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幽体離脱体験

17/12/03 コメント:0件 黒谷丹鵺 閲覧数:119




「慣れれば簡単だよ」

 先輩の説明は丁寧だった。

 学祭でオカルト研究会のブースに立ち寄ったのは冷やかしだったが「幽体離脱体験コーナー」は面白かった。

「目をとじて……力を抜いて」

 簡易ベッドに横になり、先輩の指示通りに手順を踏んでいくと、ふわっと浮くような感覚があって、目は閉じているのに天上が見えた。
 スー・・・

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自動音声案内

17/12/03 コメント:2件 黒谷丹鵺 閲覧数:150

 大きな仕事が一段落したところで休暇を取った。
 ちょうど車を買い換えたばかりということもあり、足慣らしも兼ねて一人旅に出かけることにした。
 この新しい相棒は、キーを差し込まなくともスイッチひとつでエンジンがかかるタイプの新車だ。ナビゲーションシステムのおかげで、知らない道でも迷う心配はない。急カーブや踏切の存在も手前で知らせてくれて頼もしい。
「300メートル先、右折専用レー・・・

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サインカーブ・ユニバース

17/12/03 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:65

「あなた、幽霊の正体知ってますか」質問というより断定だった。どうせ知らないだろう、といった感じの。「ここだけの話、教えてあげてもいいんですけどね」
 よほど俺が暇に見えたらしい(まあ事実そうなのだが)。街でのんびり歩くのはご法度だと今日わかった。次からは忙しいふりをして、もっと足早に、かつ威嚇的にいこう。とにかくいまはこの変人を振り切ることに集中しなければ。
「すまんが忙しいんでね」<・・・

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ハグ

17/12/03 コメント:0件 水谷暁 閲覧数:63

 クリスマス近い金曜深夜の駅のホームは、酔客で混み合っていた。ボクの連れは最終電車を待ちながら、もう一人と陽気なおしゃべりだ。
 ボクは手持ちぶさたにしていて、ふいに懐かしいにおいに鼻腔をくすぐられたんだ。
 甘い石鹸みたいな香りと、たばこのヤニくささが入り交じって、なんとも形容のしようがない。ある期間、確実にボクが間近で意識していた。その源に顔をうずめたい気持ちもわき起こってきた。<・・・

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一杯のラーメン

17/12/02 コメント:0件 大久保 舞 閲覧数:96

ある中学校の教室で、一人の少年が、複数の少年に殴られたり蹴られたりしていました。

「もう、やめてよ・・・」

少年が苦しそうに懇願しても、いじめっ子たちは暴力をやめません。

むしろ、少年が苦しめば苦しむほど、暴力は酷さを増すばかりでした。



「お前ら、何やってるんだ!!」

その時、少年のクラスの担任の男性教師が駆けつ・・・

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ONE

17/12/01 コメント:0件 つつい つつ 閲覧数:88

 物心付いた頃から妻はいつも僕の隣にいた。僕たちは同じマンションの同じ階に住んでいて、生まれた日も同じ、星座も血液型も一緒で、ずっと兄妹か双子のように育てられた。
 そして幼稚園、小学校、中学校、高校、大学まで僕たちは同じ学校に通った。思春期になり、中学生になると当然のように妻と付き合い、そして二十五歳の時、当たり前のように結婚した。
 はっきり言って僕たち二人より愛し合っている人なん・・・

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少年は、自分の青に気づけない。

17/12/01 コメント:0件 浅月庵 閲覧数:167

 学校の購買で売っているパンを、一度も食べたことがない。
 高一の冬頃になって、一度もだ。

 ーー昼休み。
 友達の茅瀬と机を向かい合わせている最中、俺は願望を口にした。
「俺も購買のパン食ってみたいなぁ」
「食べればいいじゃん」
「だって親がさ、毎朝弁当と水筒用意してるんだぜ。そんでこれ見てよ」
 俺は財布の中身がひもじい様子を見せた。
「・・・

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17/12/01 コメント:0件 望月ひなた 閲覧数:77

