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浅月庵さん

笑えるでも泣けるでも考えさせられるでも何でもいいから、面白い小説を書きたい。

性別 男性
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カタスミ

16/08/05 コンテスト(テーマ):第115回 時空モノガタリ文学賞 【幽霊 】 コメント:2件 浅月庵 閲覧数:891

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 本当に怖いのは幽霊なんかじゃなく、生きてる人間だと思う。
 
 新橋青也は女の子を部屋に連れ帰ってきては殺す。

 刺殺、絞殺、撲殺、毒殺ーーお母さんの作る夕食みたいにバリエーション豊か。

 彼の殺害動機や幼少時の家庭環境もわからないけど、とにかく欲望のままに女の子を殺す。大体、10代か20代くらいの若い子ばかりだ。すべて一人暮らしの彼の家で行われる。

 今日もまた一人、黒髪ストレートで伊達眼鏡をかけた女の子が殺されようとしている。


 ーー私は彼女が殺されるのを黙って見てる。

 新橋青也の部屋はもうギュウギュウ詰めなので、私はなるべく部屋の隅で小さくなる。

 私たちの声は黒髪の女の子にも、新橋青也に届くはずもないので黙って見てるしかない。
 私はもう、お母さんの手作りご飯を食べることができないので、黙って見てるしかない。






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このストーリーに関するコメント

16/08/07 クナリ

語り部は、殺害された幽霊でしょうか。
冒頭の一文が、なんとも皮肉に寂しく響きますね……。
短い中に迫力のある掌編でした。

16/08/08 浅月庵

クナリ様
インパクトが出るようにしたかったのでなるべく短くしてみたのですが、そう言っていただけると、とても嬉しいです。
ご感想ありがとうございます。

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