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第151回 時空モノガタリ文学賞 【 あばずれ 】

今回のテーマは【あばずれ】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2018/02/12

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は3作品とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ
投稿期日 2017/12/18〜2018/01/15
投稿数 65 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数 3
総評

投稿済みの記事一覧

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エキセントリック・カメムシ

18/01/16 コメント:2件 霜月秋介

「あんた、いつまで偽りの優等生を演じるつもりなの?」
 彼女のその言葉に、僕は背筋が凍りつきそうだった。触れてほしくない。触れてはならない。カメムシのように、触れたらきっと、僕は悪臭を放つだろう。自分を守るために。



 自分に正直に生きている人間というのは、この世にどれほどいるのだろうか。周囲の人間と今まで築き上げてきた信頼関係が、本来の自分を周囲に知られることで・・・

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あばずれシンデレラ

18/01/15 コメント:1件 吉沼かえる

 ね、ちょっと聞いて。
 あのね、アタシ、1年前まで、キャバクラで働いててさ。あ、一目見てわかった?ふふ、まだメイクの癖が抜けてないっぽいわ。でもね、こう見えて清純派で売ってたのよ。びっくりしたぁ?どうでもいいか。
 青いドレスの清純派、だから「シンデレラ」なんて呼ばれてね、みんなアタシにデレデレしちゃってもーぉね。シンデレラにデレデレよ、シンデレラデレデレ。あっ、ね、ちょっと最後まで・・・

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世界のあばら骨がズレている

18/01/15 コメント:1件 小高まあな

「このあばずれ!!」
 そう叫びながら、変な女がこちらに向かって走ってきた。
「危ない!」
 突然のことに動けない私の代わりに、カレシが私の手をひっぱって、女の進行方向から避けさせてくれた。
 殴る対象がいなくなって、女は前につんのめる。
「な、なんなんですか!」
 私を背中に庇い、彼が怒鳴る。
 頼りになるな、と思わずきゅんっとしてしまった。私のカレシは・・・

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カツ丼喰いたかっただけ

18/01/15 コメント:0件 むねすけ

 男が欲したのは未経験の体験だった。怖いのは最初だけと、言葉のお尻にハートマークをくっつけて、二度めに宿す生の耐性のために一度めの臆病に走り勝つ快感が彼にとってはなによりの薬であった。
 昨日までの未知を既視に変えて道をゆく。その日、男は思ったのだ。警察の取調室でカツ丼が喰いたい。トロケル卵の黄色をまとって含み、やさしくふやけて前歯の侵入に寛容な豚カツに刑事の情に包まれながらかじりつきたくな・・・

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女リスト

18/01/15 コメント:0件 沓屋南実

 晩夏の夕陽が差し込む、とある邸宅のフォルテピアノの置かれた部屋。
 クララ・ヴィークはいぶかしげに、カミラ・プレイエルからの手紙を見つめた。

 お互いライバルピアニストとして、知っていはいるものの友人ではない。演奏旅行ではすれ違いばかりで、クララはカミラの演奏を聴いたことがない。ただ、ショパンからノクターンを献呈されるほどの実力を誇る、スターピアニストであることは誰もが認め・・・

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勝った女の笑み

18/01/15 コメント:0件 竹田にぶ

 どんなレースにも駆け引きはつきもの。しかし、今日のマラソンは、最初から最後まで決めておいたペース配分で臨む。クロエはそう決めていた。今日はオリンピック代表選考レース。その戦略が裏目に出たら、世界へ挑戦はできない。けど、これで負けるようなら、世界では通用しない。クロエはそう考えていた。
 今日の最大のライバルは、ベテランのエマ。クロエより十歳年上だ。エマが選手になって、これが三度目のオリンピ・・・

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イメージ アバズレ

18/01/15 コメント:1件 nekoneko

『すいません。貴女はアバズレさんですよね?ちょっとお話ししたいのですけど。』突上、蒸していたタバコの煙の中から可愛い感じの女子高生が顔をヌッと突き出して来た。目を合わせると、そいつの顔が満面の笑みになって返って来る。一瞬言葉に詰まりながら、『あんた補導員とか?』『いえ違いますけど。それがなにか?』『ちょっと待ってよ。いきなりアバズレさんですか。て聞いて来るあんたは』と言いかけて私は口をつぐむ

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運び屋の流儀

18/01/15 コメント:2件 時田翔

「ふざっけるんじゃないよ!」

 緋色の瞳を燃え立たせ、同じ色の長い髪を逆立てんばかりに、あたしは激昂した。
 肘あてに拳を振り下ろし、艦長席から立ち上がると、あたしをここまで怒らせた相手を睨みつける。
 一触即発の雰囲気に、宇宙船のブリッジ内は、しんと静まり返った。