母は毎朝、由美よりも早起きをしてその日の弁当を作ってくれる。高校の受験に失敗し、私立に入学した由美は、毎日6時には家を出発しなければならない。母だって、その1時間後には仕事に出なければならないのだ。それなのに、毎朝笑顔で弁当を持たせて見送ってくれる。
「別に、私が作って行くからいいんだよ?」
由美はそんな母に向かって声をかけたことがある。
しかし彼女は笑って首を振った。
「・・・

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それぞれのお弁当

17/12/01 コメント:0件 大久保 舞 閲覧数:93

母子家庭で育った私は、母と二人だけでお花見に行くのが、子供の頃とても嫌だった。
お金がないからと母が家で作った貧相なお弁当だけしかなく、ジュースやお菓子などの気のきいたものはない。
他の家族連れの人のお弁当を見たら、とても豪華で、自分と母親のお弁当が惨めになった。

「今年のお花見、どうする?」
中学生になって、母にそう聞かれた。

私は無言で、鞄を持って・・・

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インチキの結末

17/12/01 コメント:0件 大久保 舞 閲覧数:89

「うぉ〜、お前か、競馬に行くから金を出せ!出せないんだったらぶっ飛ばすぞ!!」

俺は霊媒師だかイタコだか、いわゆるそんな仕事をやっている。

簡単に言えば、故人を自分に乗り移らせて、生きている人間に対して霊界との仲介役をやるという仕事だ。



だが、俺が普通の霊媒師やイタコと違うところは、完全にヤラセで、しかも故人をめちゃくちゃ酷い・・・

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羽化

17/12/01 コメント:0件 望月ひなた 閲覧数:80

少年は独り、ドアも窓もない部屋で目を覚ました。
四面がコンクリートのような灰色の物質で覆われ、その立方体の内部には何もなかった。
しかし、部屋全体はほのかに明るく曇天のような光を放っていた。
少年はどこか一方を眺めたまま、部屋の中心に立ち竦む。着ているものは真っ白で縫い目がなく、パジャマのような形をしていた。

少年はそれからはずっとそこにいた。
夢見心地でずっ・・・

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きっかけ

17/12/01 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:65

「ねえ、昨日のことなんだけど、あそこまで否定すること、ないんじゃない?」
 大学の食堂で柿崎がひとりカレーを食べていると、同じゼミのスガワミホが突然話しかけてきた。

 昨日――ゼミの新歓。美人で明るく人気者のミホが「嫌いなものはホラー映画とお化け屋敷です」と朗らかに自己紹介したのだ。
 柿崎はほぼ面識のないミホに言ってやった。
「ホラーが嫌いだなんて、欺瞞だ」と。<・・・

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Untitled

17/11/30 コメント:0件 キシモト何某 閲覧数:52

椿の花が
ポトリと落ちる
あな美しや! とぞ思ふ刑場かな
・・・

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影盗り

17/11/30 コメント:0件 緒方あきら 閲覧数:84

 その妙な女を見かけたのは陽が傾きだした夕暮れ時だった。
 俺が駅前の道路に面した喫煙所で時間をつぶしていた時、ふと目の前のスクランブル交差点を行ったり来たりする女を見つけたのだ。
 交差点を延々とウロウロとするだけでも十分に変なやつだが、その女は明らかに様子がおかしかった。
 長い髪で顔がほとんど隠れていたし、身体中にひどい擦り傷を負っている。おまけに靴も履かずに裸足でゆっくり・・・

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饒舌な沈黙の行方

17/11/30 コメント:0件 向本果乃子 閲覧数:110

 真冬の深夜の弁当工場はその清潔さが寒々しい。俺は焼売をひたすら詰める。それは段々と焼売に見えなくなりついには話しかけてくる。「しけた顔してんな」「向き逆だよ」一瞬の出会いだが、同じ顔の焼売が去り際に一言ずつ話しかけてくるから会話が続いてるように錯覚する。それは俺の脳内で作り上げてる会話だ、わかってる、大丈夫だ。黙っていると視界が歪んで頭がぼーっとしてくるから担当食材と話すようになった。誰とも話さ・・・

