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林一さん

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学校の部活動は、教師にとって大きな負担になっている。
教師は通常、朝の八時過ぎから一六時過ぎまで仕事がある。普通のサラリーマンなら昼休みがあるが、教師は給食時間も、生徒達と一緒に食べながら指導に当たらなくてはならない。
さらに、授業の準備やテストの採点などで残業したり、家に持ち帰って仕事をしている教師もざらにいる。教師はただでさえ忙しいのだ。
その仕事に加えて部活動の顧問をすることで、平日の放課後や休日までつぶされてしまう。
せめて部活手当をもらえれば良いのだが、もらえる手当の額は雀の涙だ。
教師達はついに、ストライキを起こした。部活手当の増額を求めたのだ。教師達の言い分はこうだ。
「民間の企業ならば、休日出勤や時間外労働では通常の勤務時よりも多くの給与をもらえる。それが教師の場合、こんなに少ない額しか支給されないのは明らかに不当だ」
しかし、ストライキは失敗に終わった。原因は、保護者達からの反発の声であった。
「教師は夏休みや冬休みに長期の休暇をもらっているにもかかわらず、そんな要求をするなど生意気だ」
このような意見が、数多く上がったのだ。
実際は、教師は生徒が休んでいる長期休暇の間にも、学校で勤務をしているのだが、保護者達は実情を知らないのだ。
教師という職業の人気は、やがて急落していった。どこの学校でも教師不足が生じ、教師一人で五〇人以上の生徒を担当しなければならない状況に陥っていた。
そのため、生徒達をまとめることができず、学級崩壊を起こす学校が増え、社会問題となっていた。
この問題は、やがて自然に解決した。
毎日テレビで流れる学級崩壊のニュースを見た若い夫婦達は、子供を作る気が失せてしまい、少子化が急速に進んだのだ。
これにより、教師の数は足りないどころか、余るようになっていった。
こうして、日本の人口減少はますます進んでいき、やがて日本は滅亡した。