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石田ゆきさん

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確信犯たち

17/10/19 コンテスト(テーマ):第146回 時空モノガタリ文学賞 【 デート 】 コメント:0件 石田ゆき 閲覧数:147

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「あっ」
「どうしました?」
「いつものあれ、在庫また切れてる……。牧瀬さん、申し訳ないけど明日の定休日……」
「いいですよ。ちょうど予定もないですし買い出し手伝いますよ、店長」
「ごめんね、せっかくの休みなのに申し訳ない…。僕一人で買いに行くにはあのお店は少し抵抗があって」
「でも売れ行きいいですもんね。付き合いますよ、一緒に行きましょう」
「ありがとうございます。それに人気があるのは牧瀬さんのチョイスがいいからですしね。助かります」
「おだてられたら頑張っちゃいますよ」
「あはは、頼りにしてます。では明日、いつもの場所にいつもの時間で」
「終わった後は何か奢ってくださいよー」
「いいですよ、 いつものお店でいいですか?」
「異論ないでーす」

 いつものやり取り、いつもの光景、いつものふたり。
 店長はどんな乙女な店だって実は一人で入れるし、牧瀬さんは定休日には実はわざと予定を入れていない。
 実は、実は、実は。
 真実を探れば探るほど隠されたものは似た者通し。
 私服の二人が待ち合わせて買い物をしてその後カフェでお茶をして。
 そのまま夕食だって一緒にすることもあって。
 それってまんま、デートじゃないですか。

 微妙なバランスの上に立っている二人は、好き、とは怖くて口に出せないけれど。
 この関係が壊れるのが怖くて。
 実は実は実はの、実は。
 思惑は同じ、似た者通しの確信犯たちは明日を楽しみに微笑むのだった。


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