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図書館の同級生

18/06/24 コメント:0件 あらしお 閲覧数:7

 図書館の中は涼しい世界が広がっていた。自宅から自転車で三十分。炎天下の中を全力疾走してかいた汗も一瞬のうちに冷えてしまった。
 いつものように自習スペースの一番奥の席に出入口のほうを向いて座った。館内全体を見渡せる席だ。すぐ隣には本が並んでいて参考書もすぐ使える。何より気晴らしにすぐ小説を手に取れるのがいい。マ行から始まるその棚には、お気に入りの作家の作品が並んでいた。
 早速、数学・・・

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スラップスティック・サルベージ

18/06/24 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:19

 男は機嫌を損ねていた。
 四年に一度のお祭りサッカーに備えて夜食に購入したカップ焼きそば、塩を買うつもりがうっかりソースを買ってしまったことに開始のホイッスルと同タイミングで気づいてしまったからだ。
「ちっきしょう」
 男は不機嫌を湯切りの間際にこぼす。「ベッコン」と、シンクの先をとって言葉にしてやったのだ。
「いっひっひ」
 男は意地悪く笑ってトポポポ、お湯を切っ・・・

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コメディによるコメディ

18/06/24 コメント:0件 うたかた 閲覧数:8

「コメディってなに?」
 僕は君の問いかけに明確に答えることはできなかった――


 何気ない日常にはたくさんの『コメディ』と呼ばれるものが存在している。それはテレビやラジオ、インターネットにおける画像や音声、映像作品にとどまらず、私たちの家族や友人、あるいは通りすがりの人にでさえ適応される、人と人とのかかわりの中で繰り広げられているものなのである。
 そんな『コメデ・・・

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男前寝込み襲われ

18/06/24 コメント:0件 タック 閲覧数:11

千太には大層な悩みがあった。夜な夜な、誰とも知れぬ「モノ」に寝込みを襲われるのである。

千太は長屋に住む町人である。顔立ちが良く、細身で色白のため、江戸の女に非常に好かれる男だった。町を歩けば多数の秋波が飛び、ふと目を移せば、幾人かの倒れる音がする。まさに江戸随一の美男子と呼ぶに相応しい、女であれば誰もが惹かれるであろう男だった。

男だった、が、千太にも難点があった。<・・・

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月に吠える

18/06/24 コメント:0件 若早称平 閲覧数:31

 吸血鬼は自分の寝床である棺桶に座り、グラスに半分残ったワインを一気に飲み干した。
『君は三度の奇跡を起こしたことになる。一つ目はその見てくれでガールフレンドができたこと。二つ目にその子が人間だということ。三つ目にその子が俺すらも認める美少女だということだ』
「可愛い人間のガールフレンドができた、で一つにまとめられないですか? あと頭に直接語りかけるのやめてもらえません? せっかく久々・・・

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親切な店員

18/06/24 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:7

 この日、昼飯を食べる暇もなく仕事をした俺は猛烈に腹がへっていた。帰りがけにいつものコンビニによると、大盛りから揚げ弁当にお茶にお菓子にアイスクリーム、その他もろもろの品を籠に入れてレジに持っていった。
 さいわいレジには誰も並んでいない。すぐに金を払って、徒歩三分の家に帰って弁当に食らいつこうと思っていた。腹はグーグーと鳴っていて、胃は空気の抜けた風船のようになっていた。
「お弁当を・・・

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いろいろ

18/06/24 コメント:0件 ひーろ 閲覧数:17

 ある日の雨上がりの昼下がり。地面に反射した光がぽろぽろと砕けて空中に漂いはじめました。そのあまりの美しさにつられて、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七色が地上に集まってきました。彼らはいつもと同じように整列し、光を呼びだし、空にきれいな虹を架けました。
 しばらくすると、嫌われ者の黒がやってきました。これもいつものことです。

 黒「何で、おれは虹の七色に入っていないんだ? どうも・・・

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笑われ者

18/06/23 コメント:0件 紫聖羅 閲覧数:33

 深夜0時に「夜のサーカス」は開演する。
 チケットをポケットの中でぐしゃぐしゃに丸める。最後部の座席の背後に設置された手すりに両腕を乗せて、舞台を見下ろした。チケットを持っているのだから、もちろん座席はある。しかし、ここで十分だ。肥えた金持ち共の娯楽に潜り込むのは、今日が最初で最後だ。
 開幕と同時に、派手な衣装を身に纏った司会者がステージ中央でお辞儀をする。
「ようこそ夜のサ・・・

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ニャルパラへようこそ!

