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善行さん

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寒い日は・・・

17/10/26 コンテスト(テーマ):第146回 時空モノガタリ文学賞 【 デート 】 コメント:0件 善行 閲覧数:159

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「初めまして!」
「えっ?私のこと??」
「突然ですが、僕は大!」
「えっ?春といいます」
「春さんはとてもいい香りがしますね」

そう、大さんとの出会いは突然だった。
江戸川区内にある駅前のスーパー。
人の出入りも多くなく、本当にやっていけているのか不思議な感じ。
そうは言っても、店をたたむわけでもないのは、威勢のいいご主人と、とても優しい女将さんの人柄によるところが多いと思うお店。
買いにくるお客さんはお年寄りが多かったのですが、とても丁寧な人が多く、ご主人の人柄に惹かれて寄ってくる人が多いと感じたわ。
初めての出会いの日は、そのお店で、外はとても寒い日だった。
冬だから寒いのは当然よね。
朝から降り続いていた雨は雪に変わっていて、とても静かに町を白く染めて、周りもとても寒そうな中、私たちはとても幸せだった・・・

「春ちゃんは、どこから産まれ??」
「私は千葉出身〜」
「ええ!千葉なの??まじで??」
「そういう大ちゃんはどこなのよ〜」
「僕も千葉〜♪」
「同郷だね。まぁこの辺じゃあ、珍しくないかもね」

そんな他愛もない話をずっと続けられる位、時間が経つのも忘れて話し続けたものよ。
話の内容も尽きず、でも何を話したのかも忘れたわ。
それくらいたくさんのことを話したの。
楽しいデートをしていたわ。

それから少しして、二人の居る場所も変わり、空調設備が非常に整った、とても快適な場所で生活をしていたのよ。
昔の生活からは考えられないくらい快適な住まいで、もう何度も愛し合ったものよ。
周りなんか気にもせず・・・
「これからってどうする??」
「私は決められないわ。大ちゃんは決めているの??」
「僕はいろいろ迷うけど、でも春ちゃんは決まっているんでしょ?」
「そうね。」

二人は出会った日と同じくらいの寒さだけど、雪は降っていなかった気がするわ。

「ねぇ春ちゃん」
そのときは何も感じなかったけど、大ちゃんの顔は真剣で何かを悟ったような顔をしていたと思う・・・でもそれは後で気づいたこと。
その時は、私は、えっ?なに??っという顔をしていた気がするわ。
「お互い生まれた日は違えども、死ぬ日は同じ日に死のうって三国志にあったけど、僕たちも同じようになりたいね」
「なに、バカなこといっているの?」
虫の知らせっていうのかしら?
そんな会話を交わした後、二人は温かい浴槽に入り、お互いの身体をこすり洗い、その後、大ちゃんは下に、私は上に重なったの・・・
それは燃えるような熱さ・・・
恥ずかしい・・・


「お母さ〜ん!この緑の葉っぱみたいなやつ食べられないよ!
なんで今日のお鍋に葉っぱがはいっているの?
ぽいってしちゃうからねぇ〜」
「もったいないでしょ??食べなきゃだめよ!」
「でも僕はこの丸い白い太鼓の形のやつは食べられるよ〜。えらい??」


最後の言葉を交わす暇もなく・・・
引き裂かれたようなものだったわ・・・
言葉にならないとはこのことね。
最後も一緒が良かった・・・
彼は幸せだったのよ。
でも私は・・・もう忘れようと思ったけど忘れられない。


あの時、私も食べられていたら、ずっと一緒だった・・・


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