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想。””さん

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飲み干せ、蕎麦湯

16/06/18 コンテスト(テーマ):第111回 時空モノガタリ文学賞 【 蕎麦 】 コメント:0件 想。”” 閲覧数:516

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至って静かなお昼時。

最近はお暑うございます、なんつってじゃあ、昼飯はざる蕎麦があったら言う事ないんじゃないかしらん?と思いながら、お湯が沸くのをじっくりと待つ。

なんたって今日は休日なのだ。存分にメタボ腹で飛べない羽を休めることが出来る。

やがて沸騰した湯に蕎麦をゆっくりと入れる。
なんたって今日は休日だから。ゆっくりゆっくり。

だが、それは蕎麦を茹でている間に突如として急変する。

なんと茹でている間に見たネットの情報によると、蕎麦に含まれるルチンという成分は、老化、生活習慣病、さらにダイエットにも良いというではないか。しかも、スーパーフードとまで書いてある。
これはいけない。こんなものを見てしまった私の馬鹿馬鹿。

思えば、健康診断の結果で、すっかり自分の食べたいと思っていたものが食べられなくなって、家に帰っても、侘しい食べ物しか食べれない因獄の様な日々……。

この状況を打破するには、蕎麦湯は必須なのだ!絶対に!

しかし、ルチンは湯に溶けだしてしまった。そんでもって2リットルも湯を沸騰させてしまうお馬鹿さんな私。
なんちゅうことだ。もっと少ない湯を沸騰させればよかった。いつも会社でキリキリしてしまう分、反動であまりにも大らかになってしまった。もっとケチればよかった。

だが、神は見捨てなかった。なんと、つけ汁がない。
これは運命だ。蕎麦湯を付けて、ざる蕎麦を食べろという神様の思し召し。
これのどこがざる蕎麦なのかと言われると、返答に困るが、しかし、これはもう運命なんだよ!誰に言ってんだよ!

結局暑い中必死に、蕎麦を蕎麦湯でいただいた。

気分だけでもざる蕎麦にしようと、つけ汁を蕎麦猪口に入れ、いざ。

素材の味が活かされ、自然の味。というよりぶっちゃけ、うわ、あんま美味くねえ、と毒づく程度には不味。

そして蕎麦湯を飲みきり食べ終わると、自然と自分は今、健康!と勝手に満足しているが、ふと鏡を見ると、2リットルの蕎麦湯を飲んでデブにさらなる磨きがかかって、がっくりと肩を落としまくるのであった。


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