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seikaさん

かつては女子中学生でした。

性別 女性
将来の夢 生まれ変わること
座右の銘 朝、一杯のコーヒー

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竿姉妹

15/11/22 コンテスト(テーマ):第六十八回 【 自由投稿スペース 】 コメント:0件 seika 閲覧数:1120

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わたしとマキはヨシの竿姉妹だ。最初は私が親友マキのカレシ、ヨシを取ってしまうような感じになってしまった。雨の晩、ヨシが私を部屋まで送っていってくれた。西荻窪のあるマンションだ。もちろん私はマキとの友達関係を大事にするつもりだった。一方でマキがそろそろヨシと別れたがっていることも打ち明けられた。ヨシと一緒にいるとまるで親といっしょに居るように鬱陶しいのだという。
「・・・もしもしたら別れ時かも・・・。」
と私も内心思ったけど、口には出さなかった。
 そんなヨシがあの雨の晩、私を部屋まで送っていってくれたのだ。特にイケメンというわけじゃない。しかし優しかった。その優しさに女は弱かった。あとヨシにすべてを委ねたくなる。そしてヨシにすべてを頼りたくなってしまうという瞬間が来てしまった。雨音の中、玄関の明かりをつけてブーツのファスナーを下ろす。そしてびしょぬれになったミナトブルーのコートを脱ぐ・・・。そしてそんな私を優しく見守るヨシがそこにあった。いくらマキがヨシとそろそろ別れ時・・・といってもあの当時まだヨシはマキのカレシだった。そんな親友マキを裏切るようなことはとても私には出来なかった・・・がふと頭上を見上げると、天井の明かりが虹色の噴水のように輝いて見えた。私とヨシのオーラは一人になっていた。ああこのままヨシの腕の中に飛び込んですべてを委ねることが許されたら・・・わたしの中でマキを裏切られないという理性と、もう体の中で胸も局部も熱く熱く燃えるリビドーとが激しくぶつかり合っていた。このままヨシにすべてを委ねたい・・・その瞬間、ヨシは私を抱きしめた。
「・・・ああ、ヨシくん、だってヨシくんはマキのカレシじゃない、あたしには親友のマキを裏切ることは出来ないわ・・・。」
といっていたものの、私の胸と局部は私の理性のコントロール外だった。
 こうして私はヨシに抱かれた。マキと抱き合ったときとは深みが違う。男の器官が体の奥底まで入り込む。マキとは何度も抱き合って夜を過ごした。マキの白い肌と私同様ほっそりとした身体つきはそれはドキッとするものがあつた。しかしなぜか何か物足りなかった。しかしヨシに抱かれたとき、物足りなかったすべてが満たされた。
「・・・ああ、マキを裏切ってしまった・・・。」
そして私もヨシも何事もなかったかのようにマキの前で振舞っていた。つまり嘘を吐いていた・・・ということだ。しかしあの晩をきっかけにマキとヨシとの間は冷めていった。
「・・・なんだか一緒にいると、ヤなのよ。ヨシと・・・。」
とマキはキャラメルマキアートを啜りながらそうつぶやく。
「・・・そろそろ、かもね。」
「・・・そんな感じ?」
「・・・見えてきた?」
「・・・うん。」
「・・・ああ、ヨシから解放されたーい。」
とマキが言った。それは必然的に私がヨシのカノジョになること、そしてヨシに束縛されることだった。
そろそろ打ち明ける頃かな・・・私は思った。
「ごめんね。」
私はマキに最初に謝った。
「・・・何が・・・?」
「あのね、この前の土曜日、雨降っていたからヨシが私を家まで送ってくれたの?」
「・・・それで・・・?」
「それであたし、そのヨシと・・・。」
「・・・何?」
 それから先をいうのが私は怖くなった。
「あの・・・実は・・・。」
マキは今までどおり私を親友として受け入れてくれるだろうか・・・それが心配で怖かった。胸がドキドキとし始めた。
「ごめんさい。マキちゃん、今までどおりあたしと仲良しで居てほしいの。」
何か泣きそうになった。
「どうしたの・・・?」
と優しく見守ってくれるマキが居た。ああこわい。心臓がドキドキして口から飛び出しそうだ。
「本当にごめんなさい。あたし、ヨシに抱かれたの、あの晩。」
そう打ち明けると体の力がすーっと抜けてふらっとした、
「・・・。」
「・・・ごめんなさい・・・。」
「・・・そうだったの・・・。」
そういうマキの視線はシリアスで、その場は緊迫した。
「・・・ごめんね・・・。」
「・・・わかった。」
「・・・ごめんね。」
「・・・ってちょっと考えさせて・・・。」
「・・・ごめんなさい。」
「・・・わかったから、わるいけど、一人にさせて、一人になりたいの。」
そういうとマキはルイヴィトンのポーチを乱暴に持って、そして店を出た。
「・・・」
私は心に穴が開いたようなそんな空漠間に襲われた。ポーチからケータイを取り出し、やはり連絡すると見ろといったらヨシのところしかなかった。
「・・・どうしたの・・・?」
「あたしもうマキと友達で居られないかもしれない・・・。」
「話したのか、あいつに・・・。」
「うん・・・。」
「そうか。」
「ねぇヨシくん、今すぐ合ってくれないっ。」
「どうしたっ?」
「あって欲しいの。」
ということで私はヨシのカノジョになってしまった。