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インチキ霊能者

17/11/30 コメント:0件 緒方あきら 閲覧数:76

「まったく、最近の霊能者ってのはインチキばっかりだな」
 痩せぎすの男がそう言って酒をあおる。じっとりと暑い真夏の夜、三人の男が丸いちゃぶ台を囲んで酒盛りをしていた。
 瓶ビールがびっしりと水滴を浮かび上がらせて、つぅと滴をこぼす。空になった痩せぎすのグラスに小太りの男がビールを注いだ。
「わかるさぁ、あいつら口先ばっかりうまいこといいやがんからな」
 小太りの言葉に眼鏡が・・・

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はるくんとねむりおに

17/11/30 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:80

 はるくんは、夜、なかなかねむたくなりません。
 おかあさんが、
「もうおそいから、はやくねよう。」
と、ふとんをかけてくれるのですが、
「ねむくない!」
と、ふとんをけとばしてしまいます。
 はるくんは、ねるのが、もったいない気がするんです。まだまだ、おかあさんとあそびたいって思っちゃうんです。
 
 おかあさんが、急に小さな声で、はるくんの耳もと・・・

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約束は春の日のお弁当

17/11/30 コメント:0件 ちほ 閲覧数:64

 いつもベッドの中でのんびり過ごしているカレル叔父さんが、布団の足元に正座しているウォルターに絵本の読み聞かせをしていた。手元の絵本では春の桜が満開なのに、ここリンブルグはまだ冬。ウォルターは、ベッドの上を這っていって、叔父さんの隣に並んで座った。
「叔父さん、絵本を読んでいるときは優しいのに、どうしていつもはイジワルなの?」
「そりゃあ、君が僕を、何処にいてもすぐに見つけられる・・・

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入れ替り

17/11/29 コメント:0件 スイカ 閲覧数:76

「なんで?」
 男が発した驚きの声に、彼は深い笑みを浮かべた。なんで? そんなこと決まってるだろう。
「ドッペルゲンガーって知ってるか?」
 そう言いながら、彼は自分と瓜二つの顔をした男に向かってナイフを勢いよく振り下ろした。


「ああ。肉、肉、肉、肉肉肉肉肉、肉!」
 本物との入れ替わりを無事果たしたドッペルゲンガーは、自分の物となった腕を、足を、胸を・・・

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カツラの木の下

17/11/29 コメント:0件 田中あらら 閲覧数:112

 冬季は閉鎖される山小屋だが、エミは小屋の主人に頼み「雪かき」と称して入山した。銀世界をひとりで満喫したかったのだ。開山期にはスタッフとして働くエミは、小屋の勝手を知っていた。最寄りのバス停からスノーシューを使って歩くこと3時間、小屋は雪に埋れていた。ラッセルしながら入り口にたどり着きドアを開けると、中はしんと静まり返っていた。土間がスペースの半分を占め、客用ダイニングとしてテーブルと椅子が並んで・・・

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顔の皮を売る店

17/11/29 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:209

 四回ノックして錆びた鉄のドアを開けると、破れて色のくすんだ暗幕がある。重くじっとりと濡れた暗幕を開くと八坪程の狭い空間があり、壁一面が棚になっていて天井から床までびっしりと円筒上の硝子のケースが並べられている。
 硝子のケースの中には透明な薬品につけられた人の顔の皮が入れられている。よく見ると赤ん坊から死に際の老人まで、ありとあらゆる年齢層の顔の皮がある。男も女も、美人も不美人も、白人も黒・・・

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剥ぐ

17/11/29 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:198

 ノックの音が続いている。午前二時を過ぎた頃から玄関のドアがコツコツと叩かれている。周りを気遣うような小さな音だが、僕がドアを開けるまで諦めそうにない。
 こんな夜中に一人暮らしのボロアパートに訪ねてくるのは借金取りくらいしか思い浮かばない。友達はいないし、両親はとっくに他界している。仕事もしていない借金まみれの引きこもりニートの部屋を訪ねてくる奴なんてろくでもないに決まっている。
「・・・