18/06/23 コメント:0件 冬垣ひなた 閲覧数:34

 ニャルタン・パラダイス(通称ニャルパラ)といえば、東のT○L、西のUS○に続く、巨大テーマパークだ。
 猫に似た不思議な精霊・ニャルタンが踊る超高速ダンスは、動画サイトで爆発的な人気を博し、ここは世界中から観光客が訪れる人気スポットとなった。
 
 南国をイメージして作られたオープンセットのような街並みは、親子連れとカップルで超満員だ。そんな人ごみに紛れてはいたが、花山タケルの・・・

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マッスル・ド・エリカの死闘──深い敬愛と友情と筋肉と──

18/06/23 コメント:0件 長玉 閲覧数:32




「コメディコメディコメディコメディコメディ!」
先攻は筋肉芸人マキシ・マム。
筋肉最高神マッチヨーに認められた、世界最高の筋肉戦士である。
「コメディコメディコメディ!」
息が続くかぎりマムは叫び続け、そして変顔をくり出し相手選手の笑いをさそう。
「コメディコメディコメディ!」
相手選手のマッスル・ド・エリカがおもわず口元をゆがめる。

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彩色兼鼻

18/06/23 コメント:0件 君鳥いろ 閲覧数:52

夏、俺は同年齢の彼女と祭りに来ていた。綺麗な花の模様が施された紺の浴衣は、彼女の美しさをより一層引き立たせていた。やはり、普段周りから「大和撫子」ともてはやされているだけある。
付き合い始めて数ヶ月。なかなか頻繁にデートなどしたがらない彼女だったが、この日なら、ということで頷いてくれた。久々のデートで、しかもそれが祭りだということに俺は心を躍らせていた。
「なあ、かき氷食べない?」<・・・

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イス取りゲーム

18/06/23 コメント:2件 秘まんぢ 閲覧数:40

 服部が前田だった頃、おれは山田だった。山下は山下のままだったのは親が離婚しなかったからだ。中学時代、ヤンキー仲間だった服部とおれは新しい姓でよばれることが恥ずかしく落ち着かなかったが、意外や山下もバツが悪そうだった。
 おれも山下だったのだ。
 クラスに山下が急に二人になり、おれとちがい山下はおとなしかった。それがクラス内外でいつも名が挙がるようになって明らかに困惑していたようだ。<・・・

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「ひ」を「き」に変える少女

18/06/23 コメント:0件 アシタバ 閲覧数:19

(茜)
「新しいパパ? これゴリラだよ」
わたしが言うとママの顔が真っ青になった。
「茜、なんてこと言うの、ごめんなさい強羅さん」
「ゴリラさん?」
「ご・う・ら・さ・ん!」
ママが大きな声を出すので耳を手で塞ぐ。ママの隣にいるのはどう見ても動物園にいるゴリラだ。
ママが新しいパパを家に連れてくると言ったので、ずっと不安だったけど、やってきたのは毛むくじゃ・・・

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決め手はゴン太

18/06/23 コメント:0件 待井小雨 閲覧数:65

 我が家のゴン太は普段は可愛い柴犬だけど、実はなかなかハイスペックなワンコである。
 時折彼はペット業務を休んで趣味に打ち込む。時にはパンを作り、時には絵を描き、時にはお父さんとゲームをして休日を満喫する。
 どんな犬とも違う我が家のゴン太は、特別で大切な私の家族だ。