「やれやれ、こちらが穏便に話をしようと努力してるというのに。あばずれとは聞いていましたが噂以・・・

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ふしだらな彼女

18/01/15 コメント:1件 みや

「櫻井さん今日も無断欠勤してたわね」
「部長が連絡がとれないって怒ってたわよ」
「ヤバいんじゃない?」
「例の彼氏?婚活パーティーで知り合ったとか言ってた」
「カッコイイって自慢気に話してたけど」
「犯罪に巻き込まれてるんじゃない?」
「怖い〜」

仕事終わりの社内の更衣室の女性のお喋りの話題は大抵がそこにいない同僚の悪口と相場は決まっている。特に日・・・

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触れれば燃える

18/01/15 コメント:1件 君形チトモ

「もういいわっ、さよなら!!」
 日曜昼前、副都心でお気に入りの歌手のCDを買った帰り。信号待ち中に、カップルの激しい喧嘩が後ろから聞こえた。荒いヒールの音が近づいてくる。カップルの女性の方だろう。
「あら? あなた、同じクラスの高橋くん?」
「え?」
 思わず声の方向を見た。露出した太ももにブーツ、ニットワンピースにファーベストの女の子が、こちらを見つめている。
「・・・

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My Baby

18/01/15 コメント:0件 

お腹の赤ちゃんは今日も元気に暴れまくっている。 「イタイ、痛いってば!」 思わず、声が出てしまう。 「本当に元気だなあ。やっぱり男の子じゃないか?」 TVを見ていた夫が隣の部屋からお腹の赤ちゃんに話しかける。 「はやく、出て来いよ〜。」 結婚5年目にしてはじめて授かった子供、みんな、赤ちゃんの誕生が待ちどうしくてたまらないのだ。 「元気で生まれて来いよ。パパは待ってるぞ。」 夫は言う、30歳離れ・・・

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Jelly Fish

18/01/15 コメント:0件 黒江 うさぎ

 真っ暗な、部屋の中。  不気味に白く光る水槽が一つ。  入っているのは、一匹の海月。  ゆらりゆらりと、たゆたう。 「…ねぇ、知ってる?」  不意に声がした。  水槽の側にいた女の物だ。  …真っ白な、女だった。  長い髪も、肌も、着ている服すら白い。  儚く、朧気で、目を離せば空気に溶けて消えてしまいそうな、女。 「水海月って、死ぬと水になっちゃうんだって」 「…へぇ」  声がした。  部屋の・・・

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ベランダの月

18/01/15 コメント:0件 宮下 倖

 見上げた月は満月には少し欠けていた。
 なまぬるい風が腕を撫でていく。白いパピコは手に触れているところからゆっくり柔らかくなっていった。
 アパートのベランダで、隣室とを隔てる板の向こうからムーンリバーの歌声が聴こえてくる。英語の歌詞があいまいなところは相変わらずハミングで押し通していてちょっと笑えた。
「ナツキさん、パピコとけてきた?」
 私は板の外側へ顔を出し、となり・・・

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香車の観察

18/01/15 コメント:0件 ケイジロウ

「おうて〜♪」
 花子が香車を太郎の王将の目の前に指した。
 指した、とは呼べない。親指と人差し指でUFOキャッチャーのようにつまんだ駒を落とした、と言った方が正確だ。落下した駒は無礼にも太郎の王将を直視することなく、右の金将の方にだらしなく体が向いていた。まるで、「あら金将さん、若くて、たくましくて、セクシーね。でも、あなた貧乏でしょ」と言いたげだ。金将も金将だ。そんなあばずれ女なん・・・

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君はあばずれたのか

18/01/15 コメント:0件 志水孝敏

 今回のテーマを見て、イヤな気分になった、イヤなことを思いだした。
 ずいぶん前のことである、小学校五年生で、自分は少年団に参加しており、天候のよい土日に、小中学生に加え、引率の大人と、キャンプ地に出かけるというもので、その日は札幌の初夏、空は冴え冴えと澄みわたり、いつまでも吹かれていたくなるような薫風が、苦しい冬と短い春を乗り越えて力を発揮し始めた木立を揺らし、若々しく爽やかな緑の香りのな・・・

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ママ

18/01/15 コメント:0件 待井小雨

 あたしのお母さんは気が小さくて、いつもお父さんに怯えている。
 お父さんは横柄な人で、お母さんのことが嫌いなようだった。ことあるごとに怒鳴りつけ、その度お母さんは体を震わせて耐えていた。お母さんはいつでもお父さんへの恐怖に支配されていて、あたしをちゃんと見てくれない。
 だけどお母さんの中には別の人がいて、お父さんがいない時だけその人――「ママ」が表に出てきてくれる。