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娘へ

17/11/29 コメント:0件 八坂 宗太 閲覧数:157

 コトコトコト。ふしゅうう。
 鍋が貧乏ゆすりをして、鼻息を荒く煙を吹き出す。
「おや、頃合いか」
 私は、筑前煮がいっぱいに入った鍋の、その蓋をひっぺがした。竹串で里芋を刺してやると、泥に刺すように抵抗なく突き刺さった。
 コンロの火を止めると、私は廊下に出て、二階でまだ寝ている娘に大きく声をかけた。
「起きろー、幼稚園閉まっちゃうぞ」
 しばらくすると、娘が・・・

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蔵の中

17/11/27 コメント:0件 野々小花 閲覧数:266

 物心ついた頃から、美織は母と二人で暮らしていた。
 その母が交通事故で亡くなったのは美織が小学校四年生のときだ。
 母方の祖父母の元へ引き取られることになり、母の故郷である朽川村に初めて足を踏み入れた。
 山陰地方にある周囲をぐるりと山で囲まれたその村は、まるで外の世界から切り離されたようだった。
 外灯ひとつなく、夜になれば村は漆黒の闇に包まれる。美織の知っている明るい・・・

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あの世とこの世とその境

17/11/27 コメント:1件 文香 閲覧数:284

とある人里離れた森の中に仲の良い夫婦が暮らしていた。
若い夫婦は貧しいながらも仲睦まじかったそうだ。
ところが突然、妻が亡くなった。
男は妻の白骨を丁寧に洗い土の中に埋め、その上に石を積み上げて立派な墓を作った。
「最期まで、ありがとう」
毎日毎日、新しい花を供えている。
妻をとても愛していた男は、妻のいないこの世界をひとりでどう生きていたっら良いのだろうか、と・・・

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あの日のお弁当

17/11/26 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:305

 いまは廃校となった小学校校舎に、特別の許可をもらって今回昭和五十一年度卒業の6年A組の生徒たちが集まることになった。  過疎化で、住民たちも激減したこの町に、久しぶりにもどってきた連中も少なくなく、大野栄子もその一人で、都会暮らしのながい彼女の目にこの、山間にある小さな町は眠たくなるほどのどかで静かな場所だった。 「まあ、ひさしぶり」  渡り廊下を歩いているとき、安藤絹江が声をかけてきた。当時大・・・

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アイロボのメッセージ

17/11/26 コメント:0件 アシタバ 閲覧数:288

 交通事故に巻き込まれ唐突に母がこの世を去った。サラリーマンの父と高校に通う娘の私はお葬式が済んでも母のいない生活を受け入れられずにいた。悲しみに暮れ、家のなかは火が消えたように静まり返り、気がつけばどちらからともなく涙を零す日々が続いていた。
 そこへアイロボがやってきたのだ。
「ただいま」
 玄関で死んだはずの母が微笑んでいる。その事実に私と父は驚愕したが、すぐ父が思い出した・・・

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ハデスに湧いた天然温泉

17/11/26 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:89

「われわれが温泉を求めてなぜいけない?」〈ハデスで温まろうの会〉会長は聴衆に力強く問いかけた。「地球人と冥王星人、両者の人権に差があるとでも言うのか?」
 ノー! 集まった人びとは右手を(左利きはそちらを)掲げ、声も枯れよとばかりに叫び返した。
「よろしい。ではなぜわれわれはいまだ、温泉にありつけてないのだ?」
 聴衆は途端に静まり返ってしまった。太陽から四十天文単位ほども離れて・・・

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ノートを見てしまった

17/11/26 コメント:0件 小峰綾子 閲覧数:93

その人から告白されたのは5月の末。サッカー部のマネージャーから、放課後に3組の昇降口に行って、と言われた時に、ついに来たなとは思った。3年生になったころから、彼が私のことを好きらしいと噂が立っていたようなのだ。

