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土佐 千里さん

とさちさとです♪田舎でのんびり過ごしています^^

性別 女性
将来の夢 安定した老後をおくること
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ろくろの首

17/11/21 コンテスト(テーマ):第148回 時空モノガタリ文学賞 【 ホラー 】 コメント:0件 土佐 千里 閲覧数:146

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薄暗い部屋に顕微鏡がずらりと並んでいる。黒いカーテンの外から少し太陽の光が差し込んでいる。ペトリ皿に自分の髪の毛を置き、ろくろの上で器用に回転させながら培養していく。
明の作業部屋だ。
富松明、32歳、会社員。生物学部卒。社会人になった今も、仕事の傍ら、趣味の研究に励んでいる。
明の目標は、誰も作れなかったクローン人間を作ること。
「俺と同じクローンを作って、仕事も行ってもらって楽をしたいものだ。それがうまくいけば、好きな田上さんのクローンもつくって、同棲しちゃおうかな〜。俺のクローン完成までもう少し」
そう言うと、不気味な笑みを浮かべ、自分の髪の毛を培養したろくろをまわす。
「あと一晩置けばここから首までできるだろう。楽しみだ」
そう言うと、明かりを消して部屋を出ていった。
翌朝、明の作業場に行くと、明が思い描いていたようにクローンの首ができていた。
「あとはこのマシーンにかけるだけで俺ができる」
明はマシーンにろくろの首を移動してから、出勤した。

仕事から戻ると明の部屋に灯りがついていた。明のクローンが完成し、生活していた。
「これで俺も楽ができる。クローンに夕食をつくってもらおう」
部屋をあけると、明のクローンは更なるクローンを作っていた。
「誰だお前は」
クローンが明に向かって言う。
「俺は明だ。お前は俺のクローンだ。夕食をつくれ。明日は会社にいけ」と明が答えると、
「なんだと!?俺に向かって何を偉そうに!!ここは俺の家だ。出ていけ」
とクローンが口答えする。
クローンの難点はひとつあった。
それはクローンは理性がきかないことだった。
明は面倒くさくなり、実家で一晩過ごすために帰った。

そして、翌朝。
明が出社すると、すでに明のクローンが出社していた。
さらに、明の好きな田上さんが明にセクハラされたと騒いでいた。
クローンは田上さんの髪の毛を奪うために髪を触り、さらに髪を抜いた。
その後クローンは明が出社したことを確認し、逃走した。
このままだと、クローンが田上さんのクローンを作り始める…。
明は大好きな田上さんにフラれ、セクハラで職も失った。
そして、家に帰るとクローンは、借金をしていた。さらに、昨日の自分のクローンが出来上がり、さらに田上さんのクローンも作ろうとしていた。
口答えすると、暴力をふるわれ、殺してしまえばクローンとはいえ人殺しになってしまう。
これからの明には答えのでない人生が待っているだけだ。


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