・・・

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この女

18/01/15 コメント:0件 光石七

 きょとんとする瑛司に私はもう一度告げた。
「赤ちゃんができたの。三か月だって」
 瑛司の顔に喜びと責任感が入り混じる。
「結婚しよう。未羽もお腹の子も必ず幸せにする」
 瑛司のプロポーズに私は頷いた。
 翌週末、私の実家へ二人で挨拶に行った。結婚と妊娠、ダブルでめでたいと両親は祝福してくれた。次の週末には瑛司の実家を訪ねた。
「初めまして。多倉未羽と……」

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純白

18/01/15 コメント:0件 

「由貴がSEXをしているわ。」
朱美はクスクスわらう。
私は笑っていいものかどうかわからなかった、というか固まってしまって笑えなかった。
「分かるの?」
「感じるのよ、胸がね、ざわざわするの。あの子馬鹿だからほいほい男についていくのよ。安い女。」朱美は吐き捨てるように言った。紺野由貴と紺野朱美は双子の姉妹だった。
「あの…なぜ、由貴を助けようとしないの。双子の姉妹でし・・・

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薔薇とカナリアと落花生

18/01/15 コメント:0件 そらの珊瑚

 マホガニーのダイニングテーブルの上に、落花生の殻がこんもりと積まれている。暖炉の火は酸素を吸って身もだえながら揺れる小さな生き物のようだった。 「琴子さん、落花生はほどほどにしておいたら? またお顔に吹き出物が出てもしらなくてよ」  姉の文子が妹に声をかけるが、琴子はその手を止めない。腹の大きな文子は、陽だまりに置かれたゴブラン織りの安楽椅子に座り編み物をしている。 「まあ、お姉さま、吹き出物が・・・

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阿婆擦れ山

18/01/14 コメント:0件 笹岡 拓也

「阿婆擦れ山って知ってる?」
「いやそれ姥捨山じゃねぇの?」
「いやそれもあるけど、阿婆擦れ山ってのもあるらしいんだ」
友人の勘八が教えてくれた山は、おいらの家からそう遠くないところに位置する山とのこと。その山の名前は通称で、本当の名前があるようだが、多くの人がその山のことを阿婆擦れ山と呼ぶらしい。
「その山がどうしたんだよ?」
「そうそう!阿婆擦れ山って名前だけあっ・・・

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言葉の意味

18/01/14 コメント:0件 国光

「このあばずれ女」  言った瞬間、左の頬に衝撃が走った。そして視界が横にずれた。 「えっ?」  びっくりしながらゆっくりと顔を正面に戻すと、涙を浮かべている彼女の顔が目に入りさらにびっくりした。  すかさずもう一度頬に衝撃が走る。顔を正面に戻すともう一発。この繰り返し。  回数が二桁を迎えたあたりで流石に叩かれすぎじゃないかと冷静になる。 「いい加減にしろ」  俺の左頬を狙い放たれる腕を掴みあげる・・・

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ティアドロップ

18/01/14 コメント:0件 栗山 心

 スパイスの香り。熱風。冷房の外気。雑多な食べ物の匂い。物売りが商品の名に節を付けて歌うように連呼している。何所かの国の観光客は言葉が通じず、困惑の声を上げている。商品の小瓶がより美しく見えるように設えた、大きなガラス張りの店先は、強く冷房が効いているが、裏の工房は路上にいるのと同じだった。
 私達はティアドロップと言う商品を作っている。涙型の小瓶に入った、魔よけになる聖なる水、と言う触れ込・・・

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あばずれな巫女様

18/01/14 コメント:1件 あずみの白馬

 昔々のこと、とある山あいに、小さな村がありました。
 その村はとても豊かで平和でしたが、何年かに一度、日照りで大変な水不足になっていました。

 そこへ、一人前の巫女を目指して一人で旅をしているという、十五、六歳の娘が現れました。
 名を沙希というそうですが、ぼろぼろの身なりをふびんに思った村の長老が、家に泊めてあげることにしました。

 その夜、
「長・・・

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「えー、付き合ってない人とエッチするとかありえない!」

18/01/14 コメント:0件 藤原光

「えー、付き合ってない人とエッチするとかありえない!」

光の友人の春奈は、目を丸くし茜に言った。茜は、先週のテニスサークルの納会の後、酔っぱらった勢いで、気になっていたハヤト先輩に、お持ち帰りされたそうだ。
茜「一生の不覚だわ。」
息を落としつつそう漏らす。
茜は、光の方をチラチラと視ては、目をそらした。優子はその会話を聞き、顔をこわばらせ、ひきつっている。
・・・