「さすがゴン太、頭脳明晰……!」
 私は感心してほうっと息を吐く。ゴン太は肉球についた墨を拭きなが・・・

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退学試験

18/06/23 コメント:0件 瀬口利幸 閲覧数:22

その日、僕は、公民館で行われた専門学校の入学式に出席していた。
そして、二時間に及んだ式が終わり、体をほぐしながらロビーに出て
みると、そこでは、色々な部やサークルの勧誘が行われていた。
そんなものにまったく興味がなかった僕は、人ごみの中を素通りしようとした。
その時、ある物が僕の前に差し出された。
それは、一冊の文庫本とチラシ。
「どうぞ」
続けざまに聞・・・

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新生児室の同窓会

18/06/23 コメント:0件 瀬口利幸 閲覧数:15

今から三十年前に僕は生まれ、新生児室に入れられた。
それから三十年後。
その新生児室で、僕の隣に寝ていた同級生から、同窓会を開催する
という知らせが届いた。
あの時、新生児室に寝ていたメンバーが、全員、出席するらしい。
面白そうなので、参加してみる事にした。


僕が、居酒屋の二階座敷に上がって行くと、もう、すでにそこには、
僕と同世代の男女が・・・

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人魚

18/06/23 コメント:0件 瀬口利幸 閲覧数:14

会社員の高橋は、友人の佐藤と、小型ボートで海釣りに来ていた。
「何だ、あれ ?」
「どうした ?」
高橋の呟きに、隣で釣りをしていた佐藤が反応した。
「あれ・・・何だろう ?」
高橋が、海を指差す。
「えっ ?」
佐藤が、高橋が指差した方向を辿っていくと、100mくらい沖の
海面に女性らしき姿を発見した。
「泳いでるんじゃないか」
佐藤が・・・

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ぞろ目のお札

18/06/23 コメント:0件 瀬口利幸 閲覧数:11

昨日、僕は銀行でお金を下ろし、何気なくそのお金を眺めている
と、お札の紙幣番号が1のぞろ目だという事に気付いた。
こういうお札は高く売れると聞いた事があるので、早速、買い
取ってもらえる店に持って行った。
「あの・・・」
「はい」
「さっき、銀行でお金下ろしたら、1のぞろ目のお札が出てきた
んですけど、買い取ってもらえるんですか ?」
「ええ、勿論・・・・

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幸せの時期

18/06/23 コメント:0件 蹴沢缶九郎 閲覧数:39

三十代半ばの男がいた。結婚をして、子供がいてもおかしくない歳であったが、男の場合は違っていた。日雇いの仕事でその日暮らし、よって未だ独身である。
決して優秀と言えない男は、周りから対して期待もされず、親しい友人や彼女の存在もいない、山も谷もない自分の人生を悲観していた。十年前とほぼ変わらない人生は、十年後、はたまたその先もさほど変わっていないだろうというのが男の出した結論である。

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1秒間の経験

18/06/23 コメント:0件 とむなお 閲覧数:20

 
 足立 宏と森田圭子は、半年前から同棲生活したいと考えていた。
 彼の両親は許してくれた。
 今だに反対しているのは……例によって彼女の親父サンだった。

 その夜も、宏は圭子の実家に訪れていて、一緒に食事していた。
 その時、たまたまテレビでは、プロ野球のジャムアンツ対タンカースという、名物戦をやっていた。
 親父サンは、熱狂的なタンカースのファンだ・・・

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まさかの忘れ物

18/06/23 コメント:0件 奇都 つき 閲覧数:16

私は中学時代3人で通学していた。待ち合わせ場所は近所の橋の上だった。
今日は小テストがある。なので早く行って3人で勉強をしよう、となり、私たちは普段よりも30分も早く待ち合わせをすることになった。
「おっは」
「おはよう」
いつもみんな同時位に集まるのに、今日は一人遅れてしまった。
おかしいね、寝坊かな?寒いから家出たくないもんね。もしかして、忘れてないよね?なんて話・・・

