1. トップページ
  2. アバズレ星人

チャンドラさん

性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの作品

0

アバズレ星人

18/01/09 コンテスト(テーマ):第151回 時空モノガタリ文学賞 【 あばずれ 】 コメント:1件 チャンドラ 閲覧数:353

この作品を評価する

 今日のバスケサークル楽しかったなぁ。
 俺の名前は井上信二(いのうえしんじ)。バスケサークルに所属している都内の私立の大学三年生である。余談だが、俺は今まで彼女というものができたことがない。彼女いない歴=年齢である。
 時々、寂しいと感じることはもちろんある。去年のクリスマスは、一人寂しくアニメをパソコンで視聴していた。楽しかったが、どこか虚しさを感じられた。だからこそ、今は趣味に打ち込んでそういった虚しさを感じないようにしていた。まぁ、三次元の女なんて、文句もいい、嘘もつくし、浮気もする、めんどくさいだけだ。
 いつも通り、帰宅すると、部屋に何者かの気配が感じられた。
 なんだ? まさか、強盗か? しかし、どういうわけか鍵がかかっていた。俺は居間の扉を少しだけ開け中を確認してみた。
 居間には今まで見たこともない美少女が正座していた。
 なんだ、あの少女は? 髪は銀色で、白い肌、青く透き通った瞳をしており、服装は白いニットとミニスカートを履いていた。
 俺は武器として傘を携え、居間へ入った。
「誰だ!? お前は?」
 できるだけ、迫力を出そうと思いながら大声を出した。すると、少女はにっこりとほほ笑み、こう言った。
「はじめまして、井上さん。私、アパレニウム星からやってきました、リリカム・ドラスといいます。リドラと呼んでください。」
「いや、あの......お前さん、どうしてうちに侵入してくたんだ? ってかなんで俺の名前を?」
 いきなり、宇宙人だなんて言われても信じられるわけがない。いまどき、芸能人でもそんなこと言うやつはいない。
「あなたのこと調べたんです。あの、私と結婚してください!」
「はぁ!?」
「私の星では、極端に男性の数が不足してるんです。そこで、この地球と呼ばれる星に行って、結婚しようかと。子供を作るのが小さいころからの夢だったんです。」
 そんな、ライトノベルでありがちな展開信じられるわけがない。
「宇宙人であるっていう証拠はあるか?」
「ええ。」
 あるのか。いささか信じられない。
「なら、見せてもらおうか。」
「地球人の血液が赤いのに対して、アパレニウム星の血液は青いんです!」
 そういうと、リドラはナイフを取り出して、自分の腕の皮膚に切れ込みを入れた。
「な!」
 そして、青い血液がでてきた。
「ほら! 青いでしょう!」
 にこやかに言っているが、怖い。笑顔で腕からたくさんの血を出しながら笑っている。
「お前......痛くないのか?」
「ええ! こんなのすぐに再生しますから。」
 すげぇな、アパレニウム星人。ナメック星人の亜種かなんかか。
「まだ、信じられないがなんで俺と結婚しようと思ったんだ。他にもたくさん地球人の男がいるだろう。」
「それがですね......あなたを朝見かけたんですが、あなたと私のマッチング度が90だったんですよ!」
「その、マッチング度ってのは?」
 すると、リドラはミニスカートのポッケから小さいリモコンのような機械を取り出した。
「これは、マッチング測定器って言って、異性に赤外線を当てると夫婦になったときの相性を測定してくれるんです。」
「なるほど......婚活サイトの相性診断みたいなやつか。」
「地球の物より、はるかに正確に相性を測ることができるんですよ。すごいでしょう。」
「確かにすごいがな。でもお前、俺のこと好きってわけじゃないんだろ。」
 すると、リドラは顔を赤らめて俺にこう告げた。
「いえ......一目見たとき、井上さんのことかっこいい地球人だなって思ったんです。それで相性度を測ったらとても高くて、これは運命だって思ってます!」
「リドラ......」
 目の前にいる美少女風宇宙人に恋しかけた。お互い見つめあっていると、突然キスしたい感情に襲われた。俺は自分の顔をリドラの顔を近づけた。すると、
「すみませーん! 宅配便でーす!」
 突然の宅配便にいいムードを遮られた。ちくしょうがと思いつつ、玄関に向かおうとすると、
「私が行きます!」
 そう言い、リドラが玄関に向かっていった。
 5分後、リドラが戻ってきた。
「すみません、井上さん。さっきの宅配便の人の方がマッチング度高いのでやっぱり結婚の話はなしで。」
「はぁ? いや、リドラ、ちょっと待て!」
「ごめんなさい。そういうわけなので。私、あの人を追いかけますね。」
 すると、リドラはものすごい速度で居間から飛び出していった。
「こ、この.....アバズレ宇宙人が〜!」
 俺は叫んだ。やれやれ、やはり女(宇宙人も含めて)は信用ならないな。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

18/01/10 凸山▲@感想を書きたい

拝読しました。
宇宙人であることよりも、異性としての言動に翻弄される主人公がおかしかったです。突然の来訪も、青い血液も、赤外線測定のマッチングも……どんなに振り回されても、『目の前にいる美少女風宇宙人に恋しかけた』と思ってしまうのは哀しい性ですね。

ログイン