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みやさん

写真と物語の融合、写真物語家を夢見ています。 マイペースで更新中。Twitter➪@miya_ayim

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頭から離れない

17/12/04 コンテスト(テーマ):第148回 時空モノガタリ文学賞 【 ホラー 】 コメント:0件 みや 閲覧数:267

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人間にとっての真実の恐怖とは、大切な誰かを喪うかもしれないと感じた瞬間である
ー有名大学の教育学者の名言ー

私達人間は、生活をしている上で日々色々な恐怖を感じる時があります。休みの日にホラー映画を観た時や、部屋にゴキブリが出た時など。これらの恐怖はかなり軽いレベルの恐怖で、過ぎ去った後には特に気にする事もありません。中度レベルの恐怖になると、どんな恐怖が考えられるでしょうか?例えば…鍵や財布を落としたとすれば、見つかるまで恐怖は纏わり付いて来ますね。体調が悪くて病院を受診して検査結果が出るまでは怖くて堪りませんね。この様な場合も、無事に落し物が戻って来たり検査結果が良ければ恐怖は自ずと去って行きます。

私が考える人間にとっての一番の恐怖とは、大切な誰かを喪うかもしれないと感じる瞬間だと考えます。あなた達の両親や恋人や友人などの自分にとって大切な誰かを喪うかもしれない、と今想像してみて下さい。考えただけで恐ろしくて怖いですよね。大切な誰かを喪うかもしれないと感じた時に、人は悲しみよりも恐ろしさの方が心理的に強くなるのではないでしょうか?

自分にとっての大切な誰かの中でも、圧倒的な存在は自分の子供だと考えられます。私にも大学生の娘が一人居ますが、子供を妊娠したと分かった瞬間は、幸せな気持ちでいっぱいになりました。そして、その幸せと一緒に恐怖も感じ始めました。学生の皆さんはまだ妊娠や育児の経験は無いので、妊娠や育児は幸せな事なのに何故恐怖を感じるのか?と不思議に思われるかもしれませんが、子供を妊娠し育てるという事は幸せな事でもあり恐怖でもあるのです。

妊娠した私がまず落ちいった恐怖は、赤ちゃんを流産してしまうのではないか?という恐怖でした。胎児はとても弱いです。転んだりしただけで死んでしまう事もあります。授かった命を無事にこの世に送り出す事が出来るのだろうか…妊婦はとてもナーバスになります。その恐怖心を夫や周りの人達が和らげてあげて欲しいと思います。

無事に出産を果たしても、恐怖は終わりではありません。ミルクをあまり飲んでくれなかったり熱を出したり…小さな可愛い赤ちゃんを死なせてしまうのではないかと恐ろしくなります。その時にも周りのサポートが重要ですね。一人で育てているのではないのだという安心感を感じる事が育児にとっては大切だと考えられます。

子供が幼稚園に入園し、小学校に入学をしてスクスクと育つと新たな恐怖が芽生え始めます。それは他者からの危害です。お友達に虐められていないか、誰か悪い人に誘拐されるのではないか…毎日小学校から無事に帰って来ると本当に安堵します。私の娘も幼稚園の頃に、一度スーパーで迷子になった事がありました。私が購入した食料品を袋に入れていた時、ほんの一瞬目を離した隙に娘が居なくなっていました。慌てて店内を探しながら私は誰かに誘拐されたのではないか?と言う強烈な恐怖でいっぱいになりました。娘がお菓子売り場で無事に見つかった時に育児とは恐怖との闘いなのだと改めて思い知らされました。

中学校、高校、大学と進学しても恐怖は終わりを迎えません。思春期になった子供は自立心が芽生えて小さな頃よりも親の思い通りにならなくなります。行動範囲も広くなり、インターネットの普及により色々な危険が子供を待ち構えています。自分の子供が事故や犯罪に巻き込まれるのではないかと恐怖には終わりがありません。社会人になっても、結婚しても、子供はいつまでも自分の大切な子供なのです。

そんな思いをしてまで子供など産みたくないと皆さんは思うかもしれませんね。確かに子供を産まなければそんな恐怖を感じる必要はありません。しかし子供という存在は、恐怖以外のたくさんの幸せや喜びを与えてくれます。子供の笑顔に恐怖は癒され、子供の成長が恐怖との闘いの手助けとなるのです。この子を守らなければならないと言う使命感を恐怖は与えてくれている様に感じます。逆に言えば恐怖を感じない育児こそが危険なのかもしれませんね。いつも、いつまでも最優先に考えて頭から離れない、それが子供と言う存在であるべきなのですから。


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