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草愛やし美さん

時空文学コンテスト開催100回、おめでとうございます。思えば、初めて私が、こちらに投稿したのは2012年5月のこと、もう4年近く経ったのですね。時空モノガタリさまが、創作の場を与えてくださったお陰で楽しい時間を過ごすことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。 また、拙い私の作品を読んでくださった方々に感謝しております。 やし美というのは本名です、母がつけてくれた名前、生まれた時にラジオから流れていた、島崎藤村作詞の「椰子の実」にちなんで……大好きな名前です。ツイッター:草藍やし美、https://twitter.com/cocosouai 

性別 女性
将来の夢 いっぱい食べて飲んでも痩せているっての、いいだろうなあ〜〜
座右の銘 今を生きる  

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僕のことかい? とりあえず、文学好きな青年とでも名乗っておくよ

15/08/24 コンテスト(テーマ):第八十九回 時空モノガタリ文学賞【きっかけ】〜松山椋君の足跡 コメント:13件 草愛やし美 閲覧数:1434

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 人間の脳は僅かしか使われていないと思われているが、それは過去のことらしい。だが、イマイチ解明されていなくて謎だらけなんだとか。脳が発火するような刹那があるはずと僕は思っている。だって、時々特殊な能力を持つ人が現れるからだ。
 通常は先天的な脳障害や後天的な事故による欠損でこのバランスが崩れると、稀に特定の能力を司る領域が肥大する場合があると考えられている。先天的なものは「サヴァン症候群」と名づけられているようだ。「サヴァン」とはフランス語で「賢人」という意味、何かが脳に作用して特殊な能力を持った者が現れるということだ。原因は解明されていないが、団体生活が極度に苦手だったりする自閉性患者に記憶力が飛びぬけた人がいたり、天文学的な計算が出来る人がいたりする。彼らはこのような摩訶不思議な能力をどうして発揮できるのか? 一般的に何かを犠牲にしたことにより特定の能力が超人的に優れると考えられているようだ。頭蓋骨の限られたスペースの中で、それぞれの能力を司る脳細胞ってのがその中でひしめきあっている状態だろう。
 僕は満員電車を想像すればいいのではないと思う。ああ、もうこれ以上乗れないと悲鳴を上げている状態だね。そういう場合、誰も譲れませんから、頑張って居場所を確保するしかない。だって酷い時には痴漢と間違えられてしまうかもしれない。となると自然に、両手を上げお手上げポーズになる。そこへ、突然何かが出現すればどうなるのか? たとえば、乗客のひとりが持っているゲージに入れていた猫が出てしまったとする。猫は興奮して誰彼構わず暴れ出す。あっちで悲鳴が聞こえ、段々迫ってくる。猫の姿を君が捉えた時、今にも猫が君の頭に飛び移ろうとしている。爪で引っかかれた人が顔中血だらけになっている。ど・どうする、猫をかわすには逃げるしかない、だが、身動きが叶わない。君はその時、猫語を話せるようになる。脳が異常活性したのだ。君は猫語で叫ぶ。「こんにちは」って、えっ!その台詞じゃないだろうおかしいって? まずは挨拶でしょ。

 実は人間誰もが脳にその部分を持っているらしい。能力を司る領域のバランスが先天的・後天的に崩れる事によって、特異な能力が発揮されるならば、そういうきっかけを作為的に設ければどうだろう。何かのきっかけさえあればその能力が出すことができると、僕はそれに関して嫌になるほど考えてきた。きっと、何かが起こった時に、サヴァンになれるのだ。