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よりよい品物

18/01/14 コメント:0件 本宮晃樹

 男女交際がよい意味でも悪い意味でもオープンかつフリーになった当節、笑われるのを承知でいまの心情を吐露したい。「あの娘、元気でいるだろうか」
 考えられる限り最悪の訣別だった。浮気の発覚、ほとばしる痛罵、感情的な応酬、「もういい!」の捨て台詞とともに狭苦しいアパートから走り去る彼女。
 必ずしも快い思い出とは言いがたいかもしれない。それでも破綻するまではめくるめく白昼夢のようなひととき・・・

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近づいちゃだめ

18/01/14 コメント:0件 笹岡 拓也

僕の住む町は都心から離れた田舎町で、近所付き合いが良いところだ。しかしあるおばあさんの家にだけは近づいてはいけないと言われている。
「あそこのおばあさんには近づいちゃだめよ」
お母さんやお父さんがそこまで言う理由が分からなかったけど、幼かった僕はおばあさんに近付こうとはしなかった。

この町に住むみんなはとっても良い人だ。お肉屋さんのおばさんはいつもコロッケをサービスしてく・・・

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私には彼氏が5人いる

18/01/13 コメント:0件 笹岡 拓也

「勇次?今日はどこに行く?」
私には彼氏が5人いる。世間では私のような人間をあばずれと呼ぶのだろう。でも私のことをあばずれと思っている人はいない。私は5人の彼氏にばれないようにするだけでなく、私の知っている人すべてにばれないように努力をしているのだ。
「んーじゃあ今日は雨だし映画でも見に行こうか」
「いいね!何見る?」
「俺気になってたのがあってさ!」
勇次が見たいと・・・

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娼婦ローズマリーの遺言

18/01/13 コメント:0件 冬垣ひなた

 リンダが深い川に身投げしたらしい。派手な看板を掲げ軒を連ねた娼館では噂でもちきりだった。遺書はあったが死体は見つからずじまい、下働きでしかない娘とはいえ、その死は様々な憶測を呼んだ。
 愚図で痩せっぼっちだったリンダ。
 7歳で借金のかたに売られたこの娘が、年頃になるのを待ち誰が『水揚げ』するか賭ける客もいて、猥雑な生活に嫌気が差したのだ……と憐れむ者もいたが、娼婦の一人は首を横に振・・・

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或る女のこと

18/01/13 コメント:1件 野々小花

 四畳半の小さな部屋に住んで一年になる。アパートというよりは簡易宿所といったほうが正しいのだろう。風呂は無くトイレは共同で、住んでいるのは優一と同じく日雇い労働者がほとんどだった。壁には拾ってきた、いつ壊れてもおかしくない振り子時計が掛かっている。
 その壁の向こうから、くぐもった声がする。男と女の声だ。何かを叩き割ったり、女が殴られる音も聞こえないから、どうやら今日はマシな客らしい。優一は・・・

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傷跡に零れる

18/01/13 コメント:1件 野々小花

 待ち合わせのカフェに着いたのは、有希子よりも私のほうが早かったらしい。いつもの席に座ると、透明なグラスと水の入ったピッチャーが運ばれて来た。
 私は溢れそうになるくらいまで、ゆっくりと水を注いだ。水は溢れそうで溢れない。もう少しなら足せる、と思ったところで、聞き慣れた静かな声が頭の上から降ってきた。
「こぼれるよ、水」
 有希子が表情のない顔で私を見下ろしている。
「表面・・・

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ナズナ

18/01/13 コメント:1件 そらの珊瑚

 明け方、私の布団にもぐりこんできたのは、やわらかな白い毛糸玉。 「ナズナ、また朝帰りか。このあばずれめ」  眠りの浅い私は、起こされた腹いせに小さく舌打ちしながらそうつぶやいた。彼女は返事をするかのように、ごろごろと喉を鳴らした。  発情期になると、ナズナは雌であるという呪いが突然かかったように、私がドアを開ける隙を狙って外へ飛び出し一晩帰ってこない。最初の頃は心配で、外へ出させまいとして家の中・・・

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A・婆・ズレ に 乾杯

18/01/11 コメント:2件 

亜美の姑の木根子は、「あばずれ」だ。
 この前、暇だったので、グー○ルで検索してみたら、
「あばずれ = 品行が悪く厚かましい者」と書いてあった。
 いきなり「あばずれ」と言うワードを調べたのかわからない。
ただ、姑の木根子の言動を見ていたら、頭に「あばずれ」と言うワードが浮かんできて、急に検索したくなった。解らない事はすぐ調べるのが亜美の性質なのだろう。
 「私く・・・

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トミナガトミコと働き蜂の私(たち)

