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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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秋、こないかな。

13/09/11 コンテスト(テーマ):第三十九回 時空モノガタリ文学賞【 待つ人 】 コメント:4件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1565

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 くまのまくちゃんは、夏のあついときから、ずっと秋がくるのを、首を長くして待っていました。
 夏がきらいだというわけでは、ありません。夏には、夏のいいところがあります。
 きつねのコンすけくんが、人間に化けて、かき氷という珍しいものを食べさせてくれたり、川に入って、魚をとって遊んだり、楽しいことがいっぱいありました。
 けれども、まくちゃんは、秋の、あの高い空と、さわやかな風、夜になると、リーンリーンと鳴く虫たち。山の恵みの木の実たちが、どっさりなって、おなかいっぱい食べるのが、楽しみでならないのです。
 夏の終わりごろ、まくちゃんは、秋がくるのは、いつだろう、今日こそ、秋がくるはずだと、首を長くして待っていたのです。
 だけど、秋はやってきません。

 まくちゃんが、お日様に聞きました。
「お日様、いつまで怒ってるの?」

 お日様は、
「別に、怒っているわけじゃないんだよ。でも、みんなに、お日様のパワーをたっぷりあげたくて、カッカッしているのさ。」

 まくちゃんは、がっかりしました。

 次の日、まくちゃんは、風さんに聞きました。
「秋の風は、いつ吹くの?」
 
 秋の風さんは、
「夏の風さんが、まだ、やり残したことがあるから、待ってて、って言うんだ。」

 まくちゃんは、また、がっかりしました。

 次の日も、その次の日も、まくちゃんは、秋を待ちます。

 まくちゃんが、山の中を散歩していると、コロンと何か落ちてきました。
 足元をみると、どんぐりがひとつ、ころがっていました。
「あれ、どんぐりだ!」

 まくちゃんは、大喜びで、どんぐりを拾いました。
 秋の風さんが、
「夏の風さんが、もう今年の仕事は終わったから、バトンタッチだね、って言ってくれたよ。」
と、ささやきました。

 お日様が、
「みんなにパワーをたっぷりあげたから、これから、ぼくは少し休むよ。」
と言いました。

 まくちゃんが、静かにあたりをみまわすと、秋の虫がリーンと鳴いています。コスモスの花もみつけました。

 待ちに待った秋がきていました。
 


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このストーリーに関するコメント

13/09/11 光石七

拝読しました。
まくちゃんシリーズ、かわいすぎです。
プリントアウトして姪っ子に読んであげたいです。

13/09/11 こぐまじゅんこ

光石七さま。

コメント、ありがとうございます。
ぜひ、姪っ子さんに読んであげてください。
私も、うれしいです。

13/09/15 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ様、拝読しました。

まくちゃんを読むと心がほっこりするね。

これからも、まくちゃんシリーズ頑張ってください。

13/09/15 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメント、ありがとうございます。

まくちゃん、応援してくださって、うれしいです。

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