覧数:195

「いよいよ今日は浮遊大会だな。みんなで応援にいくから頑張るんだぞ」
 父に背中をたたかれて家をでたカイは勢いよく小学校へかけだした。
 この日のためにどれだけ作戦を練ったことか。雨の日も晴れの日も、リビングで寝転びながら、テレビを見ながら、ゲームをしながら、鼻をほじりながら、必死に脳内浮遊訓練を繰り返してきた。
「一番になったらスマホ買ってほしいな」
 カイがおねだりをする・・・

1

塔の女

18/05/11 コメント:0件 広田杜 閲覧数:173

その塔のてっぺんには、一人の女が定住していた。
浮力を纏ったその女は、飽きることなく塔の周りをくるくると回り浮いている。長い髪が風にたなびいているのがわかるが、地上の私からは表情まではわからない。私もまた飽きることなく彼女を見上げる地上の人間の一人だった。
あるよく晴れた日のことだった。塔の上の彼女は動きを止めると、空の彼方へ顔を向け何かを見つめている。ちょうど地上の人間たちが彼女を見・・・

0

Spilling out of hand

18/05/11 コメント:0件 清野勝寛 閲覧数:156

 そう、酷く雑多だった。馬鹿みたいに大声を上げ、自らの足で立つことも出来ず、誰かに支えてもらうことが当たり前だと思っているおめでたい奴等。そんな連中が、間もなく最終電車が到着する駅のホームに蔓延っている。  俺も、こんな醜く愚かに溢れるゴミ共と同じ「人間」であるのかと考えると、生きているのが馬鹿らしく思えてくる。蛍光灯が明滅するその下で、奴らを蔑む言葉を飲み下し考える。どうして奴等はあんなにも雑多・・・

2

音をみる

18/05/11 コメント:2件 秋 ひのこ 閲覧数:185

 僕はその日、生まれて初めてレコードというものを聴いた。
 小早川君の家で、だ。

 去年出てきたバンドが今は流行っていて、あとはアイドルから独立した子も人気。中学生の僕らはそういう音楽を聴く。だから、きいこきいこした楽器が重なるだけでメリハリがあるのかないのかわからない音が延々と続き、挙句「歌」がない、という外国のクラシック音楽は、はっきり言って退屈だ。
 それを、小早川・・・

0

地獄は浮遊する

18/05/10 コメント:0件 鎌太郎 閲覧数:173




 知っているかい? 死んだ人間は死ぬ瞬間で静止してしまうんだって。なんて話をどこかで聞いた事があるだろうか。
 死とは、人という存在の時間を静止させる現象だ。人が死ぬと、その死という静止の中で、死に揺蕩い続けるんだそうだ。
 初めて聞いた時は、ずいぶん荒唐無稽で風変わりな話だと思った。
 天国地獄理論というのはどこの宗教でもあるものだが、しかしそのような・・・

0

浮遊日和

18/05/09 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:196

「今日は天気もよく浮遊日和ですな」
「湿度が50%以下になると浮遊もしやすくって気持ちがいいわね」
 ドーナツ屋の店先でスーツ姿の男と女がプカプカ浮かびながら話をしていた。
「湿度が50%を超えると、ほんと浮遊しにくいですからな。地に足をつけて歩くなんて不潔なことしたくないし」
「そうですね。足をつけて歩くなんて野蛮人のすることですから」
 帰るまで我慢ができないのか・・・

ログイン