18/01/11 コメント:2件 秋 ひのこ

 トミナガトミコは、全裸でうつぶせになって川に浮いているところを発見された。
 県を代表する風光明媚な渓流で、秋なら紅葉、春なら桜、初夏なら青葉がその醜い身体を少なからず美しく覆っていたかもしれないのに、と私はまずそんなことを思う。凍てつく寒空で川は水位が低く、そこここで雪と泥と枯葉が混じる。なんとみすぼらしい世界で死んだのだ。

 旅館「あおき」に私が十八で仲居見習いとして入っ・・・

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愛を教えて

18/01/11 コメント:1件 向本果乃子

五日前に別れたはずの男に睨み付けられ美優は戸惑う。
「もう男がいるって本当かよ」
聞かれて正直に頷く。別れた次の日に今の彼と付き合い始めた。
「もう、したのかよ」
男の言葉に美優は首を傾げる。
「寝たのかって聞いてんだよ」
美優はびっくりしながら頷く。つきあい始めたその日のうちに抱かれた。
「やっぱり噂どおりだったんだな」
睨み付けている目が少し濡れ・・・

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愛するための行為

18/01/10 コメント:1件 ぜな

「浮気をしましょう」

先週の月曜日の夜、仕事帰りに安藤義広(あんどうよしひろ)は見知らぬのどこかのホステスのような格好をした女性に路地裏に連れて行かれ、静かにそう告げられた。彼女は、あばずれ女として有名だった。路地の先にあるホテル街で、よく男とホテルへと消えて行くのを色んな人に見られていた。そんな彼女のターゲットに自分が当てられてしまったようで、義広はとても困っていた。
し・・・

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マーキング

18/01/10 コメント:1件 れいぃ

 自分で結んだのと他人に結んでもらったのでは、見た感じが微妙に違う。
 だから、すぐに分かってしまう。
「ヒナコ、またヤッてたんだ」
 一、二時間目をサボッておきながら、三時間目の頭に何食わぬ顔で席に戻ってきた友人を横目で見て、れみはため息をつく。
「今、何してんの」
 小声で訊かれ、「百六十ページ」と教えてあげるけれど、本当はもう教えてあげたくないと思っている。

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心中立

18/01/09 コメント:1件 柊木 つつじ

 障子戸を5センチ程開けて外を眺める。
 壁に背をつけて、煙管に火をつけフーッと煙を吐く。障子の隙間から覗く街の景色が酷く汚れて見えるのは私自身もまた酷く汚れているからだろう。

「紅葉さん、今日もそうやって一日をふいにしたのかい」
 優しく問いかけるのは弥七という呉服屋の跡取りである。透き通った真珠のような色白な肌にやせ細った風貌は女性のようにも見えた。
「毎日のよ・・・

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アバズレ星人

18/01/09 コメント:1件 チャンドラ

 今日のバスケサークル楽しかったなぁ。
 俺の名前は井上信二(いのうえしんじ)。バスケサークルに所属している都内の私立の大学三年生である。余談だが、俺は今まで彼女というものができたことがない。彼女いない歴=年齢である。
 時々、寂しいと感じることはもちろんある。去年のクリスマスは、一人寂しくアニメをパソコンで視聴していた。楽しかったが、どこか虚しさを感じられた。だからこそ、今は趣味に打・・・

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アバズレ食堂

18/01/09 コメント:1件 吉岡 幸一

「ハムエッグ定食とかつ丼、それとお冷をお願いします」
 外回りをしている先輩と後輩の営業マンが、店に入って壁にかけられた手書きのメニューから迷うこともなく選ぶと、厨房に向って声を投げた。
 ふたりの営業マンが昼食を食べにやってきたのは乙女通りの中ほどにある「アバズレ食堂」だった。
 引き戸を開けて入ると四卓のテーブルと十六脚の椅子しかない小さな食堂で、昼飯時も過ぎた午後二時だった・・・

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甘い水

18/01/07 コメント:2件 黒谷丹鵺

「悟のお祖母ちゃん、怖いよね」
 近所の仲良しとそんな話をしたのは小学何年生の頃だったか。
「怖くないよ。なんで」
「だって私のこと睨むんだもん」
「それ、たぶん祖父ちゃんのせいだ」
 悟は私の耳にだけ届くような小さい声で続けた。
「弥生の祖母ちゃんが好きだったんだって」
 祖母は30代で亡くなっていて、写真で見ると農家の嫁らしくないエレガントな美人だ。<・・・

