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あいうえおさん

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憂鬱を感じないウサギ

15/09/27 コンテスト(テーマ):第九十三回 時空モノガタリ文学賞【 憂鬱 】 コメント:1件 あいうえお 閲覧数:725

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 狐のイタズラに引っかかるほど憂鬱になる生き物がいるだろうか?

やれ、まーた狐の仕業か...
森の人気者「フクロウ」がやられたという。

これは友達のイノシシから聞いた話だから定かではないが、フクロウが巣に戻ろうとしたとき、巣をバスケットに見立ててリンゴだの、バナナだの、色鮮やかな果物がそこに敷き詰められていたという。フクロウは巣を戻すまでの間、ため息が止まらなかったとか。

おそらく狐は、こうして皆の困る顔を奴はどこかで見ていて、きっと笑っているんだろう。

だが、ある日を境にいたずらはピタリと止んだ。私はこの真相を探るべく何らかの手がかりを掴もうと調査を続けていた。私は森の新聞記者として早6年。そんな私にこの事件の真相を尋ねてくる動物らは後を絶たない。言い忘れていたが、私は「ハト」だ。



そんなある日、有力な情報が飛び込んできた。私は噂を疑う余地もなく、そこへかけつけた。

「僕が森の英雄?ハハハッ、そんな大げさな!」
こう笑い飛ばすのは天然キャラでお馴染み、「ウサギ」だ。

どうやらこのウサギに仕掛けられたいたずらを境に狐はその姿を二度と見せることはなくなったという。

狐に一喝してやったのだろうか?あるいは、うまくかわしたとか?

何はともあれ、聞かずにはいられなかった。
「あの日のこと、嫌な気持をしたんだろうが教えてくれないか...」




ここで、次の日新聞の一面を飾ることになった記事を残し、この話を終えよう。


〜狐はその日も、途方に暮れる動物の姿を見にやってきた。だが、そこにあったのは、狐の仕掛けた落とし穴に転落するも、初めて体験する闇の不意打ちに、自らが宇宙に位置すると仮定した時における「ブラックホール」を思い起こし、胸を躍らせるウサギの姿だけであった。こうして狐は負けたのだ〜





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このストーリーに関するコメント

15/09/27 小太郎

登場人物が生き生きと描かれています

和製サンテグジュペリとも言うべきその登場人物の内面の描写の上手さに言葉もありません

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