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約束

17/12/12 コンテスト(テーマ):第150回 時空モノガタリ文学賞 【 悲劇 】 コメント:0件 夏雲 閲覧数:116

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君に伝えたいことがあるんだ。
あの日、君がいってしまった日。

君は待っていてくれたんだよね。
僕が来るのを、ずっと玄関の横で。

なのに、僕は間に合わなかった。というか、知らされなかったんだ。
君がいってしまうというのにね。

僕が君のただの入れ物に対面できたのは、君がいってしまってから何時間も後のこと。

君の養母がさ、訳知り顔で君の残りの時間を僕に語っている間
僕は悔しくて悔しくて仕方がなかった。

どうして、僕は気がつかなったんだろう、って。
君がいってしまうということに、鈍感になっていたんだろう、って。

君が決して寂しい思いをしないようにと、ただそれだけを願っていたはずなのに。
ひとりでいかせてしまった。

僕はどうしたら良いのかわからずに。
馬鹿みたいに立ち止まり、ぐるぐる回り、そして結局しゃがみ込むんだ。



約束しようと思うんだ、君と。
君と同じように、僕もいく。これでどうかな。

大事な人と約束するんだ。
いくときは必ずそばにいて、って。
そうして、待ちくたびれてこと切れる。

こんな最期を僕は望む。ひとりでいくと約束するよ。


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