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みやさん

写真と物語の融合、写真物語家を夢見ています。 マイペースで更新中。Twitter➪@miya_ayim

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Pink Earth

17/11/05 コンテスト(テーマ):第146回 時空モノガタリ文学賞 【 デート 】 コメント:0件 みや 閲覧数:104

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デートと呼ばれる単語は近い将来活用されなくなるだろう
ー 21世紀の有名な人類学者の名言ー

デートとはお互い惹かれ合っている男女が日時を決めて二人で会う事であり、デートを重ねる事により二人の関係性は深いものへとなっていく。

男は女をデートに誘いたくなくなっていた。貴重なお金を我儘な女に使うなんて勿体無い。女は男にデートに誘われたくなくなっていた。貴重な時間を自分勝手な男に使うなんて馬鹿らしい。
恋愛に於いてお互いを知り合う為にデートなる行為は必要不可欠な要素であり、デート無くして恋愛は成立しない。男女がデートをしなくなったと言う事実はすなわち恋愛をしなくなったと言う事であり、結婚率や出産率の低下の第一の原因である事は火を見るより明らかである。

その事実を危惧した政府は、ピンクアースプロジェクトを立ち上げた。そもそもデートに誘いたい、誘われたい相手が居ない二十歳以上四十歳未満の男女の為に、各人の趣味趣向をデータベース化し週に一度のペースでマッチングする相手をメールで紹介するサービスを開始した。高額の料金を払わなければならない業者と違い、政府公認のプロジェクトの為に料金は一切かからない。紹介された相手が気に入らなければまた次の相手を待てば良いし、紹介された相手を気に入れば、デートに誘い誘われる。お金も掛からず出逢いが無いと言う悩みも解消、さあ若者達よ!思う存分デートするが良い!

デートにこじつければピンクアースチケットと呼ばれる一回のデートにつき一万円のデート代も支給される仕組みになっている。今夜デートがあると申請すれば残業も免除される。正に至れり尽くせり!これでデートしないなんてよっぽどの変人しか居ない筈。政府はピンクアースプロジェクトの成功を確信していた。

だが蓋を開けてみれば、ピンクアースプロジェクトのスタートによりデートをする人口数は殆ど上昇しなかった。問題点は多々あった。いくら政府の紹介だとは言え、素性の知れない自分と何の接点も無い人間といきなりデートしたいと思えないと言う事実、デートしたい相手は身近にいるがただ誘えないだけなのだから他の人には興味が湧かない、放っておいて欲しいと言う真実、出逢いを提供されてもやっぱり面倒臭いと言う現実…

政府は頭を抱えた。ピンクアースチケット目当てでデート偽装をする不届き者も現れ、ピンクアースプロジェクトは頓挫するかの様に思われたその時、非常に興味深いあるデータが発表された。

発表されたのは休日に外出する年代別割合だった。遊びたい盛りの二十代三十代の若者を圧倒的に上回り休日の外出率が多かったのが、六十代七十代の老人であった事に政府は愕然とした。若者よりも老人の方が外出しているなんて…確かに今の世の中のシルバー世代は元気だ。定年後もパート勤めをしていたり、パートナーと離別や死別をして第二のパートナーを探したりと誠に精力的。しかも自由になるお金は少ないかもしれないが、自由な時間ならたっぷりある。

政府は直ちにピンクアースプロジェクトの設定年齢を引き上げた。対象は二十歳から八十歳未満の老若男女。するとたちまちデートをする人口数が右肩上がりで上昇した。恐るべし、老人のパワー…この星の未来を救うのは貴方達かもしれないー

デートとは若者の為だけのものでは無い。全ての年代の男女の恋愛に於いて必要不可欠なものなのである。さあ、老若男女達よ!思う存分にデートするが良い!この地球がピンク色に染まる程にー


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