1. トップページ
  2. ぷち鬱曜日のはるかなるパトス

飛鷹朗さん

何年も前ですが「とびたか・ろう」の筆名でショートショートの広場に4編採用いただきました。60歳を前に、飛鷹朗と名乗って気分を変えてまた書きだしました。ショートショートは★よりブラウン派です^^;

性別 男性
将来の夢 大きくなる。
座右の銘

投稿済みの作品

1

ぷち鬱曜日のはるかなるパトス

15/10/18 コンテスト(テーマ):第九十三回 時空モノガタリ文学賞【 憂鬱 】 コメント:1件 飛鷹朗 閲覧数:825

この作品を評価する

ぷちうつな日曜である。ふと思い出したのが「鬱勃たるパトス」というセリフ。北杜夫の「どくとるマンボウ青春記」の登場人物が、なにかにつけこれを口にして、パトスというあだ名をつけられていたはず。
 いま辞書で調べてみると、鬱勃は「内にこもっていた意気が高まって外にあふれ出ようとするさま」って、そうなのかい。鬱って字から、もっと暗い情念だと思っていたのに。でも、勃ってつまりアレだよな。気がつかなかったな。
 そこから話が繋がるとなんなのであるが、マンボウシリーズの第一作「航海記」を、これ面白いよと貸してくれたのは、私より4歳年上の従姉。
 私が中学生のとき。従姉はすでに高校生。
 この従姉とはいっときすごく仲よく遊んだ。二人っきりで狭い部屋にこもり、体を寄せ合いマンガを描いていたりした。
 それがある夏の日、借りていた本を返しに行ったら、部屋の中で従姉は床に転がったまま昼寝していた。シミーズ姿で(今はスリップと言うのだっけ)。なんとなく声をかけづらく、そのまま帰ってしまった。借りた本は置いてきたから「来ました、見ました」とは伝わったはず。
 従姉の下着姿を見たからってどうってことないのであるが、またそういう風には(どういう風にだ?つまり勃か、笑)何も感じなかったのであるが、やっぱり、そういうことを意識する年頃だったのだろうか、 私が。どうも、それ以後に一緒に遊んだ記憶がないのである。
 さて、鬱と勃から、さらに話は移る。中年おじさんは、どうして中年太りするのか。
 唐突だが「はらたいらさんに3000点」なんて言って通用するのはどのくらいの世代までなのだろう。一時のTVクイズ王、漫画家はらたいら氏。更年期障害によるうつに悩み、その闘病記を出版することで、男性にも更年期障害があることを世間に知らしめることに貢献した。おじさんは辛いのであると。
 その鬱、男性ホルモンの減少が大きな要因であるようだ。
 ホルモンの減少ったって、自分じゃ分からない。だが、男性ホルモンが減ると、筋肉が減るという。筋肉が減ると、基礎代謝が減って、脂肪が溜まりやすくなる。
 「そうだったのか」である。若い時と同じように食べているだけなのに、腹部に目をやると、若いときにはなかった、ぽっこり。どうしてなのか不思議だったのだが、これが男性ホルモン減少の証拠なんだ。そして脂肪は増えたが新しいことに取り組もうという意欲は、どんどんなくなっている。
 仕事のグチな類は書きたくないのでやめるが、本を読むのだって、初見の作者に取り組むのは、なんとなく億劫なのである。だから、ぷち・うつ曜日には、どっかに出かける気にもならなければ、馴染みの著者の、さらには以前に読んだものを読み返したりしているのである。
 男性ホルモンと筋肉の関係は、はっきりしている。ベンジョンソンだとか、マグワイヤーだとか、ああいう例もあるが、公然と使用しているボディビルダーが、見せてくれている人体実験はさらに強烈だ。
 観客が「化け物を見たがる」から止められない、ということなのらしいのだが、死にたくなければいつまでも続けられない。
 だからステロイドを試した昂揚感の後に、やめた後の挫折感と気分の落ち込みが来る。気分だけでなく、筋肉もすぐに落ち込む。それだけでなく、ステロイドを補給することで、体の男性ホルモンを製造する機能が低下し、補給をやめた後は体が女性化してしまうのだとか。
 胸板が乳房になる。
 話がそれて行っているようであるが、男性ホルモン減少による鬱にも、ステロイド補給が有効らしい。そして一部の医療機関では、男性更年期障害の治療法として、ホルモン補給もやっているのだとか。飲んでも、肝臓で分解されるので、筋肉注射する。筋肉に溜まったものが徐々に放出されるので、一月に一回か二回の注射でいいのだとか。
 ある医者の個人HPでは、自分は医者だから自分で打っている、と書いていた。非常に元気になると。誘惑を感じる話である。気分が前向きになって筋肉がついてぽっこりも消える。
 だが、つまりはドーピングじゃないのか?
 若いアスリートにとっては危険な誘惑、結局は体を蝕む「毒」。それが、おじさんは別に構わないってのか?やや疑問。
 ところで一方とある場所にあった記述では、更年期障害を過ぎると女性は、女性ホルモンの働きが後退して、男性ホルモンの働きが前面に出てきて、活動的になるのだとか。
 本当かよ?そういや、カルチャースクールとかをにぎわしている女性の多いこと。単に時間の余裕があるからではなく、女性は年齢とともに活動的になるから?ますます、おじさんは辛いではないか。
 しかしだ、ドーピングしなくても元気な女性がいてくれたら男性ホルモンも増えるように思うのである。おじさんよ、ぷちうつなど捨てに街に出よ。鬱勃たる話に戻る。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

15/10/23 光石七

拝読しました。
独特の味わいがあるエッセイですね。
「はらたいらさんに3000点」のクイズ番組、結構好きでみてました。
男性も女性もプチ鬱なんか吹き飛ばして、元気にいきたいものです。
楽しく読ませていただきました。

ログイン
アドセンス