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梨香さん

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ベトナムで驚いた!

15/12/25 コンテスト(テーマ):第九十八回 時空モノガタリ文学賞 【 革命 】 コメント:0件 梨香 閲覧数:528

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「ねぇ、今度のゴールデンウィークはベトナムに行かない?」
 大阪のオフィス街で、ランチを食べていた由香は、同期の汐里にベトナム旅行を持ちかけられた。
「ベトナム?」さほど気乗りがしない。なぜなら、パクチーが嫌いだからだ。しかし、汐里はスマホにベトナムの小物などを出して見せる。
「ほら、可愛いでしょ! 今、ベトナムはお洒落な女子のトレンドよ」
 トレンドかどうかは知らないが、ゴールデンウィークなのに旅行代金がさほど高くないのが気に入った。由香は、汐里と会社の帰りに予約した。

「何ですって! 彼と旅行に行くって……ベトナム旅行はどうするの?」
 あと一週間でゴールデンウィークという日に、汐里はベトナム旅行をキャンセルすると言い出した。ごめんね! た舌をペロッと出されても怒りしか覚えない。ちゃっかり自分は1週間前ぎりぎりでキャンセルしているのも腹立たしい。

 由香は、旅行社で6日前キャンセルだと旅行に行きもしないのに何万円も取られると知り、怒りが頂点に達した。
「なら、私一人で行きます! 一人部屋代金は友だちに出させます!」
 社会人二年目の由香は、国内でも一人旅はしたことが無かった。卒業旅行でハワイに行ったが、サークルのメンバーと一緒だったのだ。
 汐里は一人部屋料金の半分を支払ったが、カゴバックやアオザイ買ってこいとお土産を要求された。

「暑い〜」何故、ゴールデンウィークなのに旅行代金が高くなかったのか? 暑いからだ! とベトナムに着いた途端に理解した。
「うっ! パクチーより不味い葉っぱがあるとは!」
 ドクダミを苦くしたような葉っぱの後では、パクチーも平気で食べられる。フォーに生春巻! パクチーが有ろうが慣れてきた。
 一人で海外旅行と言っても、ツアーだし、危険は感じない。ただ、食事の時に一人で参加した由香は、同じテーブルの他の客から怪訝な目を向けられるのが苦痛だった。
「友だちが急に病気になっちゃって!」と誤魔化す。
 汐里から頼まれていたカゴバックを、町の雑貨屋へ買いに行く。
「これ、幾ら?」英語は得意では無いが、はっきりと発音すると、向こうも商売なので頑張って聞き取る。
「高い! 10個買うから、まけて!」
 電卓片手に、雑貨屋のおばさんと、やりとりする。色とりどりのカゴバックを10個で5000円で買った。
これは、会社の同僚のお土産にする。お弁当を持ってくるのに丁度良いサイズだ。
 アオザイは、自分のサイズで汐里のも買う。これで一人部屋料金の半額はちゃらになる。

「わぁ〜! 綺麗!」満月の夜にだけ行われるランタン祭りを見学して、ベトナムの苦いコーヒーを飲む。
 一人で海外旅行などできるとは思ってもみなかったが、来てみたらツアーの他のお客さんとも仲良くなれたし、英語が下手でも充分に楽しめた。

「一人旅が癖になりそう!」帰りの飛行機で、由香は自分の意識革命に気づいた。自分で働いたお金で、自分の行きたい所へ行けるのだ!








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