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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

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森のおばあちゃん

16/06/08 コンテスト(テーマ):第111回 時空モノガタリ文学賞 【 蕎麦 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:824

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 森に、ひとりですんでいるおばあちゃんがいました。
 おばあちゃんは、ひとりだったけど、さみしくはありませんでした。
 森のなかまたちが、しょっちゅう、あそびにきてくれるからです。
 おとといは、リスさんがきて、いっしょにおしゃべりをたのしみました。
 きのうは、クマくんが、やってきました。
「おばあちゃん、いっしょに、おどろうよ。」
 クマくんと、おばあちゃんは、手をとりあって、ステップをふみました。

「さぁ、きょうのお客さんは、だれかなぁ。」
 おばあさんは、まどをあけました。
 夏のはじまりの、さわやかな風が、すぅっと、ふきぬけていきました。
 トントントン
 げんかんをノックする音がします。
「はぁい。」
 おばあさんは、げんかんのドアを、そっとあけました。
 小さな男の子が、たっています。
「おや、ぼく、おなまえはなんていうの?」
 おばあちゃんは、ちょっとびっくりしたけれど、やさしくききました。
 男の子は、こまったような顔をしています。
 ようやく、おもいついたように、
「ぽんすけ。」
と、こたえました。
「ぽんすけくんかい。よくきたね。どうぞ、おはいり。」
 おばあさんは、ぽんすけくんの肩に手をあて、家の中にまねきいれます。
 ぽんすけくんは、キョロキョロ、あたりをみまわしていました。
 おばあちゃんは、ぽんすけくんが、あそぶものを、さがしています。
「なにがいいかねぇ。」
 茶ダンスのひきだしを、ひっぱりだして、ごそごそさがしています。
「これは、どうかなぁ。」
 おばあちゃんは、赤い布で作ったお手玉をふたつ、もってきました。
 ひょいひょい、お手玉であそんでみせます。
 ぽんすけくんの目がキラキラかがやきます。
「やりたーい!」
 ぽんすけくんが、大きな声で言ったので、おばあちゃんは、お手玉をわたしました。
 ぽんすけくんは、ひょいっと、なげあげます。
 ぽてん
 お手玉は、手からこぼれて、おっこちます。
「むずかしいなぁ・・・。」
 ぽんすけくんは、むちゅうで、あそんでいます。

 おばあちゃんは、台所にいくと、おなべを火にかけました。
「ぽんすけくん、おひるごはんに、たぬきそばを、ごちそうするよ。」
 おばあちゃんは、ニコニコしながら、言いました。
 すると、ぽんすけくんの顔が、サーッと、あおくなりました。
 なにやら、とてもあわてています。
「た、たぬきそば?」
 ぽんすけくんが、ふるえる声で、ききます。
「そうだよ。つるつるっと、おいしいそばだよ。そばは、たぬきにかぎるね。」
「たぬき・・・!」
 ぽんすけくんは、びくっとしました。
 ぽんっと、ぽんすけくんのおしりから、ふさふさのしっぽがでてきました。
 おばあちゃんは、びっくり。
(おやおや、そうだったのかい。)

 ぽんすけくんは、つぶやきます。
「ぼく、そばにして、食べられちゃうの?」
 今にも、なきだしそうです。
 おばあちゃんは、
「あはは、ちがうよ。ちがうよ。たぬきそばっていうのは、天かすのはいったそばだよ。」
と、やさしく言います。
「天・か・す?」
 ぽんすけくんは、きょとんとしています。
「ほら、できたよ。いっしょにたべよう。」
 テーブルには、たぬきそばが、ふたつならんでいます。
 ぽんすけくんは、つるっとそばをすすると、
「うわぁ、おいしい!」
 すっかり、たぬきのすがたになって、食べています。
 おばあさんは、ニコニコほほ笑みながら、つるつるっと、たぬきそばを食べました。
「また、いつでもおいで。ぽんすけくん。」


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このストーリーに関するコメント

16/06/08 冬垣ひなた

こぐまじゅんこさん、拝読しました。

童話でテーマそばがどのように出てくるかと思いましたら、たぬきそばでしたか。
これは、ぽんすけくんびっくりですね。でも誤解が解けて良かったです。楽しいお話をありがとうございます。

16/06/09 こぐまじゅんこ

冬垣ひなたさま。

コメント、ありがとうございます。
とても、うれしいです。
読み直してみたら、おばあちゃん と おばあさん が、いろいろあって、失敗だったなぁ・・・と思いました。
つめが甘いです。

これからも、童話を書いていきたいと思います。
ほんとうに、ありがとうございました。

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