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黒江 うさぎさん

はじめ、まして。くろえ、うさぎと、もうし、ます。 なんでも、かきます。 けっこう、ほんとうに、なんでも、かきます。 あと、おしゃべり、にがて、です。 よろしく、おねがい、します。 Twitter→@usagi_kuroe いろんな、ところで、しょうせつ、かいてて、それを、かえんに、てつだって、もらって、ほうこく、しています。 よかったら、みて、ください。 あ、かえんは、わたしの、しんせき?きょうだい?そんな、かんじ、です。 たくさん、たくさん、てつだって、もらって、います。

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秋の蝶は春の夢を見る

18/01/01 コンテスト(テーマ):第150回 時空モノガタリ文学賞 【 悲劇 】 コメント:0件 黒江 うさぎ 閲覧数:60

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「…ねぇ、シンタ」
「ん?どうした?ユウ」
「シンタはさ、秋の蝶って言葉、知ってる?」
「いや、聞いた事ねぇな」
「秋の蝶ってね、俳句で使われる秋の季語なんだー」
「へぇー。
 で、どういう意味なんだ?」
「…淋しさや悲しさ、あと儚さ。そういう意味で使われる事が多いみたい。
 …秋の蝶ってね、温かい時期の蝶に比べるとずっと弱々しいんだって。
 だから、そういう意味で使われているんだと思うの」
「なるほどなぁ…。
 しっかし、また突然だなぁ。
 なんだ?俳句でも始めんのか?」
「俳句はやらないけど…でも、突然って訳じゃないよ。
 …窓のとこ、見て」
「……蝶が死んでる」
「さっきまでほんのちょっとだけ羽を動かしていたんだけど…今はもう、本当に動かなくなっちゃった。
 
…この蝶ね、昨日まで窓の外を飛んでたの。
 …元気そうには見えなかったけど、ちゃんと飛んでたの」
「…そう、だったのか…」
「…ねぇ、シンタ」
「…なんだよ、ユウ」
「…私…私ね?
 もし願いが叶うなら…桜餅、シンタと一緒に食べたいなー」
「は?桜餅?」
「そう。
 …最初はね?シンタと私、二人でデートをしているの。
 その途中に、桜餅とか、御団子とか、食べて。
 …それで、後からリンも合流して、沢山の美味しい食べ物を並べて、みんなでお花見をするの」
「…ふっ」
「…もー…人がせっかく真剣な話をしてるのに、どうして笑うのー…?」
「いや、なんかあんまりにもおっとりした内容に思わず。
 というか食い意地張り過ぎじゃねぇか?内容の殆んどが食い物系だったぞ?」
「もうずっと流動食だからねー…贅沢を言える様な状態じゃない事は分かるけど、やっぱり普通のご飯を食べたいよ」

「ま、それだけ食欲があるならそう簡単にはくたばりゃしねぇさ」
「…うん、そうだね」
 そしてユウは…秋の蝶は、春の夢を見る。
 …叶うとも分からぬ、淡雪の様な、儚い夢を。


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