しかししばらく付き合っていくとなにか冷めてそして何かヨシといっしょに居るのが鬱陶しくなってしまった。マキが言っていたように親といっしょに居るような鬱陶しさだった。それでちよっと疎遠だったマキに電話してみる。
「マキ、ちょっといい?」
「うん。」
「なんだかヨシといっしょ居るの、鬱陶しいね・・・。」
「そっかそっか」
とマキが電話口の向こうで笑っている。
「とにかくどこか出会わない?吉祥寺に出てこない?」
ということでマキと吉祥寺で落ち合う。
「ヨシと冷めちゃったんだ・・・。」
とヨシとの付き合いでは先輩格のマキが鼻にしわを寄せてイタズラっぽく笑う。
「あーなんだか今日はヨシと合いたくなくなっちゃった・・・。」
「じゃあウチに来なよ。」
 こうして私は久しぶりで親友マキのところに帰ってきた。
「聖香、アンタはいつでもココアよね。」
「うん。」
「はい。」
マキは私を妹のようにやさしく見守り、そしてココアを出してくれた。
「・・・お帰りっ」
とマキがニコリと笑う。私の心がほっと温かく輝く。
「ただいま。」
と私もマキに甘えるようにいう。
「・・・ったく人のカレシ、ぶんどってこのどろぼう猫っ。」
とマキはイタズラっぽく親しみを込めて笑う。
「ごめんねっ。」
「んったくそこが可愛いんだからっ。」
こうして私は再び私はマキと夜を過ごした。私同様の白い肌、私同様の小さめな胸、そして細身の長身・・・確かに私とマキはよく似ている。マキの肌は暖かかった。ヨシのぬくもりとは違う。ほっとするような懐かしいぬくもりだ。
「あーあ、ホントにあたし、ヨシといっしょに居るの、うっとうしくなっちゃった・・・。」
なにか中学生の頃、父親をなにかうっとうしく感じるようなそんな鬱陶しさだ。
こうして私はマキのもとに親友として帰ってきた。
「あたしたち、マラ姉妹ね。」
「マラ姉妹?」
「うん、お○ん○ん姉妹。」
「ああそういうことか。」
こうして以前にも増して私とマキとの仲は密に深化していった。
「・・・マキ、あたしたち、仲良しだよね・・・。」
「何いってんのよ、あたりまえでしょ。あたしと聖香はマラ姉妹なんだから・・・。」
マキは自分のGジャンを脱いでわたしの肩に掛けてくれた。Gジャンに残っていたマキのぬくもりが甘酸っぱく私の胸をくすぐる。
「聖香、あなたもそろそろね、ヨシと・・・。」
「うん。」
このとき、初めてヨシから早く解放されたいと思った。
 そしてまもなく私はヨシと別れた。
再び私はマキの部屋にいる。マキの白い肌は優しく柔らかい。
「マキはあたしのお姉ちゃんなんだね・・・。」
「聖香はネコみたい。」
抱き合いながら、そして頬擦りをする。
「なんだか子供の頃に帰ってみたい。」
「あたしも・・・。」
「あたしたち仲良しだよね。」
「もちろんよ。」
そしてマキは私の頬にキスをした。 
「ずっと仲良しだよね・・・。」
そして密な時間は流れていった。

 


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