 あの有名な跋丸君は、鴉が頭上に飛び降り覗きこまれた瞬間サヴァン症になったのだ。彼の芥川賞も真っ青の跋文は彼のザヴァン脳が為せた賜物。彼は、一度読んだ本の内容を一字一句正確に記憶できたそうだ。
 また、下校時、突如ユニークなキャラに陥った田代君の場合はその朝、牧場から逃げ出したヤクが通学路でヤクルトを盗む飲みしている姿を見たのが原因だろう。
 人は何かのきっかけで驚くような能力を発揮する人間に変身するかもしれない。まあ、この場合変身でなく、発育が相応しい表現になる。ドーパミンがドバドバーンと出て脳みそが四六時中、新陳代謝し続けたと言えばもっと分かり易いかな。
 えっ、筋肉ハンターはどうだったのかって、もちろん筋肉なんだから、君ならわかるだろう。筋肉の為せる技は腕に出ると一度見た景色を正確に絵に描いたりする。耳に来ると一度聴いた音楽をアレンジまで利かせて正確に演奏したり……といった感じになる。サヴァンが筋肉にやってきたんだ。きっかけは、人間でなくなったダザイがゴミ袋を提げてやってきて、その上、ニーッチェチェとか歌うのを聴いてしまったからなんだ。どういう状況下にあっても冷静だった男なのに、これには脳が簡単にまいってしまったようで、その瞬間、脳が爆発した感を覚えた。ボキュボイーンと裸体がムキムッキーになったそうだ。
 
 いろいろ思案した末、僕は誰にだってチャンスがあるという考えに達したんだ。脳が発火するきっかけさえあれば、超がつく超能力者も可能なのだ。そう思うともういてもたってもいられなくなった。だけど、それはみなに等しいものではなく合致するきっかけを見つけるのはなかなかやっかいなようだ。
 僕に合致するきっかけは何かと考えに考えた結果、獏を選ぼうと思う。体は熊、鼻は象、目は犀、尾は牛、脚は虎にそれぞれ似ているとされている獏。神が創造した際、余った半端物を用いて創ったと思われいるが、本当は病や邪気を追い払う力がある動物なんだ。獏と遭遇、抜群だろう。ヤクでヤクルトに続けとばかりに、獏に出会って獏が飲料(麦芽飲料)のビアで乾杯しようかと思ったんだ。そこで、そのためにちょいと夢想の世界へ出かけることにしたよ。今度、新世界で君と出会う時は、文学青年に何かプラスのものがついていると期待しておいてくれ。

 じゃまたな、笑顔で行くぜ!


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このストーリーに関するコメント

15/08/24 松山

本当に有難うございます。

涙・・・だけです。

今の私にできる事は

15/08/24 泡沫恋歌

草藍やし美 様、拝読しました。

これはなかなか難解な作品で、シュールなようでシュールでないような。ドーパミンがドバドバーンと出て、獏が飲料には笑った。

私もなにかの切欠で、何かが起こった時に、サヴァンになれたらいいなぁ〜

15/08/25 そらの珊瑚

草藍やし美さん、拝読しました。

ヤクルトは毎日飲んでますが、残年ながらまだ私に合致する動物には出会ってません。
ただ、時空モノガタリの投稿締切の日だけは、普段よりも私の脳みそは働いてくれているような気がします。(笑い)

15/08/25 草愛やし美

松山さま、コメントありがとうございます。

初めて松山椋さまの作品に出会った衝撃を私は忘れることがないでしょう。「こんな小説書く人がいたんだ! 凄い」その感想がまだ残っているだけに、信じられないことでした。
時空でのテーマを知った時から考え続けました。どんな投稿をしようか、私にできることはそれだけしかないのだから頑張ってと……。

足跡をたどっての副題について書きたいと思いましたが、なかなか書けずにいました。結局、お父さまにお断りもなく、彼の作品を引用させて書かせていただくことになってしまいました。ただただ、彼にまだどこかで書き続けていて欲しいとの願いからです。

未熟な私は彼の作品を理解できていないかもしれませんが、書きたくて書かせていただきました。ご冥福を心よりお祈りしています。言葉が拙くて……思うように気持ちが言えないです、すみません。

15/08/25 草愛やし美

>泡沫恋歌さん、コメントありがとうございます。
暗くならないようにと思いながら書いていました。松山椋さんの作品と再びどこかで時代で出会えればいいなあと願って書きました。とてもユニークな作風を持っている上手い作家の方だなあと応援していました、若い方がと思うと切ないです。

>OHIMEさん、お久しぶりですお読みいただきとても嬉しいです。コメントありがとうございます。
脳って不思議すぎて解明されていないようですね、こんなに身近で誰もが持っているというのに。猫語が話せれば楽しいことがきっと起こるのではないかと考えました。最後に願いを込めました、笑顔わかっていただけてありがたいです。

