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きのみさん

絵を描いています。抽象画が好きです。 以前から文字や文章にも興味があり、 この度投稿いたしました。

性別 女性
将来の夢 趣味がじわじわ仕事に繋がること。
座右の銘

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ミラクルさん

18/06/21 コンテスト(テーマ):第157回 時空モノガタリ文学賞 【 コメディ 】 コメント:0件 きのみ 閲覧数:113

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ミラクルさんは言う。
「私の名前はミラクルです。
 私の仕事はミラクルを発見し、伝えること。
 趣味は何がミラクルなのか考えることです。」

ミラクルさんの周りではいつもミラクルが起こります。
でも実はミラクルが起こっているわけでは無いのですが、
ミラクルさんはミラクルなので、
ミラクルでないこともミラクルだと考えます。
なので、どんなことが起こっても
ミラクルさんにとっては全てがミラクルなのです。

例えば注文したラーメンに
ナルトが入っていたとします。
ミラクルさんは考えます。
「ラーメンにナルトが入っているとはまさか思ってもいなかった。
 なんというミラクル!
 ナルトの模様は他の具に比べると圧倒的に華やかだ。
 なんというミラクル!
 圧倒的な華やかさにひきかえこの味の地味さ!
 なんというミラクル!
 うーん素晴らしい。ミラクルだらけだ。」

ミラクルさんは他人のミラクルを見つけるのも得意です。
「君、今ブロッコリーを買ったね。そのブロッコリーは
 並んでいるものの中で一番いいブロッコリーだよ!ミラクルだね!」
『なぜそんなことがわかるのです?』
「それは僕がミラクルがわかるからだよ。」
『何を言っているのです?』
「フフフ。信じられないかい?それでもいいんだよ。
 私にはわかるんだ。ミラクルだからわかってしまうんだよ。
 君の買ったブロッコリーが一番いいブロッコリーだということに。
 だからこうやってせっかくのミラクルをやり過ごしてしまわないように、
 ミラクルを発見すると教えてあげるようにしているんだよ。」

残念ながらミラクルさんには友達がいません。
みなさんのお察しの通り。
でもミラクルさんは全然気にしません。
ミラクルをわかるものの使命だと思っているからです。
「私には友達と呼べる人はいないけれど、ミラクルだからそれは仕方ない。
 ミラクルはみんなに平等でないといけない。だから友達はいないんだよ。
 友達はいないけど、全ての生物とミラクルで繋がっているので
 全部が友達みたいなものだから全然寂しくはないよ。
 なんってったって自分の存在が既にミラクルだからね。」

ミラクルさんは今日もとても忙しい。
ミラクルはいつもそこら中に転がっていて、
みんなが気づかないミラクルが、それはそれはたくさんあるからです。
どんなことからもミラクルを発見し、
それを伝えるのがミラクルさんの仕事。
たとえミラクルではなくても、それをミラクルにするのが
ミラクルさんの幸せ。
ミラクルさんはたくさんのミラクルに囲まれて
今日も元気にミラクルです。


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