言われた通り放課後昇降口に行くと、竜也君は緊張気味の表情で立っていて、メモ紙を渡してきた。

「好きです。付き合ってください。」

もちろん答えはOK・・・

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やさしい味

17/11/26 コメント:0件 白瀬 弌 閲覧数:105



優しい母の味。
ふるさとの味、慣れ親しんだ味。

当たり前のように毎日食べていると、その有難味を、ふと、忘れてしまいそうになる。



「今日のお弁当は、自信作よ。」

僕が家を出る前に、母さんは弁当を包んだ巾着を渡してくれる。
それを受け取りながら、どうせいつもと同じだろうに、なんて心の中で呟いた。
口に出すと、僕・・・

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17/11/25 コメント:0件 スイカ 閲覧数:84

 着慣れない喪服に身を包み、男は友人宅――正式にはその実家――の玄関を出た。広い庭には挨拶が終わったのか何組かの人間が立ち話をしている。
 友人の訃報を聞いた時は驚いたが、不思議とそれほど悲しい気持ちは湧かなかった。親しくなかった訳ではない。むしろ親しい間柄だった。彼の家に遊びに行ったことも一度や二度ではない。
 本来なら悲しむはずのところなのだが、何となく彼とはもう会えない予感がして・・・

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お化け屋敷

17/11/25 コメント:0件 与井杏汰 閲覧数:97

都心のデパート、6階の催事場で「お化け屋敷」が開催されていた。平日の午後、行き交う人もまばらなフロアで、京太と里美はその前を通り過ぎた。
 「お化け屋敷って、最近見かけないよね」
 「逆に珍しいかも」
入口で料金を見ると、1人500円。早速中に入った。
薄暗い通路を歩くと、突然首筋に冷たい柔らかいモノが触れた。
 「キャー」
里美が悲鳴を上げると、京太も「うわっ・・・

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どこ

17/11/24 コメント:0件 クナリ 閲覧数:211

 中学の制服の襟がなかなかなじまないのを気にしつつ、麻衣はドアを開けた。
 そこには、居間がある。
 夕暮れの弱く鈍い光の中、すぐ横の、少し古いのれんの向こうにある台所から、トントントントンと包丁を使う音が聞こえている。
 居間は板張りで、こたつの周りに座椅子がよっつ。くたびれたカーテンに、黒くて奥行きのある古いテレビ。ガラス戸の外には、小さな庭がある。
「あれ?」
・・・

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ホラー映画で女子を見せる!

17/11/24 コメント:0件 笹岡 拓也 閲覧数:187

私はある日、冬馬くんに映画に行こうと誘われた。冬馬くんはクラスの中でも1.2を争うイケメンで人気のある男子。冬馬くんを彼氏にしたら、あらゆる女子が嫉妬することだろう。そんな女子たちを私は見下すことができる。だからこのチャンスはしっかり物にしておきたかった。
「この映画なんだけどさ、怖いのとか大丈夫?」
冬馬くんが一緒に見たいと言った映画はホラー映画だった。私は正直、ホラー映画が好きじゃ・・・

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僕のお弁当箱

17/11/24 コメント:0件 t-99 閲覧数:101

 僕の通っている小学校には給食がありません。だから生徒ひとりひとりがお弁当を持ってきてお昼休みに食べます。料理教室に通っているママの作るお弁当は、豪華でみんなが羨ましそうな顔をします。二段重ねのお弁当箱は愛情が詰め込まれていて、一段目はワカメ、梅じそ、白ごまとをほどよく混ぜ合わせた彩り豊かなご飯が敷き詰められ、二段目は香ばしい焼き魚、柔らかく蒸しあげたチキン、ケチャップたっぷりで僕の大好きなナポリ・・・

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秘密

17/11/24 コメント:0件 土佐 千里 閲覧数:100

美華が誠と知り合ったのは大学の合コンだった。第一印象は落ち着いていて大人っぽく真面目でちょっとミステリアスな人だった。色白で眼鏡をかけていてインドア派の理系男子だった。
美華は今まで明るいチャラ男とばかり付き合っていて、浮気をされていたので、真面目なキャラクターに惹かれ、誠と付き合ってみることにした。
初デートのときは、アボカドオイル入りの化粧水をくれた。
「みかちゃん・・・