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まさかの忘れ物

18/06/23 コメント:0件 奇都 つき 閲覧数:14

私は中学時代3人で通学していた。待ち合わせ場所は近所の橋の上だった。
今日は小テストがある。なので早く行って3人で勉強をしよう、となり、私たちは普段よりも30分も早く待ち合わせをすることになった。
「おっは」
「おはよう」
いつもみんな同時位に集まるのに、今日は一人遅れてしまった。
おかしいね、寝坊かな?寒いから家出たくないもんね。もしかして、忘れてないよね?なんて話・・・

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母の通夜のそのまた夜のお話

18/06/23 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:27

 母が六十を前に死んでしまった。
 通夜の席で父が言った。
「そういえば母さんな、死ぬ時は朝日を浴びながら静かな海辺で薔薇に囲まれて死にたいって言ってたんだった」

 もう死んでしまったが、せめて最後に夢を叶えてやりたい。
 
 そんなわけでサトミは今、大学生の妹コノミと父、祖母に加え、母の遺体と車椅子をのせ、小さな愛車にぎゅうぎゅう詰めで海に向かって夜道を走行・・・

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悲劇と喜劇のシーソーゲーム

18/06/23 コメント:0件 待井小雨 閲覧数:61

『人生が幸せなものかどうかは、それまでに笑った回数で決まるわ』
 妻のイヴがそう言うので、僕は彼女を笑わせる為に色々なことをした。
 何でもない日に花を贈るのは当たり前で、時には大道芸人を連れて帰宅したり自分がピエロになって玉乗りをすることもあった。「怪我をするわ!」と慌てる妻に「大丈夫さ」と笑ってみせて、それで玉から転げ落ちてしまった時の彼女の叫び声は今でも忘れられない。
「ふ・・・

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オーガニック

18/06/22 コメント:0件 柳瀬 閲覧数:24

「皆さま、オーガニック社へようこそ。
私はオーガニック社で主任をやっています。安之丞と申します。
本日皆さんにこのビデオをご覧いただければ、当社の素晴らしい理念をご理解頂く事が出来ます。
それでは皆さま、VTRスタートです。」
私たちの命は地球という生態系があって生まれています。
自然の生態系がもたらす恵みを私たちが頂いているのです。
人間のエゴを捨て地球環境を・・・

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神様への誓い

18/06/22 コメント:0件 柳瀬 閲覧数:20

「お母さん、もうダメみたい。」
飾りけも何もない真っ白な病室で、4人の子供達が、末期癌で今にも息を引き取りそうな母親の言葉に耳を澄ましている。
「タケシ、アキラ、アユム。
好き嫌いしないでいっぱい食べて大きくなること。
お風呂には毎日ちゃんと入ること。
それと、夜更かししないでいっぱい寝ること。
それから信頼できる友達を沢山作りなさい。
最後にお兄ちゃんの・・・

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パール

18/06/22 コメント:0件 柳瀬 閲覧数:17

世界中で10万種以上、地球上の生命で昆虫に次ぐ種類の多さを誇っている軟体動物、貝。
貝の魅力は、ときに人の人生までを変えてしまいます。
海岸には今このときも、美しい貝が浜辺に打ち上がっています。
そう思うと、海に行きたくなる思いは子どものころから今まで変わっていません。
僕は教室から海が見渡せる学校に通っていました。
放課後にはいつも裸足のままで海に駆け出し遊んでいま・・・

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奥手なみちこの遠まわしな奮闘

18/06/22 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:35

 こんにちは、みちこです。
 最近の悩みは、44歳になるオットが臭いだしたことです。
 これは家庭の一大事、ひいては社会(オットの生活範囲内)の一大事でありますので、妻である私がオットに真実を告げなければなりません。