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アン・ボニーとメアリー・リードみたいな二人でしたね

18/01/07 コメント:1件 田中フラミンゴ太郎

母さん、小学生のころ、めったに風邪をひかない僕がめずらしく学校で熱をだして倒れたとき、仕事をほうって飛んできてくれたことがありましたね。母さん、あなたと僕はいつも、なんというか、バックトゥーバックの関係でしたね。いろんなことがあったけど、決して僕たちは、敵同士ではありませんでしたね。アン・ボニーとメアリー・リードみたいな、ふたりでしたね。母さん、中卒の若いシングルマザーの母さんの事を、いろんな人が・・・

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アップルパイとソーダ

18/01/07 コメント:1件 田中フラミンゴ太郎

アップルパイとソーダ。それだけでうへえな夜もある。そんな夜って、めったにないけどね。 ある晩、僕は歩いていた。自分が何者であるかはしっかりと自覚していた。だから繁華街ですれちがう人たちに、「やあ、スーパースター」と声をかけられても、べつに戸惑ったりはしなかった。まさしく僕はスーパースターなのだ。 未成年。天才ロックンローラー。スーパースター。それが僕の肩書きだった。 「待って、あなたに夢中よ」家・・・

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グレープフルーツ

18/01/07 コメント:1件 田中フラミンゴ太郎

医者のもとに一人の女がたずねてくる。 「先生、私、おっぱいが三つになっちゃったんです」 「ふうむ、あなたは不思議な人だ」 「なおりますか?」 「まかせてください」 女が胸をはだける。二つのたおやかな乳房のあいだで、おおきなグレープフルーツがゆれている。 「おや、これはグレープフルーツですね」 「そうでしょうか」 「間違いありません。いま、とってあげましょう。ほら、とれた」 「あなたはそれをどうする・・・

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白雪とギャル男

18/01/06 コメント:1件 いっき

「私、今度の土曜日に男と遊びに行くの」
デートの最中に電話で話していた友美に尋ねたら、さらっとそう宣告した。
「何で…どんな奴?」「野崎って人。ネットで知り合った人なの。自衛隊員だって」「やめろよ。そんなの、危ないじゃないか」
普通の男友達なら、百歩譲ろう。でも、彼女をそんな奴に会わせたくない。
「大丈夫よ。電話で話した感じは普通の人だったし」「そんな問題じゃないって。僕達・・・

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雪は独り白く

18/01/04 コメント:0件 吉岡 幸一

 赤い雪が焼鳥屋の店先にふっている。忘れてしまいたい悲しみが赤い雪に乗って舞いあがっていく。
「ごちそうさまでした」
 引き戸を開けて出てきた彼にお礼を言って頭をさげると、彼は硬い指先で私がさげた頭をポンとたたく。
「どういたしまして。これからどうする」
 慣れたようにそう聞く彼に困ったような素振りを見せながら私は答える。
「もう帰らないと。親がうるさいから」
・・・

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マリア

18/01/02 コメント:0件 吉岡 幸一

「一ヶ月間泊めてくれてありがとう」
 マリアは小さな鞄を一つ持つと男の部屋のドアを開けた。男は見送りに出ることもなく、煙草を吸いながら部屋の奥からじっと見つめていた。
 閉まったドアに向かって深々とお辞儀をすると、錆びた鉄の階段を降りていった。「次はあの人の家に行かなくっちゃ」足取りは軽く階段の音は朝の晴れた空高くに響いた。
 高校を卒業すると同時に家を飛び出したマリアは男の家を・・・

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春を売る

17/12/30 コメント:0件 yuri

 幼い頃、父に手を引かれ、歩いた桜のトンネルは燃えるように美しかった。桜吹雪は激しく、そして儚く、私の視界を覆った。
 けれど十七の春、どうして私の桜はこんなにも醜く散るのだろう。
 昼休みの騒がしい教室、口の中の卵焼きが、唾液の中で気持ち悪く溶けた。それを仕方なく喉へ押し込むと、周りの甲高い声が私の耳に入る。
「かぁわいい」
 机一面にゴチャゴチャと、若さでむせかえりそう・・・

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とあるアムステルダムの飾り窓赤線売春地区にて

17/12/30 コメント:0件 藤原光

輝は友人とのヨーロッパ旅行でオランダを訪れた。この日は各自自由行動となった。輝は自由行動中に有名な飾り窓地区を訪れた。輝は日もくれた赤いライトが揺らめく飾り窓地区を、1人で興味津々で散策していた。
どこもかしこも、麻薬のにおいが漂っている。狭い裏路地を入ると、両脇は赤く照らされているガラス窓。いくつかの窓は映画祭のレッドカーペットを少し怪しく黒くしたようなカーテンが閉まっている。空いている窓・・・

