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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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おとうさんのカルボナーラ

14/05/07 コンテスト(テーマ):第五十七回 【 私を愛したスパイ 】  PRIVATE:I’S賞 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1129

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 あずきちゃんは、五歳です。
 あずきちゃんのおとうさんは、イタリア料理店のコックさんです。
 とびきりおいしいスパゲッティを作ります。
 あずきちゃんは、おとうさんのカルボナーラがだいすきです。

 ある日、お店に、真っ黒なサングラスをかけて、背広にネクタイをしめたおじさんがやってきました。
 あずきちゃんは、お店にきて、カルボナーラを食べていました。サングラスのおじさんが、あずきちゃんのとなりの席にすわりました。
 あずきちゃんを、チラリと横目で見てから、注文しました。
「ぼくも、カルボナーラをもらおう。」

 あずきちゃんは、このおじさんは、なんだかあやしいと思いました。
 いつか、おかあさんに読んでもらった本に、スパイっていうのがでてきたことを思い出しました。
 あの本のスパイも、真っ黒なサングラスをかけて背広にネクタイをしてたよなぁ・・・。あやしい、あやしい。

 あずきちゃんは、用心深く、となりの席のおじさんをみはります。
 おじさんは、ケータイ電話をとりだすと、誰かとお話しています。
 誰かと相談して、おとうさんの料理のコツをぬすむ気だな。 あやしい、あやしい。

 あずきちゃんは、まだみはります。

 おじさんは、突然、席をたつと、トイレに行きました。

 トイレは、お店の料理をするところの近くです。トイレに行くふりをして、料理をするところを盗み見するんだな。 あやしい、あやしい。

 おじさんが、トイレからもどると、カルボナーラがはこばれてきました。

 おじさんは、お皿に顔を近づけて、においをかぎました。

 おとうさんのカルボナーラに使っている材料を調べるんだな。 あやしい、あやしい。

 あずきちゃんは、ハラハラしてきました。
 おとうさんのカルボナーラのコツを盗もうったって、そうはいかないわよ。なにかいい方法はないかなぁ・・・。

 いっしょうけんめい考えている間にも、おじさんは、カルボナーラをバクバク食べています。
 どうしよう・・・。

 そのときです。
 おじさんは、カルボナーラを全部食べてしまって、
「あー、おいしかった。このお店は最高だね!」
って、大きな声で言ったのです。

 あずきちゃんは、拍子抜けしました。

 このおじさんは、スパイでもなんでもなく、ただ、おとうさんのカルボナーラを食べにきてくれた、ふつうのお客さんだったのです。


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このストーリーに関するコメント

14/05/09 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ 様、拝読しました。

私もカルボナーラ大好きです!

このスパイのようなおじさんがグルメ雑誌の記者だったりしたら
面白いと思った。

14/05/09 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメントありがとうございます。
その手がありましたね。おちを、もっとうまく考えられるようになりたいです。

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