 専業主婦の私に、夫は毎日家に帰ってくるたびに「今日は何したの」と聞きます。
 結婚生活10年目。
 これが何より嫌いな質問だということを未だに・・・

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鼻男カジモド氏の調律

18/06/21 コメント:0件 猫春雨 閲覧数:38

 カジモド氏は、自身のマクワウリのように大きく特徴的な鼻をこう揶揄されたことがある。
「君の鼻だったら音だって嗅ぎ取れるんじゃないかい」
「音だって!」
 思わずカジモド氏は叫んでいた。
 怒ったわけじゃない。
 むしろ天啓のように受け取ったのだ。
「音色があるのなら、鼻で嗅ぎ取れる音臭があってもおかしくないはずだ」
 それはとても素敵な考えのように思え、・・・

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シュプリーム アイパット プロ10.5 ミニ4 エア2 保護ケース おしゃれなタブレットケース

18/06/21 コメント:0件 suprememise 閲覧数:38

全面からアイパットを包まれ、機能性と保護性が高い、見た目が個性でオリジナルなブランド シュプリーム iPad 2018/2017 ケース Pro9.7/10.5 air2/mini4 タブレット保護カバーがシュプリームミセのお手頃の価格で入手できます。
http://www.suprememise.com/supreme-ipad-2018-2017-case-pro9.7-pro10.5-・・・

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ミラクルさん

18/06/21 コメント:0件 きのみ 閲覧数:61

ミラクルさんは言う。
「私の名前はミラクルです。
 私の仕事はミラクルを発見し、伝えること。
 趣味は何がミラクルなのか考えることです。」

ミラクルさんの周りではいつもミラクルが起こります。
でも実はミラクルが起こっているわけでは無いのですが、
ミラクルさんはミラクルなので、
ミラクルでないこともミラクルだと考えます。
なので、どんなことが起・・・

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ご近所さん回覧板ですよー!

18/06/20 コメント:0件 紅茶愛好家 閲覧数:61

 回覧板が戻ってこないのにはいくつか理由があった。
 共働きの夫婦が多いこと、日中は子供だけの家、留守を預かる耳の遠いおばあちゃん、足の不自由なおじいちゃん、そもそも回すことが嫌いな無精者……。種々の理由を差し引いても全周するのに二週間というのは遅すぎる。あまりに戻りが遅くて戻ってきたころには案件が溜まっており次の回覧板をすぐに回さなくてはならない。
 さてどうしたものかと班長浦本一は・・・

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言葉にせずとも

18/06/20 コメント:0件 飛鳥かおり 閲覧数:62

 月に一度の行事の日が今月もやってきた。芸人がやってくるのだ。毎日ひたすら単純作業をこなすだけのつまらない日常に変化をもたらすただ一つの行事でありながら、その実とても楽しめるものではない。笑えば処罰という監視体制のなか聞かされるお笑いなど精神修行以外の何物でもない。
「並べ」
 雨と汗の匂いが漂う体育館。俺たちは機械的に並べられたパイプ椅子に番号順に着席させられ、後ろで手を組んだ状態で・・・

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わたしの小説

18/06/20 コメント:0件 志水孝敏 閲覧数:56

 自分は小説の主人公であるが、いったいわたしの小説はどのような小説なのであろうか。
 たとえばヒーロー小説であれば、現在自分は単なるしがないサラリーマンであるけれども、おそらくある日、ふとした事件がきっかけで、内にひそむ力を目覚めさせ、大活躍して名声をほしいままにし美女とイチャイチャしたり、あるいは世を忍び闇に潜んで悪を倒したりしつつ美女とイチャイチャするであろう。
 もしくは最近はや・・・

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おじさんの勝手な話

18/06/20 コメント:0件 きのみ 閲覧数:76

「人生なんて嘘みたいな事ばかりでできている。
そういうもんだ。」

そうなのか。
嘘みたいなことばかりとは、
一体どういうことなのだろう。
本当はあるのか。
というか本当ってなんだろう。

うーん、よくわからない。
よくわからないけれど、
そう言っているのだから、
きっとそういうことなのだろう。

信じる根拠は特に・・・

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無人島で最初にやること

18/06/20 コメント:0件 ちほ 閲覧数:37

リンブルグ領主館で少し話しができないかと、領主のユキヤに誘われた。彼は、僕の親友である。いつでも何か手伝いたいと思っていたので、頼られて嬉しいくらいだ。
領主館の居間に案内された。
「あれぇ、お父さんだぁ!」
 先客がいた。僕の息子のウォルターだ。小さな体は、草色のソファに埋もれそうになっている。あたたかいココアの甘やかな香りが、少し湿り気味の空気にさらさらと溶け・・・

