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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

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これ、なぁに

13/03/11 コンテスト(テーマ):第二十七回 時空モノガタリ文学賞【 財布 】 コメント:4件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1581

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 まくちゃんは、くまの男の子。
 山の上の小さなおうちに、お父さんとお母さんといっしょに住んでいます。

 ある日、まくちゃんは、森のお友達と遊ぼうと思って、山道を歩いていました。
 道の途中に、黄色くて細長いものが落ちていました。
 ファスナーをあけると、中には、細長い紙きれや、銀色の丸いもの、茶色の丸いものなんかが、いっぱい入っていました。

 「これ、なぁに?」

 まくちゃんは、首をかしげて考え込みました。

 そこへ、森のお友達の、うさぎのねねちゃんと、きつねのコンすけくん、たぬきのポンきちくんがやってきました。

「まくちゃん、遅いから迎えにきたよ。」

 まくちゃんは、
「これ、なんだと思う?」
と、みんなに黄色くて細長いものをみせました。

 みんなは、しばらく考え込んでいました。
 ねねちゃんが、
「このまるいものは、おはじきよ。穴のあいたものが、一番きれいなおはじきなんだよ。」
と言いました。

 みんなは、
「うん、そうだね。」
と言って、遊びだしました。

 まくちゃんが、
「じゃぁ、この細長い紙きれはなぁに?」
と聞きました。

 人間の顔が書いてありました。

 みんなは、しばらく考え込んでいました。

「人間の顔のもようのついたティッシュペーパーじゃないの?」
と、コンすけくんが言いました。

「うん、そうだね。これは、ティッシュペーパーだよ。」
と言って、ポンきちくんが鼻をかみました。

 みんなは、ひとしきり、おはじきで遊ぶと、黄色い長いものにしまって、もとあったところに置いて帰って行きました。

 しばらくしてから、山のきこりさんが、きょろきょろしながら、山道で何かさがしまわっています。

「おかしいなぁ。おらのさいふ、どこに落としたかな?」

と言いながら、道端に置いてある黄色いさいふをみつけました。

「あった、あった。」

 中身をたしかめると、一万円札がくしゃくしゃになって、道端に捨てられていました。
 
 あとは、うさぎの白い毛がついた小銭ばかり残っていました。


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このストーリーに関するコメント

13/03/12 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ 様

拝読しました。

森の動物たちにとってお金なんて不要なもの。
たぶん、諭吉さんでだって鼻をかめるでしょうね(笑)

可愛いくて楽しいお話でした。

13/03/12 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメント、ありがとうございます。
ふと、思いついたお話です。

まくちゃんと森の仲間たちのシリーズで考えていきたいです。

15/03/09 南野モリコ

初めて読ませて頂きました。

「細長くて人の顔が書いてある」ものって何だろうと思ったら・・。

可愛くくて楽しくて、
ちょっと裏読みが出来る、面白い作品でした。

ひらがなと漢字の効果をうまく使っていると思います。

15/03/10 こぐまじゅんこ

ミナミノモリコさま。

コメントありがとうございます。
裏読みができるって言われたことが、うれしかったです。
これからも、よろしくお願いします。

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