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生粋の阿婆擦れ

17/12/27 コメント:1件 葵 ひとみ

「生粋の阿婆擦れ」と聴いて想いだす女性は一人しかいない――

――大美三奈子――

私、猫多川賞受賞作家マタタビニャンキチがまだ猫多川賞を受賞する少し前の御話である……

6月27日、私が猫多川賞を受賞する前に、過去の猫多川賞受賞作品を緑茶で睡魔をねじ伏せて頭脳を覚醒させながら、深夜から翌朝まで読み耽っていた頃の御話である。

「この賞なら私でもいけ・・・

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スジコンの味

17/12/27 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 お好み焼き屋ののれんをくぐって二人の男女が店にはいってきた。
「いらっしゃいませ」
 鉄板がふたつならんだたけの、せまい店内から白髪を後ろにたばねた女将の明るい声がむかえた。
 客の一人は五十がらみの男で、コートに包んだからだはいかつく、目つきもまた鋭かった。なにより、左頬に長々とはしった傷跡が、いっそう凄みをましていた。
「いつものやつ頼むよ。こちらの彼女は――」

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あばずれ女と甲斐性無し男

17/12/27 コメント:0件 小峰綾子

その昔、ある人里離れた村で代々受け継いできた神社を守るため、一組の男女が選ばれようとしていた。選ばれた男女は夫婦となり、神社の管理や儀式や催事の一切を取り仕切ることになる。男女を選ぶのは村の中で「長老」と呼ばれる老婆で、選出方法は知られていない。夫婦が役割を全うするのは12年とされている。なぜ12年なのかは諸説あるが干支が一回りする年数だからではないかという説が有力だ。

定められた朝・・・

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あの頃と今頃

17/12/27 コメント:0件 マサフト

数年ぶりに高校時代の友人と再会し、繁華街で飲み交わしていたのだが、その友人が風俗にハマっているらしく、近くの風俗店に連れ込まれてしまった。酒の力は恐ろしい。最初は断ったが、酔った勢いと旧交を温めた嬉しさに浮かれてつい流されてしまった。
元々こういった店は居心地が悪いので苦手だった(入ったのは初めてだが)。性欲と金欲に塗れながらも、店と客の暗黙の了解といったヴェールで表面を取り繕った、・・・

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食欲≒性欲?

17/12/26 コメント:0件 ゆえ

「あのさぁ、とっても言い辛いんだけど、あんた、なんて呼ばれてるか知ってるの?」

目の前で大口を開けて、売店で買った焼きそばパンを頬張る美香子を見て呆れながら言った。
柔らかい茶色いコッペパンに白い犬歯が突き刺さり、少し厚めの唇がパンを包見込むと口に入らない部分が
押し出された。もごもごと口の中にめいいっぱいパンを含みながら美香子が何が?と首を傾ける。
目が何か言おう・・・

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みんなのアイドル

17/12/26 コメント:0件 山盛りポテト

あの国民的アイドルのスキャンダルを知ってから俺の心は塞がったままだ。
誰もが羨む美貌で世の男性を虜にした佐和田りかのベッドイン写真が流出したのだ。
彼女は半ば逃げるように芸能界から去り、残された俺のような独り身の寂しい中年ファンは誰を恨んでいいのかも分からずに「空が綺麗」としか言えない精神状態になっていた。
しかしどれだけ苦しい思いをしても人は次第にそのことを忘れる。無くなるので・・・

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アバズレとマジメガネ

17/12/25 コメント:0件 徒然

教室の扉を開ける。一斉に視線が私に降り注ぎ、そいつらが私を私と認識した途端に逃げる様に視線を逸らす。

「来たよアバズレ…」
「なんかまた傷増えてる…何したんだろ…」
「昼休みまでナニしてたんだろビッチ女。」
どうせ何言ったって理解してくれやしない。
何もかも悪い方に転がるんだ。
地毛の茶髪も、クソ親父の悪酒でつけられた青アザも、理・・・

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サイケデリック・エクスタシー

17/12/25 コメント:0件 蒼樹里緒

 彼女の落としたハンカチを拾ったのが、きっかけだった。何の気なしに歩いていた道端で。
 日傘の下から、相手が微笑みかけてきた。ふわりと、きっとハンカチが音もなく舞い落ちたのと同じように、やわらかく。十代後半か、二十代前半か、私と近い若さに見える。
 私の手から落とし物を受け取り、彼女は小さく舌なめずりをしてみせた。うっとりと私を見つめる瞳も、ぷるんと弾けそうな唇と同じく、濡れている。<・・・

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魔性の女

17/12/24 コメント:1件 W・アーム・スープレックス

 同僚の加藤といったバーで、はじめて健司はこの店の女ミキを目にとめた。一瞥するなり、その神秘的な瞳の彼女に魅了された。カウンターのむこうからこちらのグラスに酒をつぐ、そつのないしぐさにもなんともいえない艶めかしさがうかがえた。
「よせ、よせ」
 ミキに熱いまなざしを送る健司に、たしなめるように加藤がいった。
「なにがよせだ」
 加藤は、彼女がべつの客のほうにいくのをみてから・・・