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春告げの捨て身

18/06/20 コメント:0件 君形チトモ 閲覧数:37

「君は今日一日、この家から出られない」
「はい?」
 残業から帰宅してうっかりテーブルで寝て、ハッと起きたのがさっき。髪をオリーブグリーンに染めた地味な服の美青年が、私の部屋と外を繋ぐドアの前に立ちふさがっていた。知らない人だ。家にあげた覚えもない。
「……あなた誰です、警察呼びますよ」
 手探りでスマホと武器になりそうなものをさがす。あれ、テーブルに置いたはずのスマホがな・・・

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時間の流れと感情の流れ

18/06/19 コメント:0件 黒井ぎちょー 閲覧数:55

「あなたの事がとても好きよ」



































「あなた馬鹿じゃないの」・・・

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アオすぎる彼

18/06/19 コメント:0件 十文字兄人 閲覧数:80

 透き通るようなアオい空。
 この空を眺める度に、別れを告げられたはずの彼のことを思い出してしまう。
 あの時の彼は言った。
――僕は、空が嫌いなんだ、と。
 なぜか、その言葉だけが私の心に今も棲みついている。


 彼と出会ったのは、今日とは真逆。車軸のような雨が降る夕刻だった。
 私は屋根のあるバス停で、いつ来るかわからないバスをベンチに座りなが・・・

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現代帽子論

18/06/19 コメント:2件 紅茶愛好家 閲覧数:77

「今日も素敵なお召し物ですね」
 梅沢夫人は玄関に膝をつきながら、夫の被る『帽子』を褒めた。
「うむ、行ってくる」
 梅沢茂夫は靴べらで足を靴に滑り込ませるとドアノブをつかんだ。
 『帽子』を褒められたことで彼は上機嫌だった。
「行ってらっしゃいませ」
 夫人は両手を膝の上に重ねて軽やかに見送りをした。
 爽やかな春の出来事であった。

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人生設計図

18/06/19 コメント:0件 undoodnu 閲覧数:120

 平日の昼下がりの公園で、ベンチに座っている一人の男性がいた。年の頃、40か50くらいか。スーツ姿のため、外回りの仕事をしているのだろうか? どうも覇気を感じられない。ちょっと気になり、余計なお世話かもしれないが声を掛けてみた。
「ご休憩中ですか?」
「いえ、商売中ですよ」
 男性は答えた。商売中……? 一体、何の商売をしているというのだろうか? 気になってさらに聞いてみることに・・・

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体外臓器

18/06/19 コメント:0件 黒井ぎちょー 閲覧数:66

 俺の記憶の初めの頃には、既に親父は眼鏡を掛けていた。
 視力がとても悪かった親父の眼鏡は、とても分厚く、重かった。その為、親父はしょっちゅうずり落ちる眼鏡を直す羽目になった。
 親父は良く本を読んだ。休日には一日中本をひたすら読む。種類は問わない。
 子どもの俺にはとても退屈な親父だった。話しかけても「あー」だとか「うん」だとか、生返事。本から視線を逸らす事はなかった。
・・・

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ラプラスの小説家

18/06/18 コメント:0件 いっき 閲覧数:50

*プロローグ*

 そのコンピュータ『ラプラスの小説家』は、瞬間、瞬間における全ての力学的状態を知ることができ、かつそれらのデータを解析できるシステムを保有していた。『ラプラスの悪魔』と呼ばれる概念を保有する装置……それは、未来の全てのものを知ることができた。
 その能力を以って『ラプラスの小説家』により創作された小説は、この世で起こるであろう全てのことを予言するものだった。

