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yoshikiさん

面白い作品を知り、自分でも書いて見たくなって何年も経ちました。よろしくお願いします。 2010年 小説現代S&Sコーナーに初めて送った作品が掲載されました。作品名『幽霊の見える眼鏡』 とにかく面白いものが書いていけるといいなと思っています。 イラストはエアブラシと面相筆で昔描いたものです。

性別 男性
将来の夢 楽隠居
座右の銘 不可思議はつねに美しい、どのような不可思議も美しい、それどころか不可思議のほかに美しいものはない。アンドレブルトン

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世界びっくり疑?・事録スペシャル(コメディ)

13/07/10 コンテスト(テーマ): 第十二回 【 自由投稿スペース 】  コメント:4件 yoshiki 閲覧数:1181

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 ――あまり信頼できそうもないスポークスマンの伝えるところによる



 ●時効の壁

 政府による法改正の発表
 ――このたび新体制のリーダーであるA総理は、政界に三本の矢を勢いよく飛ばしたのも束の間、それとはまた別の改革に乗り出した。その内容とは我が国に於いて死刑を除く凶悪犯罪に、時効制度が依然として存在することを愁いて時効の完全廃止を強く要請された。この法改正案は早速、国会において討議、審議され、多数決の原則において可決されるところとなった。
 しかし事があまりに急であるため、完全に時効が廃止になる前に特別優遇措置が施されることとなった。すなわち、それは犯罪者が自らの犯罪における時効の三か月前までに役所もしくは警察に申し出れば、たとえその罪が重罪であってもそれを帳消しにすると言う云々、慈愛に溢れた特別処置であった。しかも特別恩赦(金一封)までが付くと言うのだ(詳細は割愛)。

 この一大ニュースは各一流紙のトップを飾り、インターネット上でも大きく取り上げられた(フェイスブック含む)。
 そしてその三か月後にはそれを真に受けたごく一部の(時効ぎりぎりの)そそっかしい犯罪者たちが警察等に出頭し、めでたく穏便に逮捕された。
 尚、犯罪者たちはこの仕打ちに恨み節を吐いたと言うが、首謀者の総理は新聞社のインタビューに「世の中そんなに甘くありませんよね。まぬけですよね」というコメントをだけを残し、多くは語らなかった。 ――らしい。



 ●古代文字

 イースター島(現地名はラパヌイ)はモアイ像と独自の文字体系を持ったロンゴロンゴ文字で知られている。それらは宇宙からの訪問者が残していったものであるなど、常軌を逸した様々な仮説を提供し続けていたが、ある時二人の日本人の手によってその文字はついに解読された。全世界が注目する快挙であろう。
 彼らは長年、古代文字と暗号の研究をしてきた安野と青柳という優秀な研究者であった。解読法には差分解読法、線形解読法等、様々な種類があるのだが、Sコンピュータを最も有効な方法で駆使したのは言うまでもない。また専門的な部分を語ると読者が閉口されるだろうから、率直にその顛末だけを語ろう。
 つまりロンゴロンゴ文字の冒頭は次の通りである。

『東洋の年号がHで始まる国の二人の者が、我がロンゴロンゴ文字を最初に読むものであり、彼らは名の頭文字にともにAがつく者に違いないだろう。彼らはその世界の人類に称賛されるであろう。が、我々はロンゴロンゴの秘密を知られたくない故に彼らを永遠に隠すだろう』

 彼ら二人がその直後にイースター島で行方不明になったのは単なる偶然であったろうか。
 この事件は大変なセンセーションを巻き起こしが未だに真相は解明されていない。しかし残念なのは、残された文字の大半の解読が中断したままである事だ。



 ●諸国漫遊

 水戸藩主である徳川光圀は名君とうたわれ、その名は諸国に知れ渡っていた。弱きを助け悪をくじく、その功績こそが名声の由来である。
 あるとき、ケチなコソ泥がいて呉服問屋に盗みに入るところを、偶然にも光圀に発見されてしまった。この時コソ泥は番屋に連行され、死ぬほどのひどい折檻を受けたと言う。
 あまりの仕打ちに泥棒はあなた様は本当に水戸の御老公様ですかと尋ねると、御老公はこう答えて別人のように不気味に笑ったと言う。
「ふふぁふぁふぁふぁふぁっ、わしは水戸黄門などではない。水戸拷問じゃ」
  ――と。

 尚、この真相はほとんど資料がないため信憑性には著しく欠けるが、御老公に秘密の虐待趣味があったのか、あるいは全くの別人の仕業かは不明である。




●核なき世界

 ※米大統領による重大な発表
 米大統領が最近「核なき世界」の実現に向けベルリンで打ち出した新たな核兵器削減提案についてロは甚だ不快感を示したのも記憶に新しいが、このたび大統領は「自ら丸腰になってからでないと核なき世界の実現は遠い」と言う興味深い発言をし、ホワイトハウスから全世界の核保有国に向けて「我が国がまず核を捨てる」という歴史的メッセージを発信した。
 そしてそれから半年後には大統領は核を全て廃棄した事を発表した。それに心を動かされた各核保有国は「あなたの覚悟に敬意を表する」として次々に核を捨てた。そして輝かしい世界平和がようやく訪れたと思ったのも束の間、もとCIAの職員が驚くべき機密を暴いた。すなわちそれは米国の地下には最新鋭の核が腐るほどあるという、理解しがたい事実だった。
 
 ――各国の猛抗議がやっと沈静化したときには、またそれに輪をかけるような新事実が明るみ出た。憂うべき事に他の核保有国も実はみな核を隠し持っていたという真実。
 各国のリーダーの弁明は「私は知らなかった。軍部が勝手にやった」というお決まり文句であり、それを知った我が国のA総理は「あーあ」とため息をつき、またお得意のフェイスブックになにやら書き込みをしていたという。


                      おしまい


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このストーリーに関するコメント

13/07/11 平塚ライジングバード

yoshiki様、拝読しました。

yoshikiさんのこのスタイル面白いですね。
知的かつブラックでシュールで癖になりそうです。
画像も凄いですね♪

自分もこのスタイルに挑戦してみたくなりました☆
ありがとうございます。

13/07/12 yoshiki

平塚ライジングバードさん。コメントありがとうございました。

これは真面目なおふざけニュースみたいな感覚で書きました。
こんなスタイルで何かつくってみてください。嬉しいお言葉です。
楽しみにしています。

ちなみにタイトルは、でこじろうで作りました。検索してみてください。
ありがとうございました。

13/07/16 泡沫恋歌

yoshikiさん、拝読しました。

いつも独自の世界でブレないところが凄い!

「水戸拷問じゃ」
ここ、思わずふいてしまった∵ゞ(≧ε≦o)ブッ

13/07/16 yoshiki

泡沫恋歌さん。コメントありがとうございました。

時事は書かないつもりがつい書いてしまった、きょうこの頃です。

最近新聞読むようになったし、(*^_^*)

変なダジャレで失礼しました。

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