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君の好きな人になれない

17/12/24 コメント:0件 氷室 エヌ

 私の友達は彼氏を取っ替え引っ替えしていることで有名で、「あばずれ」だなんて不名誉な記号で呼ばれていて、実際それは真実で、彼女は今月に入ってもう二人と別れて三人目の男の子と付き合っている。
 彼女は恐ろしくモテる。病的なまでに。普段は彼女をあばずれと呼んで毛嫌いしている男子も、一度彼女の瞳に見つめられたら骨抜きにされてしまう。
 そういう魔法みたいな力を持った彼女は、当然クラスの、いや・・・

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あばずれと久助――沖田総司の煎餅譚

17/12/23 コメント:2件 クナリ

 新撰組の隊士が、不覚を取ったという。
 夜の警らで、闇に乗じた曲者に、影腹を刺された。一緒にいた別の隊士が犯人を追ったが、逃げられた。
 凶器には毒が塗ってあり、件の隊士は不覚を責められる間もなく他界した。
 それから三人、続け様に同じ手口で襲われた。こちらは手当てが早く死にはしなかったが、組の面目は大いに潰されている。



 新撰組一番隊隊長の沖田・・・

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アバズレ子、決意する

17/12/23 コメント:1件 井川林檎

 白昼の公道、犬を散歩させているだけなのに、へんなのに絡まれる。
 
 「姉ちゃんいい乳してんなあ。ぐへへへ、ちょっとそこの草むらで……」

 これで二人目。
 一人目は徘徊中のご老体だった。走って逃れた。
 だけどこのおっさんは、分かってやっている。

 はっはっは。
 純潔太郎は、舌を出して、きらきらした黒い目でわたしを見上げる。
 ・・・

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アヴァンスレイブハニー

17/12/22 コメント:1件 浅月庵

 俺がこの世に“生”を享けた頃とは比べものにならないほど、科学技術は進歩しているというのに、俺の“性”機能不全を解消してくれる手立ては見つからないらしい。その所為で俺は、最愛の恋人にも逃げられてしまった。

 男としてのすべてを否定された俺はムシャクシャしていたので、行きつけのバーで酒を呷る。
 ただ普段より倍以上のアルコールを摂取したというのに、酔いは怒りの輪郭をぼやかしてなん・・・

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女盗賊

17/12/18 コメント:0件 風宮 雅俊

 酔いが醒めると、そこは牢獄であった。

「うーん、頭が痛い。安い酒は合わないねぇ」
 薄暗いなか、周りには息を殺し様子を見ている連中がいた。
「おや? なんだ、この酸っぱい臭いは。それに随分でかいネズミがいるじゃないか」
 だんだんと、意識がハッキリしてくると、十畳ほどの狭い部屋の中に使い古した筆の様な連中がいた。
「新入り、静かにおし」
 一段高い処に・・・

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尻取りなので悪意なんて

17/12/18 コメント:0件 戸松有葉

「ねぇ美亜、中途半端に時間余ってるから、尻取りでもしない?」
「え? まあ、いいけど。(スマホでもいじっていればいいのに、尻取りするの? っていうか私、尻取りなんて小さな頃以来したことないかも)」
「じゃああたしから。あいうえおの『あ』で始めるね」
「うん。(尻取りの『り』からじゃないんだ。別に決まってないから不自然でもないか)」
「『あばずれ』」
「…………」

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少しは大人になったのかしら

17/12/18 コメント:0件 戸松有葉

 直接の面識はないよ。ああいう子は……「子」なんていう歳でもないかの、ああいう人はいくらでもおる。彼女はその中では結果に恵まれている人じゃの。恵まれたから、誹謗中傷を公然と受けるわけじゃが。
 インターネットがあるからこうして叩かれとるわけじゃないわい、なかった頃はそれが目に付かなかっただけじゃ。ネットのほうが、匿名性はあっても、わかる者にはわかる分リスクは背負っとる。
 もし彼女が見・・・

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サブヒロイン下克上

17/12/18 コメント:2件 戸松有葉

「なに、レイセ。二人だけで話したいことって」
「アリエ様。私たちが登場しているこの小説ですが、今年で一巻刊行から十周年を迎えるそうです」
「らしいわね。長く続いたー、作中では一年も経ってないけど。それで、登場人物に過ぎないあたしたちに何の関係が?」
「単刀直入に申します。アリエ様、メインヒロインの座を降りてください」
「……え?」
「聞き返さないでください。聞こえてい・・・

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