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霜月秋介さん

しもつきしゅうすけです。 日々の暮らしの中からモノガタリを見つけ出し、テーマに沿って書いていきます。

性別 男性
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静かな寝室

15/01/04 コンテスト(テーマ):第七十三回 時空モノガタリ文学賞【 隣室 】 コメント:7件 霜月秋介 閲覧数:1219

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  私は、ママについていくか、パパについていくか迷っていた。

  両親の間にすれ違いが生じていることは、薄々気づいていた。

  私の部屋の隣には、両親の寝室がある。前までは夜になると、両親の話し声が隣から聞こえてきてて、うるさくて眠れなかった。でも最近は、ドアやカーテンを開け閉めする音だけが虚しく響くだけ。

  そしてついに、その日は訪れた。ママが、パパに対して離婚話を切り出したのだ。私はパパとママ、どちらについていくか、決断しなければならない。

  ママについていけば、ママの美味しい手料理をこれからも食べ続けることができる。でもママは今、失業中だ。この先まともな職業につけるかどうかわからない。安定した生活は期待できない。

  安定した生活を望むのなら、パパについていくべきだ。一流企業に勤めてるし、これからもお金に困ることはない。でもパパは料理ができない。これから毎日、スーパーのお惣菜を食べることになるだろう。ママが寝込んだときもそうだった。

  その後、両親の離婚が成立した。結論から言うと、私は一人になった。どちらかを選ぶなんて、私にはできなかった。どちらかを傷つけてしまうことになるから。

  それに私はもう三十八になる。パパやママから離れなければならなかったのは、私の方だった。


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このストーリーに関するコメント

15/01/07 泡沫恋歌

霜月 秋介 様、拝読しました。

語っている人が、最初は中学生くらいの女の子だと思っていました。
最後の一行で笑いました。
離れるべきは主人公の方でしょう。
いい年していつまでもパパとママに依存しててはいけません(笑)

15/01/07 霜月秋介

恋歌様
コメントありがとうございます。その言葉が聞きたかったです(笑)

15/01/10 そらの珊瑚

霜月 秋介さん、拝読しました。

オチが効いてました♪
すねかじり、最近はパラサイトシングルともいうそうですね。
これを機に自立できればいいのでしょうけど。

15/01/10 夏日 純希

まさか離婚の原因はあなたじゃないですよね!?
とまぁ、突っ込んでみました。

もうすぐお父さん定年だろうに・・・。

15/01/10 霜月秋介

そらの様
コメントありがとうございます。
主人公は今頃、不動産屋にいるかと思われます(笑)

夏日様
コメントありがとうございます。
娘がどうしたら自立するか、両親の苦悩の末の結果なのかもしれませんね(笑)

15/01/14 光石七

拝読しました。
最後の一行で「ええっ!?」となり、続いて「ププッ」と……
ショートショートのお手本みたいなお話、お見事でした。

15/02/21 霜月秋介

光石七さま、コメントありがとうございます。

お手本なんてそんな…(笑)嬉しいですけど私はまだまだ未熟ですよ!
少しでも文章が旨くなるよう頑張ります。

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