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そこに彼女はいた

17/11/24 コメント:0件 田中色 閲覧数:122


11月17日、午前4時45分。
昨日起床時から今日のこの時刻まで寝ていない。昨日の夜薬飲むの忘れた。まァいいやもう。帰ったら朝に薬を飲もう。
「……の前に一服〜」
コンビニによって熱い微糖缶コーヒーとアメスピブラックを買う。
「あ、あのすみません。念の為保険証とかで年齢確認させてもらってもいいでしょうか?」
レジの新人であろう女性店員がおどおどした口調でそう言・・・

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言魂

17/11/24 コメント:0件 甘露 閲覧数:100

地方国公立大学の一角にある研究室。私は一人椅子に座り、暗くなっていく空を何ともなしに眺めながら、ため息を一つ吐いた。はあ。なんだか今日はうまくいかない日だな。
そこへ、同じ学科の同級生の龍之介が、時間的に最終限終わりだろうか、入ってくる。龍之介とは、甘く見積もっても仲がいいとは言えない。ただの学科の同級生という薄っぺらな関係だ。でも、逆に言えば話を聞いてもらうにはちょうどいい・・・

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作りすぎたから

17/11/23 コメント:0件 斉藤しおん 閲覧数:108

短い人生を振り返る。
母親は夜に仕事へ出て行く。父親は顔も見たことがない。
六畳しかないアパートの部屋はいつも静かでテレビを付けないと人間が喋り始めない。
寂しい、と。
口にすることもできず仙太郎はいつも通りに膝を抱えて孤独をなだめた。

誰にも必要とされない人生を小学三年生にして歩む直は学校にも行かずニュースを見ている。
社会に取り残されているくせに社会・・・

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爆破室

17/11/23 コメント:0件 要崎紫月 閲覧数:105

昨晩から降り続いた雨は夕方に止み、車がようやくすれ違うことの出来る林道に霧が出ていた。けども通い慣れた道、いつもと変わらないスピードでバイクを走らせる。
この道で一番急なカーブ。結露したカーブミラーは何も映せない。
その下にぼんやりと白い物が見えた。目を凝らすと誰か居る。ワンピースを着た女だ。その姿をはっきりと捉えた瞬間、全身に激痛が走り、視界が暗転した。

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あだ名が「弁当」の田口カオリ

17/11/23 コメント:0件 クナリ 閲覧数:118

 私が高校に入って、最初に隣の席になった田口カオリには、「弁当」というあだ名がついていた。
 カオリは中学の時に、高校生の彼氏がいるということで、かなり噂になったらしい。
 ただし、より広く深く広まったのは、悪い噂の類だった。カオリは確かにその高校生と交際はしているのだが、高校生の方は他に本命がいて、その彼女とは遠距離恋愛中だというのだ。
 カオリは都合よく現地妻的に利用され、高・・・

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少女組み立てキット

17/11/23 コメント:0件 黄鱗きいろ 閲覧数:209

 始まりは、部屋の前に放置された一つの段ボールだった。
 俺が住んでいるのは四畳半ワンルームの安アパートの二階だ。ある日、アルバイトを終えてくたくたになった俺は、いつも通り重い足取りで金属製の階段をカンカンと上っていった。
 なんて人生だ。楽しみも何もない。大学受験に落ち、浪人するも志望校には入れず、親に見放され、藁にも縋る気持ちで受けた正社員試験にも落ち、薄給でしたくもないアルバイト・・・

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ゆっくり食べよう運動

17/11/23 コメント:0件 林一 閲覧数:80

 現代人は、食べ物をあまり噛まずに、すぐに飲み込んでしまう傾向がある。そうすると、満腹感が得られにくくなり、ついつい食べすぎてしまう。これは肥満の原因にもつながり、深刻な健康被害を及ぼす恐れがあるのだ。
 それを防ぐために誕生したのが、ゆっくり食べよう運動である。
 この運動はその名の通り、ゆっくりとたくさん噛んで食事をしようという運動だ。
 時間をかけてたくさん咀嚼すると、満腹・・・

