れいちぇるかるふーるさん

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26世紀

16/09/18 コンテスト(テーマ):第118回 時空モノガタリ文学賞 【タイムスリップ 】 コメント:0件 れいちぇるかるふーる 閲覧数:386

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 目を開くと美和がいた
 美和ではない
 美和は500年前死んでいる
 美和の子
 りかの子れいか
 れいかの子でエミカ
 そう
 これはエミカなのだ

 今は26世紀
 さらに長寿になった人類は、生体部品の交換で平均寿命は三百年
 だから曾孫(ひまご)のエミカに会える
 私の病も26世紀の技術でケロッと治った
 美和はコールドスリープをよしとせず、向こうの時代に残ったという
 私も内心そうすればよかったかもと思っている
 健康だけでなく若さも保てるこの社会は
 見かけ30代のまま
 100才代も200才代も生きるのだ
 顔にしわ刻んでいるのは私くらいのもの


 孤独に耐えかねた午後
 服毒の用意をしている私のところの
 滅多に鳴らない3Dフォンが鳴った
「投影」
 エミカの3D映像が3Dフォンの真上に現れる
「エミカ。大爺ちゃんはいまとりこんで…」
 私は息をのむ
 エミカはベビーを抱いていた
 もしかしてそれは…
 映像のエミカが晴れやかに頷く
「人工子宮から今日出せたの。ケイン。大爺ちゃまの玄孫よ」
 私の両の眼から滝のように涙が溢れた
 拭っても拭ってもつきなかった
 玄孫に会えたなら、次にも会えるかもしれぬ
 次はなんと言う?
 それを知るまで私は生きよう

 翌週初めてケインを抱かせてもらった
 柔らかい生き物
 すべての始まり
 玄孫の次は来孫(らいそん)
 次が昆孫(こんそん)
 そして仍孫(じょうそん)、雲孫(うんそん)と続くそうだ
 来孫くらいまでは会えるかの? と問うと、妻によく似た曾孫は、優しい笑みをゆったり浮かべた…



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