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晩夏のホーム

18/06/18 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:59

 乗り継ぎ駅のホームに辿り着くと、人もまばらになっていた。夜の九時を過ぎビジネスマンも塾帰りの中学生も疲れた顔でホームに佇んでいた。時折、暑さの残る乾いた風が人の間を縫いながら吹いていた。
 ふと見ると、どこか懐かしい長椅子が置いてあった。電車通学の中学時代に、こんな感じの椅子に座っては本を読んでいた。今では、酔っ払い対策で一人掛けの椅子ばかりになったと思っていた。
 長椅子に座り込む・・・

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きおくのーと

18/06/18 コメント:0件 上村夏樹 閲覧数:59

 健一は小学校に通えないの。
 今までそう言われてきたけど、今日こそ通えない理由を聞いてみようと思う。
 台所からニンジンを刻む包丁の音が聞こえてくる。規則正しいリズムのするほうへ向かうと、カレーのいい香りがした。
「あら。健一、どうかしたの? カレーだから、つまみ食いはできないわよ?」
 夕飯の支度をしていたお母さんは、ちらりと僕を見た。
「……お母さん。どうして僕・・・

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18/06/18 コメント:0件 くまなか 閲覧数:65

 江戸からほど遠い辻に旋風が走る。暴れん坊として名高い一之助がじゃらんじゃらんと八尺に及ぶ錫杖を鳴らしている。修験どころか修羅の道を行き、身の丈七尺余、でっぷりとした褌一丁。ひん剥くような濁った眼、傷痕あらわな赤銅色の肌に栗色に縮れた蓬髪と髭、錫杖を握る手も毛に覆われ……鬼だ。
うら若いおんなは皆店や、老婆に手を伸ばされて屋内へ逃げた。刀を下げた武士すらもその場を後にした。
 伍介だけ・・・

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だから、僕は走り続ける

18/06/18 コメント:0件 かわ珠 閲覧数:60

 神様なんて、いない。
 それが、誰よりも神様から才能を与えられた彼の口癖だった。
 彼は陸上短距離競技の選手として圧倒的に優れていた。同世代の選手の中でも、彼がずば抜けた才能を持っていたのは、一目瞭然だった。
 そんな彼が神様なんていない、と断言するのは、その競技人生が怪我との戦いでもあったからだろう。
 彼は選手生命の危機に瀕する大怪我を二度負っている。
 一度目・・・

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この時を待っていたぞ! サンタクロース!

18/06/18 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:61

 年長組のまーくんは、いい子でした。
 いいえ、いい子を自覚的に演じている子でした。
 その理由は、一年以上前という、まーくんにとっては大昔にあります。
 まーくんは、サンタクロースの存在に、興味と疑問を抱くようになっていたのです。
 サンタクロースとは何者なのか、犯罪者と紙一重か同一なのではないか、と。
 そこでまーくんは、サンタクロースを直接追及し、場合によっては・・・

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暴衛主義

18/06/18 コメント:0件 syo-tan 閲覧数:91

人を殺す事は、なぜしてはいけない事なのか。
この問いに対して、なぜしてはいけないか、論理的にかつ簡潔に小学1年生でも即座に理解出来るほど明快な答えを持っている人が世の中に何人居るだろうか。
自分がされて嫌だから。
では、自殺志願者が人を殺す事は人を喜ばせる事になるのか。
法律で、そう決まっているから。
法律でなぜそう決めたのか?問いがループする。

大人は・・・

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雪華模様

18/06/18 コメント:0件 ちほ 閲覧数:56

  ……まだ降り続きそうだな。リンブルグは、ほんとうによく雪が降る。でも、僕は自分の名に「ユキ」が付いているせいか、雪が何だか親しく思えるときがあるよ。若い頃は、リンブルグに医者がいないため、空中都市ユースチス・レイまで、飛行能力のある雪鈴豚の橇で吹雪の中を駆けることもあったものだ。
父は、『生まれた子が女だったら、ユキヤを後継者に。男だったら、ユキヤの首を切る』
と、妻の・・・

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