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第104回 【 自由投稿スペース 】

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ
投稿期日 2017/04/17〜2017/05/15
投稿数 10 件
賞金
投稿上限文字数 10000
最大投稿数
総評

投稿済みの記事一覧

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第三の眼開発法

17/05/11 コメント:0件 モモユキ

 大学の帰りに神保町をぶらついていて、僕は一軒の古本屋に入った。
 古い新書や文庫本がたくさんあり、面白そうな本がないかと探していると、興味深いタイトルに目が留まった。
『あなたにもすぐできる、第三の眼開発法』
 著者は「タージマ・ハル」なる人物で、日本人のヨガの行者らしい。本名が「田島春男」と付記されている。発行は、一九八二年だった。
 胡散臭いと思いつつも、二百円という・・・

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ねずみ小僧、種分化を左右す

17/05/10 コメント:0件 本宮晃樹

 標的の成金が向こうからのっしのっしと歩いてくる。なんて大げさなかっこうだ。ウガンダかコンゴにでも出征しにいくつもりか?
 災害救助から局地戦までなんでもこなす機動装甲を着込んだ富裕層を狙うのは、どう考えても効率が悪いように思える。いくら必要部位がチン毛の一本かそこらだとしても、西洋の騎士もかくやといったようすで全身を熱可塑性樹脂で固められては、俺たちみたいなむかしながらのコソ泥では太刀打ち・・・

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もう一度ヒーローになりたい

17/05/09 コメント:0件 家永真早

 叶は高校時代、空手で名を馳せた男だった。先生や問題児達から一目置かれ、いじめに遭っていた後輩を助けたこともある。
 それから二十年、叶は起業、結婚し、子供は男女一人ずつ。郊外にマイホームを建て、娘は大学受験、息子は反抗期真っ只中だが大きな問題もなく、大学時代に出会った、パート勤めの妻との仲も良好で、自身の社長業も順調。年に一度の家族旅行をささやかで大きな楽しみとして日々励んでいる。
・・・

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けしごむ

17/05/06 コメント:0件  

私は頭の中に、消しゴムを持っている。
 あの時だって、私はすべての思いを綺麗に記憶から消し去った。
「でさ、その教授の授業がヘンテコでーー」
 目の前に座る裕太は楽しそうに身振り手振りを交えて話す。店内には心地の良いクラッシックジャズが流れていた。
「楽しそうだね」
 気のない返事をして、私はすっかり冷めてしまったコーヒーを口に運んだ。
 裕太とは付き合ってもう・・・

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黄金虫を探す人(々)

17/05/04 コメント:0件 笹山ナオ

『――今朝未明より、インターネットの大手企業のホームページや一般投稿サイト、掲示板などにおいて謎の文書が表示される問題が発生しています。高度なクラッキング技術をもつ者による行為と見られ、現在問題解決のため多くのサイトが閉鎖中になっております。
 また、同時に多くの地域で同じく謎の文書の印刷物が、新聞などに織り込まれる、道にばら撒かれているといった方法で配布されています。現在各自治体により回収・・・

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何だその反抗的な目は!口答えするな!

17/04/24 コメント:0件 seika

 有名なドイツ文学者であり、クラシック音楽や歴史にも造詣の深い戸舞賛歌の偲ぶ会が所沢のシティホテル、所沢プロペ通り内『ロミオ』で開催された。企画主導会の司会は戸舞賛歌の書斎に出入りしていたナカノとミナト、費用負担および雑用下働きおよびツカイパシリは戸舞賛歌の娘詩織が担った。ナカノは得意げにこの偲ぶ会を仕切っていた。一方の詩織は中野に怒られないようにナカノの顔色を伺っていた。「これから戸舞・・・

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殺された小説事件

17/04/23 コメント:0件 笹山ナオ

「犯人は、この中にいます」
 絶海の孤島に佇む大富豪の別荘。その豪奢な屋敷は、今や嵐に捉えられ、誰の出入りも許されなかった。また屋敷内の電話線はことごとく切られ、携帯電話の電波も届かず、昨夜のうちに帰ることのできなかった人々は、物理的にも情報的にも、外部から完全に遮断されてしまっていた。

「今回の殺人事件は、私がこれまで関わったどの事件よりも難解で、複雑でした。その解決には私の・・・

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紫煙の奥の

17/04/23 コメント:0件 文月めぐ

 昔々の話をしよう。
 東京に住んでいる兄が地元である田舎に帰ってくるときは、いつもそうやって話が始まる。とはいってもそれほど昔の話ではない。十年か十五年か、つまり俺や兄さんが小学生くらいだったころの話を、懐かしく思い出しながら、ゆっくりと語っていく。
 両親が亡くなって以降の話はほとんどしないのが暗黙のルールだ。
 冬になると毎年クローゼットから引っ張り出してくる、もう着慣れて・・・

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満員電車

17/04/21 コメント:0件 くまなか

 人身事故で電車が止まった。この瞬間ほど、悪意が高まる時を他に俺は知らない。金を失った、職をうしなった、もしかしたら家族や、恋人、そういう金では賄えないものをなくして――あるいは漠然とした絶望で。命を失う人を、これだけの人数が一斉に恨むのだ。足の下に線路さえなければ、行く先が時間に厳しい職場、あるいは容赦なく始まるコンサートでなければ。この人達は口々に”大変だっね””辛かったね”そういう言葉でねぎ・・・

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「グリーンゲートの少年たち」★文化祭での小冊子 『文化祭当日 午前中』冬華

17/04/17 コメント:0件 ちほ

 文化祭当日。
 冬華は誰かに言われたわけでもないのに、学校に持ち込むお茶の準備をしていた。紅茶のポットとカップ&ソーサー四客に欠けたところはないか、お気に入りのダージリンも最近手に入れたものに間違いないか、角砂糖もちゃんと準備できているか。何度もチェックしてはホッと安心し、とろけるようににっこりと微笑む。
「まいったねぇ、文化祭くらいでうっとりされては」
 居間に現れた兄の鳴海・・・

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