1. トップページ
  2. おじさんでゴメン

デーオさん

コメディから純文学風など 別人じゃないかと思われるほど違う趣のもの 色々書いてます。

性別 男性
将来の夢
座右の銘 いい加減(これは難しいのです)

投稿済みの作品

0

おじさんでゴメン

12/07/10 コンテスト(テーマ):第十回 時空モノガタリ文学賞【 自転車 】 コメント:2件 デーオ 閲覧数:1848

この作品を評価する

自転車には盗難がつきまとう。長年自転車に乗っているので、何回も盗難にあっている。盗まれて数日後、自分で駅の近くで発見したこともあるが、たいていは出てこない。最近もサイクリングに出かけた公園で、置いたはずの場所になく、何度も範囲を広げて探したが見つからなかった。この自転車はもう6年間乗っていて、チェーンンがギシギシ鳴り、うるさいので買い換えようと思っていたので、あまり惜しいとは思わなかった。何しろ、最近の自転車は安い。7千円くらいで買えてしまうのだ。

そんなに安くなかった時代。高校生だった娘の自転車が盗まれたことがあった。ほぼ毎日乗るものだから、困ってしまう。たぶん当時は2万円くらいだったと思う。狭い庭に置いていたのだが、自分の家の敷地だから鍵はかけてなかった。道路から1mくらい入った所なのだから不用心だったことは否めない。

さあ、急に2万円の出費、盗んだやつに腹をたてながら、近所を探した。隣の駅の自転車置き場まで探したが見つからなかった。娘はとりあえず「かっこわるい」と、ぶつぶつ文句をいいながら母の自転車で学校に行くことになった。そうだ、あの自転車はカタログを見ながら娘が、おしゃれなものを買ったのだから3万円くらいのものだったかもしれない。

当然、交番に盗難届けをしてあったが、今までの経過からあきらめていたのだが、あまり日を置かず警察署から自転車が見つかったという電話があった。妻がその電話に出たのだが、忙しいということで私が警察署に取りに行くことになった。

さて、警察署で事情を説明し、受け取ることになったのだが、なぜかその若い警察官は気が乗らないというか、なぜ? というような表情をしていた。私も? だったが、何度も娘の名前を確認させられたので、ああそういうことかと思い当たった。

自転車には娘の名前が書いてあり、妻が電話を受けたのだが、声が若く娘と勘違いしたのだろう。そして平日の昼間だ。普通の男性は勤務中である。私は自営で昼に自由がきくのだた。てっきり若い女性が自転車を取りにくるだろうと、若い警察官は期待に胸を膨らませていたのだろう。

心の中で苦笑しながら、自転車を受け取った。盗難車が見つかることはまれである。なぜ見つかったかを警察官が話してくれた。二人乗りで騒いでいた若者を尋問して防犯登録の確認で盗難自転車とわかったようだ。

まじめそうな若い警察官に、せめて妻が行けば少しは違った態度をとっただろうか。
おじさんでごめんね、少し笑いたくなる自転車回収のできごとだった。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

12/07/11 汐月夜空

自転車の盗難は、多々発生する由々しき問題ですよね。人が使うものには必ず何かの思いがこもっている、盗む人にはそれを分かっていただきたいものです。
電話で対応した人とは違う人が取りに来る、なるほど不満も湧くよね、ということでおじさんでごめんね、と占める。職務上欠かせない対応においてよくおこることですが、仕方のないことだと思います。
若い警察官さんが、職務上間違いのないように確認を繰り返す、ということは実際あることでしょうが、それも受け取り方によってはいろいろなんだな、と感じました。

12/07/12 デーオ

汐月夜空さん

なるほどね。ごく普通の対応だったのですかね。
自分が警察官だったら若い女性を対応するほうが嬉しい。
そんな自分を中心に考えました(苦笑)。

ログイン