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欽ちゃんさん

僕の作品を読んで何か感じるものがあるといいです。 気が向いたら良し悪し問わず、コメントいただけると嬉しいです。

性別 男性
将来の夢 顔が笑いじわだらけのじいちゃんになる
座右の銘 明日会えるけど今日も会いたい

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14/01/11 コンテスト(テーマ):第四十七回 時空モノガタリ文学賞【 再会 】 コメント:0件 欽ちゃん 閲覧数:936

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ファミレスのバイトを終えたサトシは、マンガを立ち読みをするために近所のコンビニに寄った。
コンビニの前では5人のギャル達がはしゃぎ、コンビニの窓に映った自分を見てパラパラの練習をしている。
サトシはギャルが嫌いだった。何か不潔なイメージがある。
とにかく真っ黒の肌、ボサボサに染め上げた金髪、無駄に厚い化粧。

はぁ〜、とため息をつき、漠然と日本の将来が心配になった。

バスンッ!

突然、誰かがサトシにぶつかって床にバックの中身が散乱する。
サトシは、「す、すみません」と言いながら散乱した化粧道具を拾う。
見上げた先にいたのはギャル。
ふとギャルの目を見た時、サトシは17年生きてきて人生でブッチギリ第一位の衝撃を受けた。

−−−−−

思い出は今のように光沢はなく、色を落とした写真のように脳裏に色付いていた。
僕の初恋は幼稚園の年長の時。
砂場で大きな砂の山を作った。
僕の反対側からミキちゃんが同時にトンネルを掘り出す。
「サトシくんもっと手をのばしてよ
「うん、がんばる」
トンネルが開通し、砂山の中でミキちゃんと手を繋いだ時、ミキちゃんを好きになった。
ミキちゃんは色素欠乏症で目が青かった。
青い目に引き込まれるように好きになっていった。

−−−−−

そこにいたのは、青い目のギャル。
・・な訳ないか。こんな女がミキちゃんな訳がない。うん。
「あーーー!!!大事なペンダント壊れてる!!」
叫ぶギャル
「え?あ、すみません」
「100万円ね。弁償」
「100円?ですか?」
「100万円だっつーの!はい、連絡先の交換」
サトシはカバンからメモ帳を取り出す。
「いやいやいや、ないからwLINEっしょ」
やばい、キレそう。。
コンビニでフツーの高校生とギャルがスマホをフリフリする姿はかなり滑稽だろう。
スマホを見たサトシは、17年生きてきて人生で第一位を超える衝撃を受けた。
「え?ミキ・・ちゃん?」
「誰あんた?ちょーウケるw100万円ね、返してもらうから」

ーーそれ以来、事あるごとにミキから呼び出しを受けた。

『ピロリン』
自分の部屋でまったりしていると、スマホが鳴った。
送り主はミキ
『レ£ら∧ッT★レヽмаヵゝらシ〃ョナUゅぅ⊇〃ぅ』
そこには、ネコがキーボードの上を歩いたような文字が並んでいた。
んん?あぁ?なんだこれ?こいつ酔ってんのか?あーめんどくえせぇ!

ーーー30分経過ーーーー

はぁはぁ‥やっと解読した。
『はらへった。いまからジョナしゅうごう』
うっせーーーよ!フツにー送れ!!

サトシが駅前のジョナサンに向かうと、暗闇と同化したミキがいた。
「意味わかんねーメール送んなよ!」
「ばり遅い。マジ何様?激おこぷんぷん丸なんだけどぉ」
「マジでその喋り方やめろ。」
「はぁ?マジ激おこスティックファイナリアティぷんぷんドリームなんだけどぉ」
ダメだ。俺の人生終わった。

ミキの呼び出しは続く。
ある日は、コンビニにいるからジュース持ってこい。・・コンビニで買えよ!
ある日は、映画のワンシーンを再現してみろ。・・やれたら役者目指すわ!
ある日は、深海魚が見たい。・・深海に沈んでしまえ!!

その日も、ミキの無謀な呼び出しだった。
「彼氏と別れてぇ〜。ちょーナイーブんぶん丸な訳。何か面白いこと言ってw」
おい、電話でいいだろ。彼氏はお前のどこに惚れたんだよ。
ふと、サトシの中でいたずら心が芽生えた。
じっとミキの目を見つめる。
「な、なによ」
「お前の青い目すごくきれいだな」
照れているかな、と思いミキを見ると表情が変わっていた。
完全に無表情。
突然『バチン!』とビンタされた。音と共に耳がキーンと鳴った。
ミキは黒い涙を流して走り去っていった。
訳がわからなかったからか、叩かれた痛みか久しぶりにちょっと泣いた。

その日以来、ミキからの呼び出しはぱったりなくなった。
最初はすっきりしていたが、二週間過ぎた頃にはだんだんと心配になった。
LINEを送っても既読にならない。
気合でコンビニに集まっているギャル達に聞いた。
「あーあの子ね。ってか仲間じゃねーし。近くにいるだけ。青い目とかマジきめぇ」
わかったことは、ミキは青い目が原因でいじめに合い、ストレスで目の下にクマができた。
クマを隠すために全身を黒くした。
でも結局、ギャルの世界に馴染めていない。
そしてやっぱり俺は本物のギャルが嫌い。
一番は激しい後悔と初恋の再来。

三ヶ月後。

その日もコンビニで立ち読みしていた。
バスンッ!

サングラスをかけた透き通るような色白の女性とぶつかった。
「1000万円ね」
サングラスを外すとそこには青い目の女の子がいた。

初恋が実る確率は1%らしい。
俺は決して低い確率ではないと思う。


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