>そらの珊瑚さん、コメントありがとうございます。
試験前の一夜漬けでいつも失敗していました私ですが、時空締切にはいつも何とか投稿できています。サヴァンは全く持ち合わせてないですが、なぜか不思議。これも脳の謎なのかもしれませんね。苦笑



15/08/27 滝沢朱音

わわ!
あの跋丸君が出てきて、松山節が炸裂してて、切ないはずなのに思わず笑ってしまいました。
「じゃまたな、笑顔で行くぜ!」って、とてもすてきなセリフですね。
かのデーモン閣下も、どんなときでも最後はいつも
「ではまた会おう、ぶひゃひゃひゃ……!」と笑って去っていかれますが、
それを連想していたり。ふふふ。
草藍さんのおかげで、やっぱり彼はまだ生きてるんだなって思いました。

15/08/28 光石七

拝読しました。
松山椋さんの作品へのオマージュですね。彼がみんな(私も含め)に与えた衝撃と影響の大きさを改めて思います。
少し夢想の世界に出かけてるだけ…… ええ、笑顔で生き笑顔で会いたいものです。
素晴らしい哀悼作品でした。

15/08/28 冬垣ひなた

草藍やし美さん、拝読しました。

何ともテンポ良く楽しいです、読んでいると松山さんを思い起こしました。
全部サヴァンだって言われると、妙な説得力がありますね。
次々出てくるキャラクターが嬉しいです。一度読んだら忘れられない吸引力、やはり凄い方だったなと改めて思います。
そして最後の1文。彼は夢想の世界で今も新作を書いている、そんな気がしてきました。
素晴らしい作品でした、ありがとうございます。

15/08/31 鮎風 遊

なるほど。
脳はそのようになっていたのかと。
そうなんですよね、発火、言い当てて妙なりです。
物書きはいつも発火を望んでますよね。

15/09/04 霜月秋介

草藍様、拝読しました。

人間の脳は面白いですよね。困難に直面することでより能動的な行動を起こせるようになるのかもしれません。
それにしても、ニーチェッチェにドバドバーンが頭から離れません(笑)

15/09/10 草愛やし美

>滝沢朱音さん、コメントありがとうございます。
彼の創作者としての技量は素晴らしく、朱音さんと同じで絶対また読みたいんです。ですので、どこかで書いていてくださったらと願っています。

>光石七さん、コメントありがとうございます。
彼はまたねと言って出て行きまた戻ってくる、みなさん、そう願っいると思います。彼の作品に出会った時の、衝撃は心地良かったです。そして朱音さんが作品で書いておられたように、羨ましかったです。若い方が先に逝ってしまわれるのはとても切ないです。
年寄りの私ですが、書ける間は頑張って書いていこうと思っています。残された者への彼のメッセージと信じています。

>冬垣ひなたさん、コメントありがとうございます。
彼は様々な人に影響を与えました。冬垣さんの追悼作品を読み、その気持ちを強くしました。どこかから地獄の文学青年が戻ってくるような気がしてなりません。

>鮎風遊さん、コメントありがとうございます。
脳内っていまだに謎だらけのようです。こんなに身近で誰もが所有していますのに……ほんとうに不思議な存在です。

>霜月秋介さん、コメントありがとうございます。
ドーパミンドバドバドバーンは姉の言葉なんですよ。私も脳から離れなくなった言葉でして、使わせてもらいました。ニーチェチェは亡き松山さまの作品よりお借りしました。これも印象深くて、あの歌が口をついて出てきそうですよね。

16/01/12 やっちゃん

何時どこで何が起きても対応できる超能力があったなら素晴らしいでしょうね。
猫語が話せたら私は最高に嬉しいです。猫が好きだから。(笑)
ドーパミンがいつも出ているように食事、運動、笑うことに努力します。

もしかしたら私にも常軌を逸した記憶力を持った女性になりその天才的な能力で世の中を動かせるかもしれませんね。

良い読み物に出会えて幸せな気分になりました。

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