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亜子さん

初めまして。こんにちは。人の文章を読むことが好きです。よろしくお願いします。たくさんの名文と出会いたいと思います。気軽にコメント下さい。

性別 女性
将来の夢 いろんな人によい本との出会いを提供すること。プロフェッショナルとしての誇りある司書になること。人生を耕す芸術や学問の助け手になること。そして人の人生を豊かにし、変えること。良い方向のものを人に教えることのできる指導力を持つこと。
座右の銘 静粛の二文字

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小さき星から臨んだ海の上

14/09/10 コンテスト(テーマ):第六十六回 時空モノガタリ文学賞【 舞い降りたものは 】 コメント:0件 亜子 閲覧数:830

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 長い髪を梳りながら、人魚姫はこう思います、わたしも人間になれたらいいなあ。

 遠くで汽船の笛が鳴るのが聞こえます。そちらの辺で潮騒が渦を巻いています。

 流れ星が落ちてきそうなほど高い高い澄んだ夜空。多くの星々が人魚を照らしました。

 夜風が彼女を優しく包み込み、彼女はほっと息をつきました。

 空の上から異星人が彼女の姿を見ていました。こっそりとです。彼女は美しいなあ。

 広い暗い海に一人佇む姿からは神秘的で繊細な雰囲気が漂っています。

 悲しそうな目をしている、どうしたのだろう。

 異星人は人魚に会って話をしてみたくなりました。しかし、天界の掟で地上の生き物と言葉を交わすことは禁

じられております。
 
 彼女と夜の海でデートしたい。大きな月が満ちかける夜夜を毎日、一緒に過ごしてみたい。そして、ああ。

 彼女の望みを何でも聞いて上げるんだ、守って上げるんだ。彼女の一生が終わるときまで、ずっと。

 そのとき大きな轟音が響くのを異星人は彼の耳にしか聞こえない領域で感じ取りました。

 隕石が、頭上から襲いかかってくるのが見えました。このままだと、海の上の彼女は死んでしまうと、

彼は思いました。小さな隕石でしたがこの辺の地表なら簡単に穴があいてしまうでしょう。

 異星人は命がけで彼女のことを守りました。小さな宇宙船は壊れてしまい、墜落してしまいました。

 それからしばらくして二人は出会いました。人魚姫は打ち上げられた宇宙人を見て、きっと友達だわ、と思いました。



 二人は仲良く暮らしました。でも、人魚姫は海の上の船の中にいる異国の王子様が好きなのです。

 それでも、二人は仲の良い友達になりました。

 宇宙人は誰彼ともなく、友好の気持ちを表す性格をしていました。ときどき、勘違いしてしまいそうになる心

を宇宙の果ての故郷まで吹き飛ばしたい気持ちでいっぱいでしたが。

 そして宇宙人の仲間が助けにきました。これで二人はお別れです。

 「君の願いを叶えてあげられなくてごめんよ。」せっかく助けてもらったのに、と彼は残念そうに彼女に伝え

ました。「いいえ。お友達が増えただけでもわたしはとっても嬉しいのよ。またぜひ会いにきてね。」と人魚

姫は返します。お別れの時間です。

 「幸せになってくれよ!」「ええ、あなたもね!」宇宙から降ってきたのは友情をくれた友人でした。姫は大

切な美しい記憶としてずっと心の宝箱にこの出来事をしまっておこうと思いました。宇宙船の中で、彼は仲

間に涙を見せながら今までの気持ちの一部始終を語って聞かせました。涙が後から後から流れます。

 人魚姫は人間の王子と幸せにはなれませんでしたが結局、空の上でその彼と結婚しました。高度なテクノロジ

ーにより、二人は空の上で再会を果たしました。

 そして、ふたりは結婚し末永く幸せになりました。

 姫には宝物が増えました。それは最愛の息子。地上では悲しい思いしかしなかった姫にも、あたたかい幸運が舞い

降りたのでした。風の姫となった人魚は天使となり、地上にたくさんの喜びの雨を降らせ、天の王国で異星人とも夫

婦円満に暮らしましたとさ。

 めでたしめでたし。



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