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プールの死神

17/11/22 コメント:0件 林一 閲覧数:81

 プールの監視員をしている彼は、常にプールの様子を観察し、少しでも危ない行動をしている子供がいると、すかさず注意をした。
 その甲斐あってか、彼が監視員をしている間は、一度も事故が起きたことはなかった。あの日までは……。

 彼がいつものようにプールの監視員をしていると、怪しい女の子を見かけた。
 彼女はプールサイドでじっと座っていて、プールの中には決して入ろうとはしなかっ・・・

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ストーカー

17/11/22 コメント:0件 林一 閲覧数:76

 絹のように滑らかな肌。キラキラと透き通った瞳。まっすぐ鼻筋の通った鼻。ぷっくりとセクシーな唇。男性が彼女を見れば、思わず見とれてしまうだろうし、女性が彼女を見れば、その美貌に憧れ、彼女のようになりたいと願うであろう。
 そんな美しい彼女は、普通に道を歩いているだけで男にこっそりと後をつけられることが度々あった。美人過ぎるが故、彼女に一目惚れした男達が次々とストーカーと化してしまうのだ。

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愛があればなんでも

17/11/22 コメント:0件 有屋春 閲覧数:86


ある日、妻の里見がちょっと話があるんだけどと言ってきた。こういう言い方をする時は大抵言いにくいことを話す時だ。さて、思い当たることは特にないんだが、、
あれこれどんな話があるか大して気にせず待っていたんだがその話は予想とは全然違った。
その話とは実は里見はどMで暴力的なセックスが好きだという話だった。アブノーマルだし嫌われるかもとずっと言えなかったそうだ。

私はか・・・

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ホラーな女

17/11/22 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:99

 その話をもし山根ではなく他のだれかから聞いていたら、もちろん私ははなから信じなかったにちがいない。ふるくからの知り合いで、どんな理由があれ人を欺いたり、まちがったことを平気で伝えるような男でないことは、私が一番知っていた。その話をした場所がいつも二人でいく居酒屋で、すでに二人とも少し酔っていたことが若干、信憑性にかけるといえばかけるが、大の男が二人して素面でこんな話もできないだろう。 「その女性・・・

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カレー弁当

17/11/22 コメント:6件 瀧上ルーシー 閲覧数:195

 高校で午前中の授業が終わり昼休みになった。仲間達二人と机をくっつけて、昼食を取る。ぼくの昼食は学校ではいつも弁当だった。仲間は一人がいつもパンでもう一人はぼくと同じく弁当を家から持ってきていた。
 仲間達と話しながら、机の横に下げている鞄から弁当を取り出すと、弁当包み代わりのバンダナをほどいていった。ほどいている途中で気がついた。この独特の臭いはカレーしかあり得なかった。今更弁当を持って逃・・・

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フロートエイジ

17/11/22 コメント:4件 大和柚希 閲覧数:381

 これは何を提示していると言うのだろう。
 登校を拒否し続ける私の食卓には、母親が作った弁当が連日に置かれた。彼女は学校へ行かず、自室に籠もり続ける私に対して飽きも懲りもせず、朝が来る度にそれを作り続ける。
 率直な自分の感想を言うと、非常に気味が悪かった。何を考えて先方がそうしているのかが、全く分からない。学校へ行って欲しいのならば直接にそう告げれば良い事だし、無言の内なる愛情の表現・・・

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egg

17/11/21 コメント:2件 ちりぬるを 閲覧数:144

 きっと一生乗ることはないだろうと思っていた高級車は、きっと一生入ることはないだろうと思っていた高級料亭の前で停まった。黒いスーツ姿の男性に案内された先のお座敷で大園君は姿勢を正して座っていた。
「お久しぶりです」
 十年振りに再会した大園君には当時の面影はまるでなくて、私はまだ騙されているんじゃないかという疑念を拭ていなかった。ぎこちなく会釈をして促されるままに彼の正面